1983年の台湾映画。「少林寺疾風黄金拳」という邦題でVHSが出ていたそうです。
少林寺に「馬練功房」なるところがあり、銅人ならぬ銅馬がいるそうです。「廿四溜馬」は「少林木人巷」や「十八銅人」、「三十六羅漢拳」より難しいそうです。銅馬の攻撃が難しいやら、残酷やらで過去に完璧にマスターした者は激少ないとか。現在、危険過ぎるとして「馬練功房」は閉じられていました。
鷹を飼い慣らしている白鷹さん。輿に乗って移動しています。謎の刺客たちに襲われても平気。だって、優秀な部下がたくさんいるから。ビビらないで腕に鷹を乗せる白鷹さん、すごいな。
謎の刺客たちは少林寺にかかわりのある者たちのようでした。白鷹さんは皇兄が少林寺に甘いから、自分を襲ってくるんだと皇兄の政策に苛立ちます。側近の魏平澳さんが少林寺を潰す作戦に取り掛かります。
「聖劍風雲」の場所が寺として使われていました。陳少鵬さんが僧たちを厳しく鍛えていました。しかし、現在の少林寺は戦うための武術を求めていませんでした。己を高めるための武術ということで、「三十六房」でがっつりやっていた陳少鵬さんとしては物足りない感じ。高僧の意見に納得いかず、立ち去ります。
馬をたくさん飼っている尤少嵐さん。放牧から戻ってきます。しかし、彼に気がある趙咏馨さんが囲いを開けて、馬を逃がしてしまいます。馬の乗り方を教えてくれないから、こんな意地悪をしたとのこと。馬はそんなに遠くに行っておらず。1頭の馬に蘇真平さんがお酒を飲みながら、寝ていました。
かつて少林寺にいた蘇真平さん。今は訳ありの身のようです。尤少嵐さんは彼から馬の面倒を見る仕事を任されており、ちゃんとやっていないのではと疑われます。ちゃんとやりますと反省して、終了。
そこに怒りが収まらない陳少鵬さんが歩いてきます。蘇真平さんの酒を奪い、飲みます。相当、怒ってます。蘇真平先輩になだめられます。
清が圧力を強めてきているのを感じ、がんばらねばと思っている陳少鵬さんにとって、今の少林寺の方針は到底納得できるものではありませんでした。
少林寺だけで清に抵抗するのは無理。たくさんの仲間と出会うために旅をしたらどうかと蘇真平さんは薦めます。ナイスアイディア!機嫌が直った陳少鵬さんは寺に戻ります。
蘇真平さんは腕のない陳松村さん、脚のない康照明さんとすれ違います。彼らも蘇真平さんの下で働いており、「馬練功房」を見張る役をしていました。
早速、出かける陳少鵬さん。
食事をしている魏平澳さんのところに若者2人がやってきます。少林寺を潰す仕事を引き受けたようです。陳少鵬さんが食事をしにやってきます。
彼に目を付けた3人。青服の若者1人がかつて少林寺で修行をしていたと嘘をついて陳少鵬さんに接近します。そして、嵯峨山へ一緒に行こうとします。
白鷹さんは鐘に頭突きします。その音が特殊らしく、近くにいた人たちは皆、苦しみます。魏平澳さんは陳少鵬さんのことを知らせます。彼を利用して、少林寺を潰すのだ!
