【純喫茶部】理想のタマゴサンドを求めて、浅草橋「SMELL」に。

浅草橋、って、そういえばパラボリカビスさんへ行くためにしか使ったことがなくて。しかしそういえば、このまちには素晴らしい喫茶店が点在しているのだと知り、今回は、ギャラリーを覗くより先に「SMELL」へ。この日は、北千住（「喫茶室　サンローゼ」）からの移動でしたので、秋葉原から日比谷線。高架下を真っすぐ10分位てくてくと。すこしはお腹も空かせないと……
●ひとつ前の記事はコチラ→【純喫茶部】大箱の魅力満載、北千住「喫茶室サンローゼ」。2017年3月28日閉店ー？！

で、

念願の、「SMELL」に！！

ミントグリーンの、すっきりしたデザインの店構え。くるくる回る看板の文字もお洒落でとても素敵です。ソファ席には常連さんと思しき先客ありましたので、カウンターの端に掛けさせていただき、迷うことなく、タマゴサンド（それも、ヤキタマゴサンド）を注文。

お肉もチーズもそうですが、大きなかたまりから切り出すことにはものすごく原始的な喜びがあるような気がしているのですが、マダムが、すっと包丁を引き一人前分のパンが用意されるのを眺めていると、つい、ニヤついてしまうのでありました。

かたちよく整えたパンをトースターに納めると、マダムは冷蔵庫から取り出したタッパーのきゅうりを薄くスライス。手元の小さなカップに割りいれたたまごを、しゃか、しゃか、しゃか、と、小気味良くかきまぜ、熱くなったフライパンにまあるく流し込んだら、じゅわあとはじけるうつくしい音に、たまごの焼けるよい香りが一斉に。トースターのパンは一度くるんとひっくり返され、焼き上がったところにからしバターとマヨネーズがひらりと塗られ、そこに先ほどのきゅうりとふっくら焼けたオムレツがぽんと置かれて、出来上がり。

さくっと3等分にカットされ、美しい断面で供されたのが、こちら。

一口の中に「ふわさくとろしゃり」の見事なハーモニーが広がりました。

THE喫茶店というような、酸味と苦みの尖った珈琲に、ほどよく塩気の効いたヤキタマゴサンド。ペリカンのパンならではの、幸せな食感も抜群で、うっとりするような美味しさでした。シンプルイズベストを体現するサンドイッチは、結構なボリュームでしたが、あっという間に完食してしまいました。

「すごく、美味しかったです」

と、お伝えすると、ふふんと笑って、よかったわ。と言い、「あら、あーたのそれ素敵じゃない」、と、わたくしの身に着けていたアクセサリを褒めてくださいました（ひゃー）　うれしくなって、それをきっかけにしばしお喋り。

カウンターと、ちいさなテーブル席と、懐かしい味の珈琲と、極上のサンドイッチと、ちゃきちゃき愛らしいマダムとのちょっとしたお喋りと。余所にはない「とっておき」がうんと詰まっている場所だなあと感じます。

大箱の大らかさといい、カウンターメインのお店の絶妙な距離感といい。喫茶店の魅力は、其々の場所に、其々のかたちで輝いているものですね……

次回は、モーニングの時間にもお邪魔してみたいと思います。浅草橋駅からすぐ。ペリカンのパンをいただける、鯔背な喫茶店「SMELL」。おすすめです。

●SMELL（スメル）

●東京都台東区浅草橋1-24-2

【過去記事】

●Malu Cafe●

はじめまして、Malu Cafe（マルカフエ）です

【純喫茶部】理想のタマゴサンドを求めて、浅草橋「SMELL」に。