天使と悪魔 感想前編 原作:ANGELS & DEMONS
監督ロン・ハワード
製作総指揮:トッド・ハロウェル 、ダン・ブラウン
原作:ダン・ブラウン
脚本デヴィッド・コープ 、アキヴァ・ゴールズマン
音楽:ハンス・ジマー
主演:トム・ハンクス(ロバート・ラングドン)、アイェレット・ゾラー(ヴィットリア・ヴェトラ)、ユアン・マクレガー(カメルレンゴ)/etc
ストーリー
トム・ハンクス主演のダ・ヴィンチ・コードの続編。イタリアローマで繰り広げられる犯罪ミステリー。イルミナティという400年前に結成された秘密結社が仕掛けてくる犯罪に立ち向かうトム・ハンクス。その犯罪とは教皇候補の暗殺。彼は守りきることができるのか。
まず私は原作を読んでおりません。なので原作未読みの立場から感想を書かせてもらいます。ストーリーも丁重に作られており、それぞれの設定やらがちゃんと生かされ、ある程度は展開が読めます。これは話が浅いというよりかは丁寧に作られていることだと思いました。また、映像もヴァチカンを中心にヨーロッパの美しい建物が色々見えるので満足しました。この映画のポイントは、ヴァチカン版火曜サスペンスが好きか?嫌いか?でまず別れるのではないでしょうか。歴史物好きには少し物足りないかもしれません。
いまさらこんな事を言うのもなんですが、やっぱりユアン・マクレガー(カメルレンゴ)はいい味を出しております。この役は、彼ほどの適任はいなかったのでは、って改めて思いました。逆にそのためか、脚本のためか、微妙に、トム・ハンクスの立場が。どうにもこうにも、あまり彼の活躍がわからない気がしてならない。謎解きに関してもあまりにもスマートに解きすぎて、逆に本当に考えた?と思ってしまった。要するに観客に謎解きの時間を与えないで、がちがち話は進んでいく感じです。トム・ハンクスは、このラングドン学者をシリーズ化したいみたいだが、どうなることやら。ここまでは原作がしっかり先にありとてもよいです。たぶん、この作品も高評で次の作品が作られるとは思いますが。うーん、どうなることやら。
気になった点は、犯人の動機となることがちょっと弱い。原作では、その辺をちゃんと書かれているのでよかったのですが、映画では薄いため脳内補完が必要かもしれません。映画のみでその辺があまり語られていないのでもったいなかった気がします。その辺りが原作を読んでいる方から酷評を受けるポイントかもしれません。
この作品のそもそものベースは、宗教VS科学。しかしそこは、矛盾だらけ。宗教は科学を認めないということ。理由は、宗教では、神が人間を創ったことになっており、科学では、猿から進化したとなっています。なので科学を認めてしまうと、神が人間を創ったという点が否定することになってしまうのです。そのため、基本的に認めないそうです。これはこれでいいです。しかしですね。えぇ思いましたよ。この映画のヴァチカンの古い書物管理室や護衛システムなどかなり最新鋭の管理システムなんですけど?これってものすごく科学の力頼っていませんかと。科学を否定するのは一向に構わないし色々な考えが生まれて良いことだと思います。が、この明らかな、あなたの物は、私の物。私の物は、私の物、的なご都合主義解釈ってどうなんですかね?この瞬間私の天使の考えが悪魔に変わった瞬間でした。
結論
天使の仮面をした悪魔にご注意を。
後半へ続く。こちら
バンコック・デンジャラス 原題:BANGKOK DANGEROUS 後半
主に、ストーリー以外で思ったことなど。
ストーリーについては、前半のこちら を参照。
てか、ジョーは、耳の聞こえないフォン(チャーリー・ヤン)と恋に落ちるのですが、うーーん、微妙?完全に一目ぼれ状態です。えぇ、よく考えてください、44歳ぐらいで長髪の細身、哀愁漂うおじ様に数回会っただけで、お食事を誘われて、着いて行きます?えぇ思いましたとも、完全にアメリカ国籍目当て?ってね。うーん、てことで、純情可憐に見えても実は。あぁ恐ろしい。そして何よりこの二人の恋話はなんかね、完全にジョー、要はニコラスケイジは、草食男子状態。やったね、ここでも現代風ですね。最初は一応にニコラス先に誘いますけど、明らかに戦略ってやつです。孤独に突っぱねて生きていた哀れな男の悲しいサガ。ってやつです。