陳松村さん、康照明さんが棋象をしています。下っ端の僧が康照明さんにアドバイスしたため、勝ってしまいます。陳松村さんはズルいと怒り出します。蘇真平さんがやってきます。
10年以上前、蘇真平さんは僧なのに犬を食べたために罰として「馬練功房」を見張る役を命じられたそうです。
嵯峨山の道士 馬金谷さんのところに手紙が届きます。手紙を読んで怒り出します。挑戦状でした。先ほどの若者の片割れ(茶服)がトラブルを起こすため、少林寺が書いたという偽の挑戦状を持って行ったのでした。
青服は途中で同行を止め、陳少鵬さんだけにします。何も知らずに嵯峨山に着いた陳少鵬さんは少林寺の刺客と誤解され、襲われます。(嵯峨山は「南拳北腿鬥金狐」に出てきた寺でした。)
話を全く聞いてくれず、襲ってくるので、陳少鵬さんは逃げます。川で水を飲んで休憩していると、また青服と会います。
馬の世話をしながら、自主トレを欠かさない尤少嵐さん。師叔である陳松村さん、康照明さんが戦いを挑んできます。強い。川に落とされてしまいます。趙咏馨さんが心配そうに陰から見ていました。
彼らはかつて少林寺で修行していた僧で、「少林三十六房」の使い手でした。「廿四溜馬」をマスターする途中で銅馬によってけがをして、腕を失い、脚が動かなくなったという設定でした。
「廿四溜馬」に興味を示した尤少嵐さん。師叔たちは先に「溜馬神功」をマスターすることを薦めます。
陳少鵬さんは青服の案内で「女忍者」に出てきた寺へやってきます。茶服の男が目配せをして、立ち去ります。ここは華山でした。挨拶をして門をくぐろうとすると、また襲われます。茶服の男がまた嘘の手紙を置いていったからでしょう。事情がよくわからない陳少鵬さんは仕方なく立ち去ります。
尤少嵐さんは蘇真平さんに内緒で師叔と共に「溜馬神功」の修行を始めます。
陳少鵬さんには常に青服と茶服の男がついて回り、彼を騙そうとします。赤い服を着た刺客たちに襲われたことで、陳少鵬さんは誰かに狙われていることを察知します。
魏平澳さんは計画が失敗したことを白鷹さんに報告します。白鷹さんは陳少鵬さんに手こずる部下たちに怒ります。チベットに遣いを送って、付き合いのあるラマ僧たちをすぐに連れてくるように命じます。
峨嵋山と華山派の道士たちが少林寺にやってきます。高僧が彼らを招き入れ、陳少鵬さんは悪い人ではないです。と、説明をしていると、陳少鵬さんが戻ってきます。
道士たちはもらった手紙を見せます。それを見て、合点がいった陳少鵬さん。自分たちを騙そうとする存在がいると知ります。陳少鵬さんは読み書きができないので、手紙を書くことができないと高僧は説明します。真相を明らかにするから、帰ってくださいとお願いをして、引き取ってもらいます。
白鷹さんはイライラ。ラマ僧たちの到着が待たれます。
尤少嵐さんはすっかり強くなり、師叔2人が一緒に攻撃してきても対応できるようになっていました。師叔2人は勝手に「馬練功房」の封印を解き、彼を入れます。
蘇真平さんが寝ている間にやれることをやってしまおうという豪快な師叔2人と下っ端の僧と尤少嵐さん。できる限りのアドバイスをして、師叔2人は銅馬を操作する場所へ向かいます。
銅馬がすごい。修行の音が屋外に漏れるので、僧は巨大な臼を引いて、誤魔化します。先輩の僧たちにバカにされても平気なふりをして、臼を回して、誤魔化し続けます。お蔭でかなり練習することができました。
白鷹さんはラマ僧 馬場さんと楊雄さんを迎えます。彼らはミニシンバルのような武器を使って、峨嵋の道士を襲います。
尤少嵐さんは修行の場に趙咏馨さんを連れてきます。少林寺は女人禁制なので、当然、師叔たちは怒り出します。仕方なく、外で待つように言います。
激しい修行で気を失ってしまった尤少嵐さん。みんなで荷台に乗せて、趙咏馨さんも荷台に乗せて、少林寺から運び出します。
