ヘル・ディセント
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アフガニスタンの砂漠の前線基地を舞台に、孤立無援の兵士たちと、旧ソ連の秘密軍事施設からよみがえった正体不明の怪物との死闘を描いたサバイバルアクションです。主演はシャーロット・カーク、共演はジョナサン・ハワード、ジェイミー・バンバー、レオン・オッケンデン、トロイ・アレクサンダー、ハリー・トーラジ、マーク・ストリーパン他。
これっぽっちも期待しないで観たのがよかったのか、意外に楽しめました (^^)v
もちろん、少しでも真面目に観ちゃうとおかしなことだらけで「何じゃこりゃ!?」なんですけど、そういう絵に描いたようなB級アクション映画であることを承知の上で難しいことを一切考えずに観れば退屈しのぎの時間潰しにはちょうどいい映画だと思います (^^)
新宿・歌舞伎町を舞台に、バーのママ兼探偵の女性と常連客たちが織りなす6つのエピソードからなる群像劇です。主演は伊藤沙莉さん、共演は竹野内豊さん、北村有起哉さん、宇野祥平さん、久保史緒里さん、松浦祐也さん、高野洸さん他。
伊藤沙莉さんが探偵役ということで興味が湧いて観てみたのですが、
何じゃこりゃ?! (@o@)
ここまで雑でテキトーな内容で、どうして予算がついて、一流の役者たちが出演し、劇場公開できたのか、全く理解できません。
今の時代の日本映画ではこういうのがアリなんですか?
「ゆるい」とか「脱力系」と銘打てば、テキトーでOKってことなんですか?
観ていて怒りしか感じませんでした。
11歳の少女が夏休みに観光地で父親と2人だけで過ごすさまを、20年後に大人になった彼女が、かつて自ら撮影したビデオ映像で回想する形で描いたドラマ映画です。出演はポール・メスカル、フランキー・コリオ、セリア・ロールソン=ホール他。
はっきり言ってしまうと、わかりやすく「感動」させてくれるような面白さはありません。
ただ淡々と、若い父親と娘のひと夏のバカンスを撮しているだけで、何の説明もないまま終了。
「物語」の体を成していないので、観終わった後に「で?」と戸惑ってしまう人も多いはず。
それでも最後まで飽きることなく観ることができてしまう不思議な映画。
一見すると幸せそうに見える父と娘なのに、常に不穏な空気をまとっていて、若く未熟な父親の不安定さがところどころで観ている側にひっかかりを与え、不安にさせていく…。一種のスリラー映画のような雰囲気を感じつつも、次第に映画の中では全く描かれていない「その後の悲劇」が明確に想像できてしまい、その行間を考えれば考えるほど胸を締め付けられるような切ない気持ちに…。
そして何より印象的なのは、本作の演技でアカデミー主演男優賞にノミネートされた、1996年生まれのアイルランド人俳優ポール・メスカル。31歳になろうとしている若い父親を撮影当時25歳くらいだった彼が演じているわけですが、その繊細な演技と卓越した存在感は見事。
古風なルックスなので古代ローマの衣装が似合いそうと思っていたら、アカデミー作品賞などを受賞した映画「グラディエーター」('00) の続編に主演することが決まっているそうで、ここ数年で急速に評価を高めている彼の今後が楽しみでなりません。
コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズをもとに、全ての登場人物を擬人化した犬にしてアニメ化したイタリア・日本合作のテレビシリーズ全26話のうち、放送開始前に完成していた宮崎駿監督の2作品を映画「風の谷のナウシカ」('84) との同時上映で劇場公開した作品です。声の出演は柴田侊彦さん、富田耕生さん、信沢三恵子さん、大塚周夫さん、二又一成さん、肝付兼太さん、玄田哲章さん他。
実際に放映されたテレビシリーズとは声優が異なっていたり、劇場公開時点ではコナン・ドイルの原作の著作権の問題があって一部の役名が変えられていたり(ハドソン夫人→エリソン夫人、モリアーティ教授→モロアッチ教授、レストレード警部→レストラント警部)するなど、いろいろと曰く付きの作品。
劇場公開時に観て以来、40年ぶりに観たのですが、何だかとても新鮮。
その後に放映されたテレビシリーズの印象が強く、ホームズの声は広川太一郎さんでイメージが固まっていたのですが、柴田侊彦さんのホームズも落ち着いたイケオジな感じで![]()
また、宮崎駿監督らしいアクション描写の巧みさにもいつもながら唸ります。
ただ、このテレビシリーズ全体に言えることですが、推理要素がなくなり、単なるドタバタのアクションギャグアニメでしかなくなっているのは「いかがなものなんでしょう?」とは 40年が過ぎた今でも思います (^^;;;
「シャーロック・ホームズ」の要素は役名と舞台設定だけですからね (^^)
手塚治虫の人気医療漫画シリーズの1エピソード「空からきた子ども」をアニメ化した短編ビデオ作品です。声の出演は大塚明夫さん、水谷優子さん、池田勝さん、夏樹リオさん、渡辺優子さん他。
→ Wikipedia「ブラック・ジャック 空からきた子ども」
原作漫画の「ブラック・ジャック」は全てを読んだことがあるわけではないですが、それでもかなりの作品を読んでいて、その中でもこのエピソードは最も強烈なインパクトがあった作品。ただし、「いくらなんでもその状態で生活するのは無理だろ!!」とツッコミたくなったというのが強く印象に残っている理由 (^^)
映像化したことで、そのツッコミポイントが一段と異様でおかしなものに見えてしまっているけれども、とにかく作画が![]()
