早くも夜の19時となっていた。
深夜0:00時にはフライトだが、それまでの間、「クイーンローズスパ」というところで、2時間ほどマッサージ&スパが体験できる。

フットマッサージ 10分
ボディマッサージ 60分
フェイシャル 10分
スパ 30分
というコースだ。
ボディマッサージメニューは、バリ式・タイ古式ミックス・アロマから選べた。
私は力の強いものが良かったので、バリ式を選び、ダーリンはアロマを選んでいた。
アロマは、自分の好きな香りを選べるそうで、ダーリンはどうやらラベンダーにしたようだった。

フットマッサージが完了したところで、黒い紙パンツを渡される。

「か、か、紙パンツだ…。」

「私は女同士だから気にならないけど、ダーリンの大切な部分は、若干透けて見えるかもね…。」
ダーリンは、恥ずかしそうに、そそくさと紙パンツを装着させる。
しかし、恥ずかしがるダーリンを少しも気にせず、マッサージの係員は、さっさとマッサージを始める。
60分のボディマッサージはあっという間に終わり、いよいよスパの時間となった。
庭のようなところに出ると、バラの花びらが散らされている風呂が、「注目してくれ!」、と云わんばかりにライトに照らされていた。
風呂に浸かっていると、素敵なBGMが聞こえてくる。
ドガガガガガガ!!!!
ガー!!!!
どうやら、隣の建物が工事中らしい。
ダーリンは、風呂でリラックスしているというのに、何だかそわそわしていた。
「どうしたの?」
「このカーテンの後ろで、スタッフが待っているかと思うと、落ち着かなくて・・・。」
「この時間だけは、席をはずしてくれているんだよ。」
「え!そうなの?」
ダーリンは、王子には向いていないようだ。
「王子に何かあっては困りますので。」
風呂からあがり・・・
「そういえば、この後ボディマッサージがあるんだよね?」
「え!さっきマッサージしたじゃない。」
「え?あれがマッサージだったんだ!」
「そうだよ。これから60分なんてやったら、体がほろほろのぐにゃぐにゃになって、日本に帰れなくなるよ…。」
「にゃーー・・・」
とんちんかんなダーリンの言葉を最後に、フライト前のスパ&マッサージは終了した。
60分のボディマッサージをマッサージと思われなかったマッサージって一体…。
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