不登校に必ずついて回ってくる大きな課題が「勉強」です。

 

授業に参加できないことが増えるため、勉強が遅れることに悩む方が多いです。

 

親子で勉強をしようとしますが、なかなかうまくいかないこともあると思います。そんなときにヒントになる方法をお届けします。

 

 

この記事を書いた人
▫️不登校やひきこもり、発達障がい専門公認心理師なかがわひろか
▫️学校・PTA・自治体での不登校・ひきこもり講演多数
▫️不登校やひきこもりの進学・就労をサポートする
 

1. 不登校と勉強

お子さんが不登校になったとき、以下のような順番を経ると考えられます。
①抑うつ期
②休息期
③安定期
④登校準備期
⑤再登校期
【図:不登校の5段階】
 
勉強をしようという気持ちが出てくるのは、安定期後半〜登校準備期の時期です。
 
お手伝いや、趣味を楽しむなど家庭内でできることがまだできないうちは、勉強をするまでの意欲が足りていない状態です。
 
お子さんの様子を見て、趣味も楽しみに、家庭内で「暇」を感じながら過ごせている場合に、勉強は進めていくものになります。
 
まずお子さんの状態が、どの状態にあるかを見極めてから勉強は始めるようにしましょう。
 

2. お子さんとの勉強あるある

 ①  わからないとお互いにイライラする

 

これが一番多く、一番の課題と言えそうです。

 

勉強をしているとわからないことが出てきます。考えても答えがわからないとき、学校だったら周りの目があるので我慢できることも、親子だから我慢ができなくなります。

 

お子さんはだんだんとイライラしてきます。

 

その様子を見て親御さんもイライラしてきます。

 

これはお子さんに勉強を教える親御さんが一度ならず経験されていることでしょう。

 

 ② 言葉づかいが乱暴になる

 

「わからない!!!」と怒りながらお子さんに言われると、腹が立つものです。

 

お互いにヒートアップして「なんでこんなことがわからないの!!」「教え方が下手だからだ!!!」と喧嘩になります。

 

過去のことを持ち出して「お母さん(お父さん)が昔テストのことを褒めてくれなかったら、自分は勉強が嫌いになったんだ!」ということもあります。

 

過去のことを持ち出されて、親も冷静ではいられません。やがて大喧嘩に発展することになります。

 

 ③ 泣き出すお子さんにイライラする

 

①、②に関しては、お子さんが反論してくる場合です。

 

しかし自分の気持ちを言えないお子さんもいます。解けない問題をじっと見つめ、わからないと泣いてしまうこともあります。

 

わからないならわからないと言えばいいのに、と親御さんは感じてしまいますし、「泣いていても何も解決しない」とも思います。

 

「どうして泣くの!!」と叱りつけてしまうこともあります。

 

 ④ そもそも取り組もうとしない

 

最も手を焼くのがこのタイプです。反論しても、涙を流しても、勉強をやるのであればスタート地点には立てています。

 

しかし、いくら声をかけても、動画視聴やゲームから顔を上げません。

 

本人が「勉強をしたい」というから親は時間を取ってやろうとしているのに、本人は親が思うように動いてくれません。そしてやがて言い合いになり、喧嘩になるパターンです。

 

おそらく多くの親御さんたちが、ここに挙げられたことは多かれ少なかれご経験があると思います。

 

私も一人の子の親として、同じ思いを味わっています。

親として、そして勉強を教える専門家として、現実的な対応についてお伝えします。

3. お子さんとの勉強のヒント7

 ① 感情が乱れたら、とにかく休憩

 

お子さんも親もイライラしてきたら、そのまま続けてもそう簡単に収まるものではありません。

 

この場合は、まず物理的に距離を置き、時間を置くことです。

 

お子さんが別室に行くか、自分が他の部屋に行くかして、時間を取るようにします。

トイレ休憩を入れるだけでもだいぶ違います。

 

原始的な方法ですが、これが一番効果があります。

 

 

 ② 勉強は「時間」を決める

 

理想の勉強法は時間ではなく量です。1時間勉強する、よりも「問題集5ページ終える」方が理想的です。

 

しかし勉強を再開し始めた頃は、お子さんも勉強慣れしていません。この場合は時間を測るようにします。

 

10分でも15分でもいいのですが、30分は超えないようにしましょう。

 

そしてタイマーを用意して、時間が来たら、たとえ途中でもやめるようにします。

「キリがいいところまでやりたい」という気持ちもあると思いますが、お子さんとしては「時間分やった」という状態で続けられても集中力が切れている状態です。

 

時間が来たら、そこで一旦止めるようにします。

 

これを繰り返していると、やがて不思議なことが起こります。お子さんのほうから「キリがいいところまでやりたい」と言ってくるようになります。

 

この言葉を引き出すためにも、時間が来たらピタッとやめることを意識しましょう。

 

 ③ 決めた「量」を終えたらそこで終わり

 

時間も大事ですし、量も大切です。

 

「今日はここまでやろう」と決めた量が終わったら、たとえ時間が余っていても終えるようにします。

 

決めた以上のことはしないことが鉄則です。

 

そしてこれもまたお子さんから「もう少しやりたい」という言葉が出てくるのを待つのです。

 

お子さんがやりたいのなら、やります。親子で勉強をするゴールは、成績を上げることよりも「お子さんが一人で勉強できるようにする」ことにあります。

 

お子さんの勉強への意欲が高まっているのなら、それは止めないようにします。

そしてその意欲が出るようにするためにも、決めた以上はしないことを大事にしましょう。

 

【不登校の勉強法についてはこちらもご覧ください👇】

 

 ④ 勉強は「やる気」よりも「習慣」 

 

「勉強にやる気が出ない」という日は誰にでも起こり得ます。

 

しかし勉強をやる気で取り組んでいると、やる日もあれば、やらない日もあることになります。そうするとムラができ、結局は理解につながらなくなります。

 

