5月14日、五月晴れ。

我が家の裏からナガコガネグモの子グモたちが旅立った。

 

母グモは2個の卵のうをつくっていたが、

子グモたちはそれぞれの卵のうから出のうし、

同じ日の同じ時間帯に旅立ちをした。

 

同じ日に産卵したのだろうか。卵のうづくりは大変な作業だ。

すべての気力体力を使い果たして数日後に命を終える母グモ。

子グモたちは、温かな卵のうのなかで約7か月間を過ごしたのだ。

 

(卵のうの中で孵化し、そのまま過ごし、卵のうの中で一度脱皮をしてから出のうする。)

 

 

5月6日、子グモたちの小さな塊を見つけた。

団居は小さく感じられたが、その訳は後に知ることになる。

 

団居になっていた8日間、固まったり散らばったり、

2個の塊に分かれたりしていたが、脱皮をしたようになかった。

 

白いものが脱皮殻だろうか、

少し前から団居になっていて、脱皮は終えていたのかもしれない。

ジョロウグモのようにはっきりとは見えなかった。

 

スグリゾウムシがいた菊の葉。体長1~2mmの子グモたち。

 

2024年5月6日 10:42 雨上がりの朝

   

                  卵のう ↑

5月6日 12:37      5月7日 9:16 

 

 

5月9日 11:59     5月10日 10:04

  

 

5月14日 そろそろ旅立ちの準備をする頃では?

      予感的中。支柱に向かい連なる子グモたち。

 

でも団居のある方角からの出発ではない。はてな? 

 

団居はそのままの状態。   では、この子グモたちはどこから? 

9:32           9:39

 

 

昨年から旅立ち用にと2つの卵のうの間に支柱を立てていたが、

 

団居があるのは支柱の左側。子グモたちのスタート地点は右側。

 

もう1個の卵のうから生まれた子グモたちだ。


5月14日 9:39

 

5月6日に団居を見つけた時、もう1個の卵のうも撮っていたが

穴が開いていた。環境は同じ、卵のう間の距離は20cmほど。

出のうはこちらのほうが少しだけ早かったのかも。

 

太い支柱につながるように細い支柱を立てていた。

 

 

ハグモ科 体長2~5mmの小型種

 

ネコハグモ ハグモ科ハグモ属

      体長 ♀3、5~5mm ♂3~4mm

      葉上以外、いろいろな場所の隅などに造網。

      葉上(主に広葉樹)に張られた網では

      白色の天幕状の覆いをつけたものが多い。

   

          (参考文献 「日本のクモ」)

 

数日前から紅ガクアジサイの葉上に小さなクモ。

葉の両端にかけられた網の下に脚を縮めて丸まっていた。


外見が酷似の仲間がいる。

拡大画像と「日本のクモ」の写真と何度も見比べ、

天幕は付いてなかったがネコハグモと同定。

 

2024年5月7日

 

最初の住居にしていた葉の同じ場所に数日間いたが、

左側の葉に移動し、その後、上段の手前の葉に引っ越した。

どの葉も網は張られたまま。

 

2024年4月24日 12:34 最初の住居

 

数日後、食害された葉のあとにも糸がかけられていた。

 

2024年5月2日 11:17

 

2024年5月4日 12:59 網を張っているのだろう。

 

隣の葉へも網を張っている。

 

2024年5月5日 8:39

 

2024年5月5日 11:07  

 

2024年5月7日 11:02

 

2024年5月10日 7:57 隣の葉に移動。

 

2024年5月14日 9:58 上段の葉に引っ越した

 

移動ではなく、広範囲に張られた網なのかもしれない。一つ屋根の下かも。

 

             

20日前の画像。つぼみを保護していた葉は、

        つぼみとともに生長していた。

 

 

紅ガクアジサイは日本に自生のヤマアジサイの仲間なので

全体に華奢。木も細く、葉は小さめで厚みがなく柔らか。

 

5月16日、強風のため網は壊れいなくなった。

 

 

一番好きな澄んだ瞳のジョーの顔です。

CDにプリントされた横顔をコピーして壁に貼っています。

どうしてこんな優しい表情をしているのだろうと眺めていましたが、

その理由がわかり納得しました。

5mmほどのスグリゾウムシが菊の葉上に3匹とまっていた。

小さくても成虫だ。

 

