新聞報道によると、二階氏に対する捜査も大詰めを向かえている様だ。さらに、千葉県知事になった森田氏が自民党の支部から自分の資金管理団体に寄付をしていたことが報道された。二階氏、森田氏の問題は政党に入った金を自分の資金管理団体に入れたところにある。政党の金を自分のポケットに入れたのだ。

 寄付や政党助成金が党に入り、その金が個人のポケットに入るのは問題だろう。議員を辞めたとき、その金は個人の所有物になる。おいしい職業だ。そういえば元総理の田中角栄氏が死んで真紀子氏の相続税が多額で払えないということがあった。一方、民主党小沢氏にも、自由党の金を自分の資金管理団体に寄付したという噂がある。

 政治の為に使ってくれと渡された政党助成金や寄付が個人の私財になってしまうシステムは非常におかしい。少なくとも政党に属する議員は資金管理団体を持たずに議員を辞めたときには政党に返すことを原則とすべきだ。
 税制をコントロールすると、階級制度を簡単に作ることができる。今、日本では中産階級を潰し、富者と貧者の社会にしようとする動きがある。税制には富者に有利な税制と貧者に有利な税制がある。


 人頭税 貧者の生存権を奪う税制
収入どんなにあろうが、全く無かろうが、人に対して同じ税金をかける制度。日本では昔、沖縄の先島にかけられた。先島では病人や老人などにも税金がかけられ、人減らしまで行われた。
 現在でも国民年金やNHKがそれに当たる。


 健康保険 富者に有利な税制
健康保険は人頭税部分と所得比例部分があり、掛金の上限がある。所得が少ない人は、掛金を払う払うだけで、病院にかかるだけの金が残らず、掛金を捨ててしまうようなものだ。所得が多い人は掛金上限より多く払う必要がなく、余裕があるためいくらでも病院にかかることができる。極論すれば、貧者の掛金で富者が病院にかかる制度


 消費税(生活必需品以外にかけるもの) 貧者に有利な税制
諸外国では生活に必要なものには消費税をかけない。貧者は生活に必要なもの以外を買う余裕がないため、有利な税制となる。

 消費税(すべてにかける) 貧者に不利な税制
日本で行われている消費税。収入のほとんどを生活の為に使う貧者に取ってはすべての収入に消費税がかかることになるが、収入を運用に回せる富者にとっては税の先延ばし効果により、より高利で回せることになる。

 累進所得税 累進率が高ければ富者に不利な税制
日本では累進率が下げられ、富者に有利な方向にどんどん進んでいる

 法人税 法人税は所得に対して一定
国際競争力の向上の名の元に常に下げつづけられている。足りない分は消費税で、と言うのが財界の主張。



年金掛金を上げ、消費税を上げ、法人税を下げようと言うのが今の動き。そこで生まれる社会は中産階級が消滅し、富者と貧者の社会だ。そうなれば、日本の内需は小さくなり衰退するだろう。
 このところ、株価が戻してきている。不況になると、政府が低金利に誘導したり、資金を供給するから金が徐々に満ちてくる。金持ちは低金利や金融緩和政策によるインフレーションを嫌って、現金を株や金、原油など商品に変えようとする。それによって、株や原油が上がり始めることになる。問題なのは、日本の金融政策で上がっているのではなく、海外の株高に同調していることである。


 大規模な財政政策を取る海外と違って、日本は何もやっていないのと同じだ。しかも、経済問題よりも小沢党首の献金問題がクローズアップされている。このまま放置し続ければ、途中まで海外市場に追従するが、すぐに墜落するだろう。小沢、二階両氏は速やかに辞職して、献金問題にケリをつけてほしい。


リベラル ゲート


 社会主義と自由主義の大きな違いは、指導層と被支配層の階級が存在する社会か否かである。最も顕著なのは、社会主義の中でも共産主義と呼ばれる国家体制である。

 共産主義では、一党独裁を原則としている。共産党などの政党が主権を持ち、憲法、それに基づく法律は共産党が自由に作ることができる。共産党は労働者の政党を自称するため、労働者=人民とそれ以外を区別する。誰が人民か、誰が人民でないかは共産党が決める。例えば、中国やロシアでは僧侶や神父は人民ではなく弾圧の対象であった。クメールルージュ(ポルポト派)では、教師や芸術家などの肉体労働者以外は非人民とされ、虐殺された。
 共産主義では支配者層と人民、そして非人民の間にには明確な差がある完全な階級社会である。特に北朝鮮では、3大階層51個分類と多階級に分かれている。

 社会主義に対して、自由主義では、政府は民主社会の中でプレーヤーの一つであり、民主社会のルールの中に存在する。場合によっては、個人や企業が政府を訴えることができる。

 独占禁止法は、自由主義経済の憲法と言うべき法律。1社で市場を独占していたら、その企業は他社の参入を簡単に妨害出きるし、品物やサービスを言い値で売ることができる。その企業への資材を納入しようとしても、企業の言い値で買われる。また、従業員はその会社の上司や経営者とうまくいかなければ、その業界には居れなくなる。