勉強は「習慣」で行います。気持ちが乗らなくても、決まった時間には始めるようにして、決まった時間、量を終えたら、終了です。

 

やる気というのは、出てからやるのではなく「やっているうちに出てくるもの」なのです。

 

新しい分野への取り組みが億劫ならば、昨日までのできたところを復習することから始めましょう。やっているうちに調子が出てきます。

 

 ⑤ 予定を立てるのはもう少し後

 

勉強のスケジュールを立てて、その通り取り組めるようになるにはもう少し時間と慣れが必要になります。

 

またスケジュールを立てるときというのは、気持ちが前がかりになっている時です。かなり無理のある予定を立ててしまいがちです。

 

予定を立てるよりも、今日できたことを記録するようにします。

 

ペースが出てきて習慣化してきてから予定は立てるようにしましょう。

 

 ⑥ やろうとしないお子さんには逆アプローチ

 

自分では「やらないといけない」と言っていても、やろうとしないお子さんもいます。

 

この場合は、決めた時間に親は準備をします。そして時間が来たら、親だけで勝手にはじめ、時間を終えたらやめます。

 

それをしばらく続けてみてください。

 

お子さんのタイミングに合わせるのではなく、親のタイミングに合わせてもらうようにすることが大切です。

 

我慢比べの要素もあるのですが、その時間は本を読んでもいいし、自分の勉強をしても構いません。親は決まった時間に取り組むようにしてみましょう。

 

 ⑦ ご褒美はうまく使う

 

お小遣いをあげたり、欲しいものを購入したりというのは賛否両論あるものですが、うまく使うとご褒美はかなり使えるものになります。

 

ポイントは「継続」にあります。

 

一回勉強したら何かを買う、のではなく、勉強をした日はシールを貼って、5枚たまったら、100円ね、というようにしていきます。

 

金額(他のものでもよい)は高すぎず、低すぎずです。1000円は高いですが、10円は安すぎます。100円〜よくて500円というところではないでしょうか。

 

継続していけば、ご褒美がある、という思いで習慣化を狙っていきます。

 

なかなかやろうとしないお子さんには、ご褒美をうまく活用するようにしましょう。

 

ご褒美の注意点:すでに自分から取り組んでいるお子さんには、ご褒美を上げることで「ご褒美をもらうために勉強している」というように目的が変化してしまうことがあります。

自発的に取り組んでいるならば、ご褒美は無理に考えなくて構いません。

 

【タイプ別の勉強法についてはこちらをご覧ください👇】

 

4. 親子だからうまくいかなくて当たり前

気の知れた親子だからこそ、安心できます。一方で安心があるからこそ言葉が乱暴になったり、態度が悪くなります。

 

学校や家庭教師、塾であれば勉強できるのはそれは他人だからです。

 

どうしても親子での勉強が難しい場合は、第三者も考えてみましょう。

 

しかしまずは「うまくいかなくて当たり前だから、イライラしたら休憩しながら短い時間でやってみよう」という気持ちからです。

 

おわりに

不登校に限らずお子さんの勉強には多くの親御さんは頭を抱えていらっしゃいます。

 

なかなかうまくいかない場合は、一度ご相談ください。より良い方法について一緒に考えていきましょう。

 

【不登校の勉強のご相談についてはこちらからどうぞ👇】

 

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■略歴:
中学時代に不登校を経験。その後学校復帰。関西学院大学に合格する。大学卒業後、人材紹介会社にてマーケティング・人事を経験。

 

あるひきこもりの青年に出会ったことから、起業を決意し、専門的なカウンセリング・学習サポートを行うOFFICE NAKAGAWAを2011年2月に設立。公認心理師、産業カウンセラーの資格を有する。現在大阪市・京都府でスクールカウンセラーならびに、看護専門学校にて発達心理学の講師を務める

 

ひきこもりや不登校、発達障がいのご当人、並びにご家族のカウンセリング、学習サポートを行う。小中高生や、PTA、学校関係、行政関係など講演も行う。

 

 

夏休みに入りました。不登校を経験する子どもたちにとって、夏休みは「やっとしっかり休める期間」になります。

 

夏休みの過ごし方について、お伝えいたします。2学期に繋げられる貴重な休み期間としてとらえていきましょう。

 

こんな方におすすめです!

▫️不登校の対応に行きづまっている方

▫️夏休みの過ごし方について迷っている方

▫️勉強面の心配を抱えている方

この記事を書いた人
▫️不登校・ひきこもり専門公認心理師なかがわひろか
▫️学校・PTA・自治体での不登校・ひきこもり講演多数
▫️児童期から青年期のカウンセリングを得意とする

 

▶︎どうして夏休みは「やっと休める期間」なのか?

 

「毎日学校に行っていないのだから、毎日が夏休みみたいなものではないのか?」

 

お子さんが不登校状態で学校に行けていないとき、一日中家にいるお子さんを見て、ご家族はこのように感じるのではないでしょうか?

