誰がどんなものを望んでいるか。

 

それを知ることは難しいことです。

 

お子さんが本当に求めていることを知ることができたら、きっと親子の関係も変わってくるでしょう。

 

今日は親子関係にヒントになることをお届けします。

 

 

この記事を書いた人
▫️不登校やひきこもり、発達障がい専門公認心理師なかがわひろか
▫️学校・PTA・自治体での不登校・ひきこもり講演多数
▫️不登校やひきこもりの進学・就労をサポートする
 

1. お腹いっぱいのときに高級フレンチは食べられない

お腹いっぱいにご飯を食べたあとに「高級フレンチを予約したから今から行こう」と言われたらどう思うでしょうか。

 

お腹が空いていたら、ぜひ行きたいところですが、お腹がいっぱいだと、いくら高級料理でもほしいとは思いません。

 

私は大食いの動画を観るのが好きなのですが、自分自身がお腹いっぱいのときは観なくなります。

 

どれだけ高級なものでも、タイミングによっては欲求が湧かないものになります。

 

私たちの欲求は、ときと場合によっても異なります。

 

ここが砂漠ならば、1本200円ほどのペットボトルにも1万円出すことだってあるでしょう。

へとへとに疲れるまで走ったら、たった100mの道も歩きたくなくなるでしょう。

 

ほしいものがあったとしても、タイミングによっては必要のないものになります。

 

2. 子どもたちがほしい言葉もときと場合によって異なる

学校に行くことが辛くなったときに「学校に行かないと将来困るよ」「勉強が遅れたらどうするの?」と言われたらより辛くなります。

 

辛いときにほしい言葉は、危機感を煽るものではありません。

 

「何かあったかな?」「話したくなったら話していいよ」「今はちょっと休もうか」

 

不登校が始まったばかりのお子さんは、親のことを避ける傾向があります。

その行動には学校に行けていないという負い目があるからだといえます。

 

負い目がある中で、顔を合わせると学校のことを言われる、過度に心配されると一緒にいることが負担になります。

 

親が嫌いで避けているのではなく、親と向き合うパワーが足りていない状態なのです。

 

一方でお子さんがしっかりと休み「暇」を感じられるようになると、逆に学校の話をすることが刺激になります。またお子さんからも学校や友達のことを話題にするかもしれません。

 

学校のことはずっと言ってはいけないのではなく、タイミングによって考える必要があるということです。

 

不登校が始まった頃は、学校に行くこと、友人と過ごすこと、勉強すること、部活動をすることにいっぱいいっぱいになっている状態です。

 

これ以上続けると、本当に立ち上がれなくなる。だからこそ休むという方法を選びます。

 

つまり「学校のことで悩んでいる状態」が「お腹いっぱい」になっている状態です。

 

しかし休息を取り、少し学校と距離を置くことで、だんだんと心に余裕が生まれてきます。

 

やがて「暇」を感じるようになると、学校という刺激の多い場所への「枯渇感」が生まれてきます。

 

喉が渇いているときに冷たい水があると嬉しいように、枯渇しているときにはむしろ話したい状態になります。

 

このタイミングではあえて「学校のことどうしようか?」と聞くことがちょうどいい刺激になることもあります(もちろんそこで怒ったり、イライラするようであればすぐに引きます)。

 

学校のことは言ってはいけないのではなく、お子さんの状態を見て「枯渇しているかな?」というときにはむしろ出していいものになります。

 

3. 学校のことを話していいタイミングとは

不登校が始まり出した時期において、学校のことや友達のこと、勉強のことや進路のことは、かなり強い負担になります。

 

お子さん本人も考えないといけないのはわかっているけれど、気持ちに余裕が持てていない状態です。

 

その状態でこれらの話をされるといっぱいになったコップのように一滴の水滴で溢れてしまいます。

 

しかし、休息を取ることで、お子さんの様子にも変化が見られるようになります。

 

そのときのキーワードが「暇という言葉」です。

 

親が帰宅するや否やその日仕入れたニュースの話などを喜び勇んでしてくるようになったり、やたらと「暇だ。何をしたいいだろう」などの言葉が出てきたときは十分に休息が取れている状態と考えられます。

 

多少の刺激に対しても対応できる状態になっていると考えられるため、まずはお手伝いや勉強のことなどから話してみて、大きな抵抗が感じられなかったら、学校のことなども話すようにしてみます。

 

刺激に飢えているので、これらのことを考える心の余裕も持ち合わせています。

 

「暇」という言葉や態度は、大きなサインになります。

 

明確に時期について伝えることは個人差があるので難しいのですが、概ね3ヶ月〜半年というあたりにこの言葉が出てくることが多いです。

 

4. お子さんの立場に立って考えてみる

自分がお子さんと同じ状況になったとき、どんな言葉を言ってほしいでしょうか。

 

親御さんが不登校を経験していないとき、学校に行けない気持ちはわからないかもしれません。

 

しかし、例えばご自身がうつになって、夜も眠れず、食欲も減り、趣味も楽しめなくなったときを想像することはできると思います。

 

そんなときどんな言葉をかけてほしいでしょうか。

 

「もっと頑張れ」「気にしすぎだよ」「ここで休むと後々査定に響くよ?」「ローンはどうするの?」

 

そんな言葉を聞きたいでしょうか。

 

「ちょっと話聞くからどう?」「少し休んでみる?」そんな言葉かもしれませんし、もしかしたら何も言わずただ見守ってほしいこともあるかもしれません。

 

