漁船被害 十勝が道内最多163隻
【札幌】道は15日、災害対策本部員会議を開き、東日本大震災に関する道内被害状況を確認した。十勝管内は、5漁港の漁船総数(465隻)の35.1%に当たる163隻が被害を受けたことが報告された。被害率は十勝が最も高かった。
漁船被害の内訳は同日現在、5トン未満が95隻(総数339隻)、10トン未満が36隻(同69隻)、15トン未満が9隻(同15隻)、20トン未満が23隻(同35隻)。
このほか、十勝では道路の剥離など漁港被害が4カ所あり、事務所を含む水産関連施設28カ所も浸水や破損などの被害を受けた。岩手県大船渡市で整備中の広尾のサンマ漁船1隻(188トン)も被害に遭った。
道外支援に向け、庁内に道外被災県支援対策班を設置したことも報告された。国や県からの要請、各部・市町村の支援内容を集約し、一元的に支援を行う。
漁船に関しては、日高管内で223隻(同2009隻)、釧路管内で120隻(同2760隻)が被害を受けた。
管内漁業関連設備被害4570万円
十勝総合振興局によると、15日までに確認した漁業関連設備の被害額は少なくとも約4570万円に上っている。この金額には沈没・損傷した漁船の被害額や漁港施設自体は含まれておらず、全容が明らかになるにはしばらく時間がかかりそうだ。
現時点での被害の内訳をみると、豊頃町(大津漁港)では水没した冷蔵庫や海水滅菌装置、種苗中間育成施設、給油施設などで約2500万円、浦幌町(厚内漁港)では水没した冷蔵庫や給油施設などで約1800万円、広尾町は音調津漁港のアスファルトが剥がれたり、漁港内の道路陥没などで約270万円となっているが、種苗センターの被害額などは含まれていない。大樹町(大樹漁港、旭浜漁港)は荷さばき所や給油施設の電気系統などが被害を受けているが、金額などは明らかになっていない。
原木300本が漂流浜大樹沖に航行警報
【大樹】第1管区海上保安本部は15日午後4時ごろ、大樹町浜大樹沖に大量の原木が漂流しているとして航行警報を出し、船舶に注意を呼び掛けている。警報を受け広尾海上保安署も沿岸4町や3漁協など関連機関に航行安全情報を提供した。
同海保によると、漂流している原木は約300本。十勝港貯木場などから11日の津波で流出したと見られる。1本の長さ4メートル、直径20~30センチ程度で、浜大樹沖約10キロの海域で半径5キロ程度にわたって広がっているという。
厚内と大津漁港で沈没船引き揚げへ
【浦幌・豊頃】厚内、大津両漁港で沈没した漁船を引き揚げる予定だったサルベージ船は強風のため入港が遅れ、作業開始は、16日午後以降となった。
十勝毎日新聞
http://www.tokachi.co.jp/news/201103/20110316-0008339.php
漁船被害の内訳は同日現在、5トン未満が95隻(総数339隻)、10トン未満が36隻(同69隻)、15トン未満が9隻(同15隻)、20トン未満が23隻(同35隻)。
このほか、十勝では道路の剥離など漁港被害が4カ所あり、事務所を含む水産関連施設28カ所も浸水や破損などの被害を受けた。岩手県大船渡市で整備中の広尾のサンマ漁船1隻(188トン)も被害に遭った。
道外支援に向け、庁内に道外被災県支援対策班を設置したことも報告された。国や県からの要請、各部・市町村の支援内容を集約し、一元的に支援を行う。
漁船に関しては、日高管内で223隻(同2009隻)、釧路管内で120隻(同2760隻)が被害を受けた。
管内漁業関連設備被害4570万円
十勝総合振興局によると、15日までに確認した漁業関連設備の被害額は少なくとも約4570万円に上っている。この金額には沈没・損傷した漁船の被害額や漁港施設自体は含まれておらず、全容が明らかになるにはしばらく時間がかかりそうだ。