 

朝も遅く起きて、パジャマのままでゲームをしたり動画を観ている。勉強もせず過ごしているので、夏休みをダラダラ過ごしているのと同じではないのか?そう思われるお気持ちもわかります。

 

しかしながら、お子さんは休んでいるように見えても、そうではないことの方が多いのです。

 

毎日「負い目」を感じている

同級生が学校に行っている間、自分は学校に行けない状態であることは、子どもたちにとって「負い目」として感じます。

 

みんなは勉強をして、学校の行事に参加している。しかし自分は勉強もせず家にいて、好きなことをやっている。この状態は、お子さんにとっては、息抜きでもあり、ストレスでもあります。

 

自分だけ楽をしているという思いから、心から楽しめず、負い目を感じるようになります。

 

そのため、不登校中の子どもたちは、みんなが学校に行っている日中に寝て過ごし、みんなが寝ている夜に起きるという昼夜逆転の生活になりやすいのです。

 

よく不登校は、夕方になったら元気になり、休日もテンションが高い、と言われます。

 

その時間は、学校がないため、負い目を持たなくて良くなるので気持ちが楽になり元気になることも一因と言えるのです。

 

 
夏休みは「やっと休める期間」

そのため、夏休みは、自分を含め、同級生もみんな休みです。部活などはあるでしょうが、部活は行く人もいれば、そうではない人もいます。

 

そのためこの期間は「やっと心から安心して休める期間」になります。

 

日中に街に出ても、変な目で見られることもありません。多少夜更かししても、それは自分だけではありません。ダラダラと過ごしていても、他の子も同じように過ごしています。学校がある間は、ダラダラと見えても、心から緩んでいるわけではありません。

 

やっと本当の意味で「ダラダラ」過ごすことができるようになります。

 

負い目を感じることなく、休みを謳歌することができる。それが夏休みになります。

 

 

▶︎夏休みはどうやって過ごすといいだろうか?

 

ではそんなやっと休める夏休みはどのように過ごせばいいでしょうか?キーワードは「休みを謳歌する」です。ポイントを順番に見ていきましょう。

 

 

生活リズムは「ガチガチ」には考えない

生活リズムを安定させることはとても大切なことです。早寝早起きは元気に活動するために不可欠と言っても過言ではありません。

 

とはいえ、あまりガチガチに考えると、せっかくの休みが謳歌できなくなります。

 

あまり遅いのも考えものですが、早すぎる必要もありません。朝8~9時に起きられたら十分ととらえましょう。もちろんお子さんがラジオ体操の時間に起きようと思うのならそれを咎める必要はありません。お子さんが早起きしたい場合はそれで構いません。

 

あまり早すぎず、かといって遅すぎずというリズムを大事に考えていきましょう。

 

イメージとしては、

小学生(高学年):就寝23:00〜起床8:00

中学生:就寝0時〜起床9:00

高校生:就寝1:00〜2:00〜起床9:00

 

というところでしょうか。

 

若いうちは寝ようと思えばいくらでも寝られます。多少(1時間ほど)前後しても構いません。夜も遅くまで起きる場合もあるので、こちらも1〜2時間は誤差の範囲としましょう。

 

繰り返しますが、早寝早起きができるのが理想です。ただ、あまりにも固く考えすぎると、リラックスできなくなるので、ゆとりを持ってリズムは考えるようにしましょう。

 

 

活動的な予定を入れよう

夏休みはとにかく長いです。そのため、家族で活動的な予定はぜひ入れるようにしましょう。

 

海に行ったり、ハイキングをしたり、キャンプをしたりもいいですし、買い物に行くのもいいでしょう。アミューズメントパークに行くのも楽しいですね(私はジェットコースターは一生乗れませんが…)。

 

もちろん毎日予定を入れることは無理なので、週に1回ほどどこかにお出かけする予定を入れるくらいのイメージです。

 

出かける予定があることで、身体を動かすきっかけにもなります。できる限りでいいので、楽しい予定を入れて、過ごすことを大事にしていきましょう。

 

趣味に没頭する時間を持とう

好きなことに時間を費やすことができるのも夏休みの特権です。絵を描くのが好きなら、存分に描きます。お菓子作りが好きなら、とことん極めてみましょう。プラモデルづくり、プログラミング、作曲、スポーツ、読書。時間があるからこそできることをやってみます。

 

「せっかくの休みなんだから新しいことに挑戦したら?」という家族のお気持ちもわかりますが、それを押しすぎると、お子さんにとって負担になります。

 

ゲームや動画はもちろん時間のルールを作った上でになりますが、リラックスして楽しめるものは、いつもよりは大目に見るようにしましょう。

 

 

家庭での生活を大事にする

趣味に時間を費やし、好きなことに時間を使うのを大事にしつつ、家族の一員としてやるべきこともやってもらうように伝えます。

 

しっかりと休める期間に、お手伝いをお願いしてみてください。お風呂掃除、食器洗い、洗濯物たたみ、料理など、家事は無数に存在します。

 

夏休みの期間限定でも構わないので、何か一つお願いしてみましょう。うまくできることもあれば、できないこともあります。できないときはお手本を見せて、最初は一緒にやり、だんだんと一人でできるようにうながしていきます。

 

面倒くさがるとは思いますが、家族の一員としてやってくれたら、お母さんやお父さんの負担が減ることを伝え、お願いします。やってくれたら一言「助かったよ、ありがとう」と声をかけるようにしましょう。

 

何かやることがある方が、メリハリのついた生活を送ることができます。

 

▶︎一番の課題の「宿題」をどうとらえるか

 

「やらないこと」を決める

宿題はできるに越したことはないことは、お子さんもよくわかっています。しかし学校に行けていない間の勉強は、わからないことも多く、気持ちが向きにくいものでもあります。

 

まず「やらないこと」を決めましょう。

例えばワークはやるけれど、プリントはしない、というようにです。読書感想文は書くけれど、絵画は描かない、というようにやらないことを決めましょう。

 

「やらない」と決めたら、その宿題については、見えないところにしまってしまいます。当然のことながら、目の前にあるのは「やる宿題」のみになります。まずはこのように「やらないこと」を決めて、整理して、「やること」を絞るようにします。

 

 

 

宿題に道筋をつける

例えば、ワークに数学の計算問題があったとします。もし解き方がわからなかったら、解き方を理解することが必要です。教科書を用意して、説明通りに練習問題に取り組みます。それからワークに取り掛かると結果的に早く終わるでしょう。

 

そのための道筋をつけます。

 

①教科書で計算問題の範囲を確認する

②教科書レベルの問題を一日10題だけ解く

③似たような問題を10題だけワークで解く

④また教科書に戻り、次の問題に取り組む

⑤似た問題をワークで解く

 

