先日、迷惑メールを大量に送りつけてくる「安陪とも」と縁を切ることができたと思っていました。


でも、甘かった。

「安陪とも」はもっと上手でした。

毎回、サブドメインを変えて送ってくるので、ドメインだけを受信拒否にすると、そのうち向こうのドメインが底をついて完全に迷惑メールとして排除できると思いました。

しかし、毎日ドメイン本体を変えてきて、きりがありません。

そして、ドメインが.bizなのですが、このドメインは、ひとつ千円ぐらいで購入できるので、向こうも同じドメインを使わずどんどん使い捨てにしてくることが可能なので、物量戦では、耐え切れなくなると判断しました。


そこで、考えました。

よく調べてみると、.bizのドメイン自体がいかがわしいようなのです。

私が受け取った過去の迷惑メールを調べてみると、.bizのドメインが圧倒的に多いのです。

そして、まっとうなメールには、.bizのドメインが皆無なのです。


そんなわけで、.bizのドメインそのものをすべて受信拒否にしてしまえば、いくらドメインを毎日変えても、「安陪とも」からのメールを迷惑メールに振り分けることができるのです。

仮に.bizのメールアドレスから送られてくるまともなメールがあれば、それだけを受信するように設定すればよいのです。


ともあれ、今度こそ「安陪とも」からおさらばして、勝利宣言をしたいと思います。

チョン・ミョンフンの最新作、「piano」を聴きました。
女友達から、誕生日のプレゼントにもらいました。

この盤は、チョン・ミョンフン初めてのピアノソロアルバムです。


これまで、ミョンフンのピアノは、チャイコフスキーの協奏曲と姉たちとの室内楽しか聴いたことはありませんでした。

どちらかといえば、華のない地味な印象を受けていました。


ところが、ソロアルバムとして、ピアノがクローズアップされているのを聴くと、バリバリ弾くよりもどちらかといえば、音色を生かした弾き方だと思いました。

華があります。

協奏曲向きの奏者というよりもソロに向いているなと思いました。


このアルバムは、小品集です。

ドビュッシーの「月の光」、ショパンの夜想曲が二曲、シューマンの「トロイメライ」と「アラベスク」、シューベルトの即興曲が二曲、ベートーヴェンの「エリーゼのために」、チャイコフスキーの「秋の歌」、モーツァルトの「キラキラ星変奏曲」が収録されています。

激しい曲はなくて、叙情的な曲ばかりです。


中でも、「エリーゼのために」は、バイエルの巻末についているような初心者向けの曲ですが、この曲を大真面目に弾いているピアニストはそう多くはないのではと思いました。

このような単純な曲ほど、技術の差が出てきます。

分散和音の美しさに惹かれました。

そのことは、他の作品にも共通しています。


全体に、ミョンフンの音色の美しさに惹かれます。

やはり、協奏曲よりも、こういった小品のほうが、ミョンフンのピアノには向いていると思いました。


チョン・ミョンフンは、もっぱら指揮者としての活動ばかりしているようですが、もう少しはピアニストとしての演奏活動をして欲しいと思いました。

同じピアニスト出身の指揮者、バレンボイムやアシュケナージは、もっと多くピアノ奏者としての活動をしているのですから。

エリーゼのために~マエストロからの贈り物/ミョンフン(チョン)
¥2,808
Amazon.co.jp



とうとう恐れていた事態が到来しました。

ウナギが絶滅危惧種に指定されたことです。

あと二年は、制限なしに鰻を食べることができるようですが、それからは禁猟等の制限がかけられる可能性があります。

止むを得ない事でしょう。

人間が乱獲が原因で絶滅した動植物も多いですから。

ところで、日本ウナギと中国、台湾のウナギとは、どこが違うのでしょうか?