ゾウムシは長い口が象の鼻のように見えることで名づけられ、

日本には1000種類以上いるそうだ。

 

スグリゾウムシは口が短くてゾウムシの仲間のようにはなく、

丸い体をした特徴のない甲虫だが、死んだふりができるノダ。

 

今年、菊の葉上にいた個体も死んだふりをするのだろうか。

 

2024年4月23日

 

捕えて紙の上に置くと、

脚を縮めてひっくり返ったままでも死んだふりをしていた。

 

 

 

スグリゾウムシの存在と名を知ったのは昨年の夏。

 

大好きなムクゲの八重咲きシギョク(紫玉)が害虫に襲われた。

開花できたものは1割弱。開花状態がよいものはほんのわずか。

 

2023年8月1日. 

 

小さな蕾のままで枯れてしまう、蕾に穴が開けられる、

花弁がのぞくのに茎から折れる、茎も葉も被害に遭い、

最後は蕾も葉もボロボロ、大きな巣のようになっていた。

 

2023年7月18日     7月19日

 

         2023年7月20日

 

 

被害の状況から加害虫は何種類もいると思われた。  

害虫の正体を突き止めようと連日探していたら、

体長5mmの昆虫が茎にくっついていて何匹か退治した。

2023年7月20日

 

こんな小さな昆虫がどんな悪さをするのだろう。

 

捕えてシューズボックスの上に置くと動きが止まった。

しばらくすると急にはしり出たが、触れるとまた固った。

死んだと見せかけている。これは死んだふりだ。

 

2023年7月20日

  

              

2023年7月25日

 

 

 

 

ゾウムシの先にはアゴがあり、鋭くて強いそうだ。

 

口が細長い種類は木の実や若い果物の実、花の蕾などに

口吻を深く挿しこんで穴をあけ、卵を産みつけるそうだ。

 

スグリゾウムシのような口が短い種類は、

小さな実や茎をかじり傷つけ、そこに産卵するのだろうか。

 

2023年7月23日

 

 

小さな体なのに凶暴そう。口は小さな凶器に見える。

 

2023年7月18日      2024年4月12日

 

 

2023年8月15日        10月25日 

 

蕾のままで枯れてしまった。      無残、虫の巣窟。

 

 

 

ムクゲは下から上へと咲いていく。

最後の花が咲き終えると「秋が来た」と感じていたのに。

今年はきれいな花をいっぱい咲かせてあげたい。

 

参考文献  

 

しゃしん絵本 小さな生き物の春夏秋冬➉

「ゾウムシ」 文・構成  池田菜津美  写真 藤丸篤夫

 

昨年の春から初夏にかけて

我が家の裏に網を張っていたチュウガタコガネグモの幼体。

 

チュウガタコガネグモは垂直円網にかくれ帯をつけるが、

幼体の円網にかくれ帯はなく、初めてついたのは18日後。

 

目の整った網に白帯は3本。1本足らないのでX字形にならない。

 

3本だった白帯は、翌日には1本になり、翌々日は2本、

その後も日により数が違い、1本もつけない日もあった。

 

2023年4月9日 10:16  未完成のような初見の円網。

 

18日後、初めてつけたかくれ帯。体長は4mmくらい。

緑色のアミの1マスは1辺10cm。

 

2023年4月27日 9:46 

 

翌日、白帯は1本に。黒の画用紙をバックにして撮る。

 

2023年4月28日 12:18 

 

5月1~3日に3本だった白帯は5月4日は2本になり、

その状態のまま5日に脱皮をし、6日には白帯は消えていた。

 

5月1日 10:52       5月4日 9:44     

 

 

5月5日14:52 脱皮      5月6日 7:49

 

 

5月6日~17日までの12日間、白帯をつけなかった。

 

5月12日 10:25


白帯は揃えた脚先の延長線の位置につけられる。それも4本。

X字形にするのは難しい作業かもしれない。地味に試行錯誤しているようだ。

 

5月18日 11:07 1本。 5月19日 8:21 白紐。雨の日。

 

 

再び白帯をつけるようになって3日目、長い1本の白帯ができていた。 

Xではなく斜め1形だ。

夜のうちに付けるのだろう。白帯をつけるところは見たことがない。

一直線にしてから2本に分けるのだろうか。

 

5月20日 11:01  

 

5月20日 11:07


 