ここまでをスケジュールにしてみるのです。まずは1週間で立ててみましょう。今日は教科書の確認で済ませ、明日は、10問だけ解いてみる、というように組み立てます。なかなか取り掛かるのに時間がかかる場合は、もっと細かくしても構いません(問題は5題だけにする、など)。

 

小さなステップを組み立てることで、宿題への負担を減らすようにしながら進めていきます。

 

 

スケジュールは立てすぎない

特に初めの頃はやる気に満ちて、きつめのスケジュールを立ててしまうものです。そしてすぐに挫折して、何もできなくなる、というのは誰しも経験があることでしょう。
 
立てても1週間くらいまでです。そして必ず調整日を入れます。月火と勉強したら、水曜日は中休みにして、できていないものを調整する日にします。
 
せっかくの夏休みなので、土日も休みましょう。木金とやって、土曜日を調整日にして、日曜日はしっかり休むのです。調整日に休みたいときは、月曜日、火曜日、木曜日、金曜日を頑張りましょう。
 
未来の予定は立てて1週間先まで。あとはやったことを記すようにしてみましょう。そうすると振り返ったときに「これだけやったんだな」と思え、その努力がまた背中を押してくれます。

 

 

慣れてきたらリズムを作る

勉強を行う際に、必ずお伝えしていることですが、勉強は「やる気」でやってはいけません。勉強をやる気でやってしまうと「今日はやろう!」という日と「やりたくない日」が生まれます。そして間違いなくやりたくない日の方が多くなります。

 

やる気ではなくリズムで取り組みます。つまり習慣化です。

 

1時間動画を観たら、30分やる、というようにリズムを作ります。30分取り組んだら、休憩でまた動画を観て、また30分やる、という形で始めてみましょう。

 

さらに慣れてきたら「ポモドーロテクニック」を使ってみるのもおすすめです。

 

【ポモドーロテクニック】

 

25分勉強→5分休憩→また25分勉強→5分休憩→25分勉強→5分休憩→25分勉強そして

30分休憩、という形で進めていきます。

 

「やる気」というのは「出るからやる」のではなく「やるから出るもの」ととらえます。

まず25分だけやってみるのです。そうすると4分ほど経ったあたりからやる気を出すドーパミンが出てくると言われます。

 

やる気がないときこそ、「まず25分だけ(もっと短くても構いません」とトライしてみましょう。

 

 

できるところまでで良い

完璧主義な人ほど「ワークを全部終わらせないといけない」と思うものです。

 

ただ勉強で大事なことは、全部無理やりやることではなく「理解すること」です。問題が解けるようになったらそれでいいのです。

 

理解できないまま答えを写して問題集を終えることよりも、できるところまで理解できていた方がよっぽどいいのです。

 

予定していたことができないこともあります。スケジュールを組み立てたけれど、その通りにできないこともあります。

 

三日坊主を繰り返しながら、だんだんとリズムを掴んでいくものです。結果的にできたところまででいいので、そこまで頑張った自分を労いましょう。

 

 

自由研究をやってみるのも良い

ワークは苦手だけれど、好きなことをやるのは得意!という方もいます。

そういう方は、自由研究に力を入れてみましょう。

 

何かを作るのもいいですし、大作に挑戦するのもいいでしょう。普段の勉強ではできないことを夏休みという長い休みの期間にじっくりと取り組んでみるのです。

 

旅行に行った先で、その土地の人にインタビューをしたものをまとめるのも面白いです。行楽地に行き、海外のお客さんに英語でインタビューを経験してみるのも面白いですね。「自由」研究なのですから、とことん「自由」に考えてみましょう。

 

▶︎2学期からの登校を考えている方へ

 

教室に入る練習をしてみる

2学期から登校を考えている方は、この機会に学校や教室に入れる練習をしてみるのもいいでしょう。

 

夏休みなので、教室には人がいない状態です。先生に確認して、例えば教室で1時間宿題をやってみる、などに挑戦してみます。

 

下の図を見てください。これは、不安はしばらくするとその度合いが減少していく様子を表しています。

 

例えば校門までは行けるけれど、そこから先に行けないときにしばらく校門に止まってみるのです。

 

するとだんだんと高まった不安が下がっていくのがわかります。

 

 

これを校門から始めて、玄関、教室というように進めていきます。

 

教室でしばらく過ごすことができたら、それを続けていきます。毎日は難しいかもしれませんが、先生と予定を合わせながら、週に何度か可能な限り試してみましょう。

 

これも夏休みだからこそできるやり方になります。

 

 

お盆を過ぎたら、リズムを朝型にする

お盆を過ぎたあたりから、起床時間を早めていきましょう。とはいえ、いきなり6時にする必要はありません。9時に起きていたら8時、8時なら7時というように、1時間ほど早めに起きるように練習していきます。

 

特に起立性調節障害を抱えているお子さんは、朝の時間がとても辛いものです。朝目を覚ましてから、起き上がるまでゴロゴロタイムを設けて、体を徐々に起こしていく練習を取り入れてみましょう。

 

 

初日に行けなくても構わない

練習をしていても、2学期の初日に行けないこともあります。近年よく言われるように9月1日など2学期初日は子どもたちが一番憂鬱になる日と言われます。初日に行けなくても、徐々に行ける日が出てくれば十分です。

 

最初から気負わず、まずは夏休み前にしていた形からスタートしてみましょう。例えば放課後登校をしていた場合はそこからスタートです。

 

「夏休みにせっかく練習したのに意味がないのではないか?」と思われると思います。もちろんそんなことはありません。最初は放課後登校かもしれませんが、それに慣れてくると夏休みに練習したことが生きてきます。

 

教室は難しくとも別室や保健室なら行ける、ということもあります。最初からうまくいかなくても構わないので「ああ、やっぱりダメだ」と思う必要はありません。

 

