2022年8月半ばに宝塚から始め、福井、金沢、岐阜と移動した旅のお話シリーズ。
長野は上高地の入口にある宿へチェックインしたところまで進んでいる状況。
最初にまでの行程リンク集をどうぞ。
まだ新しく近代的な宿だが思っていたよりも部屋が狭かった「中の湯温泉旅館」。
今回は<温泉編>。
中の湯温泉旅館 <温泉編>
部屋で過ごすよりももちろん温泉に親しむことが目的なので、まずは日が暮れるまでに浴場へ急いだ。
浴場は独立した棟になるが、もちろんそのまま廊下で向かうことができる。
浴場に入れる時間は13時~翌朝10時迄。夜中も入浴可能。
12時~17時で日帰り入浴も受け付けている。
浴場前にはロビーがあり、飲み物が置いてあった。
飲み物はもちろん有料。
この場で支払うのではなく、紙に書いてフロントで精算(宿泊客はチェックアウト時でOK)。
さて、この日はお客も多く17時頃だと大浴場は混みあっていた。
さらに先に明かすと大浴場は大変残念ながら撮影禁止。ほんと撮影禁止の多い旅だったな~(^-^;
そういうこともあり、1つある家族風呂が空いていたのでそちらから入ることにする。
家族風呂は空いていれば自由に何度でも追加料金なしに入ることができる。
中から鍵をかける方式。
ぼくは夕方、夜遅く、朝と3回入った。
よって写真は順不同で混じっております。
脱衣所もコンパクトで2人ぐらいまでを想定しているようだ。
それでは浴室内へ。
これまた最初に明かすと、夕方の時点ではなぜか湯口からの源泉が浴槽よりもぬるかった。
そして夜遅い時間だと湯口から源泉が出ておらず、溜め湯状態でささ濁っていた。でも浴槽は適温。
朝になりようやく熱い源泉が湯口から出て、浴槽の湯もよい感じの温度になっていた。
よって一番状態のよかった朝の状況のお話とします。
本来なら宿泊中はずっとこの状態にすべきだと思うのだが(^^;
洗い場は一人分。
カラン&シャワーから出るのは真湯。
窓の外には濃い緑が見えた。
ではお湯のお話。
無色透明な湯は源泉名が「中の湯(旧本館泉)」。これは大浴場や露天風呂も同じ。
源泉温度が53.5度、pH6.6の単純硫黄温泉。
成分総計は0.543g/kg。
自然湧出で150リットル/分の湧出量。
この湯を完全かけ流しにて使用している。
ただし時間帯によっては先述した通り溜め湯になっている。
投入量はさほど多くないので、入浴してない状態だとオーバーフローは排湯孔↑から排湯されている。
浴槽温度を測ってみると。。。
朝の時点で42.4度とよい温度だった。
なお加水用と思われる蛇口もあり。
もちろん使用せず。
湯口の周りは派手ではないが沈着と析出物がイイ雰囲気に育っている。
魅惑の焦げ硫黄臭が心地よい
塩気の無い昆布茶味がある。
湯口の温度を測ってみると。。。
46.3度あった。
これが夕方はなぜか38.6度しかなく、加水しているのかどこかの余り湯を投じているのかなどと勘ぐってしまったのだった。
黒~灰色の湯の花が多量に舞っている。
しっかりとしたスベスベ感があった。
結論から言うと朝の家族風呂が一番源泉の表情が分かるよい状態だったかな~。
撮影禁止だけど一応メインの大浴場や露天風呂についても触れねばあるまい。
男女別だが19時で入れ替わる。
食事の時間を利用しての入替。
そういうわけで浴室内の写真はオフィシャルサイトや旅行会社のサイトなどから拝借。
男女や様々な季節が入り混じっているのはご容赦を。
2つの浴場はシンメトリーではないが、内容的にはほぼ同じだったと思われる。
※写真はサイトより拝借
内湯は2つの浴槽が直角に並べられており、約42~3度と40度ぐらいに温度差が設けられていた。
夕方の時点では湯口の源泉が家族風呂同様、なぜか浴槽の湯よりもぬるい。