現地タイでの助手としてジョーは、コン(シャクリット・ヤムナーム)を雇う。コンの主な仕事は、依頼の情報を運送する仕事。だめだ、私の頭の中では男前のノッチにしか見れなかった。頭の中では、We can change と何度も鳴り響いていましたとも。何度もコンが覚醒するのなかって感じで見ていました。が所詮は、ノッチはノッチだということです。
敵役の人もなんか、かっこ悪いロンドンブーツの田村亮。だって髪型がそっくりなんだもの。最初見て噴出してしまったのは秘密です。横顔しかソースが見つからなかったのが残念でたまりません。
で隣に移っている女性が、オーム(ペンワード・ハーマニー)。上の方のコンの隣も同じです。依頼人からの情報をコンに渡す役です。でもってコンと恋に落ちていきます。でもって彼女はタイで人気のタレントで映画初デビュー。いやはや、暗闇のシーンが多いからよくわからないのだけど?もう少し昼間に使ってあげないと。いけませんことよ。まぁ、あれです。がんばって、小悪魔ageha嬢にしか見えませんでした。あまりによく見えないので気になって仕方なかったですよ。
てことで、映画以外のグラビアアイドルだった物を探してみた。えぇびっくりあまりの違いに。ちなみに、今年で29歳ぐらいな年齢でございます。
なんかものすごく映画と趣旨が異なった内容になった気がしてきたでもならない。なので話を戻すと、あえて真面目に突っ込みを入れれば、暗殺者って設定ですが、なんだかんだで昼間からドンパチと。うーむ、これバンコクの仕事終わったら引退するっていうのはかなり正解です。今まで100%成功してたのも明らかにうそ臭い仕事っぷり。まぁ限界を感じたっているってことで、この仕事っぷりはありですかな。まったくもって彼の言い分である、証拠を残さないだのスマート的な計画はありません。一番言いたいことは、ご利用は計画的に。
結論
今作品では、ニコラスケイジの胸毛はでてきません。残念。一番の見所なのに。
バンコック・デンジャラス 原題:BANGKOK DANGEROUS 前半
監督:オキサイド・パン 、ダニー・パン
製作総指揮:アンドリュー・フェッファー 、デレク・ドーチー 、デニス・オサリヴァン 、ベン・ウェイスブレン
脚本:ジェイソン・リッチマン
音楽:ブライアン・タイラー
字幕翻訳:川又勝利
主演:ニコラス・ケイジ(ジョー)、シャクリット・ヤムナーム(コン)、チャーリー・ヤン(フォン)、ペンワード・ハーマニー(オーム)/etc
ストーリー
ジョー(ニコラス・ケイジ)は、凄腕の暗殺者。彼は暗殺に4つの厳しいルールを課し、100%の仕事をこなしていた。しかしそんな彼も暗殺の引き際を感じ、次のタイ首都バンコクでの4件の暗殺成功後に、引退を決意した。しかしそこで彼は重大なミスを犯してしまう。
キャッチフレーズ
暗殺成功率100%の男が犯した、1%のミス。衝撃のラストに、心を撃たれる。
ニコラスケイジ主演ってことで見に行ってきました。感想を一言で言えば、90年代のアクション映画。なので、この映画のポイントはその辺を楽しめるか否かではないでしょうか。バイクアクションや水上の追いかけっこ、2丁拳銃など、まぁツボは抑えた作りになっています。CGも多少はありますが、ばりばりはありません。なので、CGばりばりの現代アクション好きには物足りないかもしれません。ストーリーもそんな感じで、別に目新しさなどはありません。まぁ、唯一現代風になっているのは、私は危機感を感じたキャッチフレーズでしょうか。えぇ、衝撃のラスト。もうこの言葉だけで、あぁやちゃった?って思うほかありません。実際もちっとうーん?って感じの最後でした。正直黄金パターンでも途中の過程などがすばらしければ、納得するんですけどね。それにこのラストに関してはニコラスケイジの素晴らしき演技のためかある程度は予想できる範囲でした。私が一番嫌だなって思ったラストになり、確かに衝撃のラストでした。しかしこういう孤独心を抱えた演技をさせたら彼ほどに似合う人はいないのはないでしょうか?もう哀愁がただよいまくりです。そのためなんだかんだで彼の演技によりほどよい映画に仕上がっているのではないでしょうか。
またこの作品はR-15になっております。しかしそこまで変なシーンはないですね。なんか、無駄に少しグロイシーンを追加している感じでしょうか。そういったところをカットして全年齢になぜしなかったのか気になるところです。
この作品は、この監督達、オキダイド&ダニー・パンのアジア時代の傑作である「レイン」のセルフ・リメイクしたものだそうです。大きな違いは主人公であるジョーがレインでは、耳が不自由であることです。その名残を残すため、本作品では、ヒロインが耳が不自由みたいです。うーーん、耳の不自由な暗殺者のほうがいい感じに思えてくるのは私だけでしょうかね。
