【227話】嘘を信じてもらわなくちゃ! | 恋心、お借りします

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(自称)水原千鶴を応援する会の会長。
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【227話】嘘を信じてもらわなくちゃ!

 

■ English translation

[ch 227] We Need Everyone to Believe Our Lies!

 

 

 

はいどーも!甲楽わんです。かのかり楽しんでますか。

 

一か月後の4月18日は、千鶴の誕生日ですね。それに向けて、千鶴視点のかのかりレビュー「水原千鶴の恋物語」の書き直しと英訳をしたいですね。

 

それでは、今週の話をしましょう。223と226話の記事で話さないといけないことはほとんど話してしまったので、今日はあまり話すことはありません。キスに対する瑠夏や真美のリアクションについては、226話の記事を読んでください。

 

■ 【223話】まさに分水嶺! 千鶴の後悔と決意

■ 【226話】ちづるのキス 本当の彼女になるための決断

 

 

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◆今は正真正銘 和也さんの彼女です 227話

 

千鶴はよく頑張りましたね。今やるべきことをやれました。周りの人に和也の嘘を信じてもらうために、ベストを尽くしましたね(ハグ&頭ナデナデ)。

 

こちらのブログを読んでいる方は、当然分かっていると思いますが、この瞬間本当に二人が付き合い始めるということはありません。和也は千鶴がキスをしてくれたのも「正真正銘の彼女だ」と言ってくれたのも、自分の嘘を隠すために協力してくれたんだと思っています。嘘の演技だと思っているわけです。水原にそこまでさせてしまって、マジでごめん、という感じでしょう。千鶴も、和也がそう受け取るだろうと分かっていたから、本心を言葉にすることができたわけです。「真実の嘘」とでも言いましょうか。千鶴が和也に「ずっと好きだった。恋人になりたいです。」と伝えられたわけではありません。そこは、誤解のないようにしてください。

 

千鶴が和也の恋人になると決心したところ(223-227話)で、嘘を真実にするドラマもやっと折り返しというところでしょうか。ここからが本番ですね。千鶴も和也も、ちゃんと恋人になりたいですとお互い思っていることを打ち明けなければいけません。まぁ、道のりは長いでしょう。一年(50話)くらいかかるかもしれませんね。いや、かけてくれないと嫌です。

 

今回は、まず千鶴の気持ちの流れを簡単に話した後、二人の状況を整理したいと思います。

 

 

 

  嘘を信じてもらわなくちゃ!

 

本当なら、もう恋人になっていなければいけなかったんです。和也がずっと好きだったと打ち明けてくれたあの日、振り返って私も好きだよ言わなくちゃいけなかった(174話)。告白から逃げちゃいけなかった。今の千鶴にとって、和也とレンタル彼女と客の関係であることは間違いで、恋人関係である方がよっぽど真実(正しい関係)でしょう。

 

レンタル彼女であるということがバレ、和也との恋人関係が嘘だとバレてしまいそうになります。千鶴は、木ノ下家の人たちのことを大切にし、尊敬し、彼らに感謝しています。しかし、それがレンタル彼女としての演技だったと思われれば、その真実が嘘になってしまう。さらに、小百合さんを騙していたことを責められ、嫌われてしまう。

 

そのとき、和也が嘘を重ねて、本当に付き合っていることにしてくれようとした。振られてもなお、千鶴を守ろうとし、大好きだと言ってくれた(224話)。

 

 

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◆和也の告白から逃げ続けた来たことを後悔した千鶴 (223)

 

ずっと和也に本心を打ち明けられず、彼の告白から逃げ続けてきたことを後悔した千鶴は、和也の嘘を嘘で終わらせる気はありませんでした(【223話】まさに分水嶺! 千鶴の後悔と決意)。

 

 

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◆キス 227話

 

最初の一歩を踏み出します。これ以上大切な人たちの気持ちを裏切らないために。未来を変えるために。嘘を真実へと変えるために(【226話】ちづるのキス 本当の彼女になるための決断)。

 

 

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◆和也とのキスに顔を赤く染めた千鶴 227話

 

和也にキスした千鶴は顔を真っ赤にします。恥ずかしさでいっぱいで、心臓もバクバクでしょう。彼に好意を見せるだけでも苦労するこの子が、キスをするんですからね。

 

でも、そんなこと言ってられません。とにかく今は彼の嘘を周りに信じてもらわなければいけないんですから。千鶴は気持ちを切り替えるように口を結びます。

 

 

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◆嘘を信じてもらわなくちゃ! 227話

 

和也がついた嘘は、千鶴とはレンタル彼女と客の関係だったけれど、小百合おばあさんが亡くなる少し前から付き合い始め、今は本当に付き合っているというもの。千鶴もその嘘に話を合わせます。

 

皆さん ごめんなさいっ! ずっと騙してて!

