る今日のスケッチ。
荒川線。
伊藤律の事を書こうと思った。
10年ぐらいまえに少し書いていたのだが、書き足りないと思っていた。
伊藤律の数奇な生涯は、たぶん5回くらいに分けて書かないと、伊藤律を知らない若い人にはわからないだろう。
時間がある時に書くことにして、今日は伊藤律に関する朝日新聞の捏造記事の事を書く。
伊藤律との架空会見。
1950年(昭和25年)9月27日付(26日発行)の『夕刊朝日新聞』と9月27日付の『朝日新聞』朝刊は、朝日新聞社神戸支局の記者が、当時レッドパージに関連して団体等規正令に関する出頭命令違反に絡んだ団規令事件で逮捕状が出ていて地下に潜伏中だった日本共産党幹部の伊藤律と、26日午前3時半頃に、兵庫県宝塚市の山林で数分間の単独会見に成功したと掲載した。
会見模様として伊藤の表情が書かれ、記者との一問一答まで紹介されていた。
当時潜伏中だった伊藤本人は晩年の書簡で、記事の掲載当時は東京におり「なかなか迫真的なこの大記事を夕刊で見て思わず吹き出した」と記している。
新聞の捏造記事はいろいろ指摘されているが、最近で有名なのが、1989年の朝日新聞珊瑚記事捏造事件だろぅ。
朝日新聞のカメラマンが、沖縄県西表島でサンゴに自ら傷をつけて「K・Y」と彫り込み、「サンゴが傷つけられた」という記事を捏造した事件だ。
新聞記事の捏造は許されることではないが、明治時代の新聞は捏造・虚報は頻発していた。明治初期に流行した、事件を多色刷りの絵と文章で伝える「錦絵新聞」では、江戸時代の「かわら版」の文化を引き継ぎ、男女の愛憎劇(艶聞)や幽霊・怪獣の出現といったエピソードが面白おかしく捏造・誇張されて報じられていた。
その伝統を引き継ぐのが、東京スポーツである。
東京スポーツは、他の新聞なら名誉毀損になるような記事でもお咎めなしである。
東スポの記事を、真面目に受け取る人は少ないからである。
わかってはいるのだが、東スポの宇宙人発見のニュースに踊らされるバカな私である。