現時点での被害の内訳をみると、豊頃町(大津漁港)では水没した冷蔵庫や海水滅菌装置、種苗中間育成施設、給油施設などで約2500万円、浦幌町(厚内漁港)では水没した冷蔵庫や給油施設などで約1800万円、広尾町は音調津漁港のアスファルトが剥がれたり、漁港内の道路陥没などで約270万円となっているが、種苗センターの被害額などは含まれていない。大樹町(大樹漁港、旭浜漁港)は荷さばき所や給油施設の電気系統などが被害を受けているが、金額などは明らかになっていない。
原木300本が漂流浜大樹沖に航行警報
【大樹】第1管区海上保安本部は15日午後4時ごろ、大樹町浜大樹沖に大量の原木が漂流しているとして航行警報を出し、船舶に注意を呼び掛けている。警報を受け広尾海上保安署も沿岸4町や3漁協など関連機関に航行安全情報を提供した。
同海保によると、漂流している原木は約300本。十勝港貯木場などから11日の津波で流出したと見られる。1本の長さ4メートル、直径20~30センチ程度で、浜大樹沖約10キロの海域で半径5キロ程度にわたって広がっているという。
厚内と大津漁港で沈没船引き揚げへ
【浦幌・豊頃】厚内、大津両漁港で沈没した漁船を引き揚げる予定だったサルベージ船は強風のため入港が遅れ、作業開始は、16日午後以降となった。
十勝毎日新聞
http://www.tokachi.co.jp/news/201103/20110316-0008339.php
道内漁業被害 333億円に 道まとめ
東日本大震災で津波が押し寄せるなどして、道内の太平洋岸を中心に相次いだ漁業被害で、道は16日、漁港や養殖施設などの被害額が現時点で約333億円に上るとの調査結果をまとめた。
道によると、道内の被害額の主な内訳は、カキやホタテなど15組合の養殖施設の破損などが166億円、漁船は634隻が沈没するなどで16億円、漁港施設の破損は81件で8億円などで計206億円。このほか、東北地方などで、道内漁協などに所属する漁船29隻の被害が126億円に上った。
地域別の被害額は、養殖施設の被害が大きかった渡島管内が105億円と最多。このほか胆振管内が63億円、釧路管内が16億円、日高管内が12億円、十勝管内が8億円、根室管内が1億円。
集計途中のため、被害額は今後、変動する可能性がある。
道は今後、本年度の未執行予算の活用や、新年度予算の補正も含めて対応を早急に検討する方針。手厚い補助が受けられる国の「激甚災害指定」も活用し被災地を支援する考えだ。
北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/agriculture/278674.html
道によると、道内の被害額の主な内訳は、カキやホタテなど15組合の養殖施設の破損などが166億円、漁船は634隻が沈没するなどで16億円、漁港施設の破損は81件で8億円などで計206億円。このほか、東北地方などで、道内漁協などに所属する漁船29隻の被害が126億円に上った。
地域別の被害額は、養殖施設の被害が大きかった渡島管内が105億円と最多。このほか胆振管内が63億円、釧路管内が16億円、日高管内が12億円、十勝管内が8億円、根室管内が1億円。
集計途中のため、被害額は今後、変動する可能性がある。
道は今後、本年度の未執行予算の活用や、新年度予算の補正も含めて対応を早急に検討する方針。手厚い補助が受けられる国の「激甚災害指定」も活用し被災地を支援する考えだ。
北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/agriculture/278674.html
コメや飲料水、品薄に 小売業界「在庫は十分、冷静に」
東日本大震災の発生後、道内の小売店でコメやボトル入り飲料水などの売れ行きが急増し、品薄状態になる店も出始めた。地震による物流まひの影響を心配したり、被災地の家族などへ送るため、一部の消費者が買いだめに走っているとみられる。小売業界や道は「すぐに生活物資がなくなる状況ではない」として、冷静な対応を呼びかけている。
