盛岡散歩・原敬墓所と青龍水 | ゆるゆるな毎日

ゆるゆるな毎日

水曜どうでしょうやマンホール、キリスト看板などの趣味に走りすぎた日々を綴っています。

酒蔵見学もできるあさ開さんがある大慈寺町には

 

町の名前になっている大慈寺があります。

この辺りは寺ノ下寺院群地区といい、

 

盛岡市の環境保護地区に指定されています。

 

今年の4月に紹介した

 

モリオカシダレの龍谷寺がある北山寺院群と同じく、

 

盛岡藩の時代、領内にあった由緒あるお寺を

 

北と南の2つの地区に分けて集めた時に出来た寺町です。

 

こちらが南の寺町です。

 

 

大慈寺の塀の前には原敬墓所の看板があります。

いつも素通りしている原敬墓所ですが、

 

一度くらいはと思い、お参りすることにしました。

 

ちなみにこの看板の原敬のローマ字表記は「Hara Takashi」。

 

 

盛岡で見かける愛称の「はらけい」で表記していませんでした。

こちらが「Hara-Kei」の表記の看板です。

 

地元の方は愛称が慣れているのかもしれませんが、

 

外から来た観光客は戸惑うと思うのですが…。

 

 

盛岡市の保存建物に指定されている大慈寺の山門です。

明治38年(1905年)竣工の山門で、建築依頼主は原敬だそうです。

 

大慈寺は明治17年(1884年)の大火で焼失してしまったそうで、

 

原敬の寄進によって再建されたそうです。

 

大慈寺は黄檗宗の寺院なので、

 

山門も明や清の建築様式の伽藍が造営されています。

 

ただ下の部分が土蔵のなまこ壁風になっていて、

 

ちょっと和風なのが面白いです。

 

 

広々とした境内。

原敬の墓所はこの左手にあるのですが、まずは本堂へお参り。

 

 

本堂の前には金剛力士像がありました。

こちらは阿形。

 

 

こちらが吽形。

どちらも凛々しいお顔です。

 

 

大慈寺の山号は福聚山で、創建は寛文13年(1673年)。

ご本尊は如意輪観音ですが、十一面観音も祀っており、

 

盛岡観音三十三箇所の第6番札所だそうです。

 

盛岡三十三箇所観音は時々聞くのですが、

 

一体どこが札所になっているのかよく分からないので、

 

順番に巡れていません。

 

札所のお寺さんがサイトでも作って下さっていると良いのですが…。

 

 

本堂のお参りを済ませ、いよいよ原敬さんのお墓をお参りします。

入口です。

 

 

入口を入った左手には井戸と燈籠がありました。

井戸の由緒などの説明はありませんでした。

 

 

こちらが原敬さんのお墓です。

日本で最初の平民宰相として第19代内閣総理大臣を務めた方です。

 

「平民」とは言うものの、実際は盛岡藩の上級武士の子で、

 

徴兵制を逃れるために本家から分家して平民籍に入っただけのこと。

 

この逸話を知った時、本当の平民ではないと知ってガクッとしましたガーン

 

 

こちらが墓石です。

シンプルに「原敬墓」と書かれているだけです。

 

これは大正10年(1921年)2月20日に作成された遺言に、

 

「墓石の表面には余の姓名の外戒名は勿論

 

位階勲等も記すに及ばず」と記されていたことに基づき、

 

このシンプルな表記にしたそうです。

 

また遺書には亡くなった際は大慈寺に埋葬する旨も記されており、

 

大正10年(1921年)11月4日、

 

東京駅の丸の内南口で暗殺された原敬の遺骸は盛岡まで運ばれ、

 

この場所に埋葬されたそうです。

 

盛岡の方は郷土愛が強いと聞きますが、

 

原敬さんも故郷に帰ってゆっくり眠りたいと思ったのでしょうか。

 

 

大慈寺の山門前で左を向くと、寺町へ続く路地があります。

写真の左手の板塀の場所は旧料亭川鉄です。

 

こちらも盛岡市の保存建物に指定されているのですが、

 

第二土曜日のみの公開なので、まだ行けていません。

 

お料理も頂けるそうなので、見学のみ可能なのかどうかも分からず。

 

お料理も良いのですが、建物探訪の時はじっくり建物を見たいので、

 

お食事中の方がいたらあちこち見られないのかな?

 

 

旧料亭川鉄の奥に見えている赤い瓦屋根の建物は青龍水です。

こちらも江戸時代からある湧き水でした。

 

昭和45年(1970年)に枯れてしまったため、

 

現在は井戸水をポンプでくみ上げているそうです。

 

ただ現在でも平成の名水百選に選ばれています。

 

 

青龍水のお向の祇陀寺の石垣の上に青流水の石碑があります。

元々は祇陀寺の湧水池から木管で

 

現在もある青龍水の場所まで湧水を引いていたそうです。

 

 

祇陀寺の入口。

祇陀寺に青龍伝説があり、山号は青龍山。

 

青龍山祇陀寺湧水池をが水源だったことから

 

青龍水という愛称がついたみたいです龍

 

 

青龍水も先日紹介した大慈清水と同じく四段の井戸になっています。

利用の仕方も大慈清水と同じで、一番上の一番井戸が飲料水、

 

二番井戸が米とぎ用水、三番井戸が洗濯用水、

 

四番井戸が足洗い場です。

 

 

一番井戸は板で囲われていて、穴が開けられています。

この穴からお水を汲むことができます。

 

 

穴の横には注意書きと、

 

ご利用の皆様へと書かれたファイルがあります。

注意書きには、水槽に溜まっている水は飲料には向かないので、

 

筒から流れている水を利用することと、

 

大量に汲んで行く人は他の利用者の迷惑にならないように

 

と書かれています。

 

大量に汲んでいて、別の人がじっと待っている光景を見かけます。

 

注意書きにわざわざ書かれていても、我関せずという感じなのかな汗

 

そして下のファイルには維持管理のための寄付金を入れる封筒と

 

その旨が書かれた書類が入っています。

 

寄付は青龍水に隣接しているスーパーかわてつさんか

 

町家サロンピッピさんで受け付けているそうですが、

 

ここで寄付金のケースに手を伸ばしている人を見たことがありません。

 

お水を汲んでいるのが青龍水組合員の方だけなのか、

 

寄付なんて無視して利用しているだけの人なのか気になるところ。

 

個人的には募金箱的なものを設置してくれている方が、

 

組合員以外が利用した時にお金を入れやすく良いと思うのですが…。

 

 

青龍水の屋根の下には何枚かの絵馬が掛けられています。

この絵馬は平成12年(2000年)に奉納されているので、

 

それ程古いわけではないのですが、味があっていいなと思います。

 

青龍伝説の湧水だったから、信仰の対象でもあったのかな?

 

 

 

今回のおでかけ

★大慈寺

  住所:岩手県盛岡市大慈寺町5-6

  電話:019-622-4709

  駐車場:なし

 

★青龍水

  住所:岩手県盛岡市鉈屋町1

  駐車場:なし

 

 

 

本こちらもどうぞ本