お子さんの気持ちはわからずとも近しい状況を想像することはできます。

 

自分が子どもだったらどんな思いか。

 

想像することから始めてみましょう。

 

迷ったときはご相談ください

「子どもが悩んでいるときどんな言葉をかけたらいいだろう?」

「学校に行けないことは理解できない。どう対応したらいいだろう?」

「遠慮して学校のことを話していないけれど、このままでいいのだろうか?」

 

お子さんと接するとき迷いはつきものです。

 

お困りの際は一度一緒に考えてみましょう。きっとヒントを見つけていただけるはずです。

 

【不登校のお子さんとの対応についてのご相談についてはこちらからどうぞ👇】

 

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■略歴:
中学時代に不登校を経験。その後学校復帰。関西学院大学に合格する。大学卒業後、人材紹介会社にてマーケティング・人事を経験。

 

あるひきこもりの青年に出会ったことから、起業を決意し、専門的なカウンセリング・学習サポートを行うOFFICE NAKAGAWAを2011年2月に設立。公認心理師、産業カウンセラーの資格を有する。現在大阪市・京都府でスクールカウンセラーならびに、看護専門学校にて発達心理学の講師を務める

 

ひきこもりや不登校、発達障がいのご当人、並びにご家族のカウンセリング、学習サポートを行う。小中高生や、PTA、学校関係、行政関係など講演も行う。

 

 

ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)、また限局性学習症(学習障がい)(SLD)などの発達特性を抱える子どもたちは、人間関係や感覚過敏などのストレスを強く受けやすい状態にあります。

 

発達に特性を抱える子どもたちの心のケアについて見ていきましょう。

 

 

この記事を書いた人
▫️不登校やひきこもり、発達障がい専門公認心理師なかがわひろか
▫️学校・PTA・自治体での不登校・ひきこもり講演多数
▫️不登校やひきこもりの進学・就労をサポートする
 

1. 発達の特性とは

発達障がいには3つの代表的なものがあります。それぞれについて見ていきましょう。
 

 ASD(自閉スペクトラム症:Autism Spectrum  Disorder )

 

主に対人関係におけるコミュニケーションの障がいや、感覚過敏、特定の物事にこだわる傾向が強いことが挙げられます。

 

特に感覚過敏(音や光、服などの感触)はASDを抱える子どもたちにとって大きなストレス要因になります。

 

 ADHD(注意欠如・多動症:Attention Difficit /Hyperactivity Disorder) 

 

忘れ物が多かったり、すぐに気が散ってしまうなどの不注意や、手足をもじもじさせたり、席にじっと座っていられない多動の特性があります。

 

やってはいけないとわかっていても衝動的にしてしまうことが多いので、注意を受けやすくそれがストレス要因になることが多いです。

 

 SLD(限局性学習症(学習障がい):Specific Learning Disorder )

 

読み書きに困難を抱える識字障害(ディスレクシア)や計算が苦手な算数障害(ディスカリキュア)が代表的なものです。

 

知能的には問題はないことが多いのですが、問題を読むだけで疲れてしまい、テストの点数が上がらず本来はできる能力があるのに結果に表れないことがストレスにつながることがあります。

【より詳しい特性理解についてはこちらもご参考ください👇】

 

2. 子どもたちが抱えやすい心の悩み

大きく2つのことが悩みの要因となりやすいです。

 

 人間関係の悩み

 

相手の気持ちを推測することが難しく、悪気はなくとも相手が傷つく発言をしてしまうことや、衝動的に手を出してしまったり、乱暴な言葉を言うなどをすることで人間関係がうまくいかないことに悩むことが多いです。

 

特に小学生中学年くらいから、集団で「空気を読む」ことが求められるようになります。空気を読むことが苦手な特性がある子どもたちにとっては集団で浮いてしまうことがあります。

 

 感覚の悩み

 

教室のざわめきや、強い光、室温や着ている服の感触など過敏に反応してしまうことで、日常生活に支障をきたす場合があります。

 

なかなか周りに理解されないために、注意されたり「そのくらいのことを気にするな」と言われることも多いです。

 

 学習の悩み

 

自分が興味がある分野は、集中しすぎるくらいやることは多いです。

 

しかし苦手な科目や、抽象的な問い(数学の文章題など)に苦手を抱える場合があります。

特に学習症がある場合、問題を読み取るだけでも一苦労で、なかなかその苦労が理解されず、「怠けている」と思われがちです。

 

ADHDの不注意がある場合は、先生の話す内容を聞き逃していることも多く、指示を受けても何をしていいかわからないということもあります。

特に中学生くらいになると学習の悩みは顕著になってきます。

 

 急な予定変更の悩み

 

学校というのは意外に時間割通りの日は少ないものです。

移動教室が多かったり、イレギュラーなイベント(健康診断や避難訓練など)も頻繁にあります。

 

ASDを抱えるお子さんの場合急な予定の変更に不安を感じる場合もあります。

 

また毎年担任が変わることも不安の要因になりやすいものです。

3. 心のSOSサインに気づく

家庭で見られるサインとしては以下のようなものが挙げられます。

 

【家庭で見られるサイン】

▫️イライラすることが増えた

▫️睡眠がとれなかったり、逆に寝すぎることが増えた、朝起きづらくなった

▫️食欲が落ちた(もしくは異常に増えている)

▫️好きなことをやる時間が減った

▫️感情の起伏が激しくなった(癇癪を起こす、急に泣き出すなど)

