毎月少しずつパーツを集めて、ついに新しいゲーミングPCが完成いたしました。
使っているパーツに関しては先日の記事でざーっとご紹介させていただきましたので、今回は実際のPC自作に関連したお話をしていきます。
Skylake世代PCから約8年越しくらいの期間を経て、PC工房製ブランド LEVEL∞ RGB EDITION「i7-13700K / 4070ti 搭載モデル」に乗り換えたばかりでしたので、よくよく考えてみるとPC自作でWindows11に触れたこともなく。
一種のジェネレーションギャップといったらよいのか…やはりOSインストールなども仕様がガラッと変わっており、この点に関して自作中、強烈にストレスに感じた&盲点だった点がありましたので、まずはそこの話題から。
ジョーダン抜きでこれは「初心者の方々ほど詰む確率高いだろうな…」というポイントでしたので、真っ先に情報共有として書いておきます。
昨今のPC、エントリーモデルを除いて、ほぼマザー自体にWi-FiやBluetoothといった無線規格と物理アンテナが内蔵、同梱されてくると思いますが、これに伴って今やデスクトップPCでも基本的にワイヤレスで利用しているって方も増えたと思います。
かくいうワタシの環境もコレ↑に該当します。
なんならオフィス(親機Wi-Fiルータがあるルーム)から一番遠い場所にロキブロの配信、撮影、ゲーミングスタジオといった一連の活動をするために確保しているルームがありますため
オフィス全体には中継機を設置して快適にインターネット接続&利用できる「メッシュ環境」を構築しています。
今回のPC自作ではOSインストールする際にこの環境が所以の弊害が出てしまいました。
結論から申し上げますと、Win11はWindowsのインストール時に「インターネット接続を要求してくるフローがある」ので、完全ワイヤレス環境だとこのフローから先に進めなくなってWin11のインストールが終了できない。
っていう問題を孕んでいます。
あくまで個人の経験測に過ぎませんが、従来までのWindowsはオフライン状態でOSインストールが完了出来ていたので完全に盲点だった。
なお、Windows 11 Proではネットワーク接続を回避してオフラインでセットアップを続行するオプションがあるようで。
- ネットワーク接続画面で「インターネットに接続していません」を選択(Win11Pro):
- ネットワーク接続画面で「インターネットに接続していません」というオプションを選択することで従来のようにオフライン状態でのインストール作業を進めることが可能。
だそうです。
あと考えられる解決策は、シンプルにPCをルーター場所まで移動して有線接続→Windowsインストール作業を済ませてから本来の設置場所に持ってくるという"めんどくさい最終手段"でしょうか。
↑この方法が取れる方。
モチロン、普段からデスクPCを有線LANで使用している環境だという方々には全く以てフツーにインストール作業が詰み案件になることはないと思いますので、このハナシはスルーしていただいて…。
問題はワタシと同じような環境でLANケーブルも予備がなかったり、実際にココでインストール作業中に詰んでしまっていて、今まさにネット検索してこの記事にたどり着いたという方々です。
つーことで、以下にワタシがこの問題をクリアした現時点で最適解だろうと思うシンプルな解決策を置いておきます↓
- インスコ画面でコマンドプロンプトを起動する方法:
- ネットワーク接続画面で[Shift] + [F10]を押してコマンドプロンプトを起動します。
- タスクマネージャーでネットワーク接続フローを強制終了:
- コマンドプロンプトで「taskmgr」を実行し、タスクマネージャーを開く。
- 「ネットワーク接続フロー」を選択して「タスクの終了」をクリックし、強制的に次のインストールフローに遷移させることが可能になります。
↑の方法でしたら秒で解決できると思います。
同じようにセットアップで困っている方はぜひ試してみてくださいm(_ _)m
ということで、まさかの注意喚起的なハナシからするハメになりましたが、結局ガジェヲタにはこういったトラブルとトラブルシューティングが楽しかったりするので良しとします。
パーツ構成は以下の通り。