結論
やっぱり、ニコラスケイジは美女と野獣
子供の情景 BUDDHA COLLAPSED OUT OF SHAME
監督ハナ・マフマルバフ
音楽トリブ・カーン・シャヒディ
脚本:マルズィエ・メシュキニ
字幕翻訳: 杉山 緑
主演:ニクバクト・ノルーズ(バクタイ)、アッバス・アリジョメ(アッバス)/etc
ストーリー
2001年3月、タリバンによる大仏破壊から物語りは始まります。その周辺の岩山には点々と洞窟があります。そこには貧しい人々が暮らしているのです。そこに住むバクタイはまだ字の読めない幼い少女。隣に住んでいるアッバスは学校に通っている幼い男の子。彼は学校の教科書を読んでいます。教科書を見せてもらっても読めないバクタイは彼に読んでもらいます。「ある男が木の下でぐっすり眠っていた。するとクルミが落ちてきて頭にコツン。飛び起きた男はホッとした。クルミでよかったよ。もしカボチャなら即死だ。」そして彼女は大変興味を覚え、自分も学校へ行ってこの物語をもっと知りたいと思うようになりました。しかし学校へ行くのには最低でもノートとペンが必要です。しかしバクタイにはありません。学校へいくための小さな旅が始まるのです。
ここ で簡単なものだけでちゃんとした観想を書いて無かったのでエクスチェンジしておきます。
この映画はイラン人の映画監督家族の中で生まれ育ったハナ・マフマルバフの作品です。アフガニスタンの状況などを子供も用いた比喩的に表現した作品だと思います。なので、これが現実のアフガニスタンの子供達と思わないほうが良いのかもしれません。作品の中で大事なキーは、ノート。そしてそれはアフガニスタンの文化を比喩したものだそうです。その比喩を考えながら見るとまた違った感じで見えてくるかもしれません。比喩を考えて見ないと、理解などが低いとどうしても、ただの残酷なはじめのお使い系に思われるかもしれません。また、タリバンごっこをする少年達も出てきますが、その辺りの演出も耐え難いものになるかもしれません。一見ほのぼのちっくに思われるかもしれませんが、アフガニスタンの暴力の歴史をベースし皮肉などをこめているためなのです。例えば、物語の中で何度でも出てくる、「ある男が木の下でぐっすり~」などはまさにそうです。ソ連、タリバンそしてアメリカに攻め入られますが、我慢することにより自分を慰めていること示した物語だそうです。要はどんなに攻められてもまだ生きているからいいよね。という。。。基本的に武器や暴力などはでてきませんが、とても悲しい状況が多々含まれております。難しいのがこういった比喩の表現や内容が、平和ボケしている私達日本人には、正直ちょっとわかり辛いところ。そのため子供にここまで残酷な。。って思われてしまう可能性が高い作品になってしまったのだと思います。
この作品の原題は「BUDDHA COLLAPSED OUT OF SHAME」は、それは、父親モフセン・マフバルハフの以下のエッセイを引用したそうです「あの石仏が破壊されたのを、あれは破壊されたのではなく、石造自身が己の道徳的感化の無力さに恥ずかしくなって自ら倒れたのだ。」という意味だそうです。うーーん。原題の方が断然物語全体を表してよかったです。子供の情景などとつけるから変に勘違いさせてしまうのではないでしょうか。
そして一番印象の深い台詞「自由になりたいなら死ぬんだ!」この台詞にこの物語がすべてかかっているんではないでしょうか。そしてこの台詞により作品全体がしまった感じなりました。それまで結構私はボケーとしていましたから。この台詞を理解しようとしてやっと全体的な比喩に気づいたきっかけでした。なんだかんだで、若い凄い監督なんだなってこの台詞で気づかされた次第です。
余談ですが、アフガニスタンとは、パシュトゥーン人、タジク人、ハザラ人、ウズベク人、トルクメン人などの多民族国家です。民族的には、私達と同じモンゴル系なのです。そのため、子供達を見ているととても日本人に似ているなと思ってしまいます。
バーン・アフター・リーディング BURN AFTER READING
監督:イーサン・コーエン 、ジョエル・コーエン
製作総指揮:ティム・ビーヴァン 、エリック・フェルナー 、ロバート・グラフ
脚本:ジョエル・コーエン 、イーサン・コーエン