販売量が伸び始めたのは地震発生翌日の12日ごろから。コメ10種ほどを扱うコープさっぽろ琴似二十四軒店(札幌市西区)では、普段の3倍近くに売れ行きが伸び、売り場の棚が空になる一幕もあった。イオン札幌苗穂店(同市東区)では、乾電池やカセットコンロの販売量が普段の3割増しになった。
ホームセンターのドリームサンワドー上磯店(北斗市)ではカップめんなどが品薄に。「青森の被災者に持って行きたい」という人がまとめ買いする姿も目立つ。
釧路市のコープさっぽろ貝塚店でも、コメが通常の倍以上の売れ行きとなり、ほぼ売り切れた。
14日までにコメ20キロ、トイレットペーパーなどを買い込んだ札幌市東区の主婦(66)は、「道内で食料品がなくなるとは思わないが、地震の影響の値上がりが心配だから」。ボトル飲料水やクッキーなどを購入した同市西区の女性会社員(55)は「被災地の状況を見ると人ごとには思えない」と、買いだめに走る心理を語る。
小売業界は、コメなどの保存食品について「現時点で確保してある」(道内コンビニ大手のセイコーマート)と強調。ホクレンも「在庫が十分ある道産米の供給に心配はない」と、消費者に冷静な対応を呼びかける。
道経済部によると、津波警報が解除されて以降、貨物フェリーの運航も一部で再開しており、道の大崎政仁商工局長は「物流機能は、回復しつつある。コメに限らず、道内で今すぐ物資がなくなる状況ではない」と説明している。
北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/278206.html
販売量が伸び始めたのは地震発生翌日の12日ごろから。コメ10種ほどを扱うコープさっぽろ琴似二十四軒店(札幌市西区)では、普段の3倍近くに売れ行きが伸び、売り場の棚が空になる一幕もあった。イオン札幌苗穂店(同市東区)では、乾電池やカセットコンロの販売量が普段の3割増しになった。
ホームセンターのドリームサンワドー上磯店(北斗市)ではカップめんなどが品薄に。「青森の被災者に持って行きたい」という人がまとめ買いする姿も目立つ。
釧路市のコープさっぽろ貝塚店でも、コメが通常の倍以上の売れ行きとなり、ほぼ売り切れた。
14日までにコメ20キロ、トイレットペーパーなどを買い込んだ札幌市東区の主婦(66)は、「道内で食料品がなくなるとは思わないが、地震の影響の値上がりが心配だから」。ボトル飲料水やクッキーなどを購入した同市西区の女性会社員(55)は「被災地の状況を見ると人ごとには思えない」と、買いだめに走る心理を語る。
小売業界は、コメなどの保存食品について「現時点で確保してある」(道内コンビニ大手のセイコーマート)と強調。ホクレンも「在庫が十分ある道産米の供給に心配はない」と、消費者に冷静な対応を呼びかける。
道経済部によると、津波警報が解除されて以降、貨物フェリーの運航も一部で再開しており、道の大崎政仁商工局長は「物流機能は、回復しつつある。コメに限らず、道内で今すぐ物資がなくなる状況ではない」と説明している。
北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/278206.html
大震災の避難率30㌫/釧路市民
東日本大震災による釧路市民の避難率が昨年2月末のチリ沖地震による避難率を大幅に上回る30・02%だったことが14日、市への取材で分かった。市によると、今回の巨大地震で市は2680世帯4910人に避難勧告を出し、ピーク時で市内31カ所の避難所に1474人が避難した。市では市内の避難所を明記したハザードマップの効果が避難率の上がった要因の一つとみている。チリ沖地震の避難率は8・3%だった。
釧路新聞
http://www.news-kushiro.jp/news/20110315/201103153.html
釧路新聞
http://www.news-kushiro.jp/news/20110315/201103153.html