そして夜に行った際はやはり家族風呂と同様、湯口から源泉が出てなかった。
といって循環しているわけではなく、投入している限りはかけ流している感じ。
つまりゆっくり入ろうと思った夜遅くは溜め湯。がっかり。
写真は無いが洗い場のカラン&シャワーは家族風呂と同じく真湯使用。
※写真はサイトより拝借
そもそも17時頃に初めてこちらに入浴した時点でも投入量自体は少なく、すでに湯がヘタりかけていた。
日帰り入浴者が多かったのだろうか。
この辺の湯のケアは正直疑問符が浮かんだことは事実。
繰り返すけど、夜に投入を止めてることもとても残念だった。
例えば湧出量が減ってしまって仕方がない状況なら、何かしら説明が欲しい。
※写真はサイトより拝借
入れ替わって翌朝に訪れた際は、ようやく熱い新湯がしっかり投入されていた。
黒っぽい綿状の湯の花が底に溜まっており、入浴するとたくさん舞った。
湯の風味は家族風呂で記したのと同じく、焦げ硫黄臭と塩気のない昆布茶味みたいな感じ。
スベスベというよりツルスベに近い浴感は心地よい。
※写真はサイトより拝借
ここで源泉の成分について簡単に紹介。
陽イオンではナトリウムが67.0mgで68.96ミリバル%、以下カルシウムが16.9mg、カリウムが9.4mg、マグネシウムが1.9mgなどと続く。
陰イオンでは炭酸水素が131.2mgで49.77ミリバル%、塩化物が55.3mgで36.11ミリバル%。
以下硫酸が23.3mg、ふっ素が2.0mg、硫化水素が0.7mgなどと続く。
非解離成分ではメタケイ酸が144.8mg、メタホウ酸が6.5mg。
溶存ガス成分では遊離二酸化炭素が80.8mg、遊離硫化水素が2.2mg。
総硫黄を計算すると、約2.75mgとなった。
そういうわけで、内湯は翌朝早く入ればそれでいいかも。あとの時間は残念な感じ。
露天風呂のお話も。
正直露天風呂の印象はあまり残ってないというか、やはりというか、もっとよくなかった。
※写真はサイトより拝借
風呂からの景色は素晴らしいんですよ、そりゃあもう。
しかし肝心の温泉、夕方の時点で内湯と同じく湯がヘタってしまっている。
投入量は少なく、内湯のオーバーフローなのかなと思ったり…これは未確認。
※写真はサイトより拝借
露天では灰色を中心に綿状の湯の花が観察できた。
内湯は翌朝に状態が良かったが、露天はダメなまま。夜中も朝もダメ。
※写真はサイトより拝借
朝は30度台前半のぬるさで、旅館として湯守の仕事がされてないのでは。源泉温度は50度超。真冬ならまだしも8月ですよ。
露天のメインの湯口は相変わらず熱くない源泉が出ていた。やはり内湯のオーバーフローなのかな。
脇の小さな湯口からは熱い源泉が出ていたが、浴槽温度に全く追いついてなかった。
以上、源泉自体は魅力のある硫黄泉だし、特に朝の家族風呂や内湯ではその魅力を堪能できたが、そこそこの料金設定だっただけに滞在中は常に同じクオリティで入れるようにしてもらいたかった。
期待が大きかっただけに、結果的に少し残念な感想となってしまった。
そしてすべてはあくまでぼく個人の感想です。
次は食事のお話。
中の湯温泉旅館
長野県松本市安曇4467
0263-95-2407
一泊二食付き スタンダードプラン(穂高) 34,100円/2人
信州割で計10,000円引き
観光クーポン4,000円分付き
<源泉名:中の湯(旧本館泉)>
単純温泉(低張性・中性・高温泉)
53.5度
pH6.6
成分総計 0.543g/kg
150リットル/分(自然湧出)
無色透明
焦げ硫黄臭あり
塩気の無い昆布茶味あり
しっかりとしたスベスベ~ツルスベ感あり
灰色~黒色の綿状の湯の花あり
完全かけ流し(投入が止まっている時間あり)
2022年8月入湯
※数値はH26の分析書より