音楽:カーター・バーウェル
映画翻訳:石田泰子
主演:ブラッド・ピット(チャド・フェルドハイマー)、ジョージ・クルーニー(ハリー・ファラー)、ジョン・マルコヴィッチ(オズボーン・コックス)、フランシス・マクドーマンド(リンダ・リツキ)、ティルダ・スウィントン(ケイティ・コックス)、エリザベス・マーヴェル(サンディ・ファラー)、リチャード・ジェンキンス(テッド)、J・K・シモンズ(CIA上官)/etc
ストーリー
ある日、CIAの機密情報が書き込まれたCD-ROMがフィットネスクラブで拾われた。拾ったのはそこの従業員である。従業員である、チャッド(ブラッド・ピット)とリンダ(フランシス・マクドーマンド)は共犯で落とし主を脅迫しようと計画を思いつく。そしてお馬鹿な計画がすすんでいく。出会い系で女あさりをしているハリー(ジョージ・クルーニー)はケイティ(ティルダ・スウィントン)と不倫中である。そんな彼はリンダと出会い意気投合してしまう。またケイティの夫はCD-ROMの情報主であるオズボーン(ジョン・マルコヴィッチ)だった。彼らが巧みに絡み合い話は意外な方向へとすすんでいく。
まず、私はこの作品は合わないと思った。ただし私はクライム系やおばか系、B級系が嫌いなのかといえば、むしろ好きである。が、この作品は、要は、CIA、そして一番に男性を卑下している話だと思ったため。それに不倫に不倫。この作品は女性よりも男性のほうが嫌な思いをするのではないでしょうか。案外この手の話は女性は嫌いではないかもしれません。私は、登場人物の一人の一途な純情な気持ちを踏みにじったところがあり、どうにもこうにも許せなかった。許せないというより嫌になった。彼の演技がうまいから尚更に重く感じてしまった。不倫が不倫が時点で嫌だったのだが、それは各自の行いがと思った。またブラックジョークだからまぁ仕方が無いとおもったのですが。どうにもこうにも。まぁ眠たくはならなかったので、つまらないことはなかったです。ちょっと笑いそうになったところはありましたが、映画館では誰も笑っていなく完全に静まりかえっていたので必死に抑えていたことも。。。うーーんデンジャラス。
とりあえず、しばらくは映画館に行きたくなくなる負荷で負った感じです。パンフレットを見る限りもうちょっと、おばかなギャグに走っているのかと思ったのですがブラックユーモラス優先でした。まぁクライムエンタテイメントですからしょうがないのですが。
唯一の救いは相変わらず、今回の目的だったティルダ・スウィントンが綺麗だったことである。
結論
CIAをネタに現代の男女間をブラックユーモラスで描いた作品。
Post-Script Therefore, I need cool down.
BestRegards,
Maronpan
グラン・トリノ GRAN TORINO
監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮:ジェネット・カーン 、ティム・ムーア 、ブルース・バーマン
音楽:カイル・イーストウッド 、マイケル・スティーヴンス[音楽]
脚本:ニック・シェンク
字幕翻訳:戸田奈津子
主演:クリント・イーストウッド(ウォルト・コワルスキー)、ビー・ヴァン(タオ・ロー)、アーニー・ハー(スー・ロー)、クリストファー・カーリー(ヤノビッチ神父)、コリー・ハードリクト(デューク)、ブライアン・ヘイリー(ミッチ・コワルスキー)、ブライアン・ホウ(スティーブ・コワルスキー)、ジェラルディン・ヒューズ(カレン・コワルスキー)、ドリーマ・ウォーカー(アシュリー・コワルスキー)/etc
ストーリー
ウォルト(クリント・イーストウッド)は朝鮮戦争に参加し、その後フォードの車工場に働いていた。そして現在は、年金生活を送っている筋金入りの頑固者だった。自分の子供や、孫でさえうまく接することができず、深い溝がある仲だった。そんなある日、ちょっとしたきっかけで隣に引っ越してきたアジア系民族一家と交流を深める。家族の長女であるスー(アーニー・ハー)を通しタオ少年(ビー・ヴァン)とも仲良くなった。タオ少年はだんだんと将来を夢見、大人へとすすむ、そしてウォルトは青春時代へと戻っていく。そしてお互いの気持ちが近くなり友達になった。しかしそこにまた従兄弟の少年ギャングがまた現れる。
そもそも最初に書いた感想 の括弧書きにいくらなんでも適当っていれていいものなのか!