私は… 「レンタル彼女」です…

水原千鶴は… 「嘘の名前」で

本名は「一ノ瀬千鶴」と申します…

この度は 多大なるご心配と… ご心労をお掛けしてしまったと思います…

はじめはただのお仕事でした

私は「彼女」 和也さんはお客さんでした

でも折に触れ 和也さんの優しさや お人柄を知ることで

いつのまにか 「お客様」とは思えない自分に気が付きました

すみません すぐにお返事できなかったのは

あまりの事で 頭が真っ白になってしまったからで…

 

周りに自分がレンタル彼女であることや、一ノ瀬ちづるという名前であること、仕事で出会ったけれど彼に恋をしたことを説明します。話していることはすべて本心です。ものすごく恥ずかしかったでしょう。でも、そんなことよりも周りに和也の嘘を信じてもらわなくちゃと必死だったはずです。

 

 

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◆今は正真正銘 和也さんの彼女です 227話

 

戸惑われるとは思いますが でも御覧の通り何も変わりません

今は正真正銘 和也さんの彼女です

 

そして、千鶴は顔を上げると、しっかりとした口調で自分は本物の彼女だと宣言します。それは嘘。しかしその先には、本物の恋人になる未来が見据えられています。

 

キスまでしたうえ、はっきりと正真正銘の彼女なんだと言い切ったんだから、周りも反論する余地はないでしょう。よほど疑い深い人でなければ、本当に二人は付き合っていてるんだと信じるはずです。

 

問題は、この嘘を真実にできるかどうか。千鶴の新たなドラマの始まりです!

 

 

 

  和也と千鶴が恋人になるためには

 

ではでは、落ち着いて今の二人の現状を整理していきましょう。

 

まずは和也から。和也は千鶴がキスをしたことも、「正真正銘の彼女」だと言ってくれたことも、すべてプロとしての仕事であり、自分の嘘を隠すためにやってくれた(つまり嘘)だと考えるはずです。ものすごく迷惑をかけてしまったわけです。そんな無理をさせてしまって、嫌われてしまっただろうと不安に思っているでしょうね。あなたは和也がちづるの本心に気づくのでは、と期待するかもしれませんが、あれを千鶴が本心だと都合よく考え、付き合えるだなんて思考回路は回りません。そこまで和也は調子のいい人間ではないです。

 

さらに、千鶴に振られてしまったと思っています。水原は自分と付き合う気なんてない、と思っている。千鶴のことを大切に思う和也は、ちづるとの約束通り、早く周りに「分かれた」と告げて嘘の恋人関係を終わらせるべきだと考えるはずです(【219話】一ノ瀬ちづる 新たなるスタート)。千鶴の気持ちはつゆ知らず。まさに「すれ違い」ですね(だから千鶴は、和也を止めないといけません)。

 

和也が千鶴と恋人になるためには、そこからまた告白するというところまで、気持ちが届かなくてはいけません。何かをきっかけに千鶴の本心に気づき始めるのかもしれないですし、誰かに励まされもう一度告白するんだと決意するのかもしれません。どういう経緯になるのかはお楽しみですね。水原に告白できないという障害は174話で一度超えてしまったので、それを越えること自体はさほど難しくはないはずです。

 

一方、ちづる。この嘘で、おそらく周りは二人が本当に付き合っていると信じてくれるでしょう。しかし、和也に好きだと伝えられたわけではありません。まだ、その壁は超えられていません。でも、この壁を乗り越えない限り、千鶴は和也の本物の彼女になることはできません。どういう気持ちをエネルギーにしてそれを超えていくのか、という物語が展開されるはずです。千鶴の気持ちを動かすのは、和さんなのかもしれないし、小百合さんなのかもしれないし、和也なのかもしれません。

 

東京へ帰った後、おそらく和也に近づこうとする千鶴が描かれると思います。これまで、千鶴の和也への思い(二人の関係性)が変わったときには、必ず今まで見られなかった千鶴が描かれてきました。千鶴が和也に海で助けられ、彼の力になりたいと思ったとき、彼に女優としての自分を応援されて、もっと仲良くしたいと思ったとき(恋心が膨らみ始めたとき)、自分の恋心を自覚したとき、彼がずっと自分を好きでいてくれたと知ったとき(二人の未来を信じられたとき)、などなど。

 

