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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、大阪府の泉佐野市というところに、『犬鳴山(いぬなきさん)』と呼ばれる、一風変わった名称の山があります。
と言っても、犬鳴山とは、この辺りの山域全体の総称で、犬鳴山という名前の山そのものがあるわけではないのだそうです。
山中には、大小の四十八滝があり、とても風光明媚なハイキングコースにもなっています。
また、麓には犬鳴山温泉という日帰り入浴も可能な温泉街があり、私も何度か訪れたことがあります。
この犬鳴山には、修験道の開祖と言われる役小角(えんのおづの)が修験道の霊場として開基した犬鳴山七宝瀧寺(しっぽうりゅうじ)というお寺があり、今でも、全国から有数の行者が修行のために集まってきます。
そして、このお寺には、犬鳴山という名称の由来となる、次のような忠義の犬の伝説が残っているのです。
宇多天皇(889~898)の寛平2年(890年)3月、紀伊の猟師が犬を連れて、当山の行場「蛇腹」付近で1匹の鹿を追っていました。
猟師の傍の大樹に大蛇がいて、猟師を狙っていましたが、猟師はそれに気づかず弓をつがえ、鹿に狙いを定めて射ようとしたとき、猟師の愛犬は急にけたたましく吠えだしました。
犬の鳴声に驚いた鹿は逃げてしまい、獲物を失った猟師は怒って、腰の山刀で吠え続ける愛犬の首に切りつけました。
犬は切られながらも大蛇めがけて飛び上がり、大蛇の頭に噛みつき、猟師を助けて大蛇と共に倒れました。
事の意外さを知った猟師は、自分の命を救って死んだ愛犬の死骸をねんごろに葬り、弓を折って卒塔婆とし、そして七宝瀧寺に入って僧となり、永く愛犬の菩提を弔いつつ、安らかに余生を過ごしたと語り伝えられています。
この話を聞いた宇多天皇は
「報恩の義犬よ」
と賞し、「一条鈴杵ヶ岳(一条山、鈴杵ヶ岳とも)」を改め「犬鳴山」と勅号を与えたと伝えられています。
(以上、犬鳴山七宝瀧寺のホームページより)
この猟師は、
『犬が吠えたので、鹿が逃げた』
という原因論の考え方により腹を立て、犬の首を山刀で切りつけることになりました。
もし、彼が、
『なんのために、犬は吠えているのか?』
という目的論の考え方を知ってさえいれば、腰の山刀は、犬の首ではなく大蛇めがけて振り下ろされていたのです。
人間の行動には、常に目的があります。
『なんのために、それをする必要があるのか?』
という目的論の考え方で人の行動を見るように心がければ、その行動の真の意味が見えてくるのです。
それでは、先週の『いいね』ランキングです。
ご興味のある記事がありましたら、お時間のあるときにでも、読んでいただければうれしく思います。
1位 『考え方や行動に囚われない』
2位 『何を言っているかに注目する』
3位 『楽をしたがる人たち』
4位 『ものごとを引きずる』
5位 『決断できない』
6位 『自分はできているか』
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