下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【24】
https:/
mixi日記2021年03月18日から
テーマサイトは下記。
【忌憚なき、】2021/03/17
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/12261238.html
===========引用開始
「忌憚なき ご意見を、
頂戴したく 思います。」
此は、
用法として 間違いですよね?
確か、
「忌憚、」とは、
目下に 向けてのみ、
使える 用語だったと、
思うのですが、
如何ですか?
恐らくは、
極一部の 方しか、
知らない 事かも、
知れませんが。
===========引用終了
不意をつかれたような。
まず結論を。
たしかに目下が目上に使えるかと言うと、相当使いにくいと思います。
「誤用」とまで言えるか否かは……かなり微妙な気がします。
まずデジタル大辞泉(小学館)をひく。
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===========引用開始
き‐たん【忌×憚】 の解説
[名](スル)
1 いみはばかること。きらいいやがること。
「友達から―され軽蔑されるような人間」〈谷崎・異端者の悲しみ〉
2 遠慮すること。多く、否定の語を伴って用いられる。「どうぞ忌憚のないご意見を」
===========引用終了
https:/
===========引用開始
忌憚(きたん)のな・い の解説
遠慮をしない。率直な。「―・いご𠮟正を乞う」
===========引用終了
※ちょっとマニアックなことを書くと「𠮟」と「叱」は別字。
「𠮟正」で『大辞泉』をひいても出てこない。「叱正」だとひけるけど、そこに出てくる見出しは「𠮟正」に「見える(笑)。どうもこの辞書は区別していないような。
『記者ハンドブック』によると、正字は「叱」。下記によると「𠮟」は異体字……。
https:/
……閑話休題。
個人的には〈否定の語を伴って用いられる〉以外の用例は見たことがありません。
辞書の用例にある「忌憚のないご意見を」は一応(尊敬語)でしょう。「ご忌憚のないご意見を」とも言えそうです(↓のサイトは否定していますが)。
そうなると、目上から目下へ限定とは言えませんね。
ただ、これは相当微妙な話で、感じ方には個人差がありそうです。個人的には、素直にうなずけたので、今後は要注意(使いにくい、使えない)の語彙にします。でも「誤用」とまで言えるか否か……。
例によって、辞書には「目上にはNG」などとは書いていない。辞書にそういう記述が書いてあることはめったにない。
じゃあ目下が目上に使えるかと言うと、相当使いにくいと思う。
そもそも目上の人間は「忌憚のないご意見を」なんて言われなくても遠慮なく自分の意見を言うんだから、こんな言葉は無意味だろう。
どうにも〝上から目線〟のイメージを伴い、偉い人が「今日は忌憚のない意見を聞かせてほしい」のほうが似合うのでは。要は、敬語か否かの問題ではなく、「偉そう」なのよ。
質問者が例に出した「忌憚なきご意見を頂戴したく思います」までへりくだれば目上の人にも使える気はするけど。
若手が口にするなら、「忌憚なき」は使わずに「ご意見を頂戴したく思います」で十分では。「ご意見をたまわりたく……」なんて言い方もある。
比較的なラフな会議で司会役の若手が「忌憚のないご意見を」ぐらいなら使うかもしれない。
想起したのは「無礼講」って言葉。
これも偉い人が口にするほうが似合う。若手のほうから「きょうは無礼講にしましょう」なんて言ったらはっ倒される。
偉い人が「きょうは無礼講だ」と言ったのを信じて「無礼」を働いてもはっ倒される(笑)。
偉い人が「忌憚のないご意見を」と言ったのを信じて「正直な批判」を口走ってもはっ倒される(笑)。
質問者がNo.2への返信で、自説の裏付けとして下記のサイトを張っている。
このサイトはさぁ。
【「忌憚」の意味と使い方!「忌憚なき意見」が本当に伝えたい事は?】
https:/
===========引用開始
「忌憚」に敬語はない
「遠慮」は「ご遠慮」など丁寧語を付け加えることで敬語表現にすることが可能ですが、「忌憚」という言葉には敬語表現がありません。「ご」や「お」を付けて丁寧な表現にすることもありませんし、「忌憚」を変化させて敬語とすることもありません。
===========引用終了」
そうなんだろうか。仮に「ご忌憚のない」が使いにくいなら、「忌憚のないご意見」などにすれば敬語になるはず。なぜこんなことを断定できるのだろう。「ない」ことを証明するのはむずかしい。保留にする。
===========引用開始
目上の人への「忌憚」は微妙
「忌憚」という言葉に敬語表現がないのは、基本的に「目上の方から、下の立場の方や同等の立場の方に向けて使われる言葉だから」です。「忌憚ない」は「遠慮せずに」という意味に置き換えることができますが、目上の方に向かって「遠慮せずに」という表現は相応しくありません。「忌憚ない」「忌憚なく」はある程度定型文のような印象があるため、目上の方に使ったとしても特別に失礼になることはないかもしれませんが、あまり良い気がしない方もいるでしょう。
===========引用終了
「目上の方から、下の立場の方や同等の立場の方に向けて使われる言葉だから」としながら、直後に〈目上の方に使ったとしても特別に失礼になることはないかもしれませんが、あまり良い気がしない方もいるでしょう〉としている。
これじゃあどちらなのかわからない。
相当微妙な話になるだろう。「問題ない」と考える人もいると思う。それを非難する気はない。でも自分では使わないように気をつける。
ちなみに、↑のサイトはウノミにできない。
このテのサイトを当方は「ビジネスマナー系」と呼んでいる。内容に関しては、ほとんどがホニャララ。
下記ではかなり批判的に書いている。
【「にて」の使い方〈1〉】
https:/
===========引用開始
【3】【「にて」の使い方は?5つの意味と「で・より・おいて」との違い】
https:/
知らないサイトだな。
で、数行目に〈「にて」のタイトルは格助詞です。助動詞の一種で、主に体現について、文章中にある他の語句や文節同士の関係(格)を示す働きがあります〉とある。どういう意味なんだろう。「タイトル」って「品詞」って意味あるの? 〈「にて」の品詞は格助詞です〉と考えるとして、「助動詞の一種で……」って、ここでまじめに読むのをやめましょう、って意味かな。しかも「体現」ですか?
あとはパス!
===========引用終了
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とってもうれしいです。
※やはり「うれしいです」は美しくない。
https://ameblo.jp/kuroracco/entry-12282289501.html
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