▶︎まとめ

夏休みは、しっかりと休むことを大前提にした上で、どこからチャレンジしてみるかお子さんと話し合っていきましょう。

 

しかし忘れないでほしいのは「楽しむこと」です。

 

それはお子さんだけではありません。

 

親御さんも、ぜひこの夏を楽しんでください。

 

「でもなかなかうまく対応できそうにないな」

 

「もう少し詳しく作戦を決めたい」と思われた方もいらっしゃると思います。

 

そんな方のために当事業所が存在します。お子さんに自信を持った生活を送ってほしい、お子さんのために親としてできることをしたい、そんな思いを持たれている方は、一度無料カウンセリングをご利用ください。お子さんとの向き合い方のヒントを掴んでいただけたら嬉しいです。

 

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■略歴:
中学時代に不登校を経験。その後学校復帰。関西学院大学に合格する。大学卒業後、人材紹介会社にてマーケティング・人事を経験。

 

あるひきこもりの青年に出会ったことから、起業を決意し、専門的なカウンセリング・学習サポートを行うOFFICE NAKAGAWAを2011年2月に設立。公認心理師、産業カウンセラーの資格を有する。

 

ひきこもりや不登校、発達障がいのご当人、並びにご家族のカウンセリング、学習サポートを行う。PTA、学校関係、行政関係など講演も行う。

 

初めまして、不登校・ひきこもりカウンセラー(公認心理師)なかがわひろかです。

 

今このブログをお読みいただいている方は、お子さんの不登校のことで日々悩んでいらっしゃると思います。

 

私はあるひきこもりの青年と出会ったことをきっかけに「心の問題で悩む人たちの助けになりたい」と思い心理相談室OFFICE NAKAGAWAを2011年に立ち上げました。これまで12年以上にわたって親子のサポートや8050問題にも取り組んでいます。

 

学校に行けなくなったとき、お子さんも親御さんもどうしていいかわからなくなると思います。

 

私が得意としている分野は次の3つです。

1. 不登校やひきこもり、またそのご家族のケア

2. 心理療法を応用した学習サポート

3. 親子の関わり方

今が一番辛い時期だと思います。でもきっと脱け出すことができます。どうやったらいいのかという「具体的な方法」について一緒に考えていきましょう。

 

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子育てについて、夫婦で意見が分かれることはどのご家庭にもあることだと思います。

 

意見が合わず、夫婦関係がこじれたときにどうすればいいかについて、今日は考えてみましょう。

 

 

この記事を書いた人
▫️大人のひきこもり専門公認心理師なかがわひろか
▫️学校・PTA・自治体での不登校・ひきこもり講演多数
▫️不登校やひきこもりの進学・就労をサポートする
 

1. どんなことで意見の相違があるだろう?

 

夫婦で子育てについて意見が合わないとき、意外に見落としがちな点が「どこでずれているのか」が「曖昧」になっているところです。

 

相手はどのような考えを持っていて、どうなりたいと思っているのか。

 

ここが明確でない状態で、感情的なやり取りがなされると、疲弊します。

 

喧嘩するほど仲が良いという言葉がありますので、喧嘩がダメだというわけではありません。

 

ただ夫婦喧嘩が長く続くと、子どもたちも敏感に察知します。

 

こじれてしまう前に「何が違うのか」を明らかにすることは重要です。

 

例えばお子さんが不登校状態にある場合を想定してみましょう。

 

よくあることは

 

・不登校になった責任を押し付け合う

・学校に行けないのは「甘やかしているからだ」という意見が出る

・一方で「無理に行かせる必要はない」という意見も出る

・学校との連携について「やっても無駄だ」という意見が出る

・専門家に相談することについてもしぶりがある

 

などが考えられます。

 

しかしながら実はこれらは表面的なもので、本質的なものではありません。

 

心の底ではどのように考えているかをお互いに知ることが必要になります。

 

お互いに相手の考えを整理しながら聴くことができると、実は同じ思いであることも多くあるのです。

 

「学校には行ってほしいけれど、苦しい状態で行かせたいわけではない。まずは子どもの思いに耳を傾けることが大事ではないか」

 

実は2人ともこのように感じていることは多いのです。

 

ご夫婦でのカウンセリングを受けることもありますが、初めは対立していた意見でも、深く聴いていくと実は思いは同じだったということもよくあることです。

 

意見が違うと感じるときこそ「どのような違いがあるのか。それはどこから来ているのか」を考えることが効果的なのです。

 

【こちらの記事も参考ください👇】

 

2. ではどうやって聴き合えばいいのか

 

「聴く」というのは「耳で十四の心」を「聴く」と書きます。

 

「話はきいているのだけれど、一向に噛み合わない」という意見をお聞きすることもあります。

 

しかし実はこれ「聞いている」けれど「聴けて」はいない状態です。

 

話されていることを表面的に理解するのが「聴く」ことではありません。

 

相手の表情、表に出てこない思い。話し方、声のトーン、そして話されている内容。

 

これらに耳を傾けることが本当の「聴く」状態です。

 

耳を傾けるので「傾聴」と言われます。

 

私の考える傾聴の定義とは「話し手に何らかの変化が現れるもの」です。

 

「きいているけれど、何も変わらない」というのは「聞いて」いる状態で「聴けて」はいない状態だということの現れです。

 

「ちゃんと聴いてもらった」と話し手が感じたとき、そこには何かしらの「変化」が現れます。

 

相手も自分の言葉に耳を傾けるようになったり、お子さんへの接し方を変えたりというようにです。

 

「こっちは聴こうとしているのに、相手は聴かない」という思いも出てくるかと思いますが、まずは「こっちから」です。

 

相手を変えようとするのはとても難しいこと、というよりまず無理と考えた方がいいでしょう。

 

しかし自分を見直すことはできます。

 

