パリのルーヴル美術館前に集まった抗議者らは月曜日、多数の人を死に至らしめる、依存性の高いオピオイド系鎮痛剤を開発、販売促進して財を築いた、大富豪サックラー家からの寄付金を受け取る美術館を非難。

 

 

 

30人ほどの抗議者らが、「サックラーは恥を知れ」、また「サックラーを引きずり下ろせ」と書かれた、赤いバナーをガラスのピラミッド前で掲げ、中には噴水の横で死んだふりをするパフォーマンスをする抗議者も。

 

この問題の改善にあたるアメリカの団体(PAIN:Prescription Addiction Intervention Now)とフランスのエイズ慈善団体が、サックラー財団の寄付により、20年以上前に修復された「古代オリエント美術のサックラー翼(aile Sackler des Antiquités Orientales)」の名前変更を要請。

 

サックラー家が設立して鎮痛剤の開発にあたった、パーデューファーマ(Purdue Pharma)が販売するオキシコンチン(OxyContin)を巡り、アメリカでは現在1,000件以上もの訴訟が起きており、アメリカのオピオイド危機に多大な影響を与えているところ。

 

ここ数カ月で、ニューヨークのグッテンハイム美術館とメトロポリタン美術館、そしてロンドンのテート美術館とナショナル・ポートレート・ギャラリーが、サックラー財団からの寄付金受領を停止。

 

アメリカでは2017年、47,000人がオピオイド系鎮痛剤の過剰摂取が原因で死亡。また同年、170万人がオキシコンチンのような鎮痛剤への依存症状に苦しんでいるということ。

 

先月は100人ほどのフランス医師らが、その依存性や過剰摂取へのリスクを知らずに、オピオイド系鎮痛剤を服用するフランス人が120万人にも達すると警告。

 

団体(PAIN)創設者のナンシー・ゴールディン氏は、自身もオピオイド中毒を経験する写真家。「オピオイド危機は、今まさにフランスを直撃しようとしている」と。

 

「パーデュー社は、直に破産するからいして、現在はムンディファーマ(Mundipharma)の名前で世界中に拡大し、医師に処方を強制する、アメリカでやった同じマーケティング手法で、だまし売りをしている」と説明。

 

「サックラー家は、美術館への寄付で評判を上げようとしている」というゴールディン氏は、ルーヴル美術館にサックラー家と手を切るよう要請。

 

これに対し、ルーヴル美術館はこの動きを「承知している」と回答。

 

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維持修復費を常に必要とする美術館は、のどから手が出るほど寄付金が欲しいでしょうからね。芸術支援などという、清いイメージをアピールしたい財団が、そこを狙ってやってくる。。。

 

 

 

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