宮城県に職員派遣/釧路市消防本部
釧路市消防本部は東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県に職員4人を派遣する。消防庁からの要請を受けたもので、派遣地はまだ決まっていない。16日に釧路を発ち、17日朝から現地で救急や後方支援の職務を行う。一方、市上下水道部は日本水道協会本部の要請を受けて2㌧給水タンクを2台と職員を派遣する準備を整えた。
釧路新聞
http://www.news-kushiro.jp/news/20110315/201103151.html
釧路新聞
http://www.news-kushiro.jp/news/20110315/201103151.html
矢野さんの葬儀に200人/釧路市連町会長
10日に急逝した元釧路市議会議長で釧路市連合町内会長の矢野忠治さん(享年85歳)の葬儀が14日、同市内の博善市民斎場でしめやかに執り行われ、伊東良孝衆院議員や蝦名大也市長、市連町役員ら生前の矢野さんと親交が深かった人たち約200人が、矢野さんに最後の別れを告げた。矢野さんは秋田県出身。1945年の終戦直前に特攻隊編成沖縄戦闘要員。21歳で大相撲錦島部屋に入門し幕内昇進後は初代豊山として活躍した。
釧路新聞
http://www.news-kushiro.jp/news/20110315/201103152.html
釧路新聞
http://www.news-kushiro.jp/news/20110315/201103152.html
「亡き父が守ってくれた」・・・釧路のマグロ船、気仙沼で被災
マグロ漁のため宮城県・気仙沼市に入港、地震後に連絡が途絶えていた釧路市東部漁協所属のマグロはえ縄漁船「第11みのる丸」(約20トン)の兄弟3人が、津波に襲われながら陸に戻り、避難所の気仙沼市役所にいることが14日、釧路市の家族に入った電話でわかった。船の名は、40年以上前、丸2日の漂流から奇跡の生還を果たした亡き父の名を冠していた。家族は「父さんが守ってくれた」と涙ぐんだ。
母の加藤洋子さん(79)と長男光一さん(52)によると、乗っていたのは船長で三男充則(よしのり)さん(46)、次男昇さん(51)、四男朗さん(44)。
充則さんは中学卒業以来、父実(みのる)さんと漁に出ていた。実さんが2008年に78歳で亡くなってからは、昇さん、朗さんも本格的に漁に加わった。
地震前1週間はしけで、船は気仙沼港に入っていたという。11日午前11時頃、「燃料や食料を補給して沖に出る」と連絡があったが、地震後は携帯電話も船舶電話もつながらなくなった。
充則さんから自宅に電話が来たのは、13日午後11時頃。3人は地震直後、津波を避けるため沖に出ようとしたが、津波に巻き込まれた大型漁船と衝突し、はずみで近くの船揚場に乗り上げた。船を下り、必死で高台に駆け上がった。高台から炎に包まれた市街地が見えたという。
翌朝、避難所で食料を受け取り、洋品店でジャンパーをもらって寒さをしのぎながら、気仙沼市役所にたどり着いたという。
安否確認ができず、ほとんど寝られぬ日を過ごした光一さんと洋子さんは「父さんが見守ってくれたのかな。早く顔を見たい」と表情を崩した。
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20110314-OYT8T01001.htm
母の加藤洋子さん(79)と長男光一さん(52)によると、乗っていたのは船長で三男充則(よしのり)さん(46)、次男昇さん(51)、四男朗さん(44)。
充則さんは中学卒業以来、父実(みのる)さんと漁に出ていた。実さんが2008年に78歳で亡くなってからは、昇さん、朗さんも本格的に漁に加わった。
地震前1週間はしけで、船は気仙沼港に入っていたという。11日午前11時頃、「燃料や食料を補給して沖に出る」と連絡があったが、地震後は携帯電話も船舶電話もつながらなくなった。