▫️学校に行く時間や、前日の夜などに過剰に泣き出すことが増えた

▫️攻撃的な言葉遣いや、態度が増えた

▫️友達のことを話さなくなった(もしくは悪口が増えた)

 

また学校では以下のようなサインが見られます。

 

【学校で見られるサイン】

▫️教室内で孤立することが多い

▫️気持ちが落ち着かず保健室に行くことが増える

▫️授業中に上の空のように見える

▫️休み時間になるとトイレなどにこもるようになる

▫️生徒同士よりも、先生と話すことが多い

 

このようなサインが見られたとき、お子さんの心はかなり疲れている可能性があります。

学校の様子は家庭ではわかりませんが、家庭でサインが出たら、学校ではどうかを確認することも必要です。

 

【不登校対応の基本についてはこちらをご覧ください👇】

 

4. 家庭でできる心のケア

 キーワードは「安心」

 

発達特性を抱えるお子さんが常に感じているのは「不安」です。

 

そのため「安心」があることは大きなサポートになります。

 

話をきちんと聴いてくれる、家庭では刺激が少ない環境で過ごせるなどの家庭での安心感がベースになります。

 

お子さんの気持ちを知ることができることで、学校にも配慮を求めることができます。

 

特性を抱えている子どもたちの多くは「自分が我慢しないといけない」と思うことも実は多いのです。

 

そのため他者に協力してもらうという発想が抜けていることがあります。

 

しんどいときは、周りの大人にも協力してもらいながら、環境を整えることもできることを伝えるようにしましょう。

 

 「道具」をうまく使う

 

例えば聴覚過敏があるお子さんはイヤーマフを使うことで、周りの雑音を下げることもできます。

 

ただヘッドフォンくらいの大きさがあるので目立つので嫌がる子もいます。目立ちにくい耳栓やイヤホンをつけることも方法の一つです。

 

学習症があるお子さんにとっては、板書するだけでもかなりの労力がかかります。

例えばタブレットを活用して、手間を省くことで学習に集中しやすくもなります。

 

【学習症の学習の助けになるヒント集はこちらです👇】

 

  学校との連携を密にする

 

特性を抱えるお子さんはなかなか自分で学校の先生に要望を伝えるのは難しいものがあります。

 

一方で、親御さんと学校がいい連携が取れていると、それも安心につながります。

 

要望を押し付けるのではなく、どこまでは可能かという点について定期的に話し合う機会を持つことが重要です。

 

感覚過敏が強い場合の配慮や、学習道具の活用についても親御さんが伝えた方がスムーズに進む場合が多いです。

 

直接学校に伝えにくい場合にスクールカウンセラーを活用することも方法の一つです。学校に配置されている場合は、ぜひ活用してみましょう。

 

【スクールカウンセラーの活用方法はこちらからです👇】

 

5. 親御さんのケア

特性を抱えるお子さんのケアは、教科書通りにはいきません。あるひとに効果があったものが必ずしもお子さんに効果的とは言えません。

 

対応の仕方に迷うときが必ず来ます。そんなときに親御さんも相談できる場所を持っておくことは親御さんの安心につながります。

 

地域の発達支援センターや、学校のスクールカウンセラー、また私のような民間の専門家もいます。

 

親御さんも一緒に伴走してくれるひとを持っておきましょう。

おわりに

特性を抱えるお子さんの対応は歳とともにも変化していきますし、学校という場だからこそ初めて知るお子さんの側面も見えてきます。

 

学校との連携はとても重要です。ここが協力し合えれば、お子さんにとって大きな安心につながります。

 

連携が難しい場合は、間に誰かに入ってもらうことも必要です。

 

ご自身の対応に悩まれたとき、学校との連携に悩まれたとき、ぜひ一度ご相談ください。

 

課題を整理し、何が足りていないか、どう対応すればいいかについて一緒に考えましょう。

 

【特性のあるお子さんの対応相談についてはこちらからどうぞ👇】

 

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ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)、また限局性学習症(学習障がい)(SLD)などの発達特性を抱える子どもたちは、勉強の仕方にも特徴がある場合があります。

 

「特性があるから、勉強は諦めないといけないかな……」と思われている方にこそ、読んでいただきたい記事です。

 

お子さんにあった時間管理や勉強の進め方を見つけていきましょう。

 

 

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1. 発達特性と学習でつまづきやすいポイント

 

 ASD(自閉スペクトラム症:Autism Spectrum  Disorder )の場合

 

こだわりが強いことから、細かい知識にとらわれてしまうことがあります。

 

また切り替えることが苦手なため、長時間の学習につながることも多いです。

 

長時間勉強は一見好ましいように見えますが「勉強=長時間しないといけない」という思い込みを持ちやすくなります。

 

そのため次回勉強を始めるときに億劫になり「やりたくない」という意思表示につながりやすくなります。

 

 ADHD(注意欠如・多動症:Attention Difficit /Hyperactivity Disorder)の場合 

 

ASDと似ている点は「過集中」と呼ばれるものです。集中しすぎることで、一晩中勉強してしまうこともあります。ASD同様「勉強=しんどいもの」という認識につながりやすくなります。

 

一方で、不注意や多動があることで集中できないという一面も持ちます。

他のことに気を取られたり、気づけば勉強以外のことに手をつけてしまうことがあります。

 

 SLD(限局性学習症(学習障がい):Specific Learning Disorder

)の場合

 

読み書きに課題を持つお子さんにとっては、教科書を音読するだけでも至難のわざです。

 