5月20日 13:08


21日、白帯は薄れ、22日は消えた。

 

5月21日 9:56 ぼやけて  5月22日 8:45 消えた

 

 

22日23日は消えたままだったが、24日は少しだけ付け、

(25日は写真なしで不明))

5月26日に白帯は4本揃っていた。一人前の幼体になった・・・のかな。

 

4月27日初めて白帯をつけ、5月26日かくれ帯は完成した。

 

じぶんの姿は見えないのに、長さと太さが同じの白帯をつけ、

じぶんの体と合わせてX字形にする。

 

体長5mmほど。習性とはいえ優れた能力を持つ。

 

5月24日 11:32      5月26日 19:12   

  

 

5月27日 14:01      5月28日 8:11

 

 

完成から3日後。完璧。 堂々とした姿。

 

2023年5月29日 12:58   

昨年の春、我が家の裏で

チュウガタコガネグモの幼体が網を張っていた。

 

初見は4月9日、26日目には脱皮をした。

 

脱皮を終え、脱いだ殻の下でぶら下がっていた。

体がしっかりとするのをじっと待っている。大切な時間だ。

 

2023年5月5日 14:52

 

2時間後、16:44   

 

5月6日 7:49 翌日、かくれ帯が消えていた。

 

2023年5月28日  初めてかくれ帯が4本揃う。

 

1か月後、再び脱皮をした。(その間にも脱皮があったかも)

 

6月16日、網を残したままで姿がなく、翌日も探していると、

向かい側に植えている、プチトマトの葉陰に引っ越していた。

かくれ帯があり気づいた。

 

6月16日15:26        6月17日 7:44 

 

 

移転から5日目。

午前中は何事もなく過ごしていたのに、夕方 脱皮をしていた。

 

6月20日 7:15              19:00

 

 

 

19:12

 

脚も長くなり、体つきがしっかりとしてきた。亜成体になったのかもしれない。

 

6月22日 8:20

  

 

初見。 4月9日 10:17

 

数日間、変わりなく過ごしていたが、6月26日にいなくなった。

 

脱皮するには安全な場所だが、大きな垂直円網を張ることはできない。

 

広い場所を求めて離れていったのだろう。

 

昨年の春、ゴーヤ栽培のためにつるした緑色のアミに

体長2~3mmのクモが垂直の小さな網を張っていた。

 

2本ずつ揃えられた脚と体形から、かくれ帯がなくても

コガネグモの幼体の一種だとわかった。

 

コガネグモの仲間は成体になると容易に判別できるが、

幼体時代の姿は酷似している。

体の模様がはっきりとしてきても識別できなかった。

 

クモが題名の本のなかにも幼体時の写真は少ない。


ところが先日、図書館で借りた本の中に同じ写真があり、

やっとチュウガタコガネグモの幼体と同定したものの、

成体になったときの姿は幼体からは想像できず、自信はない。

 

間違っていたら教えてください。

 

初見は4月9日、2か月間あまり住居にしていた。

 

地上45cmの半日陰。ネットのマス目は10cm。

円部分の直径は3cm。幼体の体長3~4mm。

(成体は15~18mm♀ 「日本のクモ」より)
 

 

2023年4月9日10:17  4月13日 10:14 

 

 

初見から1カ月。脱皮後10日目。身長は1mmくらいは伸びたかも。

体の模様がとてもはっきりとしてきた。

 

2023年5月15日 15:21  小さな昆虫を捕獲 

 

初めて白帯をつけてからちょうど1カ月目の5月27日、

かくれ帯が完成した。

 

2023年5月29日 12:58  完成の2日後

 

つながっていた白帯。体の裏側と表側から。

 

2023年6月1日 9:35  9:41

 

 

9:35     


 

9:41

 

 

幼体でも、同じ大きさの獲物を得意技の糸の帯で巻いている。

 

2023年6月16日 9:37

 

           9:50  満腹、満足じゃ

 

この日の午後、向かいにあるプチトマトの繁みに引っ越した。

 

この画像は同定したことを不安にさせる。(まさかオスでは?と)

コガタコガネグモの幼体は年を越して気分を新たにしたのか、

2枚あるアミ戸の左側から右側に移動していた。

 

2024年1月8日 初見から2カ月目。体長6ミリほど

 