充則さんから自宅に電話が来たのは、13日午後11時頃。3人は地震直後、津波を避けるため沖に出ようとしたが、津波に巻き込まれた大型漁船と衝突し、はずみで近くの船揚場に乗り上げた。船を下り、必死で高台に駆け上がった。高台から炎に包まれた市街地が見えたという。
翌朝、避難所で食料を受け取り、洋品店でジャンパーをもらって寒さをしのぎながら、気仙沼市役所にたどり着いたという。
安否確認ができず、ほとんど寝られぬ日を過ごした光一さんと洋子さんは「父さんが見守ってくれたのかな。早く顔を見たい」と表情を崩した。
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20110314-OYT8T01001.htm
苫小牧、小学生ホッケーV 釧路
【釧路】第7回全道選抜小学生アイスホッケー大会(釧路アイスホッケー連盟主催)が12、13の両日、釧路アイスアリーナなどで開かれた。決勝で釧路選抜は苫小牧選抜に0-1と惜敗し、準優勝だった。
釧路、苫小牧、札幌、帯広の各地区選抜4チームが参加した。
大会はトーナメント戦で行われ1回戦で釧路は帯広を、苫小牧は札幌をそれぞれ下し決勝に進んだ。決勝は一進一退の攻防。第2ピリオドにゴールを決めた苫小牧が、最終盤の釧路の猛攻をしのいで優勝した。
釧路選抜の河内山智史監督は「勝負の厳しさを選手は感じてくれたと思う。試合は次につながる内容だった」と選手をたたえた。
北海道
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki3/278299.html
釧路、苫小牧、札幌、帯広の各地区選抜4チームが参加した。
大会はトーナメント戦で行われ1回戦で釧路は帯広を、苫小牧は札幌をそれぞれ下し決勝に進んだ。決勝は一進一退の攻防。第2ピリオドにゴールを決めた苫小牧が、最終盤の釧路の猛攻をしのいで優勝した。
釧路選抜の河内山智史監督は「勝負の厳しさを選手は感じてくれたと思う。試合は次につながる内容だった」と選手をたたえた。
北海道
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki3/278299.html
【拙文】東北地方太平洋沖地震を糾弾される覚悟で語る
自分は学生の頃に野球やアメリカンフットボールに励んだ「体育会系」だ。
そして、民俗学と言う様々な地方の風俗を調べると言う趣味を持つ「文系」だ。
更に船舶機関を中心に学び海技士と言う職に就いている「理系」でもある。
正直に言えば自分自身が何に属すか?が未だに自分自身で判って居ない。
今回は糾弾される覚悟で、理系として東北地方太平洋沖地震を語ろう。
先日、ある一言を発して自分は親に強く叱られた。この歳になりここまで叱られたのは久々である。
「地震と津波は素晴らしいな。あそこまでのエネルギーを実務利用出来れば発電転用、兵器転用も可能だ」
その瞬間、「馬鹿を言うんじゃありません!沢山の人が死んでるのよ!」と母親が激怒した。
その怒声から、何も考えずに発した自分自身の言葉に絶句した。
自分は人類が建造した叡知が次々と飲み込まれていく津波の映像を観た数度目に、ただ純粋な感情でそう発したのだ。
ワクワクしていたと思う。自分の脳裏に地震や津波の発生、発電転用や兵器転用を実現する機器の予想図面が次々と浮かんでいた。
「慣性力を想定して軸受けの焼き付きを回避するには?」と言う所まで思考が進んだ時に、怒声が聞こえて我に返る。
その後、「ごめん」と謝った。
不謹慎な思考であったと思う。
自分の仲間の海技士も国からの要請で海上捜索しているし、被災地在住の仲間の海技士は自身が被災したのにも関わらずボランティアとして他の住民の健康を聞き回ったり、陸自と情報交換して危険区域情報を拡散したりしている。
「(被災地の)外の方が情報が早いみたいだし携行医療品の情報があったら頼むわ」と外との連携にも積極的である。