さすがに慌てて再提出。
この作品で一番すごいのは何よりもクリント・イーストウッドが凄いのです。ストーリー的にも多少ありそうな感じかもしれません。気難しい老人とシャイな少年のお話。話もたんたんと進みます。しかしそこをクリント・イーストウッドのスパイクで平坦なストーリーが名作へと進化した。何が一番凄いかといえば、すべて自然な彼の演技。目で会話をしています。目で心情を語っています。彼の気持ちが痛いほど伝わってくる。ウォルトは常に戦争で人を殺してきたことを苦悩し、強い死を意識して人生を歩んできています。そんな彼の葛藤がどんなところでもふとした瞬間現れています。しがない私が言うのもなんですが、鬼神の演技ってこういうことを言うのだと痛感しました。また、シリアスだけかと思えば、所々、笑えるところもあり、映画館からは時たま笑い声が漏れていました。この切替、そして間も絶妙で何も言うことはありません。
この作品は、衝撃なラストが。って言われておりますが。私はそうとは思いませんでした。最後に導くストーリーは注意深く見ていけばわかる範囲だと思います。それは、この作品がとても丁寧に作られているからです。ウォルトの心の変化、また所々のイベントを考えれば。そう、当たり前ですがこの物語には無駄がありません。
ちなみに、私自身、最後どんでん返しに。という系はほとんどが??って思ってしまいます。その理由は、途中に何もネタ振りがなければ、それは普通考えないだろうって思ってしまうからです。その上、その理由をIQ180だからとか、逆にあふぉみたいな理由にするのは、はっきりいってナンセンスだと感じてしまいます。またしまいにはフェイクや無関係な物まで盛り込まれるしまつ。最近はこういう雑なだけを驚愕なラストっていうのってどうなんですかね。まぁそれもそれである意味驚愕のラストって意味にもなりますが。もちろん、この作品はそんな作品と違うため、余計に驚愕のラストって強調してほしくない、私のわがまま。
ちょこっと、残念だったのがあまりにも少年と老人の話となっていること。確かに彼ら二人の成長物語なのですが、そこにはスーとう姉が深く関わっているのです。スーががんばったから二人が仲良くなったのだし。最初にウォルト自身の心を溶かしたのも彼女。が、あまりにも漢対漢にしたいのか、チラシや広告を見る限りあまりその辺が伝わってこない。私はむしろ、異種族の少女が差別主義の白人老人を成長させて、前を向くようにする話だとも感じました。そして彼女の弟と友達になり一緒に成長していく話だと。まぁこの辺りは、映画を見る人により七色に変化すると思います。この映画は特に見る人により違った感想がもてるのではないかと思いました。それはクリント・イーストウッドが人生の苦悩を演じているからこそ、見る方に色々と受け方が違って思えてくるのではないでしょうか。
また、朝鮮戦争従軍経験を持つ気難しい性格の主人公のため、やたらと差別蔑視が多い。そのため、こういう作品は、名作だとしても賞などには選ばれにくいのではないでしょうか。また主演者もほとんどが無名の新人を起用しているため、余計に。しかし賞なんて些細なことだと作品を見ればわかることだとおもう。勿論私の心に刻まれた作品になりました。
あえて書こう、あえて言おう。すごく気になった点。ウォルト家の前に自分の愛車であるグラン・トリノを置き、そして満足に車を見ながらビールを飲んでいるのです。えぇ、どうやって車庫にしまったのか気になって気になって仕方が無い。何本も何本も飲んでいるんですよ?そう簡単にアルコールは抜けませんから。そのまま置いて置くと車おいたされちゃいますしね。うーーん、さすがスーパーじーちゃんと言うべきか。そう、そのスーパーじーちゃんな設定なのですよ。じーちゃんながら圧倒的に強い。が、問題は、どうしてそんなに強いのか?という点がまったく語られていない。元軍人だとは語られておりますが、通常すぐに筋肉は衰えるものです。が、強い。体を鍛えているシーンや、何かしらトレーニングの会話や装置があれば、理解できました。しかし、どーみたって人生の余生をただ送っている年寄り。お酒、芝刈りが趣味みたいな爺さんに。なぜに?そんなパワーが。偏屈な爺さんの隣には異国の種族がいて。アメリカではありそうなリアリズムを感じるストーリーだけに、この明らかなリアリズム崩しのこの設定がもったいないと思ってしまった。何かしら、ちょこっとそういった理由を付け加えるだけでも納得できたものを。そう、そんな些細なところが気になるほどよかった映画でした。
結論
タオは免許を持ってない気がしてならない。
*基本的にアメリカは16歳から免許取得可能。
グラン・トリノ GRAN TORINO (適当感想)
クリント・イーストウッドの最後の映画出演になるかも?
