要介護認定の有効期限と更新について | 四姉妹のパパは保険屋さん 〜保険は賢く活用しよう!〜

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長崎の保険代理店(有)ビッグ・ワンの代表取締役大木敬介のブログです。
2023年9月まではただの雑記ブログでしたが、今は賢く民間保険に入る為の周辺知識を頑張って発信しています。

今日はちょっとだけ「公的介護保険」関連の話に戻ります。

公的介護保険の給付を受ける為には「要介護認定」を受ける必要があるという事は既に説明していますが、じゃあその「要介護認定」は永遠に有効なのか?症状が進んでしまったら再申請等はできるのか?というお話をしたいと思います。

 

先ず結論から言いますと「要介護認定」には有効期限があります。

一度受ければOKという訳ではなく、期限が来る前に更新が必要です。

 

では、有効期限はどれくらいかと言うと、

初回認定の有効期限が原則6か月

2回目以降の有効期限が原則12か月です。

これはあくまで「原則」です。認定を行う市町村の判断により、例えば末期がんなどの進行性の病気で心身状態の急激な変化があると見込まれる場合は短縮され、状態が安定していると見込まれる場合は延長されます。

短縮と延長の幅は、

初回認定の場合が3か月~12か月

2回目以降の場合が3か月~48か月となります。

 

当然の事ですが、有効期間を過ぎると公的介護保険からの給付が受けられなくなりますので、有効期限内に更新の申請をしなければいけません。有効期間が過ぎてしまった場合には新規取得の手続きが必要となりますので注意しましょう。ほとんどの場合、有効期間の終わる60日前を目安に、市町村から更新の案内が届きます。更新手続きをして認定が出るまでは30日程度かかりますので、案内が届いたらできるだけ早く手続きを行った方が良いと思います。

 

更新申請の手順は「要介護(要支援)認定更新申請書の提出」→「要介護認定調査」→「主治医意見書を作成してもらう」→「介護認定審査会での審査」→「市町村が認定」となっており、必要書類等に関しても初回の申請手続きと似通っていますので「要介護(要支援)認定の仕組みおよび制度について」をご参照下さい。

 

更新の手続きは、基本的に本人または家族がおこないます。しかし、それが難しい場合は担当のケアマネージャーさんや近くの地域包括センターの職員さんによる代行申請も可能です。介護施設などに入居中の方は、施設の相談員や施設ケアマネジャーに代行してもらえる場合もあるようなので相談されてみると良いかもしれません。

 

「公的介護保険」では、要介護度が高い(重い)方がより多くのサービスに対して公的介護保険を利用する事が出来るようになる為、有効期間の途中で症状が重くなってしまった場合等には、認定の見直しを申請する事ができます。その場合は「区分変更の申請」手続きを行います。

区分変更の手続きは新規申請や更新申請と同じく、改めて認定調査を受ける事になります。現在の心身状況と要介護認定が見合っていない場合は、担当のケアマネジャーさんに相談し区分変更の手続きを行うと良いでしょう。

しかし「区分変更の申請」を行っても、再審査で要介護度が決まりますので、変わらない場合もあれば、逆に前より軽い認定が出てしまう場合があります。また、区分変更で前よりも重い認定が出た場合でも、利用できるサービスの量や種類が増えるという事はメリットですが、サービスの種類によっては利用料金が高くなるというデメリットもありますので注意して下さい。

 

さて、今回は以上です。

 

実は昨日、民間の介護保険の研修をしていて、「そう言えば介護認定ってどれくらい有効なんでしょうか?」という質問があがったので、詳細を調べたついでに投稿させていただきました。

 

公的介護保険の知識は民間保険を選ぶ際には絶対に知っておいてほしい知識です!賢く民間保険に加入する為、ちゃんと自分で考えて民間保険を選ぶ為、もしくは民間保険に入らないという選択肢を取る為にゆっくり学んでいきましょう!

 

それではまた明日!

 

※今回の記事は2023年11月30日時点での情報です。御覧になるタイミングによっては最新の情報ではありませんので注意して下さい!

 

【公的介護保険に関して~目次~】

公的介護保険制度ってどんな制度?

公的介護保険制度の対象年齢

公的介護保険の給付の要件

 (要介護(要支援)認定の仕組みおよび制度について有効期限と更新について

公的介護保険の保険料について 第1号被保険者(65歳以上)の場合第2号被保険者(40歳以上65歳未満)の場合

公的介護保険で受けられるサービスについて

 (特定福祉用具購入および住宅改修に関する利用上限額について在宅サービスの利用上限額について

公的介護保険の自己負担割合について

高額介護サービス費について