■キャプチャーソフトの比較
現在、新PCに合わせてゲーム映像コンテンツの強化を計画中。
イロイロと準備や検証を重ねている段階なのですが、いやはや…「GTX1080」が噂通りのぶっ壊れで、興奮が止まりません( ;∀;)
さて、今回はそんなゲーム関連映像コンテンツを仕込む上で、非常に重要となってくるであろう「収録ソフト」について、ちょっとした比較検証をおこなってきましたので、こちらについて書いていこうと思います。
※有名なところでBandicamとか
収録ソフトといっても、今や数多くのソフトが存在してますし、どれも甲乙つけがたいソフトがたくさん。
とはいえ、詳しく調べてみると、画面キャプチャーってのは雑に表現してしまうと、実はどのソフトも同じで、それぞれの設定値と概念を理解してさえいれば、品質に差が生まれることはさほどない。
なんて云われもあったりなかったり。
理論上ではどれも同じかもしれませんが、それでもやっぱり実際に使っていると違いを感じることが多いの事実です(^_^;)
そこで。
■シャドウプレイvsロイロを検証してみよう
ワタシがこれまでに使用してきたゲームキャプソフトの中でも、動作も軽くて品質が素晴らしいなぁ…と感じ、信頼してきたキャプチャーソフトは「ロイロ」でした。
ロイロはとにかくシンプル設計で、動作も軽め。
何より映像がトンでもなく綺麗に収録することができますので、これまでかなりお世話になってきました。
じゃあそのままロイロ使っていけばイイじゃないか。
という声も一理あるのですが。
※Nvidia シャドウプレイ
実は新PCを導入してから乗り換えをする気マンマンだったのがこちらの「シャドウプレイ(Share)」というNvidiaのGTX専用動画キャプ機能。
今回はコレとロイロとどっちが優秀なのかを見極めるため、実際に両者を比較しながら今後のキャプソフトをどちらにしようか決めていこうかなと思います(*‘ω‘ *)
■ベンチマークで比較してみる
どうやって比較しようかなと考えた時…。
やはり、手っ取り早いのがベンチマークテストですね(^_^;)
ちなみに。
弊社の行ったFF14ベンチマークを使ったテストでは、有償アプリを含めたアプリの中でもっともゲームの動作が遅くならないという結果が得られました。
と、ロイロの公式ページでは、↑のようなドヤっとした紹介がありました。
なお、これは「FF14」のベンチマーク結果だそうです。
ならば、FF14のベンチで実際にシャドウプレイとロイロで勝負してみましょう(笑)
※収録なし 最高設定 720pでの計測結果です。(GTX1080)
↑こういうやつでベンチマーク測定します。
たぶんみんな見たことあるよね??
まず、FF14のベンチマークテストの条件としては、どちらも。
1080p(フルHD)で最高設定
コレでやってみたいと思います(*‘ω‘ *)
肝心な映像についてですが。
カンタンな比較のビデオを作っておきましたので、みなさんも実際に見比べてみてください。
※今後、ロキブロ動画が全てこのクオリティの映像でお届けできるという"デモ動画"としてもお楽しみいただけますと幸いです。
※見どころはそれぞれのベンチマークスコア、そして画質
※交互に映像が流れます
敏感な方ほど違いが見えてきます。
イマイチ違いがワカラン…という方は、YouTubeのプレイヤー下にある解像度設定が低くなっている可能性があります。
PCの方は解像度を1080pに設定し、ぜひフルスクリーンでご覧になってみてください。
※ロキブロもいよいよフルスクリーン表示されても怖くない映像をお届けできるようになりました♪
スマホやタブレットの方も同じように、メニューボタンから解像度を1080pにすると違いがわかるかも(*‘ω‘ *)
■スコアはシャドウ、画質はロイロか…
動画内ではすべてをお伝えすることができなかったので、より細かい部分はブログで。
つまり、ここからがブログで語れるハナシになります(笑)
まず、ご覧になってみておわかりいただけたかと思いますが。
ロイロの画質すげえ
ってのがワタシの第一印象でした(^_^;)
正直、画質で言ったらシャドウプレイが僅差でロイロに負けているような気がしました。
とはいえ。
※シャドウプレイ収録中ベンチマーク