まずこちらが相手の話を受け入れ、聴くことに集中してみるのです。

 

3. 傾聴のポイントを改めて整理

 

 

 

 ①  受容力

 

相手がどのようなことを言ったとしても「一旦受け容れる」ことが受容です。

 

例えば「子どもに向かう対応が厳しすぎる」と言われたとき「いやそんなことない、そっちだって!」と言い返したくなる気持ちが出てきます。

 

このときに「今の自分の対応を厳しいように見えるんだね」とまず受け容れることです。

 

言いたいこともあると思いますが、すぐに言い返すと相手は「認めない」と感じより怒りが増してくることになります。

 

 言いなりになることとは違う

 

ここで気をつけてほしいのは「受け容れる」と「言いなりになる」は違います。

 

「受け容れる」は、キャッチボールで言うと「どんな球でも、自分から受けに行く」ことを意味します。

 

「言いなりになる」は「相手に命令されて受けに行く」ということです。

 

言われたとおりにすることが「言いなり」です。

 

受容することはそうではなく「まず受け容れる」ということです。まず相手の言っていることをそのまま受け止めます。

 

 ②  共感力

 

特に感情の言葉「悲しい、腹が立つ、イライラする」という言葉が出てきたら「その言葉を伝え返」します。

 

感情を表す言葉出てきたら、それが一番聴いてほしい思いです。そこを伝え返すことで「ちゃんと伝わっている」という実感を得られるようになります。

 

 ③  率直力

 
十分に受容し、共感した後に、自分の意見を伝えます。
 
「あなたの気持ちはわかった。自分の思いとしてはね」と率直な思いを伝えます。
 
「自分も学校には行ってほしいと思うけど、無理やりは違うと思う。でも家に子どもがいて、ゲームばかりしている姿を見ると腹が立ってしまうんだ」と正直な思いを伝えます。
 
お互いに率直な思いを伝え合うことで、すれ違いが減っていきます。
 
 
【より詳しい傾聴術についはこちらの記事もご覧ください👇】

 

4. 離婚を考えるようになったら

夫婦の意見がこじれると「離婚」の文字もちらつくことがあると思います。

 

「離婚をしてはならない」とは言いません。

 

選択肢の一つとして考えることは間違いではありません。

 

「どうしても夫婦関係の維持が難しければ、離婚も考えてもいい。ただまだできることがあるならばやってみる」という気持ちが大事ではないかと考えています。

 

聴き合うこともそうですし、お互いに負担に感じていることを話し合い、役割を替えてみることも一つの方法です。あえて距離を置くこともいいと思います。

 

決して感情的に考えないことです。

 

離婚を考えるときこそ、冷静になるようにしていきましょう。

 

5. 第三者も考えてみる

私もご夫婦の間に入って話をお聴きすることもありますが、第三者が入ることで課題が整理され、同じ方向に向かって取り組むことができた例もあります。

 

二人だけの対話では解決が難しいときは、自分たち以外の存在に間に入ってもらうことも考えてみましょう。

 

カウンセリングを受けてもいいですし、法律的な専門性を持つ人に入ってもらうことも考えられます。

 

第三者が入ることで、初めて冷静に考えられることもあります。

 

夫婦だけでの解決が難しい場合は、選択肢の中に入れてみましょう。

 

最後に

子どもたちにとって、自分のことで親が喧嘩するのは辛いものです。

 

一方で夫婦が仲が良いと、それだけでも心の支えになります。

 

もうどうしようもなくこじれてしまっている場合は「最後のトライ」として、ここでお伝えしたことを検討してみていただけたらと思います。

 

この記事を読んでくださっている時点で、まだ可能性は残されています。

 

やれるだけやってみましょう。

 

【夫婦関係に悩まれるときもお声がけください👇】

 

 

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■略歴:
中学時代に不登校を経験。その後学校復帰。関西学院大学に合格する。大学卒業後、人材紹介会社にてマーケティング・人事を経験。

 

あるひきこもりの青年に出会ったことから、起業を決意し、専門的なカウンセリング・学習サポートを行うOFFICE NAKAGAWAを2011年2月に設立。公認心理師、産業カウンセラーの資格を有する。現在大阪市・京都府でスクールカウンセラーならびに、看護専門学校にて発達心理学の講師を務める

 

ひきこもりや不登校、発達障がいのご当人、並びにご家族のカウンセリング、学習サポートを行う。小中高生や、PTA、学校関係、行政関係など講演も行う。

 

 

小学校高学年から、中高生にかけて、子どもたちは「思春期」を迎えます。

 

親や教師の言うことよりも、友達との関係の方が重視される時期になります。

 

この時期子どもたちは「親離れ」を始める時期になります。それは同時に親は「子離れ」を求められることになります。

 

思春期の「親離れ」「子離れ」について見ていきましょう。

 

 

この記事を書いた人
▫️大人のひきこもり専門公認心理師なかがわひろか
▫️学校・PTA・自治体での不登校・ひきこもり講演多数
▫️不登校やひきこもりの進学・就労をサポートする

1. 子どもたちの「親離れ」〜心理的離乳について

「心理的離乳」という言葉をご存知でしょうか?

