安全基地という親の役目 その2 | 人生を変える『気づきの思考法』~アドラー心理学に学ぶ人生を成功に導く方法~

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心理コンサルタントの白瀧です。

 

さて、昨日の記事の続きです。

 

昨日の記事では、親の接し方が子どもに与える影響について、面倒見の良い母親マウスと面倒見の悪い母親マウスの養育行動を例に説明しました。

 

そして、親の接し方が子どもに与える影響に関しては、合理的な理由があるということも書きました。

 

では、その合理的な理由とはいかなるものか?

 

その理由について、今日は、面倒見の悪い母親マウスを例にして解説したいと思います。

 

自然界において、マウスの母親が子どもの面倒をあまり見ない、つまり子どもに十分かまってあげられない状況とは、どのような場合が考えられるでしょうか?

 

それは、母親自身が、子どもよりも自分のことに気を遣っていなければいけない状況だと考えられます。

 

すなわち、母親自身が、常に自分の身を守っていなければいけない状況です。

 

その状況とは、常に周囲が危険に満ちている状態、つまり母親自身の身に危険が及ぶ可能性が常にある状態だと言えます。

 

要するに、マウスにとっての天敵が周囲に多く存在する状況を指しています。

 

そのような状況下では、母親マウスは、自分の身を守ることを常に考えて行動しなければならず、それだけ子どもの面倒を十分に見ることができなくなります。

 

その結果、面倒見の悪い母親マウスとなります。

 

また、このような状況下で、もし子どもが行動的で好奇心に満ち、とても活動的だとすればどうなるでしょうか?

 

おそらく、その子どもは、巣から外に出た途端、すぐに天敵に食べられてしまうでしょう。

 

それゆえ、このような危険に満ちた状況下では、臆病で引きこもりがちな子どもの方が生き延びる可能性が高くなるわけです。

 

すなわち、周囲が危険に満ちた状況では、母親マウスは子どもの面倒をあまり見ないという方法によって、子どもにこの世界が危険であることを教えていると言えます。

 

そして、子どもは、その危険な世界で生き延びるために効果的な生き方を身につけたと言えるわけです。

 

母親マウスが育った環境も危険に満ちた環境でした。

 

その中で、母親マウスは、臆病で引きこもりがちになるという方法で生き延び、子どもを作ることができました。

 

まさに、母親マウスにとっては、生きることに成功したと言えます。

 

そうして、その成功した方法を子どもに伝えているわけです。

 

つまり、親は、この世界が危険だと考え周囲を敵ばかりに囲まれていると認識すれば、その中でどのように生きればいいかをその接し方を通して子どもに伝えようとするのです

 

親の接し方が、知らず知らずのうちにその子どもに引き継がれていくのには、このような意味が隠されているのです。

 

次回は、面倒見の良い母親マウスの場合の合理的な理由を解説したいと思います。

 

尚、明日と明後日は、ペタといいねをお休みさせていただきます。申し訳ありません。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

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