 独占企業が経営危機に陥ったらどうなるだろうか。業界自体がなくなることになる。そこから購入していたモノは手に入らなくなるし、その業界に資材を供給していたモノは売れなくなる。最悪社会全体が止まることになる。だから、独占企業を作らず、多くの企業が存在していた方がいい。


 アメリカでは巨大保険会社AIGのボーナスが問題となってる。AIGは会社が倒産したときに債権を保証するCDSを扱う大手だ。AIGを潰すと債権が紙屑に成った時の保証がなくなる。多くの企業が連鎖倒産するだろう。アメリカ政府はCDS大手のAIGを潰すわけにはいかない。そこで多額の公的資金を注入することになった。


 CDSは専門的な知識が必要だから、社員を引き止めるため、AIGは多額のボーナスを社員に払った。CDS関係をコントロールできる社員がいなくなったら、AIGに公的資金を注入した意味が全くなくなる。アメリカは、この様な状況に成る前に、AIGを分割しておけばよかったのだ。そうすれば、悪い企業は潰し、いい企業を残す自由主義の原則を適用できたはずだ。

 麻生総理が日本は傷は浅いと言った経済状況。昨年のGDPを見れば、日本は軽傷どころか最も傷が深かったことがわかる。もちろん、欧米では金融システムのダメージが、日本は製造業のダメージが大きいと云う違いはある。

2008年の各国のGDP成長率

日本 -0.7%
アメリカ 1.3%
EU 0.8%
イギリス 0.7%
中国 9%
韓国 2.5%
シンガポール 1.1%

 麻生内閣の最も悪いところは、「民主党が邪魔をするから法案成立が遅れ、経済対策ができない」と他人に責任を擦り付けるところにある。民主党が「給付金を分離すれば、法案を早期に成立させる」と言っていたにも関わらず、麻生内閣は衆議院の2/3を使うと云う最も遅い方法を取った。

 アメリカでは、オバマは民主党、共和党の区別なく説得を試み、妥協案でも法案を早期に成立させていく。麻生総理の実現能力は非常に低いし、パフォーマンスが多すぎる。極論すれば、総理大臣は経済の事が分からなくてもよい。誰か分かる人を登用して、そこで指導力を発揮すればいいんだ。小泉内閣では竹中氏を登用し、小泉はその政策に指導力を発揮する方法を取った。それで良いんだ。


 今、比較的軽傷と言われていた日本の金融システムが崩壊する可能性が出てきた。大恐慌を引き起こした金融機関への規制強化だ。BIS規制を強化し、必要な自己資本比率をさらに上げようと言うものだ(現在の8%から15%~20%へ)。問題は、日本の銀行は株を持ち合っていることにある。保有株の自己資本への算入に制限があり、株価も下がっているため、現状では新しいBIS規制をクリアできない。自己資本へ算入制限のある株を売って自己資本を増強しようとするだろ。すると、株価が下がりさらに銀行の自己資本比率が悪化するといったスパイラルが起きる。麻生内閣の怠慢で経済に大ダメージを受けたところでさらに金融システムが崩壊する。そうならない為には、健全な金融機関への資本増強が必要であるが、政府の資金を強制注入されることに銀行側の抵抗がある。この難しい舵取りを怠慢な麻生内閣でできるとは思えない。

 麻生総理の猛省か、総理交代が絶対必要だ。だが、悪いのはすべて他人だ、結果が悪いのは他人のせいだと言い続ける総理は、居座り続けるだろう。このまま、大恐慌を放置し続けるのか、自民党が自浄能力を発揮して総理を交代させることができるのか、経済の岐路に立っている。
 国民年金は、社会保険庁によって役人のレクレイションに使われて問題となっていたが、ここにきて大恐慌の影響で多額の損失を計上している。


年金は次の様に運用することが、取り決められている

国内債券67%±8%
国内株式11%±6%
外国債券8%±5%
外国株式9%±5%

 このため、株式が下がると、資産比率を維持するために債券を売って株式を買うことになる。株式が下がりつづけることが分かっていても、債券を売って株を機械的に買いつづける。そのため、国内株式は予想PERが60倍と他国に対して割高な状況に今ある。

 日本の年金は、来年から運用に回せる資金がなくなり、資金を回収する方に回ることに成っている。株や債券を買い支えるのではなく、売り込む側に回るのだ。株や債券の価値が下がり年金運用は更なる損失を出す可能性がある。そして、ここで恐慌脱却の為に大規模な政策を取りインフレーションを起こせば、運用の大部分を占める債券は大暴落する。年金は破綻するだろう。


