香落渓温泉のある青蓮寺湖から南下し、奈良県は宇陀郡曽爾村に入る。
ちなみに「曽爾」は「そに」と読む。
奈良県に入ることで、この辺は宇陀温泉郷と呼ぶそうだ。
宇陀、曽爾…字面だけで歴史を感じさせてくれる
曽爾は「ぬるべ(漆部)の郷」として知られているようで、漆塗りの始まりの伝説が残っている。
そんな歴史の郷の中の1湯、曽爾高原温泉「お亀の湯」に立寄った。
平成16年にできた、比較的新しい日帰り施設である。
曽爾高原温泉 「お亀の湯」
駐車場から長い渡り廊下のようなアプローチで茅葺き屋根のエントランスに到着。
訪れた頃はまだ松の内、しめ飾りもよく似合う。
そんな休日に順ずる日であったためか、館内は大盛況。
入浴料は平日扱いで、600円を支払い浴室に向かうも、残念ながら写真は無理。
よってサイトから拝借。
開放的な窓のある内湯には浴槽が並ぶが、向かって右端が源泉かけ流し浴槽なのである
源泉温度46.3度のナトリウム-炭酸水素塩泉なのだが、浴槽では39度ぐらいだろうか。
それでも加温をしないのは嬉しい。
ほぼ無色透明で、ごく僅かにささ濁りに見えないこともないが、これはもしかしたら混んでいたからか…いや本来のものと思おう(^^ゞ
何よりの特徴は、重曹泉とはいえ予想を上回るそのツルスベ、ヌルトロ感!
pHは8.6、総計は1749mgだが、炭酸水素イオンは1092mgあり、炭酸イオンも72mgある。
完全に皮膚の上に膜ができるぐらいのトロみで、かなり強力な印象を残す。
ただし、惜しむらくは塩素臭。
以前からそうなのかは不明だが、とにかく源泉かけ流し浴槽を含め、全体的に塩素臭がかなり強い。
そのため源泉の持つ香りはわからず(塩素臭のみ)、味わいも甘味を感じるほかは塩素味
せっかく全国レベルで特徴のある素晴らしい源泉なのに、仕方なく消毒するにしてももう少し何とかならないものか。
これは強く希望したいものだ。
湧出量は150リットル/分とまずまずの量。
よって露天風呂(写真はサイトより)も広い。
こちらもツルスベ感はあるが、加温(加水?)で循環使用である。
ただし塀の向こうに見える景観はなかなか素敵。
以後の湯巡りに支障が出るぐらいの肌のツルスベな膜具合だが、どうしても塩素風味以前の源泉に出会えないものであろうか。
温泉棟から少し離れたところに源泉タンクを発見した。
100円で100リットルだ。
ああ、車にタライを常備しておけばよかった…などと思いつつも、もう少し観察。
ん?温泉側次亜塩素小屋?
よくわからないが、もしやスタンドの湯にも最初から塩素投入か?
このときは時間がなかったので結局確かめず。
いずれにせよ魅力的な源泉には違いないので、またそっち系?の湯友と共にチェックしに来よっと
曽爾高原温泉 「お亀の湯」
奈良県宇陀郡曽爾村太良路830