このアニメ化作品以前のOVAなどでは原作とは違った劇画調のキャラクターデザインに変更されていて、それはそれで悪くはなかったのですが、本作では原作の絵柄のイメージを残しながら劇画的ニュアンスを上手く加えていますし、アニメーションとしての作画もいい。その「絵」としてのレベルの高さだけで充分に満足できる短編でした。
ネコのイラストで知られる英国の画家ルイス・ウェインと彼の妻との階級を越えた恋やネコ画家としての成功を描いた伝記映画です。主演はベネディクト・カンバーバッチ、共演はクレア・フォイ、アンドレア・ライズブロー、トビー・ジョーンズ、シャロン・ルーニー、エイミー・ルー・ウッド他。
→ Wikipedia「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」
切ない話だったなぁ…。
当時のイギリスでは、ある程度の身分の女性が外に出て働くことなど許されず、家族の男性に頼らざるをえなかったとは言え、母親も妹たちも完全にルイスに頼り切りで、元々社会性に乏しいルイスが彼女たちの「犠牲」になったことは確かなのですから。もちろん、その「不遇」が彼の創作のインスピレーションにつながった可能性も否定できないのが皮肉ですが…。
とにかく、ベネディクト・カンバーバッチはこういった「変人の天才」を演じさせると抜群にハマることを改めて見せつけられた映画でした。
プロデューサーを夢見る新米アシスタントが、ハラスメントが横行する映画業界の実態に葛藤を深めていく姿を描いたドラマ映画です。主演はジュリア・ガーナー、共演はマシュー・マクファディン、マッケンジー・リー、クリスティン・フロセス、ノア・ロビンズ、ジョン・オルシーニ他。
ただ淡々と1人の女性の姿を撮しているだけで、予想外の展開といった捻りも何もないので「物語」としての面白さは全くありません。
それでも、完全に主人公の目線で描かれているので、自然に主人公に感情移入し、同じ体験をしているような気分に。
その一方で、「過労死」という言葉が海外にも広まってしまっているほどブラックな企業が珍しくない日本では状況はもっと酷いんだろうなと暗澹たる気分にさせられました…。
ミア・ハンセン=ラヴ監督が自身の体験をもとに、仕事や子育て、老父の介護に追われ、多忙な日々を送る1人のシングルマザーを描いた人間ドラマです。主演はレア・セドゥ、共演はパスカル・グレゴリー、メルヴィル・プポー、ニコール・ガルシア、カミーユ・ルバン・マルタン他。
この手の題材にありがちな、必要以上に不幸と不運のオンパレードにして、過剰に主人公を「気の毒」で「かわいそう」な存在として描くといった陳腐さがないのはいいし、監督自らの経験に基づいているだけあって「リアル」だとは思います。高く評価されているも理解はできます。
が、日本とフランスの社会の仕組みの違いもあるのでしょうが、まだまだ手のかかる幼い子供を育てながら老親の介護をしているシングルマザーとしては、とてもとても「恵まれている」ようにしか見えなかったんですよね…。そのため、原題の「Un beau matin(ある美しい朝)」くらいの詩的なタイトルならまだしも、「それでも私は生きていく」なんて邦題を付けられると、どうしてももやもやした気分に…。陳腐かもしれませんが、主人公よりも哲学教師だった老父の人生の最晩年を中心に描いた方が遥かに共感できたように思います。
とにかく、決して出来が悪いとは思わないですし、演者も好演しているのですが、最後まで冷めた目でしか観られませんでした。
1人の美しい女性と3人の男たちが織り成す愛と友情の人間模様を描いたイタリアのヒューマンドラマです。出演はピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、ミカエラ・ラマッツォッティ、キム・ロッシ=スチュアート、クラウディオ・サンタマリア、ニコレッタ・ロマノフ他。
大まかなストーリーは平凡でキャラクター造形もありがち。新鮮味はありません。
それでも、主人公たちと同年代の自分にとっては、イタリアと日本との違いはあれ、ノスタルジーを感じるところは多々あり、最後まで飽きずに観ることはできました。
ただ、4人の主人公の40年に渡る物語を描くにはあまりに尺が足りず、長尺のダイジェストを見せられているような気分に。この題材なら映画よりも全4話くらいのミニシリーズの方がいいんじゃないかなぁ。それはちょっと残念。
高校で起きた銃乱射事件でともに愛する息子を失った、加害者と被害者の両親、2組の夫婦の対峙を描いた対話劇です。出演はリード・バーニー、アン・ダウド、ジェイソン・アイザックス、マーサ・プリンプトン他。
観る前から分かってはいましたが、それでも本当に辛い内容でした…。
加害者の親、特に加害者が未成年の場合、被害者側も世論も、親に問題があったと考える、というよりも「そう思いたい」「そう決めつけたい」のは致し方のないところがありますが、現実には親に致命的な問題がなくても子供が凶悪な犯罪を起こす事例は少なくないんですよね…。
銃乱射事件が多発する現在のアメリカでは、子を持つ親として、自分の子供が被害者になる可能性があることを考えなければならないのはもちろん、加害者になる可能性も考えなければいけないというのは本当に悲しいことです…。
ところで、この映画の内容は「赦し」の文化があるキリスト教文化圏だから成立する話で、同じことが日本で成立するかというと、成立しなくはないけれども、かなり違ったものになるんじゃないかと思いました。
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