宿題に取り組みたくても、問題文を読むだけでも疲れてしまうので、手をつけることができなくなるという側面が挙げられます。

 

【より詳しい特性理解についてはこちらもご参考ください👇】

 

2. 発達課題があるお子さんにおすすめの勉強法7選

 ①  目の前をすっきりさせる

 

発達課題がある、なしに関わらずですが、目の前に勉強以外のものがあるとついそちらに目が行ってしまいます。

 

部屋が散らかっていたとしても、机に向かったときに目の前にはできるだけものを置かないようにします。できれば何もないくらいが理想ですが、机の種類などで難しい場合は「勉強道具だけ置く」という形をとります。

 

どうしても目の前の情報に意識が向いてしまう傾向があるので、勉強を阻害するものはどけるようにしましょう。

 

 

 ② タイマーを活用する

 

オーソドックスでありますが、有効な方法の一つです。

集中しすぎてしまったり、頑張りすぎてしまうお子さんの場合に、時間が来たら一度リフレッシュするために活用します。

 

こだわりの強いASDを抱えるお子さんにも有効ですし、逆に集中力が続かないADHDを抱えるお子さんにとっても「この時間だけ頑張る」と短い目標を立てることで動機づけすることもできます。

 

注意点は、休憩もタイマーを使うことです。勉強する→タイマー→休憩→タイマーというように勉強も、休憩もタイマーで切り替えられるようにしていきます。

 

 ③ 動画などを活用する

 

特性を抱えるお子さんの場合、耳からの情報よりも、目からの情報の方が理解しやすい場合があります。

 

例えば動画を見ながら学習するという方法も活用できます。

 

近年はYouTubeなどでも学習系YouTuberの方がたくさんいらっしゃいます。

これらはぜひ積極的に活用してみましょう。

 

 ④ 音声アプリを活用する

 

一方で学習障がいを抱えるお子さんの中でも、ディスレクシアを呼ばれる識字障がいを抱えるお子さんは目からの情報処理が難しい場合があります。

 

問題を読み上げるアプリなどがありますので、そちらを活用し、勉強のハードルを下げるようにしていきましょう。

【学習症の学習の助けになるヒント集はこちらです👇】

 

 ⑤ 勉強はまとめよりも演習重視

 

子どもたちの勉強法でありがちなのが「ノートまとめ」です。

 

一見綺麗にまとまったノートは美しいのですが、勉強の目的はあくまで「理解すること」にあります。綺麗なノートを作ることにはありません。

 

教科書の内容をいくらまとめても、それはすでに教科書でまとめられていることです。

 

ノートまとめをするならば、その分教科書を何度も読み返す方が効果的です。

 

つい綺麗なノートを作ろうとこだわってしまうことがあります。ノートまとめよりも演習に中心を置き、何度も間違った問題だけまとめると自分だけのノートが出来上がります。

 

 ⑥ やる気よりも習慣

 

勉強というと、必ずと言っていいほど「やる気」の問題が取り上げられます。

 

確かにモチベーション高く取り組むことは大事です。

 

ただやる気に頼っていると、やる気があればやりますが、ないといつまでもやらないことになります。

 

やる気よりも「習慣」で学習します。

 

毎日この時間になったらやるという流れを作ります。

 

そのために勉強をするまでのハードル(部屋の片付けや、ノートの用意など)を下げて、すぐに取り掛かれるようにしておくと取り組みやすくなります。

 

勉強ははじめてしまうと、乗ってきます。やる気は「やる前に出すもの」ではなく「やっている中で出てくるもの」なのです。

 

 ⑦ 疲れる前に「深呼吸」

 

疲れてくると集中力も途切れがちになります。

疲れが出てきそうになったら、一度止めて深呼吸の時間を取りましょう。

 

ゆっくり鼻から吸って、さらにゆっくり口から吐きます。2分ほど繰り返していきます。

たったこれだけでも頭がすっきりして、集中力を高めることができます。

 

4. 家庭でできる心のケア

 ① 結果よりプロセス

 

テストでいい点数を取ったときだけ「頑張ったね!」というと、お子さんは「いい点を取らないと認めてもらえない」という不安を抱くようになります。

 

テストの点数という結果よりも、そこまで勉強を頑張ったというプロセスに目を向けるようにしましょう。

 

「よくここまで努力したね。頑張っている姿を見ていたよ。」と言ってもらえると、自分の頑張りにも目を向けられるようになります。

 

例えテストの結果が思ったようにいかなかったとしても、頑張った自分を認めることができると「次はこうしよう」という思いにも繋がっていきます。

 

 ② 比較は「過去のお子さん」と比べる

 

誰かと比べてできた、できなかったではなく、過去のお子さんと比べて成長した部分を見て伝えるようにします。

 

例えテストの点数が下がっていたとしても、難しい問題にチャレンジできているわけです。一年前ならできなかったことに挑戦できているので、その努力を口に出して伝えるようにします。

 

お子さんは良くも悪くも自分と同級生を比べます。お子さん自身が比べることがあったとしても親は比べないようにしましょう。

 

 ③ 親も一緒に勉強してみよう

 

お仕事などで忙しいかと思いますので、できたら、で結構です。

 

自分だけでなく家族も一緒に勉強しているという環境が、お子さんにとっては心地よいものになります。

 

お仕事のことでもいいですし、興味のある分野の読書や、新しく語学を勉強するのもいいです。

 

お母さん、お父さんはこっちで勉強するから、あなたも頑張ってね、という環境はお子さんも動機づけされやすいものになります。

5. 気をつけたい対応

 ① 長すぎる勉強時間

 

