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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、今から5年前、神奈川県相模原市にある障害者施設で、入所者19人を刺殺し、入所者・職員計26人に重軽傷を負わせるという、何とも表現の仕様がない、痛ましくて残酷な事件が起こりました。
このような残忍で身勝手な犯行は、決して許されるべきものではありません。
ただ、この種の犯行が行われると、メディアはこぞって、容疑者の異常性にスポットを当て、その異常性をこれでもかと強調する報道に偏りがちになります。
しかし、相模原事件を、極めて特異的な人間の極端に特異的な犯行という形で片づけてしまったのでは、いつまで経っても、人間の本質が見えてくることはないでしょう。
たとえば、相模原事件を、容疑者の身勝手な動機によるものであり、人間の命を命とも思わない卑劣な行為だと報道するメディアがありました。
しかし、それは、よそ見をしながら車の運転をするのも、本質的には変わらないでしょう。
もしそれで事故を起こし他人の命を奪ってしまえば、それは、非常に身勝手な行為であり、他人の命を非常に粗末に扱っていると言えます。
他人の命を尊重しているのなら、よそ見をしながら車を運転することなど恐ろしくてできないはずです。
相模原事件の犯行は、決して特異的なものではなく、あくまでも劣等感の不適切な補償なのです。
ただそれが、非常に極端な不適切な補償であるに過ぎないのです。
そして、それは、
他人を見下したり、
他人の悪口を言ったり、
他人をいじめたり、
他人を虐待したり、
他人を差別したり、
自分と違う意見の人間を排除しようとしたり、
他人に暴力をふるったり、など、
そのような行為とその根は同じなのです。
ただそれが、極端な方向に偏り過ぎているだけなのです。
私たちは、人間という生き物が、自らの劣等感を、犯罪行為やあるいは戦争という、非常に極端な不適切な方法によって補償しようとする可能性があることを決して忘れてはいけないのです。
だからこそ、私たちは、人間の本質をしっかりと理解し、自らの劣等感を適切な方法によって補償する努力をする必要があるのです。
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