X（旧Twitter）で
教員の方のアカウントが
「私が学年主任の間の7年間は
不登校を出しませんでした」
というような発信をしてるのを
見かけました。
出しませんでした
という言い回しに違和感・・
対人支援をやっていると、
支援とは全然関係のない偶然の要素が
状況を変えることってざらにあるのです。
とても苦しんで悩んでいた方が
たまたま、昔の友人に会い
優しい言葉をもらって回復するとか
上司とのつきあい方に悩んでいたら
上司が異動になって解決するとか
肩透かしをくらうようなことが
けっこうよくある。
ほんとにある。
私たち援助職が
悩みに寄り添い、話を聴き、
今できることを一緒に考えて伴走する傍らで
だれしも状況は常に変わっていく。
その状況の変化が解決につながったりもする。
もちろん、対人支援職はいつも
ベストな関わりを模索しないといけないけれど
今の状況は
自分の支援とは全然違うところで変わったり
維持されていたりもするのです。
支援職の支援だけで
ものごとが動いたり維持されたりすることって
ないんだよなぁ。
支援は、ものごとが動いたり維持されるための
土台にはなっていると思うけれど。
出しませんでした、という言い回しに
抜け落ちているなぁと思うのは
支援職である自分以外の要素が多分に絡んで
ものごとが動いていく、または維持されるという視点です。
確かにこの教員の方は
きっと素晴らしい関わりをされていて
不登校になりにくい土台にはなっていたんだと思う。
いい先生でいらっしゃるのだろうと思います。
ですが、土台を整えたその先は
その生徒さんの生きる環境とか
親を含め、ほかに関わりのある何人もの人とか
推しのアイドルとか
アニメやドラマなどの二次元の存在さえ
生徒さんの状況に影響を与えます。
その人を社会の中で捉えていくって
そういうことだと思うのです。
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