イソウロウグモ類は他のクモの網に居候する。

 

居候するクモのなかには、網主やその子グモを襲う

凶暴な習性をもつ個体がいる。

 

シロカネイソウロウグモの場合は居候をしていても、

網主を脅かすような行動はしていない。

網にかかった小さな昆虫を捕食させてもらっているだけ。

おこぼれをもらってはいるが迷惑をかけてはいない。

 

第一、白金よー。

 

寄生とか盗み食いする、と解説されているが、

成体のメスが2~3mmなら、幼体はもっと小さい。

居候することは、

小さなクモの生き抜く知恵なのだから、大変賢いのだ。

 

はっきんよー!!

 

網主の ナガコガネグモは 20~25mm(♀)

居候する シロカネイソウロウグモは 2~3mm(♀)

 

網主は糸の帯で大きな獲物を巻き包むのが得意。

小さな昆虫などは、さほど気にかけないだろう。

 

この個体は2週間前にいた個体よりも小さくて、

体長は1~1,5mm。

 

前にいた個体は、上部の網の端、円網部分の外側に

いることが多かったのに、

網主の比較的 近い場所で度々見かけた。

 

2023年10月7日 10:50 

 

                 

 

                       網主はバッタを捕食中

 

ナガコガネグモの網にシロカネイソウロウグモ | kankitanenkitaのブログ (ameblo.jp)

 

 

 

イソウロウグモ類の居候先はそれぞれ違っていて、

シロカネイソウロウグモは、

コガネグモ類、オニグモ類、ジョロウグモ類、トゲグモ類などの網だそうだ。

若干の違いがあるが、どれも垂直に張られた円網。水平より丈夫な網。。

 

大きな網の端をちょこっと借りているだけ。気も遣っている。

網主の行動次第で運命が変わることもある。

 

いつも撮る反対側から。日が射す時間帯により、横糸が太く映る。

 

10月12日 9:09   横糸が太い。   

 

10月19日 8:42

 

網主にすべてを頼っているわけではない。

網主の網の空間にじぶんの糸をかけている。

シロカネイソウロウグモにとっては、これが網なのかもしれない。

 

 

 光る。

 

10月20日 10:03 居候の身でも、自分の世界をもっている。     

 

居候の身はつらいよ。

網主の網が壊れれば、住居をなくするからね。

 

10月20日 13;15

 

ナガコガネグモとシロカネイソウロウグモは共に去りぬ。

(産卵後、母グモは死ぬ)楽しませてくれてありがとう。

ナガコガネグモの網に居候していた シロカネイソウロウグモ。

姿だけでなく、居候する身なのに体は白金色という生意気さが

カワイイ。

                   蛍のよう。

  

 

とても小さいプラチナグモは見つけ甲斐があり、

毎朝の確認が楽しみだったのに、

観察者の不注意から一週間で姿を消してしまった。

 

ナガコガネグモの観察中に偶然出会っただけなのに、

いなくなると、何となく寂しくてちょっと恋しくて、

網の隅から隅まで隈なく探すことが日課になっていた。

 

思いは通じるもので、1~1,5mmの別個体ではあったが、

2週間ぶりに出会うことができた。

 

 

スタンダードなミニデジカメ撮り。ナントカ確認できた1枚。

 

2023年10月1日 17:14 

 

10月2日 ナガコガネグモが産卵した翌朝。

 

網主が産卵のために網を離れたために油断したのか、

いつも端にいるのに大胆にも網主の近くにいた。

 

6:52

6:58                                        

 

6:53                              

 

6:56                6:58

 

      ↑   ナガコガネグモのかくれ帯    ↑

 

切り抜き限界。これ以上だとぼやけてしまう。

 

10月4日 11:27     11:33    好き

 

 

10月6日 9:51

 

10月16日 14:29   14:31

 

 

10月19日 8:44 少し成長。8:45 体の裏側は真っ黒だ。

 

 

10月20日 どこかにいる。   10:01 背景が黒か白でないと写らない。

                       この日が最後。

  

観察していたナガコガネグモの3メートル手前には

別のナガコガネグモが網を張っていた。別ナガ子。

 

別ナガ子は脚は欠けても再生できることを教えてくれた。

 

初見では7本脚だったが産卵後は8本脚になっていた。

 

いつが産卵日だったのかと、腹部ばかりを気にしていて、

気づかなかった。

 

産卵の2日前。2脚をそろえているのでわかりにくい。

 

2023年10月11日  

 

 

初見の別ナガ子は、左の第2脚を失っていた。

前日にはいなかったので成体になったばかりだろう。

 

2023年9月1日 7:36 

 

 

画像を日にち順に追っていく。

 

9月5日            9月12日 生えはじめ

  

 

9月18日 細くではあるが少し長くなっている

 

9月24日  第3脚くらいの長さにはなったのかな?

