1978年の台湾映画。
十二支のキャラに扮したファイターたちがOPに登場
「太平街」で岳陽さんから占いの結果を聞いていた男性は宝探しをするつもりでした。しかし、岳陽さんからいいメッセージをもらえず、周りの人からも「断腸谷」から聞こえてくる曲は危険だと止められます。なので、自分の耳を叩いて、耳を聞こえなくして、立ち去ります。
「断腸谷」にいる哭喪人の上官靈鳳さんと弟分2人。仕事を終え、休んでいると、先ほどの男性が墓の前にやってきます。
駄賃をもらうために彼の横で泣きます。が、反応なし。彼は耳が聞こえないと知った上官靈鳳さんは無理にコミュニケーションを取ろうとして失敗し、お尻ぺんぺんされます。
弟分が助けてくれます。男性は財布を落として、立ち去ります。自分たちのものにしちゃいましょうと言う2人対して、返してあげようと言う律儀な上官靈鳳さん。
彼女は1人で歩き回って、男性を探します。美しい箏の音が聞こえてきます。これが「断腸音」でした。鳥が死んで落ちてきました。上官靈鳳さんは死を覚悟しますが、隠れて死ぬのは嫌なので、日の当たる場所に出ます。
曲は彼女を悲しい気持ちにさせます。不幸な生い立ちで今もその日暮らしの彼女。ずっと貧しいままで死ぬなんて、なんか悔しい・・・!感情をぶちまけていると、曲を奏でていた箏の弦が切れ、弾いていた女性は胸に痛みを感じます。
「五路財神道府」と書かれた洞窟ににたどり着いた上官靈鳳さんは警戒しながら、中に入っていきます。奥で宝の箱を発見します。骸骨を発見した彼女は気の毒に思い、彼を葬ってあげることにします
鍬を見つけ、近くに穴を掘ります。変な音がしたので、手で掘ると、箱を発見します。箱には掘り当てた人に与えると書かれてありました。中に手紙と剣が入っていました。
実は宝石に手を伸ばせば、死ぬ仕組みになっていたそうです。自分を葬ってくれようとしたお礼に「断腸劍」をあげると書かれてありました。で、断腸人に会ってほしいということと、もうすぐ洞窟が崩れることも書かれてありました。
上官靈鳳さんは大急ぎで骸骨を葬ります。洞窟の端に先ほどの耳の不自由な男性の遺体を発見。彼は宝に手を伸ばしたので、毒か何かで即死したようです。彼の側に財布を置いて、脱出します。
細い枝が1本渡されただけの場所を通っていると、反対側から袁時和さんがやってきます。すれ違えないのに、彼が無理に通ろうとするので、上官靈鳳さんはバランスを崩し、川に落ちてしまいます。
滝の下にいました。動こうとすると、その場にいなさいと言う声が聞こえてきます。袁時和さんが上から話しかけていました。彼女の横たわっている石は2時間で彼女の傷をすぐに癒す効果があるということでした。滝も効果があるらしい。川に転落した衝撃は大きく、彼女は意識を失ってしまいます。
袁時和さんは彼女を背負って、琴を弾いていた女性のところへ戻ります。女性は侍女に頼んで、上官靈鳳さんを目覚めさせます。
上官靈鳳さんは美しい女性が断腸人だと知って、驚きます。断腸人は彼女を十二支の洞窟へ案内します。3年前にここにやってきて、発見したそうです。11匹はそれぞれの功夫について描かれた絵を壊して、立ち去っていました。しかし、龍だけは今も残っていました。十二支の中で最も強力とされる龍の門は岩で固められており、入れません。断腸人は彼女に中に入って技をマスターしてほしいと頼みます。
自信がもてない彼女でしたが、石と滝の力でパワーアップしているし、断腸劍があるから大丈夫と言われます。
上官靈鳳さんは功夫は殺しに結びつくから、学びたいと思わないと入るのを拒否します。
断腸人は家族の仇を討ち、故郷に戻りたいと思っていました。しかし、彼女はあまりにも体が弱く、それは無理でした。身の上話をされ、泣きつかれた上官靈鳳さんは彼女の代わりに入ることにします。
岩に断腸劍を刺すと、岩が切れていきます。龍門が開きました。秋にまた会いましょうと約束をして、上官靈鳳さんは激寒な龍門へ入っていきます。
そして、暗い中、断腸劍を反射させながら壁画を見て、龍拳をマスターしようとがんばります。彼女は龍拳をマスターし、龍チックな派手派手衣装になります。似合う。
秋断腸人は上官靈鳳さんが仇を討ってくれることを願います。侍女は彼女を迎えに洞窟へ行きます。
5人のファイターたちが歩いています。銀を投げて、寝ている岳陽さんを起こします。彼らは胸に金、木、水、火、土のマークがついていました。5人は「断腸谷の場所を知りたい。」と尋ねます。