海上の海技士は「こっち(三陸沖)はマグロ(亡骸)ばかりだ・・・嫌だね・・・回収に馴れてくる」と自分自身を責めていた。
仲間が頑張っている時に自分は知的好奇心から頭の中で図面を引いた。
その事を反省していると一つ思い出す。
現在のカザフスタン北部にあるセミパラチンスク核実験場での核実験の時、ソ連の科学者Arkadi Brich氏が「(キノコ雲は)非常に素晴らしい現象だった」との発言だ。
世界で唯一の戦略核兵器被曝国の日本(人)からすると「何て事を言うんだ!」と激怒する発言だが、自分はこの発言を一人の理系として冷静に聞くと納得出来てしまう。
閃光の後に、空気が震え(空振現象)、音が届く、その衝撃波は天を貫き、空の雲を消し去る。
東京ドームの容積(124万m^3)に入った水を、たった3gの核反応で沸騰させられる巨大なエネルギー、質量のエネルギー変換とはこれほどまでに強大で効率的なのか!と感動する。
その数式や技術に美しさをも感じる理系も居るだろう。
日本国は「災害対策先進国」として世界的に有名である。
そんな日本国がこれほどまでダメージを受けた事に世界は驚愕している。
マグニチュード9とはそれほどのエネルギーであり、日本国を含めて各国の災害対策規格は塗り替えられる筈だ。
それは今回の東北地方太平洋沖地震があったからこそ。
日本国は四季の美しさを絶賛される事が多々あるが、その四季は豪雨を呼び、落雷を呼び、豪雪を呼び、豪風を呼ぶ。
火山帯に沿う様に日本列島が在る為に噴火も多く、地下にはプレートが潜み地震が頻発し、島国で在る為に津波も押し寄せる。
日本国が「災害対策先進国」と呼ばれるのは、そう言った立地に在り、これまでの経験があったからこそだ。
日本史的に多くの方が災害で亡くなっている。今回だけでは無い。
これまで亡くなった方が居たからこそ、マグニチュード9でも耐えられる建造物を日本国は採用しているのだ。
今回の震災で亡くなった方々が居るからこそ、理系は新たに地震や津波対策を開発出来るのだ。
英霊足る被災死亡者の方々に恥じない物を作る事こそが、遺された我々がすべき事だと思う。
日本国は必ず復興させなければならない。
そうでなければ、被災死亡者の方々に申し訳が立たない。
自らを戒める為、今回した不謹慎な思考を告白させて貰った。
この不謹慎が進歩と呼ばれる様に今後とも努めて行きたい。
そして、民俗学と言う様々な地方の風俗を調べると言う趣味を持つ「文系」だ。
更に船舶機関を中心に学び海技士と言う職に就いている「理系」でもある。
正直に言えば自分自身が何に属すか?が未だに自分自身で判って居ない。
今回は糾弾される覚悟で、理系として東北地方太平洋沖地震を語ろう。
先日、ある一言を発して自分は親に強く叱られた。この歳になりここまで叱られたのは久々である。
「地震と津波は素晴らしいな。あそこまでのエネルギーを実務利用出来れば発電転用、兵器転用も可能だ」
その瞬間、「馬鹿を言うんじゃありません!沢山の人が死んでるのよ!」と母親が激怒した。
その怒声から、何も考えずに発した自分自身の言葉に絶句した。
自分は人類が建造した叡知が次々と飲み込まれていく津波の映像を観た数度目に、ただ純粋な感情でそう発したのだ。
ワクワクしていたと思う。自分の脳裏に地震や津波の発生、発電転用や兵器転用を実現する機器の予想図面が次々と浮かんでいた。
「慣性力を想定して軸受けの焼き付きを回避するには?」と言う所まで思考が進んだ時に、怒声が聞こえて我に返る。
その後、「ごめん」と謝った。
不謹慎な思考であったと思う。
自分の仲間の海技士も国からの要請で海上捜索しているし、被災地在住の仲間の海技士は自身が被災したのにも関わらずボランティアとして他の住民の健康を聞き回ったり、陸自と情報交換して危険区域情報を拡散したりしている。
「(被災地の)外の方が情報が早いみたいだし携行医療品の情報があったら頼むわ」と外との連携にも積極的である。