 年金の運用を役人が行う制度は非常にまずい。年金が必要であるならば、民間が年金の運用を行い。それを監視する方がいいに決まっている。

 毎週木曜日の朝に財務省から、日本に住む人の外国の株、債権の購入量と外国に住む人の日本の株、債権の購入量が発表される。 (表の見方で注意しなければならないのは、両方とも日本に流入する資金がプラスで表現され、日本から流出される量がマイナスで表現されることにある。)


http://www.mof.go.jp/shoutou/week0911.htm


 表を見てわかる通り、日本に住む人は外国の株や債権を買っている。日本が深刻な恐慌に陥っていて、外国の方がまだましだと思っているんだろう。現に、日本株の落ち込みが最も大きくなっている。外国からの日本株処分も進んでいる。少し前までは、日本は政治が機能していないから、経済対策を打てずデフレは進み、他国はインフレを起こし結果的に円高になるだろうと予想され、外国から短期債が買われていた様だが、今週の発表では短期債売り込まれている。


 日本人が外国の証券を買うということは、日本で回る現金が減り、その金が証券を売った外国人に渡り、外国で現金回るということになる。つまり金の回りが景気だから日本の景気が落ち、外国の景気が上がることになる。


 なぜ、日本売りが進むのか。それは、規制緩和により多くの産業が生まれて日本の景気が良くなると思った外国人が日本への投資を増やしていたが、それが麻生内閣になり、逆方向に向かったと思われたことが一番大きい。


 日本は社会主義状態で官僚が許認可を持ち企業を支配してきた。小泉内閣で、タクシーの参入規制を緩和したら、他の業種では参入規制があるから、どっと押し寄せてきてタクシー業界が過当競争になった。それを責めて小泉改革否定論が展開されている。参入規制緩和するならば全ての業界で同時に行わなければ、こうなることは自明の理だ。小泉改革は社会主義者を勢いづけるだけで、何の意味もなかった。


 日本が停滞しないためには、誰でもいろんな業種に参入でき、そこで競争し、新陳代謝が進むような社会が必要だ。日本の場合、起業して失敗すると大打撃を受けるが、それをきちんと救済できる社会システムが必要だ。


 誰かが起業しなければ雇用が増えないという当たり前のことを重視するべきだ。

 鳩山総務大臣による郵政に対する攻撃は、かんぽの宿から中央郵便局改築へと矢継ぎ早に行われている。この裏には民営化推進派の日本郵政社長を失脚させ、民営化反対派の副社長を社長にすることにあると言われている。

 社長に問題があれば、株主は交代させる権利があるのは当然だが、ドサクサに紛れて自分たちの利権のために画策するのは問題がある。

 郵政事業は国営から国有企業になり、民営企業になる予定であった。ここに来て、民営化見直し派が強く成ってきた。もし、国有企業のままなら、国営時代には単なる人事異動であったものが、天下りになり、多額の給与や退職金を天下り役人に払うことになる。

 国営時代に郵貯や簡保の資金は無駄な財政投融資の原資に安易に利用され、その後始末を国民の血税で行っていたが、国有で止まるならば、族議員によって、同じように無駄な事業に使われる。

 国有企業の代表例では旧国鉄やNHKがあるが、旧国鉄は多額の税金を投入して貰い怠慢経営を行ってきたし、NHKは法律(違憲立法と思われるものも含めて)によって、高額な受信料をとり、怠慢経営をおこなっている。国有企業は政府、役人のもと怠慢経営を行い国民の血税で補填してもらうものだ。

 国有企業であれば、都市部で100mに一件ある郵便局乱立状態がそのまま続くだろう。特定郵便局長の票を狙う議員には、国有企業とすることはアピールする材料になる。


 国民新党は郵政民営化に反対して、自民党から離党したが、党首の綿貫代表が郵便事業の請け負うトナミ運輸出身(現在は息子が社長)であることは特質すべきだろう。


 公営事業は民営を圧迫してはならない。これはリベラリズム(自由主義)の大原則だ。郵貯、簡保は民業と競合するから、民営化するか、廃止すれば良い。郵便は国営に戻せば良い。役人の食い物にする必要はない。


 日本は、明治維新から社会主義によって発展してきた歴史があるため、日本ではリベラル思想は育たなかった。しかも、戦中の日本では共産主義者とともに自由主義者が弾圧の対象と成っていた。


Liberal Gate

 自由民主党は自由党と民主党が連立してできた政党であり、必ずしもリベラルな議員だけではない。むしろ、長年、官僚や財界と癒着し社会主義的な性格を強めている。しかも、世襲議員が多く、家業として政治屋をやっていると言っても過言ではない議員が多い。
 民主党は、若手にリベラルが多いのと同時に、旧社会党系、旧民社党系の議員がおり、思想的にはかなり反発しあっている。
 公明党は創価学会の政治部隊である。立正安国論を書いた日蓮を本尊としており、法華経の教えで政治行おうとするものである。そこには自由意志はない。
 社民党は、北朝鮮の労働党と関係が深く、プロレタリア独裁を容認しており、ヨーロッパの社会民主義とは全く違う。第2共産党と言うべき存在だ。


 この様な政党で、リベラルな世界を目指すには政党ではなく、人物で選ぶことが重要だ。自民党内、民主党内でリベラルな議員が増えれば、自ずと政党自身がリベラルになる。