っていわれている作品。
昔ながらの頑固一徹のじーちゃんウォルト・コワルスキーが
隣のアジア系の家族に接することにより
徐々に心を通わしていく。
頑固じーちゃんと、シャイな真面目な少年タオ。
しかし、そのタオの従兄弟の少年ギャングが
色々ちょっかいを出していきます。
そして、、、
いやはや、もうスーパーじいちゃんでした。
かっこいいのなんの。
たいまんならば負けません。
顔もいかついです。
スーパーじいちゃんといえば、
やっぱり、CYBORGじいちゃんG
えぇ、間違いない。(本映画とまったく関係なし)
おじいさんと少年のお互いの成長物語。
最後までみてたぶん色々考えさせられじーんときます。
とってもいい映画でした。
また題名はウォルトの大事にしている
かっこいい車グラン・トリノからきています。
いやはや、題名のつけたかたのセンスまでよいとは。
恐れ入ります、監督クリント・イーストウッド
えぇ、ぶっちゃけたぶんちゃんと感想書きます。
例え読まれなくとも
結論
いかついじーちゃんはお好きですか?
真面目な感想 へ続く。
マックスペイン MAX PAYNE (感想後編)
感想の前編はこちら 。(前編がメインな気がするでもない)
ていうか、時期設定が冬場です。雪降りまくりです。えぇ春に見る映画ではないような気がしてならない。寒くなります。微妙に寒い日もあるから余計にやっかい。まぁ温暖化の騒がれる中じゃんじゃん雪は降り積もります。暗い夜にもじゃんじゃん降ります。これがね夏公開だったらまぁ寒い気持ちにさせるのによかったのですが、今って微妙な気がしてならない。また夜の雪が多いのでこれはこれでDVD化したときに画質低下が。話も2時間と短くないため、ビットレートの関係上辛いだろうと予測。もうね、ブルーレイ買ってください。ってことですよ、たぶん。これで、ブルーレイ自慢にもってこいの一品にしやがったこと請け合いさ。
で、こんな感想はもう、どーでもいいのです。
てことで、久々に私的にかなり真面目に感想を述べます。
まずは、パンフレットの裏面みてください。
赤い服の子目立ちますねん。えぇ オルガ・キュリレンコです。前編にもしたの真ん中に目立つようにいましたねー。えぇいましたよぉ。。ナターシャ役のオルガ・キュリレンコかわいい。ちょい役でしたが満足です。でもすごいちょい役なのにポスターやチラシに載るとは。さすが、ボンドガールをやっただけありますねー。普通では考えられない待遇です。とうかよく見てください。
えぇ。ヒロインのモナ・サックス役のミラ・クニスさんを差し置いてちょい役の彼女の名前が2番目にのっており、ヒロインの女優名ありませんぜ。。残念すぎてちょっと同情。まぁモナって言われると普通は、山本モナの想像してしまうのではまぎれも無い事実です。
なんかまたプリズンブレイクのスクレ(アマウリー・ノラスコ)がでてしまっています。いい感じの味を出しており、いい感じの禿げっぷりです。頭の形ももちろんGOOD。それもこの映画では、なんと、なななんと、背中に羽根の刺青さえする始末。もう爆笑です。ちょっと怖いシーンなのに。
しかしあれです、スキンヘッドっていうと怖い感じがするんですが、なんか彼の場合はどんな役をしようがかわいいというか面白いというか。うーーん結構好きになってきた。個性があってよい感じです。
主人公のマーク・ウォールバーグ。。もうね、こういう短髪ごっつい系の白人はね。はっきり言おう、よく区別つかない。えぇ、マット・ディモンと区別つきませんことよ。並べればわかりますが気づくのに多少お時間かかります。超失礼ですが、まぁ日本人だしいいか?って開き直っております。
とうかですね。あれです。どうしても許せないのがモナ・サックスさんとナターシャさんは姉妹なんですが、妹役のオルガ・キュリレンコ、1979年生まれ。そして姉役のミラ・クニス1983年生まれ。えぇ年齢入れ替わっていますぜ?妹のほうが4歳年上。そうか、これは実は隠れたネタで、腹違いの姉妹だったのね。ってパターンなのか!いやいやそんなんでは納得できません。二人とも出身地はウクライナって同じなのに。なぜなんだ。もうね、世の中難しいってことですよ!!大人の事情ってことにして私の脳内シャットダウン。
結論
このチラシにだまされオルガ・キュリレンコが準主役級かと思って見にいったのは何を隠そう私だ。そして未だにオルガ・キュリレンコの名前は言えません!!覚えられません!!