 

アメリカの心理学者L.S.ホリングワース(L. S. Hollingworth)が提唱した、青年期(思春期)にみられる、親などの大人の保護、監督から精神的に独立することを指します。

 

生後1年前後で見られる離乳は生理的離乳と呼ばれます。

 

しかしお母さんのおっぱいを卒業しても、心理的には親に依存する状態が続きます。

 

その依存状態から脱け出し、自分を確立させるために、親から離れることを「心理的離乳」と名付けられています。

 

小学校高学年から、中高生にかけて、子どもたちは第二次性徴期を迎えます。

 

体つきや声が大きく成長し、それに伴い、心も発達していきます。

 

大人になる準備を始める時期なので、大人に甘えたい気持ちと、大人に反抗したい、離れたい気持ちを両方持つようになります。

 

2. 思春期の特徴

思春期の心理的な特徴は以下のようなものが挙げられます。

 

▫️特に理由なく、ちょっとしたことに対してもイライラしたり、腹が立つことがある

▫️親と一緒にいることを恥ずかしく感じる

▫️家族よりも友達と一緒にいることの方が大事に思える

▫️他者に対して恋愛感情を持ったり、性的な欲求を感じるようになる

▫️思考が極端になりやすい(戦争は悪い国がやっている、政治家は腐っているなど)

▫️自分の思う以上に自分の気持ちがエスカレートしてしまう

▫️将来のことに不安を感じるようになる(特に高校生)

▫️ダメだと思っていても、周りに流されて合わせようとしてしまう

▫️他者の目(特に同級生)が気になる。必要以上に「見られている」と感じる

▫️こんなに苦しいのは自分だけだ、と思いやすくなる

▫️自分の臭いが気になり、周りに臭いと思われていると感じる

 

近年は目に見えた反抗(殴る、暴言、万引きなど)は減ってきたと言われます。

 

尾崎豊の「15の夜」で描かれたような、「卒業」で描かれたような大人社会に対しての反抗というのはあまり聞かなくなりました。

 

一方で、メンタル的なもの(他者の目が気になる、臭いが気になるなど)の方が強く現れるケースの方が多いと感じます。

 

上に挙げた特徴はそれぞれ独立しているものではなく、どれもが多かれ少なかれあると理解した方がいいでしょう。

 

将来のことに不安を感じることで、今のやる気を失い朝起きづらくなったり、身なりを気にしなくなる(逆に過度に気にする)というようにそれぞれが関連しあっていると言えます。

 

私たち大人もこれらのことは経験してきています。

 

「そういえばこんな時期もあったな」と思い出すことは、子どもたちのことを理解するための一歩となります。

 

3. 子どもは急速に親離れする

体の変化や、心の成長と共に、子どもたちの親離れは急速に進みます。

 

この間まで一緒の部屋で寝ていたかと思ったら、あるとき「一人で寝る!」と言われます。

 

手を繋いで買い物をしていたと思ったら「近くに寄らないで」と言われます。

 

悩みごとがあっても、親に話さず友達に話すようになります。

 

ご飯を食べたらすぐに部屋に引っ込みますし、食事中もスマホを見て会話が減ります。

 

だんだんとこれらのことが起こるというよりは、あるとき急に起こることの方が多いでしょう。

 

それまで近い存在でいた子どもたちが、急に親から離れようとすることに、親側が対応できないことがあります。

 

子どもは一人で寝ようとしているのに、一緒に寝ることを親がせがんだり、話したくないときに必要以上に聞き出そうとすることもあるでしょう。

 

あるとき、急に始まるので、親の心の準備ができておらず、戸惑うことも多くなります。

 

しかしそれは自然なことです。

 

「思春期はいろいろある。自分も経験してきた」と頭では理解していても、可愛いお子さんが実際に距離を取ろうとすると寂しい気持ちも出てきます。

 

その気持ちも否定する必要はありません。

 

寂しい気持ちも受け入れつつ、意識していきたいのは「追いかけない」ということです。

 

 

 追いかけない子離れとは

 

お子さんが親から離れようとするときに、ついこれまでと同じようにお子さんを「追いかけて」しまうことがあります。

 

場合によっては「追い越して」しまい、お子さんがいくつになっても(それこそ20代、30代になっても)管理下におこうとすることもあります。

 

せっかくお子さんが親から離れ、自立しようとしているときに追いかけ、追い越してしまうと自立が揺らぎます。

 

自立が揺らぐとどうなるでしょうか?

 

自分で物事を決めるときに不安になり、決められなくなります。そのため他責的になり、自分で責任を取ることができなくなります。

 

「親がいないと自分は何もできない」という思いが自信を奪い、場合によってはひきこもりにつながるケースも出てきます。

 

お子さんの自立を揺らがないようにするためにも、お子さんが親から離れようとするときは追いかけたい気持ちをグッと堪えて「その場にいる」ことが大切なことなのです。

 

 その場にいるとはどういうことか?

 

では「その場にいる」とはどういうことでしょうか。

 

お子さんが親離れをするからといって、親もお子さんから離れてしまうと、それはそれでお子さんにとっての不安につながります。

 

特に中高生は、まだ自分で物事に対処できるわけではありません。

 

ときに親の力を借りたいこともあります。

 

そのときに親が「自分のことは自分で蹴りをつけなさい」という姿勢だと、相談することができなくなります。

 

お子さんが親から離れたとしても、親がお子さんから離れる必要はないのです。

 

あくまで「追いかけない」ことが大切で、その場にとどまり、お子さんが辛いとき、悩んだときに親の助けを求めたときに戻って来られるようにしておくのです。

 

「いつでもそこに戻れば力になってくれる人がいる」

 

この思いが、お子さんの安心につながり、自信を持って親から離れ、自立に向かう力になるのです。

 

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いつでも戻って来ていい「基地」の役割

 

宇宙飛行士が安心して宇宙に飛び立てるのは「戻れる場所=基地」があるからです。

 

お子さんはこれから自分の力で歩もうとします。

 

しかし全てがうまくいくわけではありません。時に挫折し、打ちのめされることもあります。

 

そんなときに、「基地」に戻り、休み、力を養って、また挑んでいきます。

 

私たち親の役割は、子どもたちの「前」を行くのではなく、子どもたちがいつでも戻って気持ちを休める場所を守ることです。

 

つい追いかけたくなる気持ちもあります。

 

そんなとき、親同士で思いを話し合ったりすることも大切ですね。

 

離れるお子さんを寂しいと思いながらも、自立しようと進んでいくように育ててこれたことを誇りに感じていただけたらと思います。

 

誰かに話を聞いてほしいと思ったら

 

子育てについて、子離れについて悩んだとき、いつでもお声がけください。

一緒に考えていきましょう。

 

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不登校やひきこもり状態にあるお子さんに「無視される」という経験はどなたにもあるのではないでしょうか。

 

実は「無視」には意味が存在します。

 

この記事では「ひきこもる子どもたちの『無視』の意味」についてお伝えします。

 

 

この記事を書いた人
▫️大人のひきこもり専門公認心理師なかがわひろか
▫️学校・PTA・自治体での不登校・ひきこもり講演多数
▫️不登校やひきこもりの進学・就労をサポートする

1. 「無視」するとはどういうことか?

