昨晩注目のFOMCは50bpの利下げとなりました。市場の予想がまちまちなまま迎えましたが、一番期待を裏切らない無難な線での利下げでしたね。昨晩のNYダウはマイナス圏でもみ合っていましたが、50bpの利下げを受けて200ドルの急上昇。その後引けにかけて急落で37ドル安で取引終了。変なチャートでした。急落のきっかけはモノラインに対する格下げ見通しの報道だったようです。
昨晩の50bpの利下げは緊急利下げの75bpと合わせて前例のない大幅な利下げで、FRBとしては結構思い切った措置だと思われますが、景気刺激策など立て続けに景気対策が行われている割に、米株はさえない。このところの経済指標は底堅さを見せているものも有りますが、住宅関連の指標や昨晩の第4四半期のGDPなど、急速に悪化しているものが目立ち、米経済への警戒感は強まる一方。利下げに対する期待感から、米株は、ここ最近の悪い経済指標を織り込んでいない可能性がある。
日経平均は、FOMCで50bpの利下げがあったにもかかわらずマイナスで引けた事から、安く始まりましたが、寄り底の展開。大引けにかけて右肩上がりの展開となり247円高い13592円で取引終了。今日そこまで買われる材料はない。月末という事で、ただのドレッシング買いと軽く考えて置くのが吉。今晩の米株次第ではもう少しリバウンド余地はありそうですが、ここから買う場面ではない。FOMC通過後が怖いという見方に変更なし。
個別の決算には、米景気減速や円高、資源高の影響が明らかに出始めている。欧米の金融機関はいくら損失計上しても、あく抜け感が出てこない状況。現状指標的には割安感があるとはいえ、日経平均はまだ今年の安値を付けていないと見るのが妥当。需給的に厳しい状態が続くと見てます。FOMC通過で、円高方向の動きになっている事も日本株には大きな懸念。
加えて、日本の経済指標も良くない。昨日の寄り付き前に発表された12月鉱工業生産速報が市場の予想を下回った上、1・2月予想もマイナス。
昨日表面化した、中国の冷凍餃子から中毒症状が出るほどの農薬が混入していたという事件は、外食を含めた小売りと消費者両方に対してマイナスの影響が大きそう。個人的には料理好きなので、冷凍食品や惣菜・ファミレスはほとんど利用しませんが、かなり腹が立つ事件ですよこれは。中国の食品がヤバイ事は分かっている。それでもそれなりの消費があるという事は、日本の小売りを信頼しての事でしょう。中国に問題があるという事で終わらせてはいけない事件だと思います。