エア・ジョーダンの"無い"ナイキを想像してみた・・・映画AIR/エア
もし、NIKEにエア・ジョーダンが存在しなかったら・・・ ・
鑑賞後、そんな風に考えてしまう映画『AIR/エア』
それほどまでにエア・ジョーダンというバッシュの存在、マイケル・ジョーダンというプレーヤーの偉大さを再認識させる、そんな作品であった。
1980年代初頭、コンバースとアディダスに支配され、瀕していたナイキのバスケットシューズ部門を再建するため、有望な新人選手の獲得(スポンサード)に画策していたソニー(マット・デイモン)は、
(かなりヘビーな太っちょに仕上げてきたソニー=デイモンw)
ノースカロライナ大学の無名選手マイケル・ジョーダンに白羽の矢を立てるも・・・ ・ ライバルBIG2が立ちはだかる。
果たしてナイキはどのようにしてジョーダンと契約締結することが出来たのか!?
スニーカー業界もアパレル業界も、言ってみれば新商品の開発という点では似たようなもので、非常に興味をそそられる題材。
競合他社との情報合戦やスポンサーフィー及び付帯案件。そして最も面倒な保護者の説得・・・ ・
ジョーダン家ではお母様が全権を握っていたらしく、彼女をどうやって口説いたかの妙味も秀逸だが、このお母さんが切れ者!
突き付けられた条件というのが、その後のスポーツ・マネージメント界に革新をもたらす前例を作り上げるのだ!
とにかくマット・デイモン演じるソニー・ヴァッカロさんの功績が全てと言える活躍で、扱うターゲットは違えどMLBのGMをブラピが演じた『マネー・ボール』(WBC明け間もない今が身頃かもw是非観て!)を彷彿させた。
現在のNIKEは当時のライバルであったコンバースを吸収したゆえ同ブランドの表現の仕方に自由は効くだろうが、アディダスに対してもかなりブラックにディスった場面が描かれ、これ大丈夫なの?と他人事ながら心配してしまったw
(監督兼、ナイキ創業者フィル・ナイトを演じたベン・アフレック。そこそこ雰囲気出してましたw)
鑑賞後、映画館を後にふと思う。
今現在のナイキに「もし、エア・ジョーダンがなかったら」
果たしてこれほどまでの巨大企業に成長していただろうか・・・ ・
今では当たり前の『選手名を冠したモデル』の登場がスポーツ・アパレル業界を変革した現場を垣間見た様であった。
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それにしても、立役者ソニーのその後が気になる所である・・・ ・
おっと!そんなエア・ジョーダン1を含むジョーダンシリーズのオリジナルを一気に拝める所があるぞ!
(映画に登場の記念すべきブルズカラーの1も展示中)
二子玉川のスマクロにて『風見しんごコレクション』を公開中です、二子玉109シネマズで御鑑賞の後にでも是非お立ち寄り下さいませ!
(宣伝すみませんw)
では
黒澤映画に挑む 生きる‐LIVING
かの黒澤映画『生きる』
わたくしと同姓の名優:志村 喬の代表作で、約8年前、当時連載していた雑誌の映画評ページでも取り上げた、黒澤作品の中でもマイ・フェイバリットTop3にランクインするお気に入りである。
(わたくし描き下ろしの挿絵)
今回ご紹介するのは本作の英国版リメイク作品である
『生きる-LIVING』
さて、あまりにも有名な作品なので内容をご存知の方も多くいらっしゃると思うが・・・ ・
役所に勤める中間管理職の男が、ある日突然医師から癌宣告を受け、余命半年と告げられる。
その燃え尽きようとする余命を、子供たちのための公園作りに捧げるため、立ち上がるのだ。
やりがいのなかった日常が一変!
その短い時間のなかに、初めて「私は生きているんだ!」という充実感を噛みしめる。
イギリス版『生きる』の主演は、これまた名優ビル・ナイ。
とても好きな俳優で『ラブ・アクチュアリー』の悲哀を纏ったロック・ミュージシャン役が忘れられない
そんな彼が今回は生きる屍の様な老人を演じるのだから楽しみでしょうがない!
