4月に始まる不登校は長期化しやすいと言われます。新学期が始まったこの時期に気をつけておきたい親子の関わりについてお伝えします。
1. どうして4月の不登校は長期化しやすいのか?
新学期だからこその理由
多くの学校では、年度が変わるとクラス替えが行われます。同時に担任も代わり、これまでとは違う雰囲気ができます。
4月に休み始める子が長期化しやすい理由は「教室に戻る状態をイメージしづらい」ことが挙げられます。
新しい学年になり、教室はまだ「出来上がっていない」状態です。同級生にどのような子がいるのか、先生との相性はどうか?などがわからない状態です。
この時期に不登校が始まると、わからないままの状態が続くことになります。
月日が経つことで「クラスはまとまっているけれど、自分だけが馴染めていない」という思いを抱きやすくなります。
この状態が学校に戻りづらい状態を生み出していると言えます。
【学校の話をしていいか迷ったときはこちらの記事をお読みください】
どうして4月に不登校が始まるか
4月だから不登校が多い、というわけではないのですが、この時期に始まるのは大きく二つの理由があると言えます。
1つ目は「新しい環境への不安の高まり」です。
学年が変わったり、卒業・入学で学校生活そのものが変化するとき強い不安を感じる子どもたちもいます。
その不安を抱えた状態で新しい教室に放り込まれたときに張り詰めていた糸が切れてしまうことがあるのです。
「不安だけど学校に行けばなんとかなる」と思っていたことが、想像と異なることが起こることで「やっぱりダメだ」となることがあります。
想像と違う中身としては
・教室の雰囲気が思った感じではなかった(嫌なタイプの人がいる、ギスギスしている、仲良くなれそうな人がいないなど)
・担任の先生の印象が良くない
・(特に小学校から中学校へ進級した場合において)教科担任制や、校則などこれまでよりも厳しく管理されることへの不安
・部活動においての先輩後輩の力関係
などが挙げられます。
これは特に小学校から中学校へ進学した場合に起こりやすいものです。
いわゆる「中1ギャップ」と呼ばれる中学1年生が感じやすいものですが、
中1ギャップは1年生だけに起こるものではなく、2年生、3年生にも起こりうるものなのです。
2つ目は「また一年が始まることの虚脱感」です。
これは進級した場合に起こります。例えば中学1年生のお子さんが、一年間を過ごした後に
「またこの状態が一年続くのか」と感じる状態です。
なにごとにも一生懸命で、手を抜けないお子さんに、中学2年生、高校2年生のときに起こりやすいです。
勉強も部活動もクラス活動も趣味も頑張ってきたお子さんが「また一年繰り返さないといけないのか」という思いになります。
周りから見るといわゆる優等生で、何の問題もないように見える子が学校に行きづらくなる場合には背景にこの虚脱感が隠れている可能性があります。
新しい学年で不安もあるのですが、それよりも「また新しい環境でこれまで通りにしないといけない」気持ちや「期待があるから、これまで以上に頑張らないといけない」と感じることが要因になります。
2. 新学期の親子の関わり
4月の不登校は長期化しやすい場合があります。一方で、ここをスムーズに乗り切れると流れに乗れるという側面もあります。
この時期に特に意識しておきたい親子の関わりを見ていきましょう。
特に見ておきたいチェックポイント
① 春休みの時点で、朝起きづらいことが起こっていないか
② 新学期に向けてテンションにばらつきが起こっていないか(高すぎる、低すぎる)
③ ぼんやりしたような様子を見せていないか
④ 特に趣味(ゲームやイラストを描くなど)に意欲の低下が見られないか
⑤ 新学期が始まってから朝の起きづらさがないか
⑥ 帰ってきたときにすぐに部屋に閉じこもっていないか
⑦ 夜寝つきが悪いことがないか
⑧ 食欲が落ちていないか
⑨ 休みの日もぼーっとしていることが増えていないか
⑩ 学校の話をあまりしなくなった様子はないか
この中で特に「朝起きづらくなる」ケースが多いです。
これまでは目覚ましが鳴ると起きていたのに、起こさないと起きない、起こしてもなかなか布団から出てこない、出てきてもなかなか着替えようとしない、などの兆候があるかどうかを見ていきます。
そしてこれらは、春休みから始まっていることもあります。
もし思い当たることがあったら、いつもよりも注意してお子さんの様子を見るようにしましょう。