この声は袁時和さんに聞こえていました。目が見えない彼は5人相手に戦います。
しかし、5人とも強いため、けがを負い、逃げることに。断腸人はけがを負った袁時和さんを発見します。彼は逃げるようにと言葉を遺して、亡くなります。彼の死に落ち込んでいると、5人がやってきます。
断腸人は南海の姫でした。5人は父の死を知らせます。そして、5人は後を継いだボスの命令を受けて、彼女に戻るよう話をします。
彼女はボスが父を殺し、南海を制圧したと考えていました。ボスは彼女と結婚して、地位も名誉も手に入れようとしていました。
上官靈鳳さんが龍門から元気に飛び出してきます。そして、侍女と共に断腸人のところへ向かいます。
絶対にボスの側に行きたくない断腸人は一瞬の隙を突いて、窓から崖へ飛び降ります。
上官靈鳳さんと侍女は袁時和さんの遺体を発見し、断腸人がいないことにショックを受けます。彼女を探すのと、仇を討つために出かけることにします。
万が一、会えなかったときのために断腸人は手紙を残していました。「十二破五。遇白用紅。」と書かれてありました。暗号めいた言葉はきっと重要に違いない。言葉を心に刻んで旅立ちます。
侍女は一緒に行かないと言い出し、窓から身を投げます。泣きながら上官靈鳳さんは復讐を誓います。
久しぶりに「断腸谷」に来た上官靈鳳さん。少し感傷的になりますが、秒で弟分と再会できます。
3人が街に行くと、信じられなくらい荒れていました。岳陽さんだけはまだいました。宝探しを目指す人々によって街は賑わっていましたが、洞窟が崩壊したことで街が魅力が失われ、寂れてしまったそうです。
岳陽さんは上官靈鳳さんに「宝の半分を頂戴。」と明るく頼んできます。彼は頭がよさそうなので、断腸人の言葉の意味を解いてもらうことにします。彼は意味を解く最中、5人がさっき通っていったことを話します。上官靈鳳さんは話を遮り、彼らを追います。
5人に追いついた上官靈鳳さんですが、1人では太刀打ちできず。危険な状況に追い込まれてしまいます。弟分は助けに入ろうとしますが、岳陽さんに危険過ぎると止められます。
岳陽さんは天、地、人の3要素で5人と戦おうと提案し、3人で協力して戦うことにします。へっぽこな感じでしたが、3人の気迫は凄まじく、5人は逃げます。
上官靈鳳さんは岳陽さんが功夫のエキスパートだと思い、喜びますが、知識のみだと知らされると、がっかりして気を失ってしまいます。
安全な場所に彼女を移動させ、回復を待ちます。目覚めた上官靈鳳さんは5人を倒す方法を岳陽さんから教えてもらいます。彼は断腸人の手紙を思い出し、十二支が5人を倒す鍵になると考えます。
上官靈鳳さんは最も強い龍拳をマスターしたので、11匹はきっと従ってくれるでしょう。しかし、彼らはどこにいるのでしょう。岳陽さんはまたまた考えます。
早朝、鶏の鳴き真似をして、鶏を探し出します。鶏は上官靈鳳さんたちの目的を知り、手伝うことを約束します。
残りの10匹を探すことに。「三妙酒店」で待ち合わせ。経営者はとても美しく、彼女を見た人たちは夢見心地になるとか。そんな話を客がしていると、上官靈鳳さんはケチをつけ出し、トラブルになります。
経営者が登場。上官靈鳳さんと話し始めます。最上級の部屋に止めるよう、給仕に命じて立ち去ります。なんかありそう。
彼女に疑いをもった上官靈鳳さんはトイレに行くふりをして、奥の部屋を探ります。案の定、経営者は5人と話し合っていました。断腸人を連れ帰ることに失敗したことを知り、経営者はボスと結婚することを目論んでいました。
断腸人のことを心配するボスは明日、この店に来るそうです。
こっそり聞いていた上官靈鳳さんは岳陽さんたちに知らせます。早く残り10匹に来てほしいと思ったら、動物がぞろぞろやってきます。鄭富雄さんは猪役でした。満室なので、彼らは奥の家畜小屋に泊まることにします。
普段、一緒になることがない彼らは興奮し、大騒ぎ。家畜小屋が壊れてしまいます。上官靈鳳さんは龍の叫びを上げて彼らを大人しくさせます。岳陽さんは自分たちの知り合いだとバレないように嘘をついて、誤魔化します。経営者はカンカンです
部屋に行くと鶏がいました。残りの4匹は明日到着するそう。5人を倒す計画をしっかり立てたいところです。
翌朝、経営者と5人はどこかへ向かっていました。6匹は給仕に拘束され、警察に突き出されそうになっていました。上官靈鳳さんは給仕にお金を握らせて、遊びに行かせ、6匹を解放してやります。6匹に集まってもらった理由を知らせます。4匹はどこ?