ミルク MILK
監督:ガス・ヴァン・サント
製作総指揮:ダスティン・ランス・ブラック 、マイケル・ロンドン 、ブルーナ・パパンドレア 、バーバラ・ホール 、ウィリアム・ホーバーグ
脚本:ダスティン・ランス・ブラック
音楽:ダニー・エルフマン
字幕翻訳:松浦美奈
主演:ショーン・ペン(ハーヴィー・ミルク)エミール・ハーシュ(クリーヴ・ジョーンズ)ジョシュ・ブローリン(ダン・ホワイト)ジェームズ・フランコ(スコット・スミス)ディエゴ・ルナ(ジャック・リラ)アリソン・ピル(アン・クローネンバーグ)ルーカス・グラビール(ダニー・ニコレッタ)ヴィクター・ガーバー(モスコーニ市長)デニス・オヘア(ジョン・ブリッグス)ジョセフ・クロス(ディック・パビック)ハワード・ローゼンマン(デヴィッド・グッドスタイン)ブランドン・ボイス(ジム・リヴァルド)ケルヴィン・ユー(マイケル・ウォン)スティーヴン・スピネラ(リック・ストークス)ジェフ・クーンズ(アート・アグノス)テッド・ジャン・ロバーツ(デニス・ペロン)/etc
ストーリー
同性愛者であったハーヴィー・ミルク。彼は彼氏である20歳年下のスコット・スミスとサンフランシスコのカストロ地域と呼ばれる地域に移り住むことにした。そして彼と一緒にアパート一階にカストロ・カメラを開店させた。そしてやがてそこは同性愛者やヒッピーのたまり場となっていく。ミルクは徐々に周りの地域などと政治的にもかかわりを持つようになり、選挙に立候補をする。何度かの苦難を乗り越え、米国史上初めての同性愛者として公言した者が公職者になった。そんな彼の最後の8年間の物語。米第81回アカデミー賞で、最優秀主演男優賞と最優秀脚本賞が受賞された映画です。
短く書いた感想がこちら
。
まずこの映画の面白いところは、登場人物の幾人かが、本人であったり、またその当時の人々が出演しているとうことです。それだけ、未だにミルクに対しての絶大なる気持ち、そして、その当時を忠実に再現させるべき作られた作品です。そのため、いくらカリスマ的なミルクだとしても、彼を絶対的正義としても描かれておりません。裏切り行為などもするし、手回りなども行うところなども描かれております。そこがこの映画が一つのポイントではないでしょうか。
中年であるミルクと若者のキスシーンなので、そこに嫌悪感や違和感を覚える人も少なからずいると思います。とても残念なのが、この映画は全体的にリアリズムを追求したため、そういったシーンをありのまま見せているがために、そのことに対して嫌悪感を抱いている方達には余計に見る気を失せる可能性が高いことです。実際にそういった感想を述べている方達も多々おります。難しいことだとはわかりますが、本来は、そういった偏見を抱く人たちにも認めさせる、または一緒に生きていこうというのがミルク自身の方向だと思ったからです。
私が興味深く感じた台詞は、ふとある時にミルクが言った「I will change.」。オバマ大統領の有名な台詞と言えば、「We can change」そう、製作者の意図だとは思いますが、この二人のこの2つの言葉とても考えさせられる言葉ではないでしょうか。時代は違えどお互いにマイノリティーという立場、もしミルクが生きていれば、彼こそが「We can change」と発言していたのではないでしょうか。
余談
まず、死後から30年経った今、ハーヴィー・ミルク・デイなるものが法案を可決したそうです。
また、殺害した犯人は、「心神耗弱」を論陣を用いた結果、故殺罪で有罪。5年足らずで仮出所。ただし、1年もたたずに、排ガス自殺でこの世を去る。現在日本でもこの理由にすることがありますが、どうなんですかね。心神耗弱しているからこそ、殺人など犯すのでは?って安直に思ってしまいますが。逆に精神が通常状態の犯罪者っているのですかと聞いてみたいものです。
結論
ゲイとか以前に、真昼間からの人前での激しいキスはどうかと思いました。