脚本は英国在住の日本人作家カズオ・イシグロ。
彼の作品は映画化もされ『日の名残り』や『わたしを離さないで』は我が家のDVD棚に納まっている。
印象としては物語の筋に大きな変更はなく(まあ、当たり前ではあるが)、要所で人生の指針を与えてくれる脇達も大幅なアレンジが加えられず、ちょっと安心しましたw
時代設定もオリジナルとまったく同じ1950年代初頭で、当時のロンドンを撮影したドキュメント・フィルムからのオープニングは、まさに黒澤作品へのリスペクトを感じるものであった。
職場でプカプカ煙草をふかすショットやファッションなど、懐かしき時代を楽しめる要素も満載で素敵でした。
決して忘れられないラストシーン。
完成した公園のブランコに腰掛け、雪の降るなか幸せそうに『ゴンドラの歌』を唄う志村に対し・・・ ・
果たしてビル・ナイは何を唄ったのか?
それは劇場でお確かめくださいねw
本年度、初のアカデミー主演男優賞にノミネートされたビル。
獲らせてやりたかったー!
わたくし、始終目を潤わせていたものの、やはりオリジナルには届かないかー、の・・・ ・ 辛口
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では
意外と良かった シャザム!~神々の怒り~
ハードル下げて鑑賞したからだろうか・・・ ・ 意外と良かった!
『シャザム!~神々の怒り~』
ここのところマーベル作品も、同DCのブラックアダムもパッとしなかったんで、今回もダメだろな~と思っていたところ、回りの評判がそこそこ良いぞ!?ということで重い腰を上げ観てきましたが、ホント思いの外よかった!
まあストーリーのコンセプト自体は非常に単純なんだが(父神の最強武器&宝物を奪われ、三姉妹がそれを取り戻す為に地球へ乗り込みシャザム一派と激闘する)。
しかし、非常に多く貼られた伏線すべてを見事に回収するオチには心地良ささえ感じてしまった。
そして・・・ ・ とにかく笑えた!!
他で印象に残ったのが、三姉妹の末っ子役レイチェル・ゼグラー(ウエスト・サイド・ストーリー)がVery Cute! w
先週の『エブエブ』『シン仮面ライダー』と中座もよぎった作品の後だっただけに加点となったのかも・・・ ・
ミッド&ポスト・クレジットが楽しいんで、劇場が明るくなるまで座っていて下さいね!
では
映画 シン・仮面ライダー 嫌な予感はしていたが・・・
『シン・仮面ライダー』
藤岡弘の旧1号ライダーど真んなか世代のおっさんだからかしら・・・ ・
あの頃TVで観ていて一番感じたことは、ライダーって毎回不気味で怖いのよ
何というか『怪奇大作戦』のヒーロー版って言うのかな・・・ ・
それまでの特撮モノの『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』の明るさとは対極(ウルトラセブンはちょい陰キャだったか)の・・・ ・
おどろおどろしさと、等身大の怪人がより身近に感じられて「狙われたら逃げられないな・・・」的な怖さ。
例えば『ジュラシックパーク』で、T・レックスに見つかったら何とか身を隠せる可能性はあっても、
ラプターに見つかったら「もう終わった」的な感じ。
その怖さやおどろおどろしさが全く感じられないし、ショッカー怪人がまあ饒舌w
怪人の造形にしてもアクションにしても、日曜の朝にやってるヒーロー物と何ら変わりなく、ホントにお金を掛けた映画なの?と訝しむレベルの出来であり、ストーリーにも斬新さは皆無(原作へのオマージュ?)。
稚拙なCGを多用するくらいなら、その予算をセットに掛けて生身のアクションに振り切った方がよほど建設的ではなかっただろうか。
庵野監督の『シン・シリーズ』
シン・ゴジラ>シン・エヴァンゲリオン>>シン・ウルトラマン>>>シン・仮面ライダー。
作る度に下がるクオリティ
ここらで終わりにしておかないと大変な沼にハマる未来しか見えない・・・ ・ まあ、余計なお世話ですか
では
題名も上映時間も長げーよ!エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
アカデミー作品賞を含む7冠・・・ ・
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
もう最近のハリウッドというかアカデミー賞の選考基準がわけワカメ?