組み立て自体はそこまでハードルは高くないので、プラモデル作れるよーとか、車のオーディオパーツいじるの好きですよーみたいな方にとったら自作PCは楽勝だと思います。
※DEEPCOOLのグリスガードめっちゃ品薄だった
ちなみに、この中で一番入手に苦労したのは意外にも数百円程度で販売されているDEEPCOOL製のグリスガード(ある意味、ただの銅板)でした(^_^;
今となっては単純にタイミングが悪かったのかどうかはわかりませんが、少なくとも自分が発注した時はもう入荷待ちの製品になっていて、実際に届くまで1ヶ月以上、下手したら2ヶ月くらい待ったかも知れません。
ちなみにコレ、無くても全く困らないものなので人によっては無駄アイテム扱いとも言えそうなモノなのですが、みなさんもよくご存知のとおりAM5のCPUってグリス塗布でCPU端のカット側面に押し出され面倒な事態に発展しそうな形状ではあります。
intelはintelで従来まで正方形から長方形に変化したため、人によってはCPU反り問題が発生してしまっており、やはりこれらを回避するための反り防止用プレートなんかが社外メーカーより販売されまくっているみたいなことになってます。
最近では13、14世代CPUの過電圧不具合で大騒ぎになってますし、CPU業界ある意味盛り上がってますよね…笑
AM5はグリス暴走防止用の類似製品がたくさん社外メーカーより販売されていますが、レビュワーたちのハナシによると、結局グリスガードとCPUにクリアランスが生じている場合、結局その隙間(溝)にグリスが入り込んでいって問題解決に至らない。という報告が相次いでいました。
対して、こちらDEEPCOOL製AM5用グリスガードの使用者レビューでは「CPU温度下げ効果」も報告されると共に、むしろ「サイズ感がピッタシ過ぎて装着難易度が高い」といった内容が少なくありませんでした。
いや、だとしたらグリスガードとしては優秀なんだなと思いまして、やはり少しでも問題を回避しつつ冷却性能を補完したいワタシとしては購入を決意。
ワタシが長きに渡る入荷待ちで購入したロットでは、そういった問題(サイズ感)を改善したものだったのかは定かではありませんが、一瞬でカチッと問題なくセッティングできました。
※ストレージはGen4の2TB&4TBをセット
M.2 SSDについては海外自作マニア連中がこぞって「Gen5のM.2発熱が下手したらサーマルスロットリングを起こして本末転倒、安定&十分爆速な4.0がオヌヌメ」といった内容のハナシがフォーラムで乱立しておりましたので、こちらの多数票を参考にさせていただき今回はGen4のM.2を基軸に組みました。
一応、Gen5 M.2の中でもイイモノはイイ‼という評価もありましたが、そういうのは大概10万コースのなんかもうぶっ壊れ価格のばかりでした。
また、Gen4とはいえどちらも7400MB〜クラスなので、結局ニンゲンの体感ではまったくワカランくらいの爆速加減を提供してくれるのでさほど問題ではありません。
このマザボにはまだあと2つ以上のM.2スロットを備えておりますので、これでも今後足りなくなるようなことがあればまた増設していこうと思います。
数年前からクリエイティブ作業を完全にMacに移管したので、WinPCはほぼ完全なるゲーム専用マシンになっているため、もうストレージはそこまで物理的に増やす必要が無くなっています。
※完成した姿がコチラ
他はもう組み立てに関してさほど特筆するようなポイントがないので一気に完成形です。
うん、イメージ通りのめっちゃキレイな仕上がりになりました。
ほぼMSIパーツで揃えてますので、パーツ毎の相性問題も気にする必要性がないのは精神安定剤としても作用したのか、なんだか動作がキビキビしてて過去類を見ない安定性を誇る自作PCになっている感覚がありました。(割とマジで)
※メモリもイイ感じ‼
前回の記事UP後、G.SKILLのメモリも無事に届きました。
今回のマシンには信頼と安定性において定評のあるG.SKILL製 TRiDENT Z5 neo DDR5を搭載。
スペックはEXPO対応、64GB、CL30の6000/MTになります。
詳しくは後述しますが、マジでG.SKILL製メモリが信頼されている理由も体感できました。
