双極性障害を抱える方と接していると
イライラして不機嫌だったり
なんだか怒りっぽいなと感じるときがありますね。
「この人こんな人だったんだ!」って
思ってしまいがちなんですが
実はこのイライラは
病気のせいなのです。
躁状態の特徴
双極性障害は
いわゆる「躁うつ病」と呼ばれているもので
活動的な躁状態と無気力になるうつ状態を繰り返す
病気です。
躁状態は
「気分がよく活動的」などとよく説明されますので
ハイテンションになるようなイメージを持たれがちなんですが
イライラ・怒りっぽい躁
も存在します。
このイライラ・怒りっぽい躁をもつ患者さんは
躁のときにはとにかく気分が不快。
ちょっとしたことでイライラしてしまい
相手に突っかかったり
モノに当たったりしてしまうのです。
どうやって相手を言い負かしてやろう・・!?
という気分になる
と話される方もいらっしゃいました。
躁は疲れるし、つらい
イライラ・怒りの躁は
人間関係に影響を及ぼします。
本人は決して
相手を傷つけよう、怒らせようとして
やっているのではありませんが・・
このイライラは止めることが難しいために
他者との関係にひびが入ってしまうんです。
病識のしっかりある方では
理性で制御しようと努力されますが
めちゃくちゃ疲れることなんですよね。
・虫の居所が悪い
・むしょうにイライラする
・人の言うことがやたらと引っかかる
私たちもこういう日ってありますが
ちょっとしたことで気分転換できたり
しばらく一人になれば
なんとなく忘れることだってあります。
しかし、双極性障害が引き起こすイライラ・怒りは
何度気分転換しても
一瞬忘れても
しつこく患者さんに襲いかかるのです。
躁でイライラしている患者さんへの接し方
身近に双極性障害の方がいて
その方がイライラ・怒りっぽい躁の持ち主である場合。
躁のときには、
そっと距離をとりましょう。
つかず離れずの距離で、そっと見守る。
もし突っかかってこられたり
トラブルになっても
どちらも悪くありません。
ひとえに病気のせいです。
患者さんと一緒にいれば
傷ついたり嫌な思いになることもありますが
患者さん本人も
ほんとうはそんなこと言いたくないんですよ。
そっと距離をとる・・と言うと、
「えーー冷たくない?それでいいの?」と
思うかもしれませんが
躁のときの自分の行いを
うつに転じてから思い出し
(特に他者を傷つけた、誰かに迷惑をかけた、などの行為)
後悔と自己嫌悪に陥る方が非常に多いのです。
その後悔から、
「死にたい」という思いにつながることも少なくありません。
躁のときにつかず離れずの距離をとることは
患者さんに
「また人を傷つけてしまった」
「迷惑をかけた」
という思いを抱えさせないために
とても大切なことなんです。
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