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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、昨日私は、バスに久しぶりに揺られながら外出をしました。
私の席の前には、母親と娘の親子連れが腰掛けていました。
母親は、20代後半、娘は2歳か3歳ぐらいだったでしょうか。
この母娘とは、バス停から一緒でした。
娘は、母親の横におとなしく座り、バス停までの道すがら拾ったと思われる桜の花を母親に見せ、
「花、かわいい?」
と話しかけていました。
母親は、その娘の言葉には何の反応も示さず、ただスマホをいじり回していました。
娘はやがて、母親に話しかけるのを諦め、これも道すがら拾ったのであろう桜の短い枝を振り回しながら何やら口ずさんでいました。
しばらくして母親はスマホから顔を上げると、娘に対して、
「バスの中でそんなん振り回したら危ないやろ、やめて」
と注意しました。
娘は一旦おとなしくなると、再び母親に花を見せ、
「かわいいー」
と話しかけました。
母親はその言葉にはやはり反応せず、再びスマホを操作し始めました。
やがて娘は再び枝を振り回し、しばらくしてから母親が注意する。
この光景が私の目の前で繰り返されていました。
こうして母親は、この娘に対して、
「言うことを聞かない子」
というレッテルを貼ることになるでしょう。
しかし、それは、娘が言うことを聞かないのではなく、この母親が言うことを聞かせないようにしているのです。
この母親の対応は、子どもの自尊心を奪っていく典型的な対応なのです。
娘が大人しく座りながら母親に話しかけたのは、あくまでも適切な行動です。
このとき母親が何の反応も示さなかったために、この子どもは、
「私は、親に相手にされないんだ」
という認識を持つようになるかもしれません。
そして、枝を振り回すことは、当然不適切な行動です。
この行動に母親が反応を示すことによって、この子どもは、
「やはり私は、まともなことでは相手にされないんだ」
という認識をますます強化するかもしれません。
そして、そのことによって自分の能力に対する信頼を失い、人生に立ち向かう勇気を失っていくことでしょう。
そのために、この子どもは、常に不適切な行動をすることによって母親の注目を得ようとするようになるかもしれません。
子どもの適切な行動に注目することは、子どもの自尊心を高め、その子を勇気づける大きなチャンスなのです。
一方、子どもが不適切な行動を繰り返すようになったときには、その子が自らの人生に対する勇気を失い始めている大いなるサインなのです。
この母親は、子どもを勇気づける大事なチャンスに気づかず、子どもが勇気を失いかけているサインをも見逃してしまったと言えるのです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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