安定感ハンパない、ロキブロ的にも自作される方に自信を持ってオススメできるメーカーになりました。
※今回の目玉のひとつ「水冷クーラー」
今回の自作PC外観は、やはりケースが一番の特徴ではありますが…。
次いでPC全体に個性をもたらしてくれているのがコチラの水冷クーラーになります。
昨今、水冷ヘッドに液晶がついてるモデルが人気を持ってきてると思いますが、ここはワタシも乗っかりました。
ガジェヲタとしてはこのハイテク感取っておきたいですよね‼
※公式掲載のイメージ図
こちらはMSI製のハイエンドPC向け水冷クーラー、ウォーターブロックとモニターの間に小型60mmファンを搭載しているのがまた特徴的です。
ASUSのROG RYUJINのMSI版、ライバル機的な位置づけになりそうですね。
周辺(メモリ、M.2、ヒートシンク、VRM回路など)に対して送風することができて、他に類を見ないエアフローを生み出し全体の冷却性を底上げしてしまう機能を持ち合わせています。
モチロン静音性も抜群ですよ‼
最後に、今回のマシンには「ブラック×グレーの各種スリーブ延長ケーブル」を用意しておきましたので、配線にも気を使いました。
ケースはハイテクなだけじゃなくデカい=メンテに関しても過去一楽チンなPCになりました。
裏配線用の背面スペースも広くて、配線も取り回しやすいよう色々と工夫されているので、裏配線についても過去一キレイな仕上がりになりました。
そんな感じで…、準備期間半年で構築完了した新メインPC。
もう言うことナシの仕上がりになったと思います‼
ココからは内部的というか、肝心のスペック、動作に関しての話題になります。
ようやく完成した新PC、人生初のAMDベースのマシンに期待が膨らみますネ。
※BIOSアプデ→MSI特製のEnhanced Mode BoostをON
まず手始めに、今回使用したマザボはMSIの FLASH BIOS Buttonを使用したBIOS更新 に対応していますので、コチラの機能を使ってお手軽BIOS更新を体験しました。
準備を含め、実作業を入れてもわずか5分程度の時間でBIOS更新が完了できましたので、この手の機能が搭載されているマザーは今後の自作では外せなくなりそうです…(一度楽をしたらもう戻れないというアレ)
お次に、こちらもMSI特製のAMD、3D V CacheモデルのCPU性能を約10%ほど爆上げしてくれる神機能、「Enhanced Mode Boost」という目玉設定項目をONしてあげます。
性能的には過剰ともとれるあの360mmハイエンド水冷クーラーや銅板グリスガードは、まさにこういったハイパワーOCモードに伴う発熱を抑え込み、極力安定動作してもらうために導入しました。
とはいえ、自分の場合はシステムの安定性を重視したいので、全4段階のうち一定のパフォーマンス向上を提供してくれるレベル2に設定します。
で、実際にAMD初体験でゲームをいくつかグラフィック最高設定でプレイしてみたのですが…
「AMDってこんなにスゴいことになってたんだ…」
というのが率直な感想でした。
https://www.cpu-monkey.com/ja/compare_cpu-amd_ryzen_7_7800x3d-vs-intel_core_i7_13700k
↑こちらはそれぞれのCPUに関するベンチマークテストやスペック比較データなのですが、一見するとIntelCPUの方が優秀。
CPUだけで言ったらi7-13700KからRyzen7 7800X3Dっていう、スペック的にはすんごい地味な乗り換えなんですけれども、結論から申し上げますと…。
確実に「新PC」の方がパフォーマンス出ました。
シンプルにCPU性能そのものだけを重視するなら13700Kの方が総じて優秀そうなのですが、ゲームにおいては巷でいわれているとおり3層に及ぶ膨大なL3キャッシュを備えたRyzen7 7800X3Dの圧勝でした。(実際に体験して正直ビックリ&感動してます)
手始めに、上述のMSIのEnhanced Mode Boostも導入したうえ、プレイ期間が長い「黒い砂漠」でグラフィック最高設定で遊んでみたのですが。
このゲームで一番混み合う0時付近の深夜帯、ハイデル交差点付近やカルフェオンなどで3440×1440(UWQHD)、リフレッシュレート144のモニターで "頭打ち張り付き" という粘り強ささを体感することができました。
