季節はうつろい歳月を経て、ま

ひろのもとに訪ねにきた友とわ

だかまりがとける。

 

ときは正暦5(994)年

一条天皇、定子妃のもと宮廷で

は関白の藤原道隆が笛を吹き、

一族のもとで穏やかな日々を送

っている。

 

 

関白道隆の娘・定子と姉・詮子の子・一条天皇

 

みやびやかな宮廷。

この頃、疫病が都に流行し、関白

道隆が病に侵されていた。

その裏では、闇の中で男と女の関

係が取りだたされる。

 

 

 

藤原道隆と妻・高階貴子と伊周(長男)・次男(家隆)

 

清少納言と藤原斉信(深い仲)

藤原斉と清少納言が内裏の廊

下で出合った。

斎信が少納言の胸元に手をいれ

、「前の夫とよりを戻したのか

?」と言うと、「深い仲になっ

たからといって、自分の女みた

いにいわないで!」と釘を刺す。

 

 

深い仲の清少納言と藤原斉

 

詮子と道兼・道長

一条天皇の母・詮子は、兄の娘に

息子を奪われたくない、想い通り

させたくない。

詮子は、次の関白に道兼にと、

道長と共に推すこといい、役人

たちに味方につけるよう根回し

を考える。

 

 

 

藤原詮子と藤原道兼・道長

 

定子と一条天皇

定子は一条天皇に、兄の伊周を内

の職にと推挙する。帝は「定子

が男であったら」というと、「わ

たしは女院(叔母)から帝を守る

ために強くなった」という。

 

倫子と道長

倫子は道長が帰ってきた晩、道長

の心が私でもない、高松殿(明子)

でもない、もうひとりの女性がい

ると、見抜いていたのに、内裏で

仕事していたという道長に、お疲

れ様でしたという。

 

道長とまひろ

父は(道長さまは)ただ事でなか

ったぞといい、侍女は為時に(私

の)眼にくるいはない、(ふたり

は)深い仲だという。女の感は鋭

い。

 

 

深い仲の藤原道長(柄本佑)とまひろ(吉高由里子

 

かつて逢瀬をかさねてた道長。

まひろは、その男性が、私を寝

ずに朝方まで介護し、今また私

にかわり疫病患者の救い小屋を

つくるのか…と思い、胡蝶の夢

を書写する。

 

 

世の中は夢うつつか、

うつつ(現実)とも夢とも知らず

ありてなければ。

わたしは、胡蝶のように夢のよう

な世界の今を生きていたい、と夢

想する。

 

藤原道隆と高階貴子

関白道隆死が迫る。妻の高階貴子

は、あなたは輝いていましたよと

言い、若き頃幸せの絶頂にあった

道隆に恋された貴子が詠む歌。

 

忘れじの行末までは

かたければ今日を限りの 

命ともがな

 

私は今のまま、このまま死んで

も構わないと恋しされ、愛しあ

ったときの歌をふたりで詠む。

道隆、43歳の生涯を終える。

 

 

藤原道隆(井浦新)と高階貴子(板谷由夏)

 

 

このドラマ、妖艶なタイトルが

流れ、男と女の関係は、エロチ

ックだ。その一方で、女のした

たかさ、強さが描かれる。

現実的なのが女性で、男はいろ

んな女と情を交わそうとする。

今とあまりかわらない平安の頃

の男と女の物語。

まひろは、今生きていることを

不思議に想い、机上に向かい筆

をとっていた。

 

 

 

「紫式部日記」のまひろ(吉高由里子)

 

 

光る君へ⑱(岐路)につづく。

藤原為時(一家)

父・藤原為時    :岸谷五朗

母・藤原ちゃは   :国仲涼子

まひろ(のち紫式部):吉高由里子

弟・藤原惟規    :高杉真宙

藤原宣孝      :佐々木庫之助

(のち紫式部の夫)

侍女:信川清順

従者乙丸:矢部太郎

友人さわ:野村麻順

 

