多くの人がスマートフォンを持ち、SNSが一般化した今、片手間で言葉を交わしたり、喜怒哀楽の思いを、一瞬で不特定多数の人々に向けて発せるようになりました。
話したいと思えば、遠く離れた海外の人とも、顔を見ながら会話することもできます。
携帯電話が普及する前は、家の固定電話か公衆電話を使うしかなく、家で長電話をすれば、家族からクレームがくる時代もあったのが嘘のようです。
固定電話がなかった頃は、電話交換手が手作業で電話をつないでいたのですよね。
さらに時代を遡れば、電話はなく、電報や手紙で連絡を取り合っていたでしょう。
移動手段を見ても、今なら飛行機で世界中を行き来でき、国内の移動も、かなり遠方の地であっても、日帰りが可能になりました。
何日も費やして移動していた距離でも、今は日帰り出来るのです。
・・・・と、毎週面会している認知症の親戚の時空の超越が加速するこの頃。
親戚「お風呂はどこに行きますか?」
LUA「家で入りますよ」
親戚「お風呂屋さん?」
LUA「家にお風呂がありますから、家で入ります」
親戚「あぁ~?家にお風呂がありますか!」
LUA「ありますよ」
親戚「ほかの人はどうですか?」
LUA「今はみんな、家にお風呂がありますよ」
親戚「あぁ?みんな、お風呂屋さんに行ったでしょ?」
LUA「親戚さんのお家にも、お風呂ありますよね?」
・・・・という会話をしながら、親戚世代からすると、お風呂が家にあるのはお金持ちくらいで、みんな銭湯に行っていたそうで、100年未満の歴史の中でも、こんなにも時代は流れ、ものの価値や有り難みが変わってしまうのだなと、しみじみ感じました。
「今は個人で車を持つのは普通になったけれど、昔は天皇陛下しか乗っていなかったんだ」と、おっしゃっていた別の親戚のお話もあったなぁと。
昔はすごかったこと、貴重だったこと、手が届かなかったことが、大抵の人に行き渡り、当り前になった現代。
手に入らないからこそよかったことも、実はたくさんあるのかもしれません。
何でも手に入り、みんなが同じように便利に過ごせるようになることで、あてがわれたものだけがすべてとなり、自らの喜びを見いだせなくなって、迷い続けてしまう人も増えている。
そんな気がします。
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認知症というと、悪いイメージを抱いて、色眼鏡で見る方もいらっしゃるようですが、しっかり向き合うと、いろいろな学びや気づきを与えて頂けるのですよ


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