※愛用モニター上限張り付き状態でMMORPGがプレイできるって快適そのもの
メモリの方もEXPO対応→上限6000MHzまでOCしてますが、なんだろう…安定感パネェっす‼
※こちらはCyberpunk2077のベンチマーク結果画面(画像クリックで拡大)
激重タイトルに数えられるCyberpunk2077ですが、レイトレーシングなど各種画質にもこだわってウルトラ画質かつフレーム確保もしたい比較的理想的なワガママ設定にしましたが、平均値125FPSオーバーという数値を叩き出してくれました。
一応、3440×1440(ほぼ4K画角のウルトラワイドモニター)ですからね(^_^;
なんつーか。
感無量であります。
とにかく一番驚いているのがやっぱりCPUとメモリのバツグンな安定感です。
モチロン、RTX4070ti SUPERのパワーもあっての成果ではありますが、自作やBTO製ゲーミングPCをお使いのみなさんもなんとなく使ってて「なんかちょっと不安定…!?」って感じたことが必ずあると思うんです。
あの感じが不安度レベル10段階中の7くらいだとしたら、今回の新PCって、初起動から実際にOCなど若干のカスタムを施しても「不安度2〜3」程度の体感でキビキビ動いてくれてるんです。
i7-13700Kが現在のIntelCPU過電不具合に該当しているってのもありますが、少なくとも過去イチのPCになったな‼という感覚が体感できています。
中でも気に入ったのがメモリ。
これも自作されている方々なら一定の共感を持っていただけると思うのですが、メモリの相性問題ってけっこうダイレクトに食らうかなぁ…?っていう感覚を個人的には持っています。
せっかくOCメモリを導入したのに、なんか自分のPCでは動作が不安定な気がする…ミタイナ感覚ってありませんか?
アレが今のところ無いんですよ。
これほど安定動作してくれるOCメモリって初体験で、こりゃあサブPC自作でもメモリはG.SKILL一択になりそうです。ハイ。
総括的には、今回のマシンは電源まで含めてほぼほぼ同一メーカー(MSI)製のパーツに統一してたり、メモリも信頼と実績のEXPO対応G.SKILL、容量も余裕の64GBチョイスしてたり、様々な恩恵がゲームプレイ時の動作をブーストしてくれている感じでしょうか。
最後に、Ryzen7 7800X3Dの安定感と性能のエグさにもとにかく感動しました。
現在、株周り乱高下中ですが、なんか応援の気持ちも込めて今日AMD株買いましたもん…笑
正直、Ryzen7だし、Ryzen9じゃないし。
8コアだし16スレッドだし‼
とか思って実は完全にPC組む前はこの子のことだいぶナメてました。
なんならベンチ比較見て13700Kに劣るCPUとさえ感じてました。
最後までどうせなら最強な Ryzen9 7950X3D にしちゃおうかな‼って悩んでました。
先日の記事まで「どうせサブにスライドする妥協のCPUだしなぁ…」とか言ってましたが、現状コレで全然満足してしまっているワタシであります。
Ryzen9000シリーズも発売が延期されてしまいましたが、これもう3D VCacheモデルが出たらまたRyzen7 9000シリーズでイイんじゃか?とさえ感じてます。
そんくらいジョーダン抜きで満足してしまいました(^_^;
思い返せばWindowsからMacにクリエイティブ作業乗り換えたときも簡単にApple信者になり、今回も遊びのつもりでIntelからAMDに乗り換えて感動を覚えて…こりゃもうAMD信者ですわ。←単純
ということで、今回は久しくPC自作をしましたが、やはり自作は各パーツがテクノロジー進化の恩恵を得ているので、色々と初体験もできて楽しいですね。
ようやくPC完成したので、また配信スタジオ計画に戻りつつ…
今後PC関連の記事では「サブPC」のパーツやら組み立てのお話をさせてもらうことになっていくと思います。
モチロン、引き続きその他ゲーミングデバイスなども購入してレビューを続けていく予定もありますので、ガジェヲタのみなさんにお楽しみいただければ幸いでありますm(_ _)m
では、簡単な内容ではありましたがこのくらいで半年前に急遽始まった自作企画はおしまいとなります‼
誰かの参考になれば嬉しいです。
おしまい