洒脱なまちの代名詞みたいな「麻布十番」に、
これぞまちの喫茶店。的、憩いの場所に出会えました。
淡い褐色、セピア色の、
coffee 西琲亜(セピア)。
いつから建つのか、
大通りからひとつ外れた場所に、
ふる過ぎず、あたらし過ぎず、
丁度いい風情で
そっとある入口。
平日の昼下がり
カウンターの他テーブル席は皆埋まり
空いたばかりの一番奥の座席に
ご案内いただきました。
●●●
夏の名残のつよい暑い日でしたので、
水出しアイスコーヒーを。
香り良く
するん、と、澄んだ味わいの
好みの一杯でございました。
●●●
早々におろしたウサギの毛皮の帽子は
かむったままでいるには
常連さんがぞろりといらっしゃるお店というのは、どうにも所在無かったりすることもあるのですが。奥にちょこんと座るわたくしにも、こんにちは、とお声掛けくださるおじさまが居てくれたりなんして。入れ替わり立ち代り訪れるお客様が、二言、三言、マスターと交わすことばのやりとりも、耳にたいへん心地よく。初めて訪れた場所なのに、なんだかあたたかくて、すっかり居心地が良いのです。
ほどよい距離感を保ちながら、集う人たちをおおらかに受け入れる雰囲気は、カウンターに立つ人間の懐の深さそのものなのでしょうか。
先日、古川橋近くで手に入れた、
江戸川乱歩「屍を」を捲りながら。
紫煙漂うノスタルジックな店内に
またもしばしの時間旅行。
ふと顔を上げた時、
目に飛び込んでくる年季の入った調度品にも
これまたじんわり和まされてしまうのでした。
またおいでくださいね、と、
三遍も言われてしまったので、
きっと近いうちにお伺いいたします。
また行きたくなるお店、の、
秘密を教えていただきたいなと思いました。
●coffee 西琲亜(セピア)
●東京都港区麻布十番3-2-6
●●●
【過去記事】
●【純喫茶部】ゴジラも歩く蒲田のまち「Coffee Good-day」へ!
●【純喫茶部】北九州の、「GINZA」へGO!!(北九州市内編)
●【純喫茶部】門司の港の憩い場の、「軽食・喫茶 リバー」へ!(北九州市内編)
●【純喫茶部】1952年オープン、目黒の「ITOHya」さんへ!
●【純喫茶部】レトロフューチャー!恵比寿の「喫茶 銀座」!!
●【純喫茶部】真っ赤なソファが魅惑的な、新宿「珈琲 西武」へ!
●【純喫茶部】新橋東西探訪。先ずは、ニュー新橋ビル「カトレア」へ。
●【純喫茶部】上野の昭和なお城めぐり―純喫茶「王城」「古城」