この記事では、不登校中のお子さんに「対応するのに疲れた」「もうどうしていいかわからない」と感じている親御さんに向けてのメッセージをお届けしています。
この記事でわかること
▶︎疲れるのは「真剣に向き合っているから」
▶︎疲れたときにやってみること
▶︎第三者を活用することの意義
▶︎疲れるのは全力で向き合ってきたから
10kmのマラソンをだらだら走っていても、それほど疲れることはありません。しかしタイムを意識して真剣に走ると、息も上がります。ゴールしたときにはフラフラにもなるでしょう。
疲れるのはそれだけ「真剣に」取り組んだからです。手を抜いていたらそこまで疲れることはありません。
不登校状態のお子さんとの対応においても同じです。これまで皆さんはお子さんのために何ができるかと一生懸命に取り組んでこられました。
けれどすぐに結果が出るわけではありません。一生懸命に話を聴こうと思っても、お子さんが拒否することもあります。
必死になって関わろうとしているのに、お子さんには思いが届かない。だからやがて疲れてくるようになります。
まず大事なことは頑張って向き合ってきたご自身のことを受け入れてあげることです。何もしてこなかったわけではありません。そんな方がこのブログを読むことはないのですから。
ご自身を労ってから疲れたときに実践してみてほしいことを4つにまとめました。
【疲れたときにやってみる4つのこと】
1. 休息を取る
2. 整理する
3. 過去のお子さんと今のお子さんを比べる
4. 第三者の意見を聴いてみる
それぞれについて順番に見ていきましょう。
【不登校の親の心理については👇もご覧ください】
1. 休息を取る:まずは一日だけ休んでみましょう
お子さんとの対応を「休む」ことは親として抵抗がある方もいらっしゃいます。「休むことで、対応が遅れてしまうのではないか」「もっと他にできることがあるんじゃないか」焦る気持ちも出てくると思います。
まず「一日だけ」休むことを意識してみましょう。本を読んだり、サイトを見たり、講演会に行ったり、誰かに相談するのを一日だけお休みにします。
ついいつも読んでいる体験者のブログや、サイトに目を通してしまいがちですが、情報を集めるのをやめて、一度不登校について考えることから離れてみましょう。
ほんの少しで良いので頭の中に隙間を作ってあげるのです。近くのカフェに行ってちょっといいコーヒーを飲んで、ぼーっとしてみるのです。この余白の時間が頭の中に小さな隙間を作ってくれます。
頭がお子さんのことでいっぱいになっているとき、視野は狭くなりがちです。いろんな情報を集めたことで不安が煽られます。早く早く学校に行かせないといけない。そう思うようになります。
一日だけ、いやほんの数時間だけ、情報を遮断する時間を取るようにしてみてください。たったこれだけのことでも、頭に余裕が生まれ、余裕が生まれることで視野が広がるようになります。
数時間でもお休みを取ることができたら、定期的に取ることを意識がけるようにしてみましょう。毎週水曜日はカフェに行く、と決めてしまうのもいいですね。
2. 整理してみる
お子さんが学校に行きづらくなってから、きっとたくさんの本やサイトを読み、講演会にも行かれたと思います。スクールカウンセラーや民間の相談所に行かれたこともあると思います。
これまでお子さんのために取り組んできたことを一度書き出してみましょう。そしてそこから学んだことも整理してみます。
「講演会で傾聴の重要性を知ったので、話をじっくりと聴くようにした」というようにです。
きっとその量はかなりのものになるのではないでしょうか。それだけ親として何ができるかと必死になってもがいてきた証しです。
一方で、まだ取り組めていなかったり、お子さんを見ている中で「課題」と考えられるものも書き出してみましょう。
整理をすることで見えてくるのは「これまで取り組んだこと」の中で「効果があったもの」「なかったもの」そして「これからやっていくこと」です。
効果があったものは続ける
これまで取り組んで「これはやって良かった」と思えるものは今後も継続します。例えば「子どもの話を聴くことでイライラすることが減ったように感じる」と感じたことは今後も続けます。
一方であまり効果がなかったと思えたものは保留、もしくは無くすようにします。「塾を進めたけれど乗り気にならなかった」「学校の先生に迎えてに来てもらったけれど行けなかった」などです。
ここで「保留」と書いたのには意味があります。お子さんの心の状態によってタイミングが悪かっただけ、ということもあります。
ある程度元気になってくると勉強に気持ちが向かうようになります。そのタイミングで塾や家庭教師の提案は効果的になることがあります。お子さんの様子を見て再提案するために「保留」することも検討してみましょう。
【傾聴の基本については👇もご覧ください】
これからやっていくこと
ここまで整理をすると、必ずしもすべての対応が意味がなかったわけではないことに気づかれると思います。
親御さんがお子さんのために取り組んできたことは、すべてが無駄なわけではありません。じっくり話を聴いてくれたことで、お子さんは安心感を持って生活できていることもあります。
学校にすぐに行けるわけではないけれども、家の中の生活には小さな変化は訪れている可能性があります。
ではその小さな変化を見極めるにはどうしたらいいでしょうか?