 

脚を2本ずつそろえる習性があるのであまり気にならない・・・

・・・こともないか。

 

約1か月後。ひょろりと細く、後から生えてきたとわかる。

 

10月5日 

 

造網性は脚先に3爪があり、網の糸に引っ掛けて歩く。

小さな爪もできたのだろうか、細い脚先を網にかけている。

 

 

10月6日    再生脚は役目を果たしている。

 

10月12日

 

カマキリの成長過程でも脚の再生はあったが、

脚の付け根の節が残っていなければ再生はできない

クモも同じなのでは。

 

(2015年9月、カマキリの再生された左の中脚。

 色が違っていて細くて短い。

 翅芽のある終齢幼虫はまもなく成虫になる。)

 

 

別ナガ子は基節が残っていた。

 

9月1日          

 


産卵の翌朝、姿が消えた前日。じゅうぶん格好になっている。

 

10月13日 卵のうが写っている。

 

10月14日     よく頑張りました。

 

 

2個とも無事に越冬して、出のう出来たらいいね。

同じクモを毎日撮っていると愛着がわいてくる。

発見があったりすると、いっそう愛おしく思える。

 

観察していたナガコガネグモの3メートル手前に

別のナガコガネグモ(別ナガ子)がいた.

 

別ナガ子は、

 

2カ所で産卵する=卵のうは2個つくること、と

(定かではないが、栄養状態が悪いと1個かもしれない。)

 

欠けた脚は再生できることを教えてくれた。

 

9月1日が初見。10月15日に姿がなく、産卵と分かり、

卵のうはすぐに見つかった。

 

2023年10月15日 9:55

 

 

母グモはどこで倒れているはず。

行方が気になり、午後、草をかき分けて探していたら、

 

シシトウの茎と支柱の間に、2,5cmの卵のうがもう1個。

クモの本にある写真と同じで、つぼ型の広口だった。

 

10月15日 13:32 

 

卵のうは一つと思い込んでいたので、3匹目がいたのかと

悩んでいたら、観察していた個体も後日にもう1個見つかり、

 

2個体とも2カ所で産卵したことがわかった。


          🕷 🕷 🕷 🕷 🕷

 

観察していたナガコガネグモの卵のう2個。つぼ口は閉じ気味。

10月2日 7:07     10月22日 9:36

 

         

           🕷 🕷 🕷 🕷 🕷

 

別ナガ子は溝の上に網を張っていて、両脇に産卵した。

 

9月12日 10:08  バッタを2匹捕獲。

 

産卵日はいつだったのだろうか。

 

10月12日 9:08    10月14日 13:28

 

            腹部が小さくなっている

 

10月13日 9:01 この日の夜に産卵したのだ。

            卵のうが見える

           卵のう↑

 

網を張る場所はとても重要。オスが来るタイミングもあるが、

食料があるほど体格がよく、産卵も早めになる。

 

観察していた個体同様、4,5匹のバッタを与えたが、

網は地上50cm以下と低く、網の下だけは草を残していたので、

獲物も度々かかっていた。バッタばかりで食傷気味だったかも。

 

9月10日 15:36      9月12日 10:08

 

 

9月18日 7:42       9:26 この頃はスマート

 

観察していたナガコガネグモは、10月2日に産卵していたが、

卵のうはもう一つあり、

2カ所で産卵し、2個の卵のうをつくっていたことがわかった。

 

卵のうはともに2cmほど。口が狭い壺型で、表面の感じが同じ。

同じ母グモがつくったことに間違いない。

 

10月2日 7:07      10月22日 9:36

 

 

(産卵する様子は見たことはなく、

 卵を保護する袋である卵のうを見て産卵とわかる。)

 

2018年にナガコガネグモ、2021年にはジョロウグモを

観察し、卵のう(翌年の出のうも)を見せてもらったが、

両個体とも産卵の数日後、網に脚先をかけたまま死んでいた。

 

このナガコガネグモも同じ運命かと思われたが、

網を張り替え捕食をしながら3週間生きていた。

その間に2回目の産卵をしたのだろうか。

 

10月19日 8:40        8:48

 

 

 

翌日、観察者が網を壊してしまい、

わずかに残った網にしがみついていた。久しぶりの雨の日に・・・・

 

10月20日 13:13  13:14 

 

 

              13:15

 

可哀そうで、翌日の様子見はできなかったが、

翌々日、やはり・・・・・姿がなかった。

 

申し訳ないし哀れで、草を抜きながら亡骸を探していたら、


卵のうがもう一つあったのだ。

 

2023年10月22日 9:34  茶色い茎は紫蘭の枯れたもの。

 

 

最初に↑見つけた場所

 

同じ日につくられたのか、日を空けてつくられたのかは不明。

 

