「ロストケア」('23) | Marc のぷーたろー日記

「ロストケア」('23)

 

葉真中顕さんの小説「ロスト・ケア」を原作とし、42人の老人を殺した男性介護士と、女性検事の対峙を描いた社会派映画です。主演は松山ケンイチさん、長澤まさみさん、共演は鈴鹿央士さん、坂井真紀さん、戸田菜穂さん、藤田弓子さん、柄本明さん他。

 

Wikipedia「ロスト・ケア」

 

観る前からわかってはいましたが、ただただ辛い映画でした…。

 

主人公の行なった犯罪自体は到底許されるものではないですが、その一方で介護に疲れた家族による心中や殺人は当たり前のように起きているのも事実。そういった悲惨な事件が起きて大きく報道された時は世の中も介護の深刻さに目を向けますが、それも一瞬。すぐに「忘れられる」、というよりも「見たくないものから目を背ける」のが世の中というもの。

 

「老い」を意識せざるを得なくなった今の自分には本当に身につまされる話でした。

 

ただ、新米介護士の若い女性の「その後」はあまりに陳腐で薄っぺらいのでわざわざ描く必要はなかったように思います。そこだけが残念。