海上の海技士は「こっち(三陸沖)はマグロ(亡骸)ばかりだ・・・嫌だね・・・回収に馴れてくる」と自分自身を責めていた。
仲間が頑張っている時に自分は知的好奇心から頭の中で図面を引いた。
その事を反省していると一つ思い出す。
現在のカザフスタン北部にあるセミパラチンスク核実験場での核実験の時、ソ連の科学者Arkadi Brich氏が「(キノコ雲は)非常に素晴らしい現象だった」との発言だ。
世界で唯一の戦略核兵器被曝国の日本(人)からすると「何て事を言うんだ!」と激怒する発言だが、自分はこの発言を一人の理系として冷静に聞くと納得出来てしまう。
閃光の後に、空気が震え(空振現象)、音が届く、その衝撃波は天を貫き、空の雲を消し去る。
東京ドームの容積(124万m^3)に入った水を、たった3gの核反応で沸騰させられる巨大なエネルギー、質量のエネルギー変換とはこれほどまでに強大で効率的なのか!と感動する。
その数式や技術に美しさをも感じる理系も居るだろう。
日本国は「災害対策先進国」として世界的に有名である。
そんな日本国がこれほどまでダメージを受けた事に世界は驚愕している。
マグニチュード9とはそれほどのエネルギーであり、日本国を含めて各国の災害対策規格は塗り替えられる筈だ。
それは今回の東北地方太平洋沖地震があったからこそ。
日本国は四季の美しさを絶賛される事が多々あるが、その四季は豪雨を呼び、落雷を呼び、豪雪を呼び、豪風を呼ぶ。
火山帯に沿う様に日本列島が在る為に噴火も多く、地下にはプレートが潜み地震が頻発し、島国で在る為に津波も押し寄せる。
日本国が「災害対策先進国」と呼ばれるのは、そう言った立地に在り、これまでの経験があったからこそだ。
日本史的に多くの方が災害で亡くなっている。今回だけでは無い。
これまで亡くなった方が居たからこそ、マグニチュード9でも耐えられる建造物を日本国は採用しているのだ。
今回の震災で亡くなった方々が居るからこそ、理系は新たに地震や津波対策を開発出来るのだ。
英霊足る被災死亡者の方々に恥じない物を作る事こそが、遺された我々がすべき事だと思う。
日本国は必ず復興させなければならない。
そうでなければ、被災死亡者の方々に申し訳が立たない。
自らを戒める為、今回した不謹慎な思考を告白させて貰った。
この不謹慎が進歩と呼ばれる様に今後とも努めて行きたい。
カキ・ホタテ 「壊滅」
津波警報がようやく解除され、海に出た漁業者を待ち受けていたのは、手塩にかけて育ててきたカキやホタテなどの「壊滅的」ともいえる被害だった。
「カキえもん」などのブランドで知られる厚岸カキの産地、厚岸町の厚岸湖。13日、長さ100メートルある養殖施設約3千個が、湖内のあちこちに寄せ集められたように浮いていた。施設は、カキをつるした100本ほどのロープがぶら下がる型と、カキをカゴに入れて育てる型があり、もともとは等間隔に並んでいた。
だが、被害状況を調べた厚岸漁協によると、津波に押し流されたロープやカゴが絡まり合って、約60カ所でダンゴ状態に。大部分のカキが湖底に落ちたり、カゴの中でぶつかって死んだりして出荷できない状態。流出したものもかなりの数に上るという。
同町の養殖家の男性(48)の施設も約2キロ流され、他の施設とごちゃごちゃになっていた。「厚岸のカキは全滅でないか。もう何したって終わりだ」と声を落とした。
厚岸のカキは3年もので、全滅すれば回復には数年かかる。加えて、稚貝の大部分を被災地・宮城県産に頼ってきた。町でも稚貝の養殖に取り組んでいるが、全養殖家には到底行き渡らない。年5億円の出荷量があるだけに、同漁協の佐藤広彦参事補は「(回復まで)早くて5年かかる。何十年もかけて産地になったが、一瞬で失った」。
仙鳳趾(せんぽうし)産カキで知られる釧路町でも、施設21基が壊れていることが判明。町によると現時点での漁業被害額は7500万円超。浜中町ではウニの養殖施設が湾外に流出するなどの被害があった。