3. 不登校が始まった頃と今を比べる
お子さんが学校に行きづらくなったときの様子を思い浮かべてみましょう。きっとその頃は表情も暗く、食欲もなく、睡眠もぐっすり眠れていることはなかったと思います。
髪の毛もボサボサで、身なりも気にしない、お風呂にも入らない、昼夜逆転もあり、一晩中ゲームばかりすることもあったのではないでしょうか。
その状態と今のお子さんを比べたときに何か変化はないでしょうか。お手伝いをするようになったりはしていないでしょうか。
良い変化というのは実は小さな変化の積み重ねで起こります。そして小さな変化というのはよくよく目を凝らさないと見過ごしてしまいやすくなります。
意識して見ようとしない限り、小さな変化は見えないものなのです。その変化をわかりやすく見るために、不登校が始まった頃と今とを比べてみましょう。
4. 第三者の意見を聴いてみる
もし変化がない、もしくは悪くなっているとしたら、それは対応を見直すきっかけになります。
親御さんがもっとも疲弊するのは状態が悪くなっているときです。何をやっても意味がないと無気力になるのも、効果を感じることができないためになります。
この場合は、家族以外の人の意見を聴いてみることが効果的です。学校の先生であったりスクールカウンセラーであったり、NPOなど無料で相談に乗ってくれるところもあります。
第三者の目を入れることで、新たな視点が生まれます。このことが現状を変えていくきっかけにもなります。
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▶︎疲れたなあと思ったらやってみること
ここまでの流れを整理してみましょう。不登校のお子さんの対応に疲れたと思ったときは以下のことを実践してみましょう。
1. 休息を取る
2. 整理する
3. 過去のお子さんと今のお子さんを比べる
4. 第三者の意見を聴いてみる
【不登校対応に迷われた方はこちらもご覧ください】
▶︎どうしても辛いときはご相談ください
「第三者の意見を聴いてみたけど良い提案がなかった」「信頼して相談できる人がいない」そんな方のために私は存在します。
無料相談も実施していますので、一度ご活用頂けたら嬉しいです。今の辛さを軽減し、頭の中を整理することによって新たな方法が見えてくるようになります。
ご相談を継続するかどうかは一度私を知っていただいてからじっくり検討いただけたらと思います。
「こんなことで相談しても良いのだろうか」「秘密は守られるのだろうか」「無理な勧誘があるんじゃないだろうか」というご不安もあると思います。
どんな些細なことでも結構ですし、守秘義務は徹底しております。またその後の有料相談を強制することは一切ございません。ちょっと心を軽くするため、という気持ちでご連絡いただけたら嬉しいです。
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OFFICE NAKAGAWAは兵庫県にある不登校・ひきこもり専門のカウンセリング+家庭教師のオフィスです
■略歴:
中学時代に不登校を経験。その後学校復帰。関西学院大学に合格する。大学卒業後、人材紹介会社にてマーケティング・人事を経験。
あるひきこもりの青年に出会ったことから、起業を決意し、専門的なカウンセリング・学習サポートを行うOFFICE NAKAGAWAを2011年2月に設立。公認心理師、産業カウンセラーの資格を有する。
ひきこもりや不登校、発達障がいのご当人、並びにご家族のカウンセリング、学習サポートを行う。PTA、学校関係、行政関係など講演も行う。
初めまして、不登校・ひきこもりカウンセラー(公認心理師)なかがわひろかです。
今このブログをお読みいただいている方は、お子さんの不登校のことで日々悩んでいらっしゃると思います。
私はあるひきこもりの青年と出会ったことをきっかけに「心の問題で悩む人たちの助けになりたい」と思い心理相談室OFFICE NAKAGAWAを2011年に立ち上げました。これまで12年以上にわたって親子のサポートや8050問題にも取り組んでいます。
学校に行けなくなったとき、お子さんも親御さんもどうしていいかわからなくなると思います。
1. 不登校やひきこもり、またそのご家族のケア
2. 心理療法を応用した学習サポート
3. 親子の関わり方今が一番辛い時期だと思います。でもきっと脱け出すことができます。どうやったらいいのかという「具体的な方法」について一緒に考えていきましょう。