給仕は猴の舞台を見に行くと言っていました。そこに猴がいるはずです。4匹動物が芸を見せていました。上官靈鳳さんは4匹に声をかけて、移動します。
途中がカットされているみたいで、海岸で6匹が5人と戦っているシーンからになります。12匹でないと力が出ないみたいで、苦戦していました。上官靈鳳さんたちが駆けつけ、12匹が揃います。所定の位置について、攻撃を開始します。
5人は「五行劍陣」で迎え討ちます。12匹は協力して戦い、5人をやっつけます。
鮫の人形が周りをぐるっとついている変な輿に乗ってきたボスが登場します。手下、蟹のはさみを腕に着けてる
ボス・・・羅烈さんでした。経営者は羅烈さんに断腸人は自殺をしたから、南海に戻ってくださいと言うと、高笑い。後ろの小さな輿の中を見せます。断腸人と侍女がいました。身投げしたのですが、羅烈さんは下にいてキャッチしていたとのことです。
羅烈さんは経営者と5人が組んでいたことに感づいていたようです。断腸人がスムーズに自殺を図ってくれることを望んでいた経営者としては悔しいことでした。
「お前は厨房の責任者にでもなれ。」と冷たい羅烈さん。一時期はきっといい仲だったのでしょう。頭に来た彼女は断腸人を殺そうとしますが、鮫の人形から鮫の顎が飛び出します。肩に大きな傷を負い、恨みながら死んでいく経営者。
上官靈鳳さんたちがやってきます。ラストバトルです。上官靈鳳さんと戦う蟹2匹。横にしか動かないところが真面目でウケました。負けそうになって海に逃げます。
手下たちがやられた羅烈さんは椅子の横にあるレバーを操作して、鮫の顎をみんなに発射します。上官靈鳳さんは「断腸劍」で切り離して、みんなを助けます。
羅烈さんは足元にあるボタンを押します。今度は鮫の人形自体が飛び出してきます。各自、鮫と戦います。
羅烈さんはラスボスだけあって強い。苦しむ彼らの様子を見て、岳陽さんは新しい戦略を考えます。
上官靈鳳さんは鼠の血を「断腸劍」にこすりつけ、白い衣装の羅烈さんに襲いかかります。紅が白を倒すというのはこういう意味だったようです。みんなは苦しむ羅烈さんに噛み付きます。
海に逃げ帰ろうとする羅烈さんをみんなで引きずり戻します。力尽きた羅烈さんは亡くなります。みんなで羅烈さんの死を確認し、いい気分になっていると、断腸人が上官靈鳳さんを呼びます。復讐が終わり、みんなが喜ぶ姿で終わりです。
明るくて、まっすぐで、優しいキャラは上官靈鳳さんにぴったり。魅力が炸裂していましたそして、明るい参謀を演じた岳陽さんもよかったです。
衣装とか輿とかいろいろ凝っていて、面白かったです。白塗り羅烈さんがちょっと生々しくて怖いけど、今の子どもたちが観ても楽しめる内容だと思います。
虎役の人、イケメンだからなのか、予算の関係なのか、全然虎らしくない衣装。1人だけかっこよかったのが、気になりました。