どちらも太平洋の同じ場所から来ているようですから。

日本だけではなくて、中国、台湾でも禁猟にしないと効果がないのではないでしょうか。


そんなわけで、私は、うなぎの個体数が増えて絶滅危惧種から回復するまで鰻を食べないこととします。

断ち物です。

まあ、自分から求めてうなぎを食べたりしないということです。

私にとって、うなぎほど美味なものは他に何があるかというほどですので、かなりつらいことではあります。

でも、ここにうなぎ断ちを宣言します。


他にも、私が断ち物をしているものに納豆、大根があります。

願掛けのためです。

最初は納豆を断っていたのですが、それでは生ぬるいと大根断ちをすることとしました。

これも結構難しいことで、納豆だったら断とうと思ったら、買ったり頼んだりしなければよいのですが、大根は違います。

弁当を買っても、沢庵、福神漬け、おろし大根があったりして、油断がありません。

外食でも、よっぽど気をつけないと、大根の入ったものを注文してしまいます。

大根断ちに非常に苦労しているので、最近は納豆断ちの方はそろそろやめさせていただいてもよいのかなとも思っています。


いずれにしても、断ち物は強い決心が必要なので、せぬほうがよいというのですが、こればかりはしないといけないと思っていますので、何とかがんばりたいと思います。

スタンリー・エリンの「第八の地獄」を読みました。

読もう読もうと思っていたのですけど、なかなか読まずにいました。

早川文庫の最初期に出ていたのですが、現在入手困難です。

アマゾンの中古品でも、最低1600円の値がついています。

私は、同じアマゾンで、もっと安くで手に入りました。

早川文庫の初期には、本当によい作品がそろっています。

それが入手困難になっているのを非常に残念に思っています。


さて、内容です。

主人公は私立探偵会社の社長。

もちろん、自身も現役の探偵です。

先代の社長の没後、会社を引き告ぎました。

でも、先代のやり方から脱皮できなくて、いつも悩んでいます。

ある日、弁護士から事件の依頼を受けます。
事件は、ある警官に汚職の容疑がかかっている。

容疑を晴らすために証拠を探してほしいということです。

ところが、主人公は、その警官の婚約者に一目惚れしてしまいます。

そんなわけで、主人公としては、無実の証拠が見つかって欲しいのだか、見つかって欲しくないのだか葛藤をしながら調査を続けていきます。


作品としては地味です。

主に会話で、ストーリーがすすんでいきます。

その会話のなかで、登場人物のキャラクターが立っています

翻訳者の小笠原豊樹の流麗な訳文が、それを際立たせています。

最低1600円を出してまで読めとは言いませんが、図書館でも探してみてください。


ところで、スタンリー・エリンには、「特別料理」という短編がすばらしい短編があります。

名作といっていいです。

この作品は、あちこちでネタ晴らしがされているので、早めに読んだほうがいいでしょう。

早川書房の異色作家小説集の「特別料理」に入っています。

最近、「安部とも」と称する女性からのしつこいメールに悩まされていると書きましたけれど、やっとストーカーまがいのメールから逃れることができました。

だって、一時間に三通も来るし、早朝メールをチェックすると、三分の二は「安部とも」からのメールだったので、うんざりしていました。

メアドを着信拒否しても、毎回違ったメアドから送ってくるので、きりがありません。


でも、対策はありました。

メアドをよく見ると、○○@△△△.×××の△△となっていて、○○○の部分は毎回一緒、△△△の部分が毎回違い、×××の部分が何通りかしかないということに気がつきました。

