【Total distance I've walked on foot】Approx. 21,800km(13 countries)
【Walking distance in Canada】317km
【Journey in Canada】Stage2 Vancouver →→→Kelowna
【We are here in 】Chilliwack, British Colombia(day 32th on the Trek across Canada on foot)
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++
【 これまでの総歩行距離】約21,800km(13ヶ国)
【カナダで歩いた距離】343km
【カナダ横断の旅】ステージ2 バンクーバー→→→ケロウナ
【現在地】ブリティッシュコロンビア州チリワック カナダ歩き旅32日目
にほんブログ村
↑Click here to encourage us once a day
カナダを歩き始めて1ヶ月が経った。
5泊の野宿の後、Chilliwackの町に着いた。
バンクーバーから続く平野部の一番端っこにあたる町で、ここから東の山に入る前にシャワー・洗濯・栄養補給・食料や装備の買い出し等で数日の休養をとる予定。
バンクーバーの隣町バーナビーで三頭の熊を目撃した翌日。
こんな市街地近くに熊がいた事を報告しておかなければ。
でもどこに?警察?役所?
そんな事を考えながらトレイルを歩いてると道端の看板の下部にこんな事が書いてあった。
「大抵の熊目撃は報告の必要はなく、害をなしたり、攻撃的な熊の場合には〇〇に報告を」
なんだ。何もしなければ報告しなくていいのか・・
それだけ熊は市街地の近くでもたくさん居るってことだ。
やはり熊に対する感覚が全然違うんだなあ。
バーナビーの町を出る時に、こんな標柱があった。
トランスカナダトレイルの終点、(大西洋側の)ニューファンドランド島セントジョーンズまで11,328km。
遥か遠くの世界の果てまでの距離、という感想しか出ない。
裏を見ると
バンクーバーまで11km、ビクトリアまで261km。
うんうん、これは現実的な距離だな。
「トランスカナダトレイル」は前にも書いたと思うが、完成すれば総延長24,000kmにもなる世界最長のトレイルだ。
現在93%が完成していて、今年のカナダデーまでの全線整備を目指している。
これはおそらく以前のトランスカナダトレイルのマークだと思われる。
そしてこちらが現在のマーク。
どちらにしても「?」という感じだけど。
トレイル上にはこの2つのマークが混在している。
その上、さらにもう1つのマークがある
この写真はバンクーバー島での物で、以前にも出したが、下側が「グレートトレール」のマーク
私達はもちろん忠実にこのトレイルをなぞっている訳ではないが、現在のところこのトレイルを軸に歩いている。
国道を歩いてもつまらないし、トレイルといってもあちこちに数えきれないほどあって、毎日組み合わせるのも大変だから、わりとちょうどいい。
そのうちこのトレイルからもすっかり離れてしまうかもしれないけど。
もちろんここから11,328kmも歩くつもりもない。というか、そんなに歩くの無理!
バンクーバー島のビクトリアでジョイから話には聞いていた季節がいつの間にかやってきていたことに、この日不意に気が付いた。
ベリー(野いちご)の季節だ〜〜!!
トレイルのすぐ横にもたくさんなっている。
この日私達が通ったトレイルは道路にもわりと近いのにベリーがたくさん生っていて、ほとんど手つかずの状態だった。
このトレイルは「ベリー・ベリー・トレイル」と名付けよう。
赤いベリーと黄色いベリー
この日の昼食は我々の「スーパー食」
「スーパーリッチな食事」という意味な訳もなく、スーパーマーケットで食材を買ってきて、イートインコーナーもしくは
外のベンチで食べる食事の事をそう呼んでいる。
この日のスーパー食はフランスパンにクリームチーズとハムを載せたのと、トマト、そして
ヨーグルトにシリアルとベリーを載せた「ベリー・ベリー・ヨーグルト」
コキットラム(Coquitlam)では雨を避けて民泊宿に泊まった。
民泊宿とホテル咎異なる部分には、ホテルよりも値段が安めだという他に、現地に住む人達の生活を垣間見ることができる、というのがある。
ここでお世話になったのはハンガリー出身のゲザと中国人の奥さんに子供の3人家族の家だった。
民泊の場合、家というか、ホストによってシステムはそれぞれ違うのだが、ここの場合キッチンや食卓は家族と共用で、
調味料やコーヒーなども使わせてくれたので料理がいろいろできてありがたかった。
ギザと話していて私達の旅の話になり、私達が2人とも仕事を辞めて旅に出た、というとギザは即座に
"Congratulations(おめでとう)! "
と言った。これは日本にはない反応だなあ。
そしてカナダを歩いて横断しているというと
「それは何のために?癌の寄付集め?平和のため?」
「いいえ、自分達の楽しみのために」
「そうか」
一瞬置いて
「それはいい! テリー・フォックスのことは知ってるか?」
カナダでテリー・フォックスのことを知らない人はいない。私達はバンクーバー島のダンカンで出会ったジョンに聞いて知っていた。
18歳で骨肉腫のため右足を切断後、癌研究資金を募るために義足をつけてニューファンドランド島のセントジョーンズから
バンクーバー島に向けてのカナダ横断マラソンを開始。
毎日フルマラソンと同じ42.2kmの距離を走っていたが、5,373kmまて走った所で癌の肺転移のため断念し、1980年に22歳の若さでこの世を去った。
だからカナダ人は「カナダ横断」と聞くと彼のことを連想して何のためにやっているのか、と思うのだろう。
しかも、テリー・フォックスはここコキットラムで育ち、私達が立ち寄ったサイモン・フレイザー大学の出身だったそうだ。
恥ずかしながら、私達の旅はほぼ自分達の楽しみのためだけにやっていることだ。
平和のためや癌撲滅のためにやる事は崇高な事だと思う。
ただそれは私達の柄じゃない。
「自己満足のため」
それで良いと思っている。
でもカナダではこの
「何のため?」
と言う質問をこれからもよく投げかけられることだろうな。