審査員の幅がアジア系に拡大した結果なのかしら?
ただ、たった一つ、ミシェル・ヨーの主演女優賞は理解できます。
演技についてはホント素晴らしかった!
ラスト20分に要約された”人類愛”や”家族愛”、”今を大切に生きろ”といったシンプルなテーマに行きつくまでの2時間、今流行りのマルチバースやタイムワープを複雑に織り込んで「よし!新しいもん作ったぜ!」の斬新さは何となく分かるんだが、同じようなシチュエーションの繰り返し&お下劣なギャグ満載には辟易しました。
米国では10代を中心にバカ受けしたそうですが、わたくしには響きませんでしたよ・・・ ・
「これが理解できないの?」「この前衛性が分からない?」など、何と言われようが、つまらないものはつまらないと東京と神奈川の境目で叫ぼうではないか!w
20年前のアカデミーだったら、無難に『トップガン』だったり「『RRR』よくやったね!」となっていた事でしょう。
なにより、日本文化的にはキツイわコレ。
隣で観ていた大学生らしき若者も途中で夢の中をさまよっていましたw
スタジオA24は怖い映画だけ配給して下さればいいのに・・・ ・ くれぐれもミラマックスの二の舞いだけはご注意を。
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では
やっと入手できました!肝いりコラボ・サングラス
久々のPRお許しください!
フェローズ営業部及びスマクロ各店から購入規制(バルク分の販売が一段落するまでスタッフは購入不可!)が掛かっていた、パリミキさんとのコラボレーション・サングラスをスマクロ原宿店でやっと購入できました!
わたくし、両眼共に1.2と視力はそこそこなんですが、いかんせん寄る年波には勝てず老眼を発症しているため、パリミキ原宿店さんにてレンズ交換をお願いしていました。
見て下さい、このアメリカン・テイストなファサード!
スマクロ原宿店から歩いて2~3分の至近に御座いまして、眼鏡BOXに封入されているカードを持参し、店舗奥の診断室で近方視力検査や調整力測定など親切丁寧に行って頂きました(別途有料です)。
最後にテンプルのフィッティング(無料特典)で完了!
今回購入したモデルは、携帯用にコンパクトなベルモンドのシルバーと職場据え置き用にギャバンのブラックの2モデル。
お洒落なケース他、付属品も充実しています!
さて、先ほど上がってまいりましたので掛けた感じの雰囲気も含め、恥を忍んで本人久々の登場w
こちらがベルモンド。
繊細でインテリジェンスな見た目が頼り無さげですが、オールチタンのフレームは曲げや衝撃にとても強く頼れる逸品です。
そしてこちらがギャバン。
肉厚8mmの生地から削り出された武骨なスタイルの最大の特徴は、額縁や昭和のテレビフレームの様に傾斜して張り出したフレーム上部の形状!
いかがでしょう。
新発売から1か月が経ち、それぞれのモデルで欠品カラーが出始めています。
気になった方は是非お近くのフェローズ取扱店かパリミキ特定店へお急ぎください!
また、フェローズのオンラインでもお取扱していますので、お近くに取扱店のない場合は覗いてみて下さいね!
では
スピルバーグ・ファン以外には物足りない? フェイブルマンズ
様々な映画祭や批評家に絶賛された上、スティーブン・スピルバーグは「けっこう好き!」な監督の1人ですので、かなり楽しめるのではとハードルを高めに設定したのが運の尽き・・・ ・
ぶっちゃけ、ありきたりのファミリー・ドラマでした。
『フェイブルマンズ』
ネタバレはご法度なのでいつもの如くザクッと説明しますと・・・ ・
ユダヤ系の両親と妹3人の家族構成で長兄という立場のスピルバーグの本名ってサミュエル・フェイブルマンなんだ~!から始まり、父アーノルドの親友で家族同然のベニーが加わりフェイブルマンズが完成!
何処にでもあるし、誰にでも起こりうる話が淡々と流れるが、すでにスピルバーグは天才映画家だという事が認知された現在では、彼の子供時代の全てが特別に見えてしまうのも無理はないか・・・ ・
がっ、しかし!実は本当にアバンギャルドなのは彼の母親であったのだ!