和也にキスした瞬間、千鶴は和也の恋人になるために前へ進むと決めたわけです。そう決意した後のちづるが描かれるはずです。やらなければいけないことは、とにかく気持ちを見せることです。もっと一緒にいたい、近づきたい、と伝えることです。好きだと伝えられる自分になることです。一生懸命和也との距離を詰めようとする、デレデレな千鶴が見られると期待してます笑。

 

 

 

  千鶴 vs 瑠夏

 

そして、麻美なんかよりよっぽど大きな障害になりうるのが瑠夏ですね。麻美がやれることは、せいぜい嘘を暴いたり、嘘の恋人関係を壊したり、レンタル関係を終わらせるくらいでした。二人の信頼関係(つまり愛し合っている)という真実に関しては、何一つ手を出せなかったわけです。だから麻美が何をしても、恋人にならなきゃと二人の気持ちを煽るだけで、何もできなかったに等しいんです。しかし、瑠夏は、本当に二人の信頼関係や未来を壊せるだけのポテンシャルを持っています。

 

今和也は千鶴に振られたと思っています。そう簡単に気持ちを切り替えることなんてできないとは思いますが、それでも千鶴を諦めて新しい恋へと向かわなければいけないと考えているわけです。そこに、瑠夏ちゃんが全力アプローチしたら、まだ好きではなくても、これから好きになればいいと自分を納得させ、付き合い始めるかもしれません。また、お泊りされたときのように(65話)エッチに誘われたら、もう千鶴との未来はないと思ってるんだから、瑠夏ちゃんとしてしまいかねない。そうなってしまったら、千鶴は和也をデートに誘うことも告白することもできなくなってしまいます。まぁ、そんな最悪のシナリオが描かれるはずありませんが、あくまでそういう状況にいるという話です。

 

千鶴が和也にキスをして正真正銘の彼女だと言ったのを見て、瑠夏は気が気じゃないでしょう。シンプルに千鶴が和也にキスをしたことにも不満はあると思いますが、そんな事よりも千鶴が和也にキスが出来てしまったという事実(千鶴の和也への思い)への恐怖が半端ないはずです。レンタル彼女がお客さんにキスをするのはあり得ないことなのに、和也君の嘘を庇うためにそれが出来てしまった。確かに和也の嘘を隠すためには仕方がなかったのは事実ですが、それでもそんなことができてしまったのは、千鶴さんも本当は和也くんと付き合いたいと思ってるのではないかと疑って当然です。

 

瑠夏は泊りがけの旅行について行くと言った千鶴を見て、万が一の可能性を考え、もうすでに和也とエッチをした(自分と和也の関係はそこまで進んでいるのだから、おとなしく身を引いてください)とブラフを打ちました(187話)。和也君のことが好きなのではないかとさらに疑わなければならないこの状況で、瑠夏が黙っているわけがありません。いま瑠夏は和也の嘘を隠す立場に立っているため、今ここで千鶴に何か言うことはないと思いますが、後々(たとえば、プールでの出来事が落ち着いた後)、他人の彼氏にキスをしたことを責め立てるはずです(【226話】ちづるのキス 本当の彼女になるための決断)。そして、焦った瑠夏が大胆な行動に出てもおかしくありません。

 

正直、千鶴は瑠夏にかなり酷いことをしてきました。和也はただのお客さんで彼と恋人になることなんてありえないと言ってきた。また、彼の彼女になれとさえ瑠夏に言った。なのに、本当は和也のことが好きで恋人になりたいだなんて、虫が良すぎます。瑠夏に責められて当然です。瑠夏が二人の関係に納得し、和也と別れますと言うまで、千鶴は和也の彼女にはなれないでしょうね。一方、瑠夏ちゃんは辛い現実にぶつかるでしょうが、後悔のないように最後まで戦ってほしいです。

 

 

 

という感じで、227話を振り返ってみました。なんだか最近は世間一般が神回だと盛り上がっているときに盛り上がらず、引き伸ばしだと言われているときにひとり神回だと言っている気がします(192話や223話)。まぁ、キャラクターが行動に移す前に気持ちの部分を読んでいるからなんですが。読者の視点とかなくなってしまって、ちづるや和也、瑠夏、麻美の視点でしか漫画を読んでいない。漫画の表現をすべて捨て、脳内で実際起きた出来事に変換し、それをそれぞれの視点で感じるという読み方をしています(もはや漫画への冒涜)。外側から見て千鶴ちゃん可愛いなと思うよりも、千鶴の中から外の世界を感じて彼女の気持ちに共感してる。アナリストの悲しい現実ですかね笑。

 

では、次の記事で!