特に勉強が乗ってきたり、テストまでに「ここまで仕上げたい」という場合に、「もうちょっとだけ!」と結局長時間勉強することがあります。

 

終わりのない勉強は疲れを生みやすくなりますし、次に繋がりにくくなります。

時間が来たら、一旦そこで止めるということはルール付けしておきましょう。

 

 ② 急にできなくなる問題があることを知っておく

 

発達に特性があるお子さんの場合、あることがわかっていても、その前提となる基礎的な知識は抜けているということがあります。

 

マイナスの符号の掛け算はできても、足し算や引き算で詰まってしまうことがあります。

 

「これがわかっているのに、どうしてできないの?」と思ってしまいがちですが、そういうこともあることを知っておきましょう。

 

わからないところは、また説明すると、理解できるようになります。

 

おわりに

特性を抱えるお子さんは、勉強ができないのではなく、特性が故に取り組むことが難しいのです。

 

環境を整えるだけで、深呼吸を織り交ぜるだけで集中力が大きく変わることもあります。

 

もしかしたら「特性があるから諦めるしかない」と思っている方がいらっしゃったら、ここでお伝えしたことを実践してみていただけたら嬉しいです。やり方次第で学力を上げることは十分に可能です。

 

まずは、お子さんの環境を今一度見直してみましょう。

 

【特性のあるお子さんの勉強のご相談についてはこちらからどうぞ👇】

 

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発達障がいという言葉を聞いたことがない人は少ないと思います。

 

この20年ほどで、急速に広まってきたと実感します。

 

一方で、その特性や課題を理解している人は、医療の世界でも、教育現場でも決して多くはないのが現状です。

 

世間で思われている発達障がいの誤解を紐解いていきたいと思います。

 

 

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1. 主な3つの発達障がい

 

 ① 自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder:ASD)

 

相手の気持ちを想像することに苦手さを抱え、コミュニケーションに課題があったり、こだわりが強い、感覚過敏(強い光や大きな音が苦手)などが挙げられます。
 

 ② 注意欠如・多動症(Attention DIficit/Hyperactivity Disorder:ADHD) 

忘れ物が多かったり、気が散りやすい「不注意」や、授業中に立ち歩いたり落ち着かない「多動」があります。
 

 ③ 限局性学習症(学習障がい)(Specific Learning Disorder :SLD)

読み書きに困難さを抱える識字障がいや、計算が苦手な算数障がいなどがあります。
 

2. 発達障がいで誤解されていること

 

 誤解①  発達障がいがあるのは「親の育て方が悪いからだ!」

 

一昔前まで「親の育て方が悪いから発達障がいに『なるのだ』」と言われてきました。

 

しかし育て方によるものではないというのははっきりされています。

生まれ持っての器質的な課題によるものです。

 

愛着障がいや、発達性トラウマに代表されるマルトリートメント(不適切養育)と混同しないことが重要です。

 

一方で子どもに障がいがあることで、子育てが難しく、結果マルトリートメントになるということは起こりうるものになります。

 

 

 誤解② いつか「治るもの」と考える

 

「障がい」とは何でしょうか?それは環境などによってハンディギャップを負うことです。

 

例えば目が見えない方に黄色の歩行案内がないと、街を歩くことのハンデは大きくなります。

 

しかしながら、きちんと標識があり、案内されるとスタスタと歩くこともできます。

 

障がいとは周りの環境によって不都合さが解消されることで、ない、とまでは言わずとも緩和されるものになります。

 

発達障がいも、例えば学習障がいの場合タブレットなどのITをうまく活用することで授業を支障なく受けることも可能になります。

 

「治る」ものではないけれど、環境次第で障がいの程度を和らげることができるのです。

 

【学習障がいの勉強のヒントについてはこちらをご覧ください👇】

 

 誤解③ 薬を飲むと「頭がおかしくなる」

 

発達障がいを抱える方で薬を服用されている方は珍しくありません。

集中力をあげたり、緊張を緩和させる作用があります。症状を和らげるものであり、服用を正しく行えば副作用もコントロールできます。

 

実際に多動があり、授業に集中できないお子さんが、薬を服用することで、集中力をあげ、学校での課題が減るということもあります。

 

もちろん副作用がないわけではありません。医師と相談しながら適量を見つけ、上手に服用していくことが必要です。

 

【ADHDとお薬についてはこちらに記載しています👇】

 

 

 誤解④ 人間関係でトラブルだらけである

 

ASDを抱えるお子さんの場合、相手の気持ちを推測することが難しく、その場にそぐわない発言をしたり、マイペースに物事を進める傾向があるのは事実です。

 

またADHDを抱えるお子さんが多動があることで、同級生に手を出してしまい怪我をさせてしまうこともあります。

 

ただそれを抑えられないわけではなく、また話しても無駄、ということにはなりません。

 

成長のペースはゆっくりかもしれませんが、やっていいことと悪いことの理解もできるようになります。

 

どうしても衝動的な行動が出る場合はSST(ソーシャル・スキル・トレーニング)と呼ばれる対人や社会のルールを守るための方法も存在します。改善ができないというものではないのです。

 

 誤解⑤ 子どもだけのものである

 

生まれ持っての器質的な課題のため、大人になっても持続するものになります。

一般的には多動は収まってくると言われます。ただ不注意は残りやすいと言われます。

 

