今日の絵手紙。
「本」という本の雑誌の表紙、今日マチ子さんの絵を模写。
『吾輩は猫である』明治38年に、『ホトトギス』に発表されると大好評を得て、夏目漱石は有名作家になった。
すぐに、『吾輩ハ鼠デアル』『我輩ハ小僧デアル』など多くの作品が生まれた。
このように、人気作品に乗っかって、金もうけをしようとする卑しい根性・・・・・私は嫌いではないな。
昭和8年にキングコングが評判を呼ぶと、それに便乗して「和製キングコング」という無声映画が作られている。
キングコング公開中4週目に、この映画をぶつけたらしいから、恐ろしいほどの早撮りである。
吾輩ハ鼠デアルも読んでみたいし、和製キングコングも見てみたい。
ところで、「漫画 吾輩は猫である」という本が、大正8年、新潮社より刊行されている。
著者は近藤浩一路。
漫画家で日本画家でもある。
それが2017年に岩波書店から復刻された。
漱石生誕150年の記念事業らしい。
本の帯に「名作を画で楽しむ」とある。
漫画といっても、今のようなコマ割りの漫画ではない。
本家の吾輩は猫であるの文章を勝手に短くし、その横に近藤さんの挿絵漫画が載っている。
江戸時代の黄表紙みたいなものだろうか。
漫画というより、葛飾北斎の北斎漫画、滑稽絵のような気がする。
今では著作権侵害で大変なことになるが、また出版も不可能だろうが、当時はおおらかだったらしい。
漱石の弟子の芥川龍之介が、この本に「近藤浩一路の事」という一文を寄せているぐらいだから。
短くまとめてあるので、山に行く電車の中で読み終えた。
帰りの電車で読む物がなくて退屈したぐらいだ、
この中で、吾輩の猫が、昼寝をしている苦沙弥先生の背中に乗っている画を模写。
筆でといきたいが、それは到底無理。
鉛筆とボールペンで模写。
こういう絵が筆で描けるようになりたい。
ところで、「吾輩は鼠である」が、出版当時の形で復刊されたらしい。
少し値が高いが、注文した。
貧乏でホームレス同然の恰好をしていて無駄遣いはできないのだが、好奇心は抑えられない。