道を歩いているときに、目の前に大きな岩があったとします。

気づかずにまっすぐ歩いているとつまづいてこけてしまうでしょう。

 

しかし「そこに岩がある」と認識していれば、岩を避けて通ることができます。

 

無視するとは、これと同じことが言えます。

 

無視する行為とは「そこにその人がいることを認識した上で、いないものとして扱う」ことを示します。

 

つまり「その人のことを強く意識しているからこそできる行為」だと言えます。

 

岩の例のように「そこにいる」と認識できているからこそ「その人に対して反応しないようにする」という行為、つまり「無視する」ことができるのです。

 

お子さんに「無視される」ということはその行為の度合いが強ければ強いほど「親の存在を強く認識している」ということになるのです。

 

2. 親も気づかない親の影響力の大きさ

 

おそらく多くの親御さんは(それはひきこもり状態にあるお子さんがいる、いないに関わらず)ご自身の存在は、子どもたちには「それほど影響は与えていない」と考えていらっしゃるのではないでしょうか。

 

私はこれまで、小学生から、年配のかたまで幅広いカウンセリングを行ってきました。

 

ご相談を受けるなかで気付かされたことがあります。

 

それが「親の影響は、いくつになっても変わらず存在する」ということです。

 

お子さんが若い頃だとまだ納得もいかれると思います。

 

しかしお子さんが40代になっても、50代になっても、60代になっても、親御さんの話が出てきます。

 

話と言っても親の世話がどう、という話ではなく、親御さんとの関わりについて発言されるかたは珍しくありません。

 

なかにははっきりと「親が嫌がるので、それはできない」という言い方をされるかたもいます。

 

親のことを気にしていない、親の影響は受けていない、と言いながらも、発言の端々に親御さんの顔が見えるのです。

 

親の影響とは、かくも強く存在するものなのか、と気付かされます。

きっと私も同じだと思います。

 

私たちは、自分が思っている以上に親の影響を受けていますし、

親御さんたちが思っている以上にお子さんたちに影響を与えているのです。

 

【夫婦関係が与える影響については👇をご覧ください】

 

3. だから「無視」されるくらい「意識」されている

 

なんの影響も与えられていない人のことを私たちは気にしたりしません。

 

気にしないので、無視もしません。

 

先に述べたように、無視とは、相手の存在を強く認識していないとできない行為です。

 

その無視が強ければ強いほど、少なくともお子さんにとって親の存在は「意識する」ような存在だということです。

 

事業で大成功を収めたとか、選挙に通ったとか、誰もが「すごい」と思えるようなことがなされていなくても「親」という存在は、ご自身のお子さんたちに良いも悪いも多大な影響を与えています。

 

このことに気づくことができれば、お子さんに無視されることのとらえ方に変化が出てこないでしょうか。

 

無視されるほど意識されているのです。

 

だったら、親御さんの一言や、対応が今のお子さんの現状に刺激を与える存在になりうるのです。

 

【ひきこもり対応のヒントは👇をご覧ください】

 

4. どんな優れたカウンセラーにも絶対にできないこと

親のことを無視しているからと言って、親に対してなんの感情も抱いていない、ということにはなりません。

 

これまで述べたように、むしろ多大な影響を与えています。

 

ひきこもる子どもたちは、親に対して「申し訳ないという負い目」と「過去の言動を恨む気持ち」の両方を持っています。

 

影響を受けていない人、存在を意識しない人に負い目は感じませんし、また恨みを強く抱くこともありません。

 

一番認めてほしい、受け入れてほしい人だからこそ、それが叶わないと感じた言動に恨みを持ちます。

 

同時に一番認めてほしいからこそ、親の望みを達成できていない自分に「負い目」を感じるのです。

 

どんな優れたカウンセラーにもできないのは「親御さんの代わり」です。

 

カウンセラーがどれだけお子さんを受け入れたとしても、親御さんのたった一言には敵いません。

 

親の一言で強く傷つくこともあれば、

親の一言で奮い立つこともできます。

 

親御さんたちにお願いしたいのは、親であるからこそ与える影響力の強さがあることを再認識してほしいということです。

 

「どうせ親が言っても無駄だ」

「親が話を聞いても何も変わらない」

 

そんなことないのです。

 

親が言うから意味があります。

親が聴くから安心できるのです。

 

「自分たちは、子ども無視をされるほど、強く意識されている存在なんだ」

 

そのことを感じてほしいです。

 

その思いが、きっとお子さんとの向き合い方にも変化を与えるはずです。

 

無視されるからダメだ、ではなく、

無視されるからこそ、意味がある、のです。

 

【ひきこもりの対応についてヒントは👇をご覧ください】

 

再び、無視をされることについて

 

無視されることは、決して気持ちいいものではありません。

 

むしろ悲しいことですし、落ち込みます。

 

自分の存在意義を全否定されたような気持ちになります。

 

けれど今日お伝えしたことで、その捉え方に少しでも変化が出てくれたら嬉しいです。

 

お子さんにとって親の影響力は、親が思う以上にあること。

 

無視するほど「意識している」ということ。

 

ここからまた始めていきましょう。

 

きっと何かが少しずつ動き出します。

 

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