☆ 神武天皇聖蹟 丹生川上顕彰碑



大和国吉野郡
奈良県吉野郡東吉野村小
(丹生川上神社 中社から徒歩5分ほど)



昭和十五年に皇紀2600年を記念し、莫大な予算を使って全国に19ヶ所建てられた「神武天皇聖蹟顕彰碑」。

神武東征神話ゆかりの地に建てられていますが、うち大和国内には7ヶ所があります。

当顕彰碑は19ヶ所のうち第一号として建てられたもの。

「丹生川上」顕彰碑のみ、他の記事内で触れていただけであったため、あらためて独立記事を起こします。


紀伊国熊野から上陸。八咫烏先導の元、紀伊山地の深い山々を越え「菟田」(宇陀)へ進軍。
ここで兄猾(エウカシ)を誅し、さらに進軍するために「高倉山」に登り様子見を行います。

すると行く手全てに敵軍が陣取られ、八方塞がりの状態。

神武天皇はそのまま寝てしまいますが、夢に天神の神託があり、
天香山の埴土で祭器を拵え、「丹生川上」で天神地祇を祀るようにと。さらに「兎田川之朝原」で「呪いの儀式」を行います。

以降は連戦連勝、大和平定を為しました。


その「丹生川上」の霊地がこちら。

顕彰碑の先には「丹生川上」信仰の深淵の「夢淵」があり、さらに道路向かいには丹生神社(丹生川上神社 中社の旧社地)が鎮座。太古よりの霊境でした。

碑文の内容は、
「神武天皇戊午年九月天下平定ノ為平瓮及嚴瓮ヲ造リ給ヒ丹生川上ニ陟リテ天神地祇ヲ祭ラレ又丹生ノ川ニ嚴瓮ヲ沈メテ祈リ給ヘリ聖蹟ハ此ノ地附近ナリ」

※「陟リテ」は「登って」の意



【大和国内 他の6ヶ所の顕彰碑】




こちらは丹生神社

こちらは「夢淵」