スコアは断然シャドウプレイが上回っていることを考えると、やはり本来のゲームへの干渉が少ないシャドウプレイは別格かもしれない。
※ロイロ収録中ベンチマーク
こちらが微妙に画質で差をつけたロイロ。
ですが、画質が良くても、スコアがそこそこに低下してしまっていることがわかりますね。
この原因はアレです。
「ハード or ソフトウェアエンコード」
の違いでしょうか。
実は、シャドウプレイはGPUに搭載されている「NVEnc」というハードウェアエンコーダーを使って動画をエンコードする機能が存在するため、ゲーム側への負担に関しては、実質「ほぼゼロ」の状態で動画が録れるんです。
つまり、ゲームのFPS(フレームレート)が落ち込むことなく、なおかつご覧いただいたように高品質な動画を収録することが可能なのです。
極端に言い換えるならば、対応しているGTXの中にはオマケで↑のようなハードウェアタイプの「ゲームレコーダー」が入ってるみたいな感覚でしょうか。
それどころか、シャドウプレイは他のどのキャプチャーソフトにもできないようなトリッキーな機能も搭載されていることで知られています。
それが。
「インスタント・リプレイ(通称シャドウ録画)」
これがまた末恐ろしいハイテク機能でして。
録画を回していなくても、ボタンひとつで時間をさかのぼって収録してしまえる。
という反則技をやってのけるのです。
もちろん、その時の音声も、マイク入力の音もすべてそのまま動画ファイルとして保存されるという素敵なシステム。
これ、実際にロイロで収録しているとよくあるんです…(^_^;)
特にオスカさんとかイルさんみたいな思いつき軍団と一緒にプレイしていると、回してない時に事故ったり、面白いリアクションしたりするので、かなり収録漏れで撮れ高を逃してたんです(笑)
そういった意味で、シャドウプレイはまさにゲームのための収録機能。
といった具合でしょうか。
※最近販売されているゲームレコーダーのいくつかも同様の機能(さかのぼって動画保存する機能)を搭載した製品が存在します。
対して、ロイロはあくまでもソフトウェアエンコードで動作しますから、高画質で収録が可能とはいえ、その分CPUも消費しますし、ベンチマークスコアに出ているとおり、PCのスペック次第ではゲームにも影響が出てしまうワケですね。
つまり、ロイロの言っていることは単なる都合のいい強がりだったのか…?
弊社の行ったFF14ベンチマークを使ったテストでは、有償アプリを含めたアプリの中でもっともゲームの動作が遅くならないという結果が得られました。
再確認してみる。
なるほど。
たしかに、この中にあるのはすべてロイロと同じ「ソフトウェアエンコーダー」のソフト郡です。
この中にはちゃっかりシャドウプレイが含まれていません。
■理想はどっちか突き詰める
少なくとも、今回の比較ビデオから「シャドウプレイの映像は汚いな…」と感じることはなかったと思います(^_^;)
そして、最後に大切なこともお伝えしなければなりません。
今回の収録に使ったシャドウプレイ設定。
実はほとんどイジってなくて、デフォルト設定の中にある「高」っていう設定そのままで収録しています。
※カスタムすればロイロ級になる可能性を感じる
要するに、シャドウプレイのビットレートを上げたら恐らくロイロくらいの映像美を実現することが可能だと思います。
ビットレートを上げると画質が良くなる代わりにファイルサイズが高くなる傾向にありますが、もっと言うと今回の10分くらいの動画。
ファイルサイズについては、両者雲泥の差がついていた点にも注目したいワケで。
ココがけっこうビックリしちゃうトコロです。
- シャドウプレイ→2.60GB
- ロイロ→8.82GB
どうでしょうか。
ワタシはイイ素材(動画)が録れればファイルサイズが大きくなっても許容できますが、さすがに10分の動画ファイルで9GB持っていかれるのは…という方も決して少なくないんじゃないかな?とも思います。
実際、コレってかなりの差ですよね(;・∀・)?
同じ映像と尺なのに、2倍以上もロイロの方がデカいんです…。
ただ。
※ロイロ(品質80)
ロイロの映像がきれいに見える(ような気がする)のは確かで。
コレにはイロイロと理由がありそうです。(ロイロだけにとか言わない)
・ロイロはMotionJpg方式でAVI出力される
・明るく見えるのでくっきり見える?
