光る君へ㉑「旅立ち」の感想

まひろという女性。

彼女は、どういう女性といえる

のだろうか。


まひろは、若いとき、好きであ

った相手と親密な関係になって

いた。

身分が違い過ぎたが、純真な道

長が求婚した際、素直な気持ち

で一緒に遠くの国へいけばよか

ったのにと後悔の気持ちも入り

混じり、越前に旅立つにあたり、

道長に文を送った。

かつての逢瀬を幾度も重ね、恍

惚の世界に耽っていたふたり。

彼女は、道長のことを知り尽く

し、陰謀の張本人か尋ねると、

「だからどうしたんだ」と突っ

張っていても、嘘だと顔に書い

てあり、まひろは、そいうこと

ができない男だと見抜き、都を

離れる最後に、道長と逢い、彼

に抱かれ、己の身をゆだねてい

た。

 

 

 

藤原道長(柄本佑)とまひろ(吉高由里子)

 

何が起こるかわからない人の世。

盛者必衰はこの世の常である。

ときは長徳2(996)年。

 

花山上皇に、かん違いで矢を放っ

た件で中宮・定子は内裏から兄弟

の実家に移っていた。

同年長徳2(996)年4月亡き関白

の息子・伊周を太宰権現に、家隆

を出雲守にと左遷が決定されるが

、伊周は病気を理由に出頭せずに

いた。

このことは、あくまで秘密にすす

められてきたが、やがて都の庶民

に至るまで知るようになっていた。

同年5月1日検非違使の蔵人頭・藤

原実資らが二条邸に入り、定子は

髪を切り、若くして出家した。

この様子を邸の影に隠れて覗いて

いた清少納言とまひろ。

 

清少納言と定子

出家した定子。

 

 

藤原道隆の娘・定子(高畑充希)と清少納言

 

清少納言は、宮中にて、出家した

定子のために、

春は、曙。やうやう白くなりゆく。

山ぎは少し明かりて、紫だちたる

雲の細くたなびきたる…

と、「枕草子」を書く。

清少納言は、「生きていてもむな

しだけ」という定子にお腹の子の

ために生きねばなりませぬ、とい

う。悪いことが重なるもので、定

子の二条邸が燃える。

 

 

中宮・定子と清少納言(ファーストサマーウイカ)

 

母(高階貴子)と息子(伊周)

高階貴子(家隆の妻)は、息子の

伊周とともに太宰府に出立する。

 

 

道隆妻・高階貴子(蜻蛉日記の:板谷由夏)と長男・伊周(三浦翔平)

 

途中、検非違使らに、母の同行を

許されずに引き離される。

 

 

道長と藤原実資(さねすけ:秋山竜次)

 

倫子と詮子(呪詛)

倫子は、屋敷中を女房らに命じ調

べると、たくさんの呪詛(じゅそ)

がでてきた。誰の仕業か、という

ことになり女房らは中宮様は(女

院様を)嫌っていると噂する。

 

 

一条天皇の母・詮子(兼家の娘)

 

呪詛

呪詛のことを知った帝。

女院を、道長を呪詛するは、内裏

で帝を呪詛するのと同じと、一条

天皇の命で家隆の血筋のもの厳罰

に処され、内裏から居なくなる。

道長邸にて。

詮子「これは兄上のあせりから」

で「先のことわからぬのう」と言

い、定子の次の娘(息子の妃)は

村上天皇の孫がいいという。

これに倫子。ウフフと笑みを浮

べ、あまり元気になられましたの

でと。「もう呪詛はされておらぬ

ゆえ」というと「あの呪詛は不思

議でしたね。女院様と殿のお父上

は仮病がお得意であったとか。ウ

フフ」と、これに詮子は道長に「

産み月が近く、気がたっておるな、

いたわっておやり」という。

 

 

倫子(黒木華)と女院詮子(吉田羊

 

道長と藤原実資のふたりは、この

度の世にいう長徳の変の働きで、

一条帝から道長は右大臣から左大

臣に、藤原実資は蔵人所頭を外し、

中納言に昇進を下される。

 

道長と藤原為時

道長は為時に、越前守として最も

大事な任務は、彼ら宋の70人は都

との商いを求めている商人でなく、

官吏、まことは、戦人であり、穏便

に宋に帰国させることだと告げる。

 

藤原為時一家

藤原宣孝が来訪。

まひろの弟・惟規が大学に合格。

侍女は惟規の面倒を見ることにな

る。

宣孝は、為時に国司になり、金を

稼いでこいと、俗っぽいことを云

い、まひろに叱られ、それも聞け

なくなり、さみしくなるという。

 

 

まひろと藤原宣孝(のち紫式部の夫:佐々木庫之助)

 

まひろ(旅立ち)

長徳2(996)年紫式部(23歳)は

父・藤原為時が越前守に任じられ、

京から逢坂の関を越えてゆく。

 

 

逢坂の関から大津へ出、為時一行は

舟で琵琶湖の北端の湊・塩津に向う。

 