発達障がいという言葉が広がり始めたのはここ20年ほどの話です。

それ以前に子どもだった方(現在30歳以上の年齢の方)は見過ごされているケースが多々あります。

 

大人になってお子さんの検査を受けたついでに親も受けたら発達障がいと診断されたというケースもあります。

 

子どもたちよりも大人の発達障がいの方の理解は進んでいないと言えます。大人の方にも課題を抱えながらも、何とか工夫して生活されている方はたくさんいらっしゃいます。

 

 誤解⑥ 特別な才能がある

 

例えば「1982年の5月30日は日曜日」と即座に答えられたり、一度見ただけで視界に映る全ての映像を暗記できる能力がある方がいるのも事実です。

 

しかし全ての方がそうではありません。むしろそういう方は少数です。

 

「発達障がいだから特別な才能があるはずだ」という思いが強過ぎ、お子さんに過度な負担を与えることもあります。

 

もちろん私たち一人一人が何らかの能力を持つのと同じで、好きなことや、得意なことはあります。

 

何が向いているかな?どんなことが得意かな?とチャレンジすることは大切です。ただ過度な期待を抱くのは禁物です。

 

 誤解⑦ 人が嫌い

 

ASDを抱えるお子さんは、よく言えばマイペースなのですが、それが周りから見ると「わがまま」と映ることがあります。

 

集団よりも、一人でいることの方を好んでいる、と感じられるため「人が嫌いなんだろう」と思われがちです。

 

しかしながら、ASDを抱える方の中にも、友達を作りたいと思っている人はいます。

 

輪の中に入りたいけれど、入れないので、一人でいるということもあるのです。

 

自分のことを深く理解しようとしてくれる人に対しては、安心し、心を開くこともあるのです。

 

 誤解⑧ 犯罪者予備軍である

 

過去にも発達障がいを抱えた方の犯罪が取り上げられたことがあります。

そういった報道がなされると「発達障がい=犯罪者予備軍」というイメージができます。

 

ひきこもりも同じなのですが、実際は発達障がいを抱える方の犯罪よりも、そうではない人の犯罪の方が圧倒的に多いのです。

 

予備軍というのであれば、発達障がいがない人の方がよほど予備軍なのです。

 

むしろ厳格すぎるほど社会のルールを守る人もいます。

 

決して犯罪者予備軍などではないということを知っておいてほしいです。

 

3. 「知らない」から「誤解」する

発達障がいという概念は広まっているものの、まだまだ世の中に理解されているとは言えません。

 

ASDとADHDとSLDの違いや似ているところを述べられる人は、そう多くはありません。

 

また発達障がいの研究は進んだと思ったら、また戻ったり、と行きつもどりつを繰り返しています。まるで雲を掴むかのような模索状態から、なんとか今ここまで整理されてきているものです。

 

私たちは「知らない」からこそ、イメージを膨らませ、極端な言動に左右されやすい生き物です。

 

「知らない」から「誤解」するのです。

 

発達障がいを抱えるお子さんがいるご家族が、周りの偏見に苦しまれている現実もあります。

 

今日の記事が、少しでもその誤解を解くものになれていたら嬉しいです。

 

【発達障がいのご相談についてはこちらからどうぞ👇】

 

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【ブログ著者:なかがわひろかについて】
 
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■略歴:
中学時代に不登校を経験。その後学校復帰。関西学院大学に合格する。大学卒業後、人材紹介会社にてマーケティング・人事を経験。

 

あるひきこもりの青年に出会ったことから、起業を決意し、専門的なカウンセリング・学習サポートを行うOFFICE NAKAGAWAを2011年2月に設立。公認心理師、産業カウンセラーの資格を有する。現在大阪市・京都府でスクールカウンセラーならびに、看護専門学校にて発達心理学の講師を務める

 

ひきこもりや不登校、発達障がいのご当人、並びにご家族のカウンセリング、学習サポートを行う。小中高生や、PTA、学校関係、行政関係など講演も行う。

 

 

夏休みももうすぐ終わろうとしています。特に不登校を経験している子どもたちは2学期が近づいてくると、だんだんと気持ちが落ちてくる子どもたちもいます。

 

新学期に向けて、どのような準備をしていけばいいかについて見ていきましょう。

 

こんな方におすすめです!

▫️不登校の対応に行き詰まっている方

▫️2学期に向けてお子さんが心配な方

▫️2学期からの登校を考えている方

この記事を書いた人
▫️不登校・ひきこもり専門公認心理師なかがわひろか
▫️学校・PTA・自治体での不登校・ひきこもり講演多数
▫️児童期から青年期のカウンセリングを得意とする

 

▶︎2学期に多くなる子どもたちの落ち込み

 

 落ち込むのは不登校だけではない

 

この時期になると、子どもたち全般が不安感を持つことが増えてきます。

その象徴として取り上げられるデータが以下のものになります。

 

令和7年度(2025年度)の小中高生の自殺者数は、過去最高値の538人となり、529人だった前年度を上回る結果となりました。

2020年以降500人を超える状態が続いています。

 

【令和7年度(2025年度)の小中高生の自殺者数】

小学生:10人(-5人)

中学生:172人(+9人)

高校生:356人(+5人)

(男女:男性258人(+19人)女性280人(-10人))

合計:538人

多少の増減はありつつも、平成初期に比べると、右肩上がりに増えている状態です。特に高校生の自殺が約7割を占めます。

 

【小中高生別自殺者数の年次推移(厚生労働省,2026)

 