※MotionJpg=JPGをそのまま60フレームで保存してくパラパラ漫画方式。(ファイルサイズが大きくなるカラクリでもある)
そこで気になってきたのがシャドウプレイのビットレートを上げた時のファイルサイズと画質。
※デフォだと「50Mbps」
設定ではMAXで130Mbpsまでイケるようで、「高」だとビットレートは50Mbpsになっていました。
※ロイロの設定画面
ちなみにこちらがロイロの設定画面です。
こちらは画質設定は「品質」という項目になっており、現在は「80」になっています。
※UPした動画の設定もこのままです。
※シャドウプレイ ビットレート「80Mbps」
試しにシャドウプレイのビットレートを上げて収録してみたところ…、スコア変わらず(^_^;)
むしろ、18ポイントくらい50Mbpsのときより上回っちゃってるというイミフなスコア(笑)
そして、理論上ファイルサイズが増えるハズなのですが、ほぼ変わらずの2.60GBでした…。
ならば…。
※シャドウプレイ ビットレートMAX(130Mbps)
シャドウプレイを全MAX設定にして収録してみた時のベンチマークがコチラ。
以前のスコアからわずか-200くらい落ちただけで、あまりスコアには変化が出ていません。
この点はさすがですね、ホント。
そして、やはりファイルサイズもあまり変わってなくて。
なんと、据え置きの2.60GBのまま(;´∀`)
えーと…、コレって意味あるのかな…??
※みんなはどう見える?
※シャドウプレイ(130Mbps)
※こちらがロイロ
若干、ロイロの方が明るい印象があります。
※ちなみにシャドウプレイはH.264方式でMP4として出力される
ただ、シャドウプレイをMAX設定(ビットレート130Mbps)にしてもさほどスコアに影響がでないのであれば、この設定でもイイかもしれません。
映像で確認したい方はコチラをどうぞ↓
※シャドウプレイ 130Mbpsで録ったベンチ
いかがでしたでしょうか。
■優秀すぎるシャドウプレイ
ということで、最終結論へ。
イロイロと検証をしてきましたが、結局、どちらもまず問題ないレベルの美麗映像で収録できていることが確認できました。
すごく細かいハナシをすると、やはりハードウェアエンコードのシャドウプレイの方では、ほんの数フレームのレベルで「ブロックノイズ」が乗っている箇所がチラホラ出てしまっていることもわかりました。
が、今回の検証結果も加味した上で、ワタシは予定とおり「シャドウプレイ」を使っていこうと思います(;´∀`)
ロイロはソフトウェアエンコーダーの中ではすこぶる優秀だということを証明してますが。
ベンチの比較結果をご覧のとおり、シャドウプレイとのマシンスペックへの影響差は歴然としています。
その差、FF14のベンチ上では4000ポイント近くのスコア差でした。
※ロイロがGTX750Ti一個分くらいのスコアを食った計算
そもそも、ゲーム動画というジャンルを成立させるうえで、プレイへの影響があってはならない状況下において、ロイロの干渉レベルはさすがに見過ごせない数値でした。
ディビジョンなどの重いゲームではCPUの消費が致命傷になる可能性も否定できませんので、ロイロはこれにて卒業。
実際、MMORPG界の怪物グラで知られる「黒い砂漠」なんかでも検証してみたところ。
ロイロだとfpsの低下を確認。
※60fps割っちゃいました…(^_^;)
※シャドウプレイ起動中
対して、シャドウプレイ起動中では常時100fps前後に張り付いている状態で快適なプレイができました。
※Twitch生配信より
他にも、生配信ソフトであるOBSとの併用も試してみましたが。
↑GTAの配信アーカイブ:https://www.twitch.tv/lokiblo/v/92403207
配信動画をご覧いただければおわかりになるよう、こちらもプレイ、配信映像ともに60fpsキープでの運用が可能であることを、確認できました(*‘ω‘ *)
とにかく、GTX1080が来たおかげで、↑のような映像美での配信もできるようになりましたので、今後の動画コンテンツへのクオリティ確保という意味で、ロキブロ的にはかなり気が楽になりました…orz
ということで、今回の検証はコレにて終了。
まとめ
「シャドウプレイは強かった」
おしまい