あまりに酷いけがだったので、蘇真平さんが手当てをすることに。蘇真平さんは勝手に修行を始めた師叔2人をボコります。趙咏馨さんが争いを止めてくれました。
陳少鵬さんはすぐにキレないように気を付けて、若い僧たちを指導し、高僧も戦うことを想定した修行をOKすることにより、僧たちは力をつけていきます。
しかし、華山派もラマ僧たちに倒されます。次は少林寺・・・
高僧は峨嵋と華山派がやられたことを知り、自分たちにも危機が迫ってきているのを感じます。ラマ僧たちがやってきます。結構いい感じで襲ってきますが、たくさんの僧が出てきたのを見て、逃げます。
蘇真平さんはおいしそうに何かを食べています。尤少嵐さんも食べたいのですが、薬湯に浸かっているため、出られません。我慢です。
白鷹さんはラマ僧たちの報告を聞いて、「廿四流星」という24人のファイターを使って少林寺を再び襲うことを提案します。
ラマ僧たちを追い払ったものの、心配する陳少鵬さん。ミニシンバル攻撃を何とかしなくてはなりません。1人で作戦を練ります。
尤少嵐さんと蘇真平さんは趙咏馨さんに食事を作ってもらい、和やかな雰囲気で食事をしようとしていました。しかし、尤少嵐さんがまた「馬練功房」で修行をしたいと話をすると、蘇真平さんは怒り出します。
尤少嵐さんは清勢力を止めるために何かをしたいと思っていたのでした。蘇真平さんに自分の3発のパンチに耐えられたら、入れてやると言われます。3発のパンチを受けても平然としている尤少嵐さん。これは再開するしかない。
蘇真平さんの許可をもらい、正式に修行スタートです。初級コースをクリアし、遂に銅馬24頭がいる最終ステージに進みます。これまで以上に厳しい攻撃に苦しむ尤少嵐さん。がんばれ!
少林寺にも危機が。白鷹さんが直接、少林寺を訪ねてきたのです。一方的な圧力に穏やかに対応する高僧。陳少鵬さんは仕方なく従いますが、我慢できません。白鷹さんの挑発に乗り、手を出してしまいます。白鷹さんの部下は強く、修行僧たちはやられてしまいます。
1つ技をマスターすると24個ある部屋の扉が1つ閉まっていきます。尤少嵐さんはこつこつがんばります。
1人でがんばっていた陳少鵬さんですが、楊雄さんたちに襲われます。高僧たちが一切手を出さないのはなぜ?
ミニシンバル攻撃に怯まない陳少鵬さん。彼は前回の攻撃を反省し、耳栓をしていたのでした。陳少鵬さんは耳をシンバルて斬り落とされます
「廿四溜馬」をマスターした尤少嵐さん。「馬練功房」を出ようとすると、「廿四流星」がなだれ込んできます。
陳少鵬さん、次は右腕を斬り落とされます尤少嵐さんが登場。ものすごい勢いでラマ僧たちを倒しておきます。そして、白鷹さんとのラストバトルに進みます。
戦う中で白鷹さんには1つしか死穴がないと気づく尤少嵐さん。自分の死穴を探してくると勘付く白鷹さん。右足の裏が死穴でした。めっちゃ押したら、血がぴゅーと出てきました。
尤少嵐さんが白鷹さんを殺そうとすると、蘇真平さんが瓢箪を投げて、阻止します。高僧が白鷹さんに丁寧に謝罪。白鷹さんと魏平澳さんたちは偉そうな態度を維持したまま立ち去ります。
高僧は尤少嵐さんのがんばりを褒め、「馬練功房」の管理と少林寺の武術指導をお願いします。僧になると、趙咏馨さんと結婚できないので、俗人のままで引き受けることにします。
最後、「溜馬房」に入っていくシーンで終わりです。
おおぃ一番がんばっていた陳少鵬さんはどうなったの!?耳も右腕も失ったのに。酷い・・・
白鷹さんよりも何もしなかった高僧に腹が立ちました。
尤少嵐さんのキレのあるアクションがよかったです。
陳松村さん、康照明さんもすごくて、感心してしまいました。
しかし・・・。やはり陳少鵬さんが気の毒だったよ。