6ミリほどのコガタコガネグモの幼体が

我が家の古びたアミ戸の上に網を張っている。

 

初見から2カ月以上になるが、アミ戸から離れようとしない。

この場所で越冬するつもりなのだろうか。

 

コガネグモの仲間は縦に張られた円網にかくれ帯をつけ、

その中心部に脚を2本ずつそろえて止まっている。

 

初見は11月上旬。

軒下のつるし柿とアミ戸の間に糸をかけ、網を張っていた。


2023年11月8日 初見     

 

 

       堂々として凛々しくてカッコイイ。

 

2023年11月9日 翌日も姿があって嬉しかった。       

       


軒は狭く、日当たりがよいが風雨が直撃する。

長く居るとは思えなかった。

 

忘れていては思い出し、その時に見に行く程度にしていた。

 

2023年11月19日    少し下に移動していた

 

体長 「日本のクモ」より

 

コガネグモ      ♀20~30mm  ♂5~7mm

チュウガタコガネグモ ♀15~18mm  ♂5~6mm

コガタコガネグモ   ♀ 6~12mm  ♂4~5mm

 

メスの大きさで名前が付けられているようだ。

 

成体は鮮やかな模様や大きさから同定できるのだろうが、

幼体は茶系統で体の模様もわかりにくく、判別は難しい。

 

成体になった時の腹部の模様から推測し、

コガタコガネグモ幼体と同定した。

 

 

造網性は脚先に3本のツメがあり、網の糸に引っ掛けて歩く。

アミ戸に面して張られた網の輪郭がわからないので

アミに止まっているように映る。

 

約1カ月目。

この場所が気に入ったようで、かなりリラックスしている。

 

2023年12月2日          5~6ミリ

 

翌朝、姿がない。

 

いた!アミ戸の上部の右の隅に大きく移動していた。

ここなら雨にぬれないね。

 

しかし脚に力がない。死んでいないのだろうか。

そっと触れた。

 

(おおー!)糸を引いて下りてきた。生きていた。

止まった場所は初見の近く。

滅多に見ないポーズにカメラを取りに行く。

 

 

アミ戸は古いが、アミは10月に張り替えた)

 

 

初見から1カ月が過ぎた。

数日おきに移動しているようだが網にかかる昆虫はいない。

食事もせず、風雨にさらされながら越冬して春を待つ・・・

泣けてくる。

 

2023年12月10日  

 

夜の間に移動するのだろう。小さな命は無事に年を越せた。