そして次のデータを見ると、令和7年度は、9月が多くなっています。傾向がはっきりと見えるわけではないものの、9月は自殺者の数が増える傾向が読み取れます。

 

【小中高生別、月別自殺者数の年次推移(厚生労働省,2026)】

 

主な理由として、上位6つ(「その他」を除く)は以下のとおりです。

前年度と比べて「家庭問題」が+39件と大きく増加しています。

【令和7年度(2025年度)の自殺の理由(主な6つ)】

1. 健康問題

2.   家庭問題

3.   学業不振

4. 交際問題

5. 進路に関する悩み(入試以外)

6. 学友との不和(いじめ以外)

 

少し古いデータになりますが、9月1日の自殺者数が最も多いという統計もあります。

(内閣府,2015年)

 

不登校に「限らず」この時期に、気持ちが落ち込みやすくなる子どもたちがいるということです。

 

不登校を経験していなかったとしても、気持ちが落ち込みやすく、最悪の結果に至ってしまうこともある時期である、という理解が必要です。

 

また不登校経験者にとって、2学期の始まりは、みんなと同じように過ごしていた夏休みが終わり、再び「学校に行けない自分を認識する期間の始まり」になります。そのため、気持ちが後ろ向きになりやすくなる時期でもあるのです。

 

▶︎2学期に向けた出てくるお子さんのサイン

 

家庭で出てくるサインとしては、以下のようなものが考えられます。

 

【家庭でのサイン】

◻︎楽しんでやっていたことをやらなくなる

◻︎生活のメリハリがなくなってくる(昼夜逆転が再開する)

◻︎気持ちが荒れやすい、暴言、暴力が見られる。

◻︎無口になりあまり話さなくなると思ったら、急にテンションが上がり、また下がる

◻︎宿題について過度に反応する(できていないことを周りに当たる)

◻︎「2学期からは学校に行く」と「過度」に気負い込む

◻︎毎日のように「学校に行かないといけない」と繰り返す

◻︎頭痛や腹痛を訴える。病院に行くと言い出す

◻︎過去に親にされたことを何度も繰り返す

 

早ければお盆明けくらいから、遅くとも登校の数日前から現れてくるでしょう。

急にお子さんの気持ちが荒れやすくなったらそれは、2学期にプレッシャーを感じているという背景が考えられます。

 

▶︎お子さんへの対応5つのヒント

 

①気持ちが荒れやすくなることを想定しておく

2学期が近づいてきたら、「気持ちが荒れる」ということは想定しておきましょう。

 

「そうなるものだ」と思っておいてもいいくらいです。それで荒れなければそれで良しですし、荒れたとしても対応しやすくなります。

 

荒れる背景には

・また学校に行く、行かないで葛藤する毎日が始まる

・2学期からはやっぱり学校に行かないとダメだよな

・せっかく楽しい夏休みが終わってしまう

・2学期はイベントも多いから、行けないことが強いストレスになる

などの焦りの気持ちがあると考えられます。

 

みんなと同じく休んでいる状態と、周りは学校に行っているのに、自分だけ行けていない状況はそのストレス度合いが大きく異なります。

 

またその現実を突きつけられる日々が始まろうとしているので、気持ちが波打つようになるのです。

 

さっきまで普通に話していたのに、急に怒り出すことがあります。

 

あらかじめ心持ちしておくのとでは対応に違いが生まれるでしょう。

 

いつも完璧に対応できるものではありませんが「この時期は荒れやすい」ということを知っておきましょう。

 

 

 

②聴くことに集中し、アドバイスはいらない

お子さんは自分の抱えている思いを話してくれることもあります。

「学校に行かないといけないのはわかっているけれど、行ける気がしない」

「2学期からいきなり行ったらみんなが驚く。見られるのが嫌だ」

「自分だけ宿題ができていない。周りからなんて言われるか怖い」

 

このような思いが出てきたとき、ついアドバイスをしたくなるものです。

お子さんが「どうしたらいい?」と求めてくる場合は別ですが、思いを吐き出している段階は、アドバイスは必要ありません。

 

「なんて声をかけたらいいでしょう?」と悩むご家族もいらっしゃいますが、「聴く」だけでも十分なのです。無理に励まそうとするのではなく「そうかそう思うよね」と受容しながら聴くことを第一に考えましょう。

 

またお子さんからアドバイスを求めてきたとしても「一応聞いてみただけ」という場合もあります。

 

求めてこられた場合も、原則はいろいろ言うのではなく聴くことに重点を置くようにしましょう。

 

【傾聴に必要な3つの力】

 

 

受容力

対話の基本中の基本となるものです。対話に行き違いが起こるとき、その原因は「受容ができていない」ことにあります。それぞれがお互いの主張を言い合うようになり、そこに行き違いが起こります。

 

こちらの意見を伝えるのは後回しにして、まずお子さんの思いを「受容する」ことです。「なるほどそういうふうに考えているんだね」というように、どんな意見を言ったとしてもまず受けるのです。

 

人は「話を聴いてくれる人の意見を聴く」生き物です。その代わり、聴いてくれない、受け入れてくれないと感じると攻撃的になってしまうのです。

 

共感力

まず「受ける」ことがあった上で、共感を示すことも重要です。お子さんの感情を表す言葉「悲しい、辛い、苦しい」という言葉を伝え返すようにします。

 

気持ちをわかってもらえたと感じられたときに、安心感を得ることができます。安心があって初めて冷静に自分のことを考えられるようになります。

 