この母リアと比べればスピルバーグなんて凡人にすぎません・・・ ・
奔放な振る舞いと破天荒さで、混沌とした悪夢の様な世界へと家族を突き落とすのだ
ある意味この映画はスピルバーグの母の伝記であり、その母に耐え抜いた家族の切ない物語である。
そういう意味で言うと・・・ ・ ストーリーを特に誇張せず、大袈裟な見せどころも作らず、一族の恥部?秘密?とさえ言える部分すらありのままに描いたスピルバーグ、それはそれでやっぱりスゴイのか!?
しかし、表題でも触れている様にスピルバーグのファンでなければ凡庸なファミリー・ドラマに映りかねない危険な作品でもある。
巷での高評価や賞獲りも”スピルバーグ加点”がなかったら如何なものだろうか・・・ ・
そんな本作でわたくしが最も感動したシーンは、オーラスのシークエンス。
最後の最後にカメオ出演?
たった1カットだけでこの方に作品全部を持って行かれた感 満載!
大笑いしました
では
怖い映画・・・シャイロックの子供たち
以前WOWOWでドラマ化された同タイトルの劇場版新作映画。
シャイロックの子供たち
銀行を舞台とした小説といえば、鉄板の池井戸潤原作。
彼の作品は、世間の評判に左右されず基本的に観ることにしています。
今まで映像化されたお話しの大部分は勧善懲悪を基本とし、不正を働く輩を正義の鉄槌で打ち砕くヒーローのドラマが主だったように思う・・・ ・ が、今回は登場人物の一部を除いて【ほぼほぼ悪人】の化かし合いw
これが良かった!
まあ銀行が舞台ということで、お金にまつわる不正が軸となり物語は進むのだが、背徳行為を行って後悔し、悩む奴なんてまだカワイイ。
さらに上には、罪悪感なんて微塵もない強者が集う吹き溜まりが銀行って業界なのかい?と穿って見てしまうほどに修羅の世界が展開される・・・ ・
どこを切り取って話してもネタバレ必至なのでストーリーの紹介は控えるが、シャイロックとはかの『ヴェニスの商人』の強欲金貸し屋のことで、一貫したテーマが「黙って借りた金はばれないうちに返せばいい」っていうもんじゃない(何となくご想像下さいw)
それと本作の肝は演者がスゴイ!
阿部サダヲもなんですが、特に橋爪功と江本明の爺さんコンビが秀逸!
この2人がいなかったら軽いタッチの作品になっていたかも知れません。
袖擦りあうレベルでも銀行とお付き合いのある者にとって、非常に怖い作品でした。
観る価値ありの
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では
永遠のアイドル ラクウェル・ウェルチ R.I.P.
わたくしの永遠のアイドル、女優ラクウェル・ウェルチさんが逝去されました。
永いこと伏せていたとは聞こえてこなかったので急だったのでしょうか、享年82歳・・・ ・ もうちょっとなんとか!というお歳でした
彼女を始めて見た『恐竜100万年』で、かのダイナマイト・ボディ(ガキのくせにですw)に打ちのめされ・・・ ・
ミクロの決死圏ではその彩色兼備さに、更にやられ・・・ ・
後年『裸の銃を持つ男』に本人役でカメオ出演されていたサプライズには「いまいちな映画だったが来てよかった♡」的な記憶が残っています
ましてや、マイ・フェイバレット作品N0.1『ショーシャンクの空に』(原作:スティーブン・キング『刑務所のリタヘイ―ス』)では、アンディが脱獄用の穴を隠す為に貼られたポスターが、長期にわたる収監において時の移り変わりを表しているのですが、1940sがリタ・ヘイワ―ス。
'50sがマリリン・モンロー。
そして'60sがラクウェル・ウェルチ!
と、まさにその時代を代表するセックス・シンボルであったと物語っていました!
なんとも悲しいニュースに朝から落ち込んでおりますが、彼女の安らかな眠りを祈るばかりです・・・ ・ お疲れ様でした。
R.I.P.
では