 

琵琶湖を渡り塩津から陸路で越前

に着き、松原客官に寄る。

 

 

 

光る君へ㉒「越前の出会い」に続く

藤原為時(一家)

父・藤原為時    :岸谷五朗

母・藤原ちゃは   :国仲涼子

まひろ(のち紫式部):吉高由里子

弟・藤原惟規    :高杉真宙

藤原宣孝      :佐々木庫之助

(のち紫式部の夫)

侍女:信川清順

従者乙丸:矢部太郎

友人さわ:野村麻順

 

摂政・藤原兼家(一族)

藤原兼家   :段田安則

妻・時姫   :三石琴乃

 

一男・藤原道隆:井浦新

道隆妻・高階貴子:板谷由夏

娘・定子(のち一条天皇の中宮)

長男・伊周:三浦翔平

次男・家隆:竜星涼

 

二男・藤原道兼:玉置玲央

妻・兼家の妹藤原繁子:山田ミヌヲ

 

五男藤原道長:柄本佑

道長の正妻

源倫子:黒木華

長女・藤原彰子:見上愛(一条天皇妃)

 

道長の妾

藤原明子:瀧内公美

醍醐天皇の嫡男・源高明と姪・愛宮の子

兄:源俊賢(本田大輔)

源高明三男、明子の異母兄

 

三女・藤原詮子:吉田羊

円融天皇・女御

一条天皇(諱:懐仁・やすひと7歳

即位)の母

 

超子:冷泉天皇妃(三男一女産む)、

三条天皇の母、982年没

 

兼家妾・藤原寧子(財前直美)

(「蜻蛉日記」作者)

藤原道綱:上地雄輔

(道長異母兄)

 

左大臣源雅信(一族)

源(藤原)雅信   :増岡徹

妻・藤原穆子    :石野真子

源倫子       :黒木華(のち道長の妻)

道長との娘・彰子→ :見上愛

赤染衛門:風稀かなめ(倫子に仕える女房)

 

天皇家

円融天皇(64代)

円融天皇    :坂東巳之助

女御・藤原詮子 :吉田羊

嫡男・懐仁親王(のち一条天皇)

7歳で即位(66代)

 

一条天皇               :塩野 瑛久

一条天皇中宮・定子:高畑充希

一条天皇・妃(彰子・道長の娘)

 

花山天皇(65代)

花山天皇    :本郷奏多

藤原忯子    :井上咲楽

叔父・藤原義懐 :高橋光臣

乳母子藤原惟成 :吉田亮

 

太政大臣・藤原頼忠(一族)

太政大臣・藤原頼忠 :橋爪淳

息子・藤原公任 :町田啓太

娘・藤原遵子  :中村静香

 

公家・側近

藤原実資 :秋山竜次 日記「小右記」

藤原公任 :町田啓太

藤原行成 :渡辺大知

 

藤原為光:阪田マサノブ

(藤原兼家の異母弟)

  長男:藤原斉信

  長女→藤原義懐の妻

  次女→花山天皇の妃

藤原斎信 :金田哲  

(花山天皇の妃・藤原忯子の兄)

 

 

安倍晴明 :ユースケ・サンタマリア

清原元輔 :大森博史

ききょう :ファーストサマーウイカ

(清少納言:一条天皇妻・定子に仕える) 

源国盛:森田甘路

(道長の乳母子の息子)

 

作:大石 静

 

紫式部と道長(年譜)

永祚2(990)年

1月一条天皇元服。定子入内する。

(2月定子、女御となる。)

5月兼家、関白となり、道隆、

摂政となる。

6月清原元輔、任国肥後で死去。

7月兼家死去。

10月定子、中宮となる。

権中納言道長、中宮大夫を兼ねる。

正暦2(991)年

1月伊周、参議となる。

2月円融法皇崩御。

7月伊周従三位に、高階成忠従二位

に序せられる

正暦4(993)年

4月摂政道隆関白となる。

11月清少納言(27歳)宮に初出仕

正暦5(993)年

5月関白道兼、死去。道長に内乱の

宣旨。

7月この頃から伊周と道長の論争。

隆家従者と道長従者の闘争相つぐ。

長徳2(996)年

伊周・隆家、従者に花山法皇を射

させる。同藤原為時が越前守に任

ぜられ、紫式部ともに下向する。

4月伊周を太宰権現に、隆家を出雲

守に左遷。

5月中宮定子、二条邸において出家。

同、伊周を播磨に、隆家を但馬にと

どめる。

10月高階貴子重病により伊周入京。

露見し筑波に追われる。同月貴子死

去。

12月中宮定子、脩子内親王を出産。

長徳4(998)年

7月詮子、天皇、病のため大赦。

紫式部(25歳)、父の任国より帰

京し、宣孝と結婚。

長保3(1001)年

4月紫式部(28歳)、宣孝と死別。

『源氏物語』の執筆始まる。

 

 

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