ご訪問いただき、ありがとうございます。
心理コンサルタントの白瀧です。
さて、認知心理学に『プライミング効果』と呼ばれるものがあります。
『プライミング効果』とは、前に受けた刺激やものごとの印象が、後に続く事象に影響を及ぼすことで、人はこのプライミング効果によって、前に受けた印象を引きずりながら、その後のことを理解していることが多いのです。
唐突ですが、ここで記憶のテストをしてみましょう。
次に示す10個の単語を3秒間のうちに覚えて、そのあと、画面を見ずに覚えた単語をできるだけ多く書き出してみてください。
では、いきます。
夜 枕 ベッド 睡眠 眠気 うたた寝 目覚まし 寝坊 寝ぐせ 朝食
さて、いくつ思い出せたでしょうか?半分ですか、それとも全部でしょうか?
この記憶テストは、それによって記憶力の何かが分かる、というものではありませんのでご心配なく。
これで知りたかったのは、思い出した単語です。
みなさんが思い出された単語の中に、『眠り』または『寝る』、もしくは『起床』というような言葉は入っていなかったでしょうか?
もしそのような単語が含まれていたとすれば、それは、提示された言葉が眠ることや起きることに関連していたために、その影響を受けて当然『寝る』とか『起床』という単語が含まれているものだと記憶してしまったからです。
『プライミング効果』とは、このような現象を言います。
私たちは、このように、最初の印象を引きずりながら、その後のことを理解することが多いのです。
そのため、最初にどの部分に注意を向けるか、その注意の向け方によって、後の事象の印象が大きく変わってきます。
若い頃に読んだ小説や見た映画を、年を取ってから読んだり見たりすると印象が違って感じるのは、若い頃とは注意を向けるところが違ってくるからです。
もしものごとが行き詰まって二進も三進も行かなくなり、他の視点から考えようとしてもうまく行かないときには、まず最初に、自分がどのようなことに注意を向けて現状を理解したかを考えてみれば、視点が変えられるようになります。
この記事をここまで読んで違和感を感じられた方がいらっしゃれば、それは、記事のタイトルから恋愛や失敗に関する内容だろうと無意識に思いながら読まれたからだと思います。
それが『プライミング効果』です。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
心理学教育の必要性と『気づきの思考法』を広める活動をしています。
↓ご協力のほど、よろしくお願いします。
自分を変えたい、人生の迷路から抜け出したい、
そう思う方は、
『気づきの思考法テキスト』を読んでください。
→詳しくはコチラ