           🕷 🕷 🕷 🕷 🕷

 

2カ所で産卵したのは、観察していたナガコガネグモだけではなかった。

 

ナガコガネグモはもう一匹いて(別ナガ子)やはり卵のうを2個つるしていた。

 

2匹とも2カ所で産卵していたのだ。

 

10月15日 9:58            13:34

 

 

卵のうは1個と思い込んでいたので、何かの間違いかと思っていたが、

うではないことが証明された。(きっと1~2個なのだろう)

 

10月5日 12:07

 

10月12日 9:08 

 

産卵場所はもう決めていたのだろう。翌日産卵した。

 

  ↑産卵場所                     産卵場所↑

 

 

大好きだった月刊漫画雑誌と大好きな漫画です。登場人物のなかの次女「三枝」の担任の長島先生が好きでした。当時の自分の年齢は担任に憧れを抱く小学生でしたが、長女の高校生「一枝」の気持ちになっていました。長島先生と一枝は好意を寄せ合っていたのです。いっきに60年前にタイムスリップしました。

我が家の裏にいるナガコガネグモが産卵した。

 

バッタを捕まえて網に投げ入れると、

かかった瞬間、獲物のそばに来てぐるぐる巻きにする。

この特技のおかげで大きな昆虫も捕獲できる。

 

ところが今朝は知らん顔。いつもと様子が違う。

 

体色が褪せオーラもなく、ほっそりとしている。

網に触れてみたが、わずかに脚を動かすだけ。

 

きっと卵したのだ!(初見は8月24日)

 

2023年10月2日 6:50

 

前日、丸々としていたのに、

 

2023年10月1日 14:18  

 

翌日はしぼんでいた。

 

腹部の膨らみがなくなり横のライン間が広く見える。

体色もまだら。

葉っぱの形のような線が薄れ、体の力が抜けている。

 

2023年10月2日 6:47  

 

  


昨夜に産卵し、卵のづくりには朝方までかかったのだろう。

バッタに反応しなかったのはその直後だったのかもしれない。

 

約3時間後、バッタをグルグル巻きにしていて、

いつも止まっている場所まで運んでいた。

 

わずかに残った糸もエネルギーも使い果たしただろうが、

寿命は少しだけ伸びたかもしれない。

 

2023年10月2日 10:11

 

卵のうは母グモの見える場所にあるはず。

 

やっぱり・・・。母グモの横70cmほど離れた場所にありました。

 

2023年10月2日 7:06

 

7:07

 

糊で糸をくっつけたみたいだ。何百回 往復したのだろうか。

しっかりと防寒されていて中は暖かい。でも、空気は通すのだろう。

 

 

 

い。

 

シロカネイソウロウグモはヒメグモ科・イソウロウグモ属。

 

我が家の裏で見つけた2mmほどの個体は、

ナガコガネグモの網に9日間居候生活をしていた。

(観察者が注意深く撮っていたら、もう少しいてくれただろうに。)


目視ではわからなかったが、体形も体色もシンプル。

洒落た配色に品を感じさせる魅力的な美グモだった。

 

2023年9月12日 7:03  

 

初見はただの白っぽい色のクモ。

 

画像を拡大して、ヒメグモ科の仲間と分かったものの、

所有のクモの本を何冊めくっても、該当する個体はなく、

それらしき個体はあったが、体の色が違っていた。

 

2023年9月10日 15:30

 

頭胸部と腹部の中央線が臙脂、脚は薄い臙脂色。

 (ナガコガネグモの網の横糸の粘着部分がきれい)

 

 

ところが翌日の体色は、銀色の腹部に縦線と脚は黒だった。

 

それらしき個体に該当。シロカネイソウロウグモと同定できた。

 

9月11日13:06

 

幼体から成体になったから

ところがその後も臙脂色に写っていた。

 

カメラの趣味はなく、スタンダードなミニデジカメを使用。

数ミリのクモを何とか撮りたい一心。

 

クモは黒い体の種類が多い。それなら背景は白だ。

白い糸や網を引き立たせるのなら黒だと、単純に考え、

白と黒の厚紙を用意して適当に撮っていた。

 

この色の差はなぜ? 