スラムドッグ$ミリオネア
監督:ダニー・ボイル
製作総指揮:ポール・スミス[製作] 、テッサ・ロス
原作:ヴィカス・スワラップ
音楽:A・R・ラーマン
脚本:サイモン・ボーフォイ
字幕翻訳:松浦美奈
主演:デヴ・パテル(ジャマール・マリク)、アーユッシュ・マヘーシュ・ケーデカール(ジャマール(幼少期))、マドゥル・ミッタル(サリーム・マリク)、アズルディン・モハメド・イスマイル(サリーム(幼少期))、フリーダ・ピント(ラティカ)、ルビーナ・アリ(ラティカ(幼少期))、アニル・カプール(プレーム・クマール)、イルファン・カーン(警部)/etc
ストーリー
インドのスラム街で孤児として育ったまともに教育の受けていないジャマール(デヴ・パテル)少年がミリオネアに出場し、そして次々と正解を出していく。どうして正解がわかるのか?その過程と少年の幼少期、少年期と過去がクロスして話は進んでいく。
前回
も書きましたが、改めてリスペクトして感想を書きます。だって普通に感想かくとこのようにいらないほど長くなるから。えぇたとえ文句が沸こうが書きました。
今年度第81買いアカデミー賞最多受賞した作品です。日本では、みのもんたが司会で有名なクイズ番組ミリオネア。ファイナルアンサー?そのクイズの設定とかわりませんので、違和感なく話しに集中できます。
まず圧倒された序章、幼年期のジャマールや兄のサリームが警官から逃げます。そのカメラワークが圧巻で、すぐに映画に引き込まれました。インド・ムンバイを駆け抜ける過程でのスラム街の風景、そして何より、その場の空気、臭いさえ漂ってきそうな描写。音楽もTHEインドって感じで心も弾みます。たった数分の内容ですが、その街を理解するのに十分すぎるだけつまった映像でした。駆け終った頃には街の中に自分が入り込んでおりました。これだけでも賞を受賞するのではないか?と思わせた内容でした。そしてこのスラム街というのが何よりも話の根本でありベースです。くどいようですが、それをたかが数分で感じさせるとは。
また、この映画はとてもハリウッドが好きそうな内容に仕上がっております。最近のハリウッド映画はヒーロー映画にしかりで、夢物語的なものよりも現実的でそして暗い作品が多くなっておりますが、これはサクセスストーリー。そう、名も無き少年が一夜にしてアメリカンドームを掴もうとする話。そしてこれを運ではなく、運命と言い放つところなどなど。そのため多少なりとも強引なところがあります。なので、この辺りを理解、また納得できるかがこの作品の一つの評価の分かれ目ではないでしょうか。また貧困、スラムがベースなために話の根本は深くそして暗い。しかし少年の彼らはそれをはじき飛ばす力、そして魅力に満ちているため作品自体からそのような暗いイメージは漂ってこない。まぁ、、とっても残念なことに作品の主演者
では色々ありますが。
またインド映画といえば、歌と踊りといイメージがありますが、基本的には途中でいきなり踊りだすような展開などはありません。通常の米アカデミー賞を取っているので当たり前ですが、製作国もイギリス・アメリカであり、あくまでハリウッド映画ってことです。
大事な物語のキーがラティカ。この二人の兄弟に密接に関わりあうジャマール初恋の少女。人は初恋により成長する、そう、このこてこての展開もスラムとい街で微妙にスパイクされ運というより運命だと決定付ける要素として育っていきます。あえて言うならば、その運命こそが愛の力であり、そこがご都合主義と思われるような事でもすべて吹き飛ばす力になるのではないでしょうか。
結論
真面目な顔して、スラムダンクミリオネア見た(見たい)と言っているのは私だけではないはず!そしてそんなあなたは、絶対バスケを想像しているはず。てことで、これだけは覚えてください。スラムドッグ$ミリオネアです。スラム街の負け犬が金持ちになるってって意味です。