気になったときの関わり方
日々の様子をモニタリングする
親御さんの主観でいいので一日の心の状態を0から100(50が普通の状態)として点数づけをしてみましょう。
できれば本人にしてもらうのが理想的ですが、嫌がる場合もあります。感じたままでいいので点数をつけてみます。
誰でも気分の浮き沈みはあるものですが、それが続いている様子だと黄色信号です。3日ほど下がり続けている場合は、気持ちが落ち込みかけている状態かもしれません。
まずお子さんの状態をモニタリングしてみましょう。
声をかける
「最近疲れていない?」「何か嫌なことがあった?」というように声をかけると「うるさいな」「何でもない」と答えるでしょう。
このときに数日モニタリングしていたことが役立ちます。
【声かけの例】
「最近様子を見ていたら、食欲が落ちているなあって思うよ。お母さん(お父さん)はしんどいことがあるように見えているから、一度話をしてみない?」
「食欲が落ちている」という客観的事実(厳密な客観性がなくても構いません)と、お母さん、お父さんを主語にしたアイメッセージ(自分を主語にしたメッセージ)で伝えます。
話してほしい、ではなく「話をしてみない?」と促す形にします。
もちろんお子さんが拒否することもありますが、親が自分を見てくれているということは伝わります。後日再度声をかけたときに話してくれる可能性が高まります。
傾聴の3つの力を意識して話を聴く
①受容力
どのような発言が出たとしても、まず「受ける」ことを意識します。「それは違うと思う」「そんなつもりで言っていない」などの言葉は必要ありません。「そのように感じていたんだね」と受け止めます。
②共感力
悲しい、辛い、苦しい、しんどいなどの感情の言葉に着目し「それは悲しかったね」「辛かったね」と共感します。
③率直力
十分に話を聴いてから「お母さん(お父さん)はこう思うんだけど、どうかな?」というように率直にご自身の意見を伝え、お子さんの返答を待つようにします。
【傾聴のポイントはこちらの記事もご覧ください】
3. 学校との関わり
まずは体制づくりを行う
4月の段階では、担任の先生もお子さんについて知らないことが多く、対応に迷われることがあります。
状態の改善を目指しつつ、まずは体制を整えることを意識します。
担任や学年主任、そしてスクールカウンセラーにまずは親御さんがつながるようにしましょう。
家庭での様子を共有し、スクールカウンセラーからは専門的なアドバイスを、学校からは今のクラスの状態についての情報を共有するようにします。
親も自分も学校のことを知らない、という状態から、まず親御さんは知っているという状態を作ります。
別室登校や保健室に避難する方法、場合によっては図書室を活用させてもらう方法など学校とも協議しながら、お子さんが通いやすくなる環境を作っていきます。
週に1回家庭訪問に来てもらう形や、親御さんが学校に出向く方法もあります。
出向くのが難しい場合は電話でも構いません。
ほんの5分でも状況を共有するだけでも違います。関係性が作れていると、お子さんが学校に登校する際にも安心が出てきます。
【学校との関わりについてはこちらもご覧ください】
ゴールデンウィークまでをアイドリングと考える
4月というのは、誰しも力が入ってしまう月になります。
お子さんに疲れが見られるときは徐々にエンジンをかけるイメージでスタートしていきましょう。
遅刻したり、早退したりでいいので、だんだんと学校生活に慣れるようにしていきます。
ときに休むことは大切なのですが、丸々一日休むよりは元気が出てくる放課後だけ学校に行くという形でもいいので、行くようにしてみましょう。
そして土日はしっかりと休むことを意識します。
部活動などで試合があるときもありますが、無理は禁物です。
大事なことは「徐々にエンジンをかける」=アイドリングです。
いきなり全力疾走ではなく、ゴールデンウィークまでを一つの区切りとして段々と慣れていくイメージを持ちます。
そうやってペースを掴みながら、ゴールデンウィークまでを過ごし、連休後は無理をしすぎないペースで登校するようにしていきましょう。
新しい学年の新学期というのは、意識しなくても力が入るものです。そのため、他の学期の始まりよりもお子さんのことをよく観察してみていただけたらと思います。
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