そんなわけで、×××の部分を着信拒否として何種類か設定しておけば、「安部とも」からのメールを迷惑メールとして振り分けることができます。

設定しました。


これで、「安部とも」のストーカーまがいのメールから解放されました。

めでたし、めでたし。

12時を過ぎて日付が変わりました。

6月10日、今日は私の誕生日です。

とうとう50歳になりました。


思えば不思議なものです。

50歳といえば、一昔前で言えば、初老といってもいい歳です。

でも、そんなに実感もわきません。

今でも、30代と気分を変わりません。

進歩だなかったといえばそれまでですが。


ただひとつ、自分の歳を実感することがあります。

それは、ミステリーの主人公が、ほとんど私よりも年下だということです。

30代が多くて、40代というのですら、ほとんど見かけません。

ざっと思い出してみても、フィリップ・マーロウもシャーロック・ホームズも30台だったはず。

せいぜいリュー・アーチャーが作品とともに歳をとっていくことぐらいのものです。

中年男というのもせいぜい40代で、ことによったら30代で中年扱いです。

50代はもう初老扱いです。


初老といいますと、磯野波平。

磯野波平は53歳です。

私と3歳しか違いません。


今の60代は、昔の40代より元気です。

だから、私も30代より元気であっても罰は当たりません。

そう思って、一人静かに誕生日を祝いましょうか。

私は、漢字が大好きです。

漢字に対しては、非常にこだわりを持っています。

そのため、漢字の読み方には、少々うるさいです。


でも、そんな私にも、恥ずかしいことがあります。

それは、最近まで、「欠陥」を「けっしゅく」、「遵守」を「そんしゅ」、「破綻」を「はじょう」と読んでいました。

漢字好きの面目がない話です。


これでは、麻生太郎が、「踏襲」を「ふしゅう」と読んだのと笑えないとも思ったりしました。

笑いましたけど。

最近「、安部とも」と称する女性に悩まされています。

迷惑メールです。

何でも、6800万円を差し上げるのでとか言って、しきりにリンクをクリックさせようと執拗に迫ってきます。

リンク先には、写真があるそうです。

それで、会いたいというのです。

挙句の果てには、バカ、ふざけるなとメールしてきたりします。

そのくせ、何もなかったように、また会ってくれだの6800万円を振り込んだとか、一時間何回もメールしてきます。


送り先を、迷惑メールに登録するのですが、メールごとに違うメアドから送ってくるので、途方にくれています。

もちろん、そこをクリックしたりすると、メアドが活きていることが知れて、迷惑メールが殺到してくるのが眼に見えています

最悪、個人情報を知られてしまう恐れがあります。

とわかっていても、うっとうしくて、メールを見るたびに、うんざりしてきます。


最近のサクラは、いつも、お金をあげますばかりです。

同じサクラとしても、昔はもっと芸が会ったのですが。

今日は、フルトヴェングラー指揮のベルリン・フィルハーモニーのベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」、ウラニアのエロイカとして有名な演奏です。


第1楽章は、意外とテンポを動かさずに進行していきます。

同じフルトヴェングラーのウィーン・フィルとのスタジオ録音がテンポを大きく動かした演奏なので、少し以外に思いました。

それと、私の好みから言えば、第1楽章の提示部の繰り返しをしてをしているほうがいいのですが、この時代の演奏では、繰り返しをしないのが普通ですし。


第2楽章は、遅いテンポでもたれる寸前までの演奏です、

私の好みから言えば、もう少しきびきびとした演奏が好きですが、これはこれで説得力があります。

いかにも葬送行進曲といった進行です


第3楽章は、ひるがえってきびきびとした演奏です。

トリオの部分のホルンの音色も、すばらしいです。


第4楽章は、前3楽章と比べて、テンポの動きが激しいです。

この楽章自体が、前三楽章よりも軽いという印象だったのですが、この演奏では、その軽さを感じさせない充実した表現です。


全体として、ウィーンフィルとのスタジオ録音に比べて、テンポの変化が少なく、端正な演奏です。

スタジオ録音よりも、ライヴ録音の方が落ち着いていることが、以外です。

もちろん、ライヴ特有の勢いがあります。

私は、どちらかといえば、主観的でロマン派的な演奏よりも、即物的な演奏のほうが好みですが、このフルトヴェングラーの演奏は説得力があります。


ところで、このウラニアのエロイカにはいわくがあります。

もともとこの録音は、海賊盤です。

コンサートの隠し取りを、フルトヴェングラーの了承なく、ウラニアというレコード会社が販売しました。

それをフルトヴェングラーが訴訟を起こして勝訴して、販売中止になったわけです。

そんなわけで、出回ったレコードが貴重品となって、マニア垂涎の的となりました。

でも年月は経ち、フルトヴェングラーの著作権が切れてしまいました。

そして、あちこちのレコード会社から販売されたのですが、少々困ったこともありました。

それは、レコード会社によって音質がさまざまで、どれが一番実演に近い録音かがわかりません。

ピッチもさまざまです。

また、この録音には、ところどころテンポが不安定なところがあります。

これは、録音機材の不備によるものです。


ところが、最近知ったのですが、ヴァイオリニストの時津英裕氏が、状態のよいLPから板起こしををして、テンポの不安定なところを修正し、ピッチを正しく修正したものを、MP3で再現したものをインターネットで公開して、自由にダウンロードをできるようにしてくださいました。

そこから入手しました。


現在は、時津氏のホームページは閉鎖していますので、ネットで探すのも難しくなりましたが、それでも入手が不可能というわけではありません。

前にも言ったことですが、欲しいものを手に入れるためには、必死になれば必ず手に入ります。

どうか、ご健闘を祈ります。

松本清張の「Dの複合」を読みました。


松本清張は、社会派推理小説の旗手といわれて、リアリズムの作風で知られています。


でも、この「Dの複合」は、少々毛色が違っています。

古代の伝説と現代の事件とが符合する、まるで横溝正史みたいなお話です。

主人公の作家が、伝説の取材旅行をするうちに、伝説と符合するような奇妙な事件が続きます。

そして、とうとう殺人事件が起こって、というものです。

横溝正史のようなおどろおどろしい雰囲気ではないのですが、淡々とした語り口にうっすらとした不気味な雰囲気が漂っています。


さて、松本清張らしからぬ伝奇的な謎をどう解決するのかと、わくわくして読みました。

なんとなく強引な気がしなくもないのですが、どうにか合理的な解決をしました。

もう少し、伏線を張ってくれたらいいのになと、思ったりもしましたけれど。


ところで、松本清張といえば、「点と線」が有名です。

ミステリーの人気投票では、必ず上位に入ります。

でも、私に言わせれば、この作品のアリバイトリックは、もう過去のものになりました。

古びています。

社会派推理小説の嚆矢とも言うべき作品ではありますけど、すでにその役割を終わっているのではないかと考えます。

それに、松本清張には、この「Dの複合」などの、他にもっと面白い作品がたくさんあるのですから。