麻生総理が日本は傷は浅いと言った経済状況。昨年のGDPを見れば、日本は軽傷どころか最も傷が深かったことがわかる。もちろん、欧米では金融システムのダメージが、日本は製造業のダメージが大きいと云う違いはある。

2008年の各国のGDP成長率

日本 -0.7%
アメリカ 1.3%
EU 0.8%
イギリス 0.7%
中国 9%
韓国 2.5%
シンガポール 1.1%

 麻生内閣の最も悪いところは、「民主党が邪魔をするから法案成立が遅れ、経済対策ができない」と他人に責任を擦り付けるところにある。民主党が「給付金を分離すれば、法案を早期に成立させる」と言っていたにも関わらず、麻生内閣は衆議院の2/3を使うと云う最も遅い方法を取った。

 アメリカでは、オバマは民主党、共和党の区別なく説得を試み、妥協案でも法案を早期に成立させていく。麻生総理の実現能力は非常に低いし、パフォーマンスが多すぎる。極論すれば、総理大臣は経済の事が分からなくてもよい。誰か分かる人を登用して、そこで指導力を発揮すればいいんだ。小泉内閣では竹中氏を登用し、小泉はその政策に指導力を発揮する方法を取った。それで良いんだ。


 今、比較的軽傷と言われていた日本の金融システムが崩壊する可能性が出てきた。大恐慌を引き起こした金融機関への規制強化だ。BIS規制を強化し、必要な自己資本比率をさらに上げようと言うものだ(現在の8%から15%~20%へ)。問題は、日本の銀行は株を持ち合っていることにある。保有株の自己資本への算入に制限があり、株価も下がっているため、現状では新しいBIS規制をクリアできない。自己資本へ算入制限のある株を売って自己資本を増強しようとするだろ。すると、株価が下がりさらに銀行の自己資本比率が悪化するといったスパイラルが起きる。麻生内閣の怠慢で経済に大ダメージを受けたところでさらに金融システムが崩壊する。そうならない為には、健全な金融機関への資本増強が必要であるが、政府の資金を強制注入されることに銀行側の抵抗がある。この難しい舵取りを怠慢な麻生内閣でできるとは思えない。

 麻生総理の猛省か、総理交代が絶対必要だ。だが、悪いのはすべて他人だ、結果が悪いのは他人のせいだと言い続ける総理は、居座り続けるだろう。このまま、大恐慌を放置し続けるのか、自民党が自浄能力を発揮して総理を交代させることができるのか、経済の岐路に立っている。