(傷?頭胸部のデキモノのようなものが気にかかる。)

 

網の糸は細い。アミ戸のアミも活用している。学んだのだ。

 

 

2024年1月16日 高いところに移動をしたり

 

 

2024年1月22日    日向ぼっこに良い場所でいたりする。

              

 

翌日はとても冷えた。午後、ウオーキングしていると、

青空が見えているのに急に粉雪が舞いだした。

 

(西日本の温暖な地域に住んでいる。雪はちらつく程度。積雪は年に一度くらい。)

 

クモはどうしているのだろう。

急いで帰ったが心配することはなかった。

日向ぼっこをしていた場所の裏側にちゃんと避難していた。

 

2024年1月23日    やっぱり賢いね

         

 

二十四節気では大寒にあたり、1年で最も寒さが厳しいころ。

晴れていても気温は上がらない。寒さで身動きできないのだろう。

アミ戸のくぼみ部分に張り付いたままだ。

 

2024年1月27日           隠れ場所に最適

 

日差しが柔らかな日は少し出てきて脚を出したりしている。

 

2024年1月29日

            

          脚をそろえるのも忘れない。

 

2024年1月31日

 

すっぽりとハマって安心できるいい場所を見つけた。

あと4日で立春だ。

 

6ミリほどのコガタコガネグモの幼体が

我が家の古びたアミ戸の上に網を張っている。

 

初見から2カ月以上になるが、アミ戸から離れようとしない。

この場所で越冬するつもりなのだろうか。

 

コガネグモの仲間は縦に張られた円網にかくれ帯をつけ、

その中心部に脚を2本ずつそろえて止まっている。

 

初見は11月上旬。

軒下のつるし柿とアミ戸の間に糸をかけ、網を張っていた。


2023年11月8日 初見     

 

 

       堂々として凛々しくてカッコイイ。

 

2023年11月9日 翌日も姿があって嬉しかった。       

       


軒は狭く、日当たりがよいが風雨が直撃する。

長く居るとは思えなかった。

 

忘れていては思い出し、その時に見に行く程度にしていた。

 

2023年11月19日    少し下に移動していた

 

体長 「日本のクモ」より

 

コガネグモ      ♀20~30mm  ♂5~7mm

チュウガタコガネグモ ♀15~18mm  ♂5~6mm

コガタコガネグモ   ♀ 6~12mm  ♂4~5mm

 

メスの大きさで名前が付けられているようだ。

 

成体は鮮やかな模様や大きさから同定できるのだろうが、

幼体は茶系統で体の模様もわかりにくく、判別は難しい。

 

成体になった時の腹部の模様から推測し、

コガタコガネグモ幼体と同定した。

 

 

造網性は脚先に3本のツメがあり、網の糸に引っ掛けて歩く。

アミ戸に面して張られた網の輪郭がわからないので

アミに止まっているように映る。

 

約1カ月目。

この場所が気に入ったようで、かなりリラックスしている。

 

2023年12月2日          5~6ミリ

 

翌朝、姿がない。

 

いた!アミ戸の上部の右の隅に大きく移動していた。

ここなら雨にぬれないね。

 

しかし脚に力がない。死んでいないのだろうか。

そっと触れた。

 

(おおー!)糸を引いて下りてきた。生きていた。

止まった場所は初見の近く。

滅多に見ないポーズにカメラを取りに行く。

 

 

アミ戸は古いが、アミは10月に張り替えた)

 

 

初見から1カ月が過ぎた。

数日おきに移動しているようだが網にかかる昆虫はいない。

食事もせず、風雨にさらされながら越冬して春を待つ・・・

泣けてくる。

 

2023年12月10日  

 

夜の間に移動するのだろう。小さな命は無事に年を越せた。

 

どこからきて、いつの間にか大きな存在になっている。目が大きくてキラキラしてて可愛くて性格もよくて、それでいてしっかりとしていた。強い意志と自立の精神を持っていたように思えます。ビジュアルだけでなくストーリーにも魅せられて虜になるのです。「少女クラブ」に連載「星のたてごと」の、主人公リンダが愛するユリウスは私の初恋の人です。月刊漫画本だったので、月に一度の出会いを待ち焦がれました。60年たった今も自分のなかに生き続けている大好きな漫画です。

 

自分のなかの少女漫画の世界は60年代のもの。その時代で止まっています。