おさらい〜聴神経腫瘍〜 | 片耳日記 〜 Acoustic neuroma 〜

片耳日記 〜 Acoustic neuroma 〜

2017年の11月に聴神経腫瘍が見つかり、2018年の5月に摘出手術を受けました。現在は年1回の経過観察通院中。手術により右耳の聴力を喪失。
そんな”片耳生活”のアレコレをブログにしたためています。
試しにgoogleで、「片耳日記」と検索してみてください(^^)

「聴神経腫瘍」という病名を
知ってから1年余り、
病名を知らされたばかりの頃は
最初、得体の知れない恐ろしさに
ショックを受け、
ず〜んと落ち込んでいましたが、
 
そのうちに(多くの同病の人達がするように)
自分を苦しめている「相手」に向き合うべく
昼夜を問わずインターネットを駆使して
調べまくりました(^^;
 
様々な日本の大学や病院のサイトにも詳細な
説明が記載されていましたが、
ビジュアル的にも分かりやすかったのが
アメリカはミネソタ州ロチェスター市に本部を置く総合病院メイヨー・クリニック(Mayo Clinic)
のサイトに掲載されていた内容でした。
 
「クリニック」というと何か小さな病院を連想しますが、「全米の優れた病院」(USニューズ&ワールド・レポート誌)の1位にランク(2018-2019版)され、医科大学を併設する立派な病院です。
「クリニック」の名前はアメリカ開拓時代に、イギリスから移住した医師たちによる辺境の地で始まった医療活動に起源があるからだそうです。
(以上ウィキべディア:メイヨー・クリニックを参考)

 

(自分のMRI画像でも見慣れた...。)

メイヨー・クリニックのサイトより

 

グーグル先生の助けを借りた日本語訳の内容は以下のとおりですが、

非常にわかりやすくまとまっていてこの病気のことを知らない人に簡潔に説明するのに役に立ちました(^^)

 

聴神経腫瘍の「概要」として...。

『前庭神経鞘腫とも呼ばれる聴神経鞘腫は、非癌性で通常は成長が遅い腫瘍である。
内耳から脳に至る前庭神経に発生する。この神経の枝はバランスと聴覚に直接影響する。そして聴神経腫瘍からの圧迫は耳鳴りと難聴を引き起こす。』
 
『聴神経腫瘍は通常、この神経を覆うシュワン細胞から発生し、ゆっくりと成長するかまったく成長しない。まれに、それは急速に成長し、脳を圧迫し生命機能に干渉するのに十分なほど大きくなる。

聴神経腫瘍の治療法には、定期的な観察、放射線療法、外科的切除がある。』
 

症状としては...。

『聴神経腫の徴候や症状はしばしば微妙であり、発症するのに何年もかかることがある。
それらは通常、聴覚神経および平衡神経に対する腫瘍の影響から生じる。 顔面の筋肉や感覚(顔面神経および三叉神経)を制御する隣接神経、近くの血管、または脳構造への腫瘍からの圧迫も問題を引き起こす可能性がある。
 
腫瘍が増殖するにつれて、より顕著又は重篤な徴候や症状を引き起こす可能性が高くなる。』
 
聴神経腫瘍の一般的な徴候と症状は...。
『難聴は通常は徐々に、(一部のケースでは突然に)
そして片側だけで発生する。
その他、
耳鳴り、バランスの崩れ、めまい
顔面のしびれ、
筋肉の動きの衰弱又は喪失
 
まれに、
腫瘍が脳幹を圧迫して生命を脅かすほど大きくなることがある。
片耳の難聴、耳鳴りがしている、またはバランスに問題がある場合は医師に相談するのが良い。
 
聴神経腫瘍の早期診断は、完全に難聴になってしまうことや頭蓋骨内の致命的な体液の蓄積などの深刻な結果を引き起こすのに十分なほどに腫瘍が大きくなるのを防ぐのに役立つ。』
 
そして、謎の発生原因は...。
『聴神経腫瘍の原因は22番染色体上の機能不全遺伝子であるようと考えられている。

通常、この遺伝子は神経を覆うシュワン細胞の増殖を制御するのを助ける腫瘍抑制タンパク質を産生する。この遺伝子の機能不全の原因は明らかではない。
また、聴神経腫瘍のほとんどの場合は、識別可能な原因はない。』
 
我々よりも、
もっと深刻な症例があることもわかりました...。

『この不完全な遺伝子は、
神経線維腫症2型という
(頭の両側の平衡神経の腫瘍の成長を伴う)
まれな疾患(両側前庭神経鞘腫)にも受け継がれている。』

 

『聴神経腫瘍の唯一の確認された危険因子は、まれな遺伝性疾患(神経線維腫症2型)を持つ親を持つこと。神経線維腫症2型は、聴神経腫瘍症例の約5パーセントを占める。神経線維腫症2型の特徴は、頭の両側の平衡神経、および他の神経に非癌性腫瘍が発生すること。

 

神経線維腫症2型(NF2)は、常染色体優性疾患として知られている。
つまり、1人の親(優性遺伝子)だけで突然変異を受け継ぐことができる。
冒された親のそれぞれの子供は、それを継承する可能性は五分五分である。』

 

合併症としては...。

『聴神経腫瘍は、
以下を含む様々な恒久的な合併症を引き起こす可能性がある。
○難聴
○顔のしびれと脱力
○バランスの難しさ
○耳鳴り


また、大きな腫瘍が脳幹を圧迫し、脳と脊髄の間の正常な体液(脳脊髄液)の流れを妨げることがある。この場合、液体が頭の中に蓄積し(水頭症)、頭蓋骨の内側の圧力を増加させる可能性がある。』
 

前回も触れましたが、
再発の可能性があること、
また、片耳の機能を失ってしまったことで
この状態には一生付き合って行かなくては
いけない訳です。
 
したくなかった経験ですが、
自分自身の今後の人生や
同じ病気を患った人たちの社会生活を
せめて精神的な部分だけでも
何か助けになることができないかなぁ
というのが、現在の私のささやかな望みです(^^)