 

初見と翌日だけは午後撮り。

 

初見は建物の陰になり、翌日は直射日光が当たる時間。

 

9月10日 15:30初見  9月11日 13:06

 

 

背景色と光の反射、撮る角度や時間など、

太陽光の影響だろう。お天気も関係するのだろうか。

 

背景が黒いと臙脂色、白では黒色に写っていた。

かといって、どちらともいえない時もある。

 

気づくのが早ければ時間差で撮ったのだけれど、

毎朝、確認が日課だったので、同じ時間帯になっている。

太陽はまだ当たっていない。

 

9月12日 7:04       9月14日 7:51

  

 

9月16日 

しおり糸を引いて少し落ちたため、撮りやすい位置になった。

 

6:42              6:45  

 

 

6:43              6:45

  

 

6:47    

 

6:49


9月17日 

 

しおり糸で無事に網に戻れたようで、反対側に移動していた。

 

7:56

 

7:59    

 

 

7:59             

 

 

8:01

 

 

8:03

 

8:04

 

 

翌日、せっかく元の場所に戻ってきたのにから落ちて、

                (観察者に落とされて)

9月18日 7:18

 

戻ってこなかった。 😢 腹部内側は黒色。

 

9月18日 9:26

我が家の裏の隅にナガコガネグモが網を張っていて、

網には糸の束でぐるぐる巻きにされた獲物がかかっていた。

もしや数日前から来ていたオスなのではないだろうか。

 

目を近づけたとき、横の方にとても小さなクモらしきものがいた。

体長は2mmほど。

 

調べた結果、他のクモの網に居候するシロカネイソウロウグモだとわかった。

 

2023年9月10日 15:30             初見

 

↑                 ↑          ↑

ナガコガネグモ          獲物  シロカネイソウロウグモ

 

9月11日 13:05               翌日

 

 

白色の厚紙をバックにして。

 

🕷シロカネイソウロウグモ🕷 ヒメグモ科 イソウロウグモ属

             体長♀2.5~3.5m ♂2~2.3mm          


コガネグモ類、オニグモ類、ジョロウグモ類、トゲグモ類など、

 他のクモの網に侵入して、網の主の捕えたものを盗み食いしたり、

 網にかかった小昆虫を食べる。」 新海栄一「日本のクモ」より

 

居候するクモはどの種も縦に張られた正常円網を選んでいる。

垂直円網は水平円網よりも壊れにくくて糸は太め。考えている。


腹部の表面は銀箔を細かくちぎって張り付けたような感じ。

黒のラインがあることですっきりとした印象。美グモだ。

 

9月12日 7:03          7:04

 

 

初見の翌日、ナガコガネグモのオスの姿はなく、

その場所には、反対側にいたイソウロウグモが移り住んでいた。

小さくても存在感は大。銀色に輝いて居場所を教えてくれる。

 

9月16日 6:49 少し落ちてたけれど戻ってきていた。
 

 

9月17日  翌日には初見の日と同じ場所に戻っていた。

 

網の主が獲物を何度もぐるぐる巻きにすれば大きく揺れる。

小さなイソウロウは恐れて移動するのかもしれない。

 

7:56 

 

どちら側になっても網の端にいて、円網部分には侵入しない。

 

7:59

8:01

 

その翌日は また反対側に移動し、ナガコガネグモのオスの後方にいた。

 

最初に来たオスは5本脚。このオスは6本脚。

 

9月18日 7:09 

  


観察者は、メスの体と大差ないバッタを投げ入れた。

網は丈夫で粘着力が強く、全てのバッタをキャッチした。

 

厚紙を差し入れ時にイソウロウグモが網から落ちた。

しおり糸では戻れない距離だったのだろうか、その後、姿を見ない。

 

6本脚のオスの滞在もこの日限り。(最初のオスは9月6日~9月10日まで居た) 

 

観察はしつっこくすると逃げられる。     

 

9月18日 7;17      7:18     悪かったね。

 

ナガコガネグモの網にオスが来ていた。

オスの体は横シマ模様ではない。


右の第一脚と第三脚、左の第一脚が欠けている。

(どの種類でも、多くのオスグモは脚を失っている。)

 

短い第三脚は体を支える役目のように思われるのに

それを含めて3本も失っていては網上で不安定だし、

第一、脚がそろわない。

 

一組だけはそろえられている。

ナガコガネグモとしてのプライドは守れたかな?

 

2023年9月6日 16:20   

 

オスの体長はメスの半分くらいで、1cm前後。

メスに圧倒される。

 

 

 

オスは50cmほど離れた網の上部にいたが、

 

 

9月8日 6:45  メスとの距離は相変わらず。               

 

  

9月なのに日差しはまだキツイ。

網上にただ止まっているだけのオス。

思いが伝わればこの暑さも辛抱のし甲斐があるけれど。

 

メスは網に獲物がかかるとサーっと近づき糸で包み込み、

牙を突き立て麻痺させて、その後もっと糸を巻き付ける。

見つけた瞬間、一気にグルグル巻きにすることもある。

 

オスと獲物の区別はできないメスには容易に近づけない。

5本脚ではなおさらだ。

 

 

目に入った瞬間ドキリ。グルグル巻きの中に、まさか・・・

 

9月10日 15:28 

 

いましたオス。無事でした。体勢は変わりません。

 

9月10日 15:30

  

 

 

翌日 姿がなかった。随分と脅かしてしまったからね。

(交接できていたらいいのにな。)