「スーパーねずみ」と言っても
浦安にある夢の国のキャラクターのことではありません。
「ハダカデバネズミ」のことです。
NHKのEテレで2月17日に放送された「サイエンスZERO」で紹介されました。
「老化しないスーパー哺乳類」ということで、世界から注目されているそうです。
「サイエンスZERO」は科学少年(科学オジサン?)にはたまらない本格的科学教育番組です。なかなか高度な内容を扱うことが多く、体が弱っている時などに見ると頭が空転するほどです(笑)
さて、この「ハダカデバネズミ」ですが、名前のとおり体毛が無く、前歯が異様に大きい齧歯目(ネズミ目)の生き物で、アフリカはサバンナの地中にトンネルを掘って、70〜80匹から大きいと300匹ほどのコロニーを形成して生息しているそうです。
(Wikipediaより 「ハダカデバネズミ」
その生態も非常に変わっていて、蟻や蜂のように1匹の女王と数匹のオス(王)のみが繁殖を担い、他の個体はワーカーとなって食料の調達や兵隊としての役割を担います。
こういうのを「真社会性動物」と言うそうですが、役割分担がきちんと分かれていて、中には子ネズミのふとん代りになる「ふとんネズミ」というのもいるそうです(笑)
マウス(ハツカネズミ)の寿命が平均3年程度なのに比べ、ハダカデバネズミの寿命は平均28年もあります。マウスを基準に人間に換算すると数百歳ということでしょうか?
めちゃくちゃ長生きです。
無酸素の状態でも20分近く生きられるとか、長生きの要因はいくつかありますが、私が惹きつけられたのは「がんに対する耐性」です。
(最近まで、ハダカデバネズミにがんの症例が見つからなかったそうです。)
新たな細胞の増殖を阻害する遺伝子と細胞の再生を阻害する遺伝子が共同して働き、
がん細胞の形成に対して二重の防壁を形成しているというところです。
前置きが長くなりましたが(前置きだったのか?)
我々が患っている「聴神経腫瘍」の直接の要因は、染色体の異常であることがわかっています。【22番染色体上の機能不全遺伝子(おさらい〜聴神経腫瘍〜より)】
今後ハダカデバネズミの研究が進んで、将来は遺伝子治療などに応用されるようになるといいなぁと思った次第です(^^)
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