「このままだと来冬、出荷できない」と懸念するのは、道内最大のカキ産地・サロマ湖沿岸の湧別漁協の工藤輝之・かき部会長(49)。津波被害はなかったが稚貝はすべて宮城県産。仕入れ先とは連絡が取れない。同漁協のカキは1年もの。稚貝を広島県などから取り寄せられないか検討を始めたが、海に入れる4月を前に、「時間がない」。
ホタテの養殖の盛んな噴火湾でも被害が出ている。ホタテ出荷量が年26億円に上る八雲町の八雲町漁協によると、ホタテをつるす養殖施設のロープが津波で絡まり合って、生育に大きな影響が出るという。中間生育している稚貝にも被害が出ており、同漁協の小川勝志専務理事は「ほぼ全域で壊滅的打撃。施設を新たにつくれば億単位の資金がいる。これからどうやって生活したらいいのか」と訴える。
長万部町の長万部漁協でもほぼ同じ状態だ。同漁協は「ホタテを洗う機械も津波で水没した。どこから手を付けていいのか」。
道によると13日午後3時現在、渡島、胆振、釧路、根室の4管内で、ホタテ、コンブ、カキ、ウニ、クロソイを養殖する15漁協で被害を確認している。
朝日新聞
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001103140011
「カキえもん」などのブランドで知られる厚岸カキの産地、厚岸町の厚岸湖。13日、長さ100メートルある養殖施設約3千個が、湖内のあちこちに寄せ集められたように浮いていた。施設は、カキをつるした100本ほどのロープがぶら下がる型と、カキをカゴに入れて育てる型があり、もともとは等間隔に並んでいた。
だが、被害状況を調べた厚岸漁協によると、津波に押し流されたロープやカゴが絡まり合って、約60カ所でダンゴ状態に。大部分のカキが湖底に落ちたり、カゴの中でぶつかって死んだりして出荷できない状態。流出したものもかなりの数に上るという。
同町の養殖家の男性(48)の施設も約2キロ流され、他の施設とごちゃごちゃになっていた。「厚岸のカキは全滅でないか。もう何したって終わりだ」と声を落とした。
厚岸のカキは3年もので、全滅すれば回復には数年かかる。加えて、稚貝の大部分を被災地・宮城県産に頼ってきた。町でも稚貝の養殖に取り組んでいるが、全養殖家には到底行き渡らない。年5億円の出荷量があるだけに、同漁協の佐藤広彦参事補は「(回復まで)早くて5年かかる。何十年もかけて産地になったが、一瞬で失った」。
仙鳳趾(せんぽうし)産カキで知られる釧路町でも、施設21基が壊れていることが判明。町によると現時点での漁業被害額は7500万円超。浜中町ではウニの養殖施設が湾外に流出するなどの被害があった。
「このままだと来冬、出荷できない」と懸念するのは、道内最大のカキ産地・サロマ湖沿岸の湧別漁協の工藤輝之・かき部会長(49)。津波被害はなかったが稚貝はすべて宮城県産。仕入れ先とは連絡が取れない。同漁協のカキは1年もの。稚貝を広島県などから取り寄せられないか検討を始めたが、海に入れる4月を前に、「時間がない」。
ホタテの養殖の盛んな噴火湾でも被害が出ている。ホタテ出荷量が年26億円に上る八雲町の八雲町漁協によると、ホタテをつるす養殖施設のロープが津波で絡まり合って、生育に大きな影響が出るという。中間生育している稚貝にも被害が出ており、同漁協の小川勝志専務理事は「ほぼ全域で壊滅的打撃。施設を新たにつくれば億単位の資金がいる。これからどうやって生活したらいいのか」と訴える。
長万部町の長万部漁協でもほぼ同じ状態だ。同漁協は「ホタテを洗う機械も津波で水没した。どこから手を付けていいのか」。
道によると13日午後3時現在、渡島、胆振、釧路、根室の4管内で、ホタテ、コンブ、カキ、ウニ、クロソイを養殖する15漁協で被害を確認している。
朝日新聞
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001103140011