ただ、どうしても共感できない部分も出てきます。そのときに「私はこう思う」と意見を伝えていいものか悩まれるのではないでしょうか。そこで必要になるのが「率直力」です。

 

率直力

自分が感じている思いを率直に伝える力です。「私はこう思うよ」と親として、1人の人間として思っていること、考えていることを伝えます。世間の一般論であったり、誰かの受け売りではない、ご自身の思いを伝えることが重要です。

 

この率直力のところが誤解されやすいところです。「傾聴するためには、自分の意見を言ってはならない」と思い込まれている方が多いです。もちろんそんなことはありません。

 

きつい言い方など言い方は配慮する必要がありますが、ちゃんと聴いた上であれば、むしろ率直に親が思っている意見は伝えるようにしましょう。ただ一方的ではなく「私はこう思うけれど、あなたはどう?」とまたボールを投げ返すようなイメージで確認も取るようにしましょう。

 

【傾聴についてはこちらの記事もご覧ください】

 

 

③宿題はできるところまででいい

夏休み明けに子どもたちがイライラしやすい要因の一つとして「宿題に手をつけられていない」ことが挙げられます。

 

やらないといけないとわかっているけれど、手がつけられていない、という状態は強い葛藤状態を生み出し、その葛藤のやり場が怒りとなって周りの家族にぶつけられます。

 

勉強への気持ちを受け止めた上で、宿題についてはできるところまでと割り切りましょう。家族の夏休み最後の一大イベントとして取り組んでも面白いです。お母さんは作文、お父さんは絵、というように。

 

お子さんは宿題をやっていない自分は卑怯者だと思われるかもしれない、という思いも持ち合わせています。それだけ宿題についてちゃんと考えられているということでもあります。それで十分です。

 

家族のイベントにしてしまって、できるところまでで乗り切りましょう。

 

 

 

④まずは夏休み前の状態の「ちょっと前」を目指す

例えば夏休み前に、放課後登校に行けていたとします。

 

学校もご家族も「2学期は、さらに一歩進めていきたい」と考えてしまうものです。

 

しかしここは、グッと堪えて、夏休み前にできていたことの、さらに一歩手前の状態からスタートするイメージを持ちましょう。

 

毎日放課後登校をしていたとしたら、週に2日だけ放課後に行くことから始めていきます。できていたことの前段階であれば、より実行力が上がります。そこから徐々に日数を増やし、夏休み前の状態に戻すようにしていきましょう。

 

 

⑤最初の1週間はアイドリングの期間とする

④にも関連することですが、特に最初の1週間は、徐々にテンションを上げていくイメージを持っておきましょう。初日に焦点を合わせると、お子さんも構えてしまいます。1週間ほどエンジンをかける時期を設け、だんだんと2学期仕様にしていきましょう。

 

学校に行くだけが目標ではありません。まずは家庭内の生活の習慣を整えていくことを第一に考えていきます。

 

最初の1週間がすぎると、少し気持ちに余裕が生まれてきます。学校のことを考えるのはそれからでも構いません。「まあぼちぼち行こうや」のスタンスを大事にしていきましょう。

 

 

番外編:2学期から通いたいと思っている場合

2学期から学校に通えるようになりたいと、お子さんが「強く」思っている場合は、夏休みの終わり1週間前くらいから先生と話して、学校に行く練習をするようにしてみましょう。

 

教室や保健室、別室で先生と話をするのもいいですし、まずは校門で立ち話からでも構いません。まだ他の子どもたちも登校しているわけではないので、他人の目もあまり気になりません。この状況で、学校に入る練習をしてみるのです。

 

練習ではうまく行ったけれど、当日になるとやっぱり動けない、ということももちろんあります。「絶対にやらないといけない」という意識は持たず、練習のイメージを大事にしましょう。すぐにできなくとも、気持ちに余裕が出てくると、練習でうまくいった成功体験は後々生きてくるようになります。

 

ただし、決して無理にしないようにしてください。お子さんが「2学期から学校に行けるようにチャレンジしたい」という思いがあった場合に検討してみましょう。

 

 

▶︎まとめ

2学期が始まる前は、お子さんの気持ちは乱れやすくなります。まずこのことを知っておいて、お子さんの気持ちを吐き出してもらうことを大事にしましょう。

 

宿題などは、家族のイベントにしてしまい、クリアしていきます。2学期初日から勢い込むのではなく、アイドリング期間を持った上で、徐々に慣れていくようにしていきましょう。

 

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ひきこもりや不登校、発達障がいのご当人、並びにご家族のカウンセリング、学習サポートを行う。PTA、学校関係、行政関係など講演も行う。

 

初めまして、不登校・ひきこもりカウンセラー(公認心理師)なかがわひろかです。

 

今このブログをお読みいただいている方は、お子さんの不登校のことで日々悩んでいらっしゃると思います。

 

私はあるひきこもりの青年と出会ったことをきっかけに「心の問題で悩む人たちの助けになりたい」と思い心理相談室OFFICE NAKAGAWAを2011年に立ち上げました。これまで12年以上にわたって親子のサポートや8050問題にも取り組んでいます。

 

学校に行けなくなったとき、お子さんも親御さんもどうしていいかわからなくなると思います。

 

私が得意としている分野は次の3つです。

1. 不登校やひきこもり、またそのご家族のケア

2. 心理療法を応用した学習サポート

3. 親子の関わり方

今が一番辛い時期だと思います。でもきっと脱け出すことができます。どうやったらいいのかという「具体的な方法」について一緒に考えていきましょう。

 

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