摂政・藤原兼家(一族)

藤原兼家   :段田安則

妻・時姫   :三石琴乃

 

一男・藤原道隆:井浦新

道隆妻・高階貴子:板谷由夏

娘・定子(のち一条天皇の中宮)

長男・伊周:三浦翔平

次男・家隆:竜星涼

 

二男・藤原道兼:玉置玲央

妻・兼家の妹藤原繁子:山田ミヌヲ

 

五男藤原道長:柄本佑

道長の妻

源倫子:黒木華

長女・藤原彰子:見上愛(一条天皇妃)

道長の妾

藤原明子:瀧内公美

 

三女・藤原詮子(円融天皇・女御)

一条天皇(諱:懐仁・やすひと7歳

即位)の母(:吉田羊)

 

超子:冷泉天皇妃(三男一女産む)、

三条天皇の母、982年没

 

兼家妾・藤原寧子(財前直美)

(「蜻蛉日記」作者)

藤原道綱:上地雄輔

(道長異母兄)

 

左大臣源雅信(一族)

源(藤原)雅信   :増岡徹

妻・藤原穆子    :石野真子

源倫子       :黒木華(のち道長の妻)

(道長との娘・彰子→一条天皇妃)

赤染衛門:風稀かなめ(倫子に仕える女房)

 

天皇家

円融天皇

円融天皇    :坂東巳之助

女御・藤原詮子 :吉田羊

嫡男・懐仁親王(のち一条天皇7歳で即位)

一条天皇・妃(彰子・道長の娘)

花山天皇

花山天皇    :本郷奏多

藤原忯子    :井上咲楽

叔父・藤原義懐 :高橋光臣

乳母子藤原惟成 :吉田亮

 

太政大臣・藤原頼忠(一族)

太政大臣・藤原頼忠 :橋爪淳

息子・藤原公任 :町田啓太

娘・藤原遵子  :中村静香

 

公家・側近

藤原実資 :秋山竜次 日記「小右記」

藤原斎信 :金田哲  

花山天皇の妃・藤原忯子の兄

藤原公任 :町田啓太

藤原行成 :渡辺大知

安倍晴明 :ユースケ・サンタマリア

 

清原元輔 :大森博史

ききょう :ファーストサマーウイカ

(清少納言:一条天皇妻・定子に仕える) 

藤原斉宣:金田哲

作:大石 静

 

紫式部と道長(年譜)

永祚2(990)年

1月一条天皇元服。定子入内する。

(2月定子、女御となる。)

5月兼家、関白となり、道隆、

摂政となる。

6月清原元輔、任国肥後で死去。

7月兼家死去。

10月定子、中宮となる。

権中納言道長、中宮大夫を兼ねる。

正暦2(991)年

1月伊周、参議となる。

2月円融法皇崩御。

7月伊周従三位に、高階成忠従二位

に序せられる

正暦4(993)年

4月摂政道隆関白となる。

11月清少納言(27歳)宮に初出仕

正暦5(993)年

5月関白道兼、死去。道長に内乱の

宣旨。

7月この頃から伊周と道長の論争。

隆家従者と道長従者の闘争相つぐ。

長徳2(996)年

伊周・隆家、従者に花山法皇を射

させる。同藤原為時が越前守に任

ぜられ、紫式部ともに下向する。

4月伊周を太宰権現に、隆家を出雲

守に左遷。

5月中宮定子、二条邸において出家。

同、伊周を播磨に、隆家を但馬にと

どめる。

10月高階貴子重病により伊周入京。

露見し筑波に追われる。同月貴子死

去。

12月中宮定子、脩子内親王を出産。

長徳4(998)年

7月詮子、天皇、病のため大赦。

紫式部(25歳)、父の任国より帰

京し、宣孝と結婚。

長保3(1001)年

4月紫式部(28歳)、宣孝と死別。

『源氏物語』の執筆始まる。

 

 

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