花は百花騒乱、季節は初夏。

華やかな草花に陰があり、

人の華やかさに影が見える。

 

ときは正暦4(993)年

まひろは石山寺詣でをし、我が

家に戻って来る。

人は行き違いが多く、友に文を

送るも、返事が無いむなしさ。

「蜻蛉日記」を書いた亡き関白

の妾だった道綱母に、寂しいと

きは文を綴り、正妻になるよう

にと訊く。

 

翌年正暦5(994)年

庭に雪が積もる内裏。

中宮定子は従弟の一条天皇と仲

睦まじく、側近の貴族らと語っ

ている。

定子が、漢詩に懸けて「香炉峰

の雪は?」というと、清少納言

が簾をあげ、庭の雪景色をみる。

さすが清少納言と称賛する定子。

 

 

内裏の清少納言

 

雪景色を見、管弦をひき舞う内裏の

のどやかさよ。

道隆と高階貴子の娘・定子が従弟の

一条天皇に嫁ぎ、息子の伊周とその

弟隆家が琵琶と笛にあわせ、花の如

く舞い踊っている。

まさに道隆一家の栄華を誇る華やか

なときであった。

このとき、道隆の妹で院(皇后)の

詮子がやってくる。

 

 

道隆の娘・定子と道隆の甥・一条天皇

 

院(詮子)は息子・一条天皇に苦言を

いい、このとき伊周(甥っ子)が、(

天皇と妹の定子さまで)なごやかな皇

宮の姿をおつくりになられていると詮

子に嫌味を言う。

 

 

甥の伊周(中宮・定子の兄)と藤原詮子(一条天皇の母)

 

この年正暦5(997)年。

思わぬことが起こった。疫病だ。

安倍晴明は都に疫病の疫病神が

都を通るので、邸から出ないよ

うにと予見した。

 

 

疫病神を予見した安倍晴明

 

関白・道隆(一家)

清明の予見通り厄病が都でも流行

し、これに道隆一家が集まる。

道隆言う。これは一家の栄華をう

らやみ、呪いをかけている者がい

る。

うらやみが多いほど、一家が繫栄

している証で、闇の中で動く輩に

動じるなと告げる。

 

 

関白・藤原道隆と隆家、伊周、妻・高階貴子

 

関白・道隆と一条天皇

一条天皇は叔父の道隆に、疫病に

対策を講じるようにと請う。

道隆、疫病は下々のことだからと

いう。

帝、されど唐では兵は強かったが

、民を救えなかったので滅びた、

よって忠臣として期するという。

道隆、比叡山の読経をしており、

おかみは(娘の)定子と御子をも

うけるように(励め)と諭す。

 

 

一条天皇と従姉の中宮・定子

 

まひろと子ども(悲田院)

都は疫病で蔓延。

まひろが文字を教えていた子がや

ってくる。まひろ、母がいる悲田

院にいき、我かえりみず介護する。

 

 

疫病患者の悲田院でのまひろ

 

患者であふれる悲田院。

まひろ、手当の甲斐なく母子とも

亡くなり、感染したまひろは意識

朦朧となる。

 

道長・兼道(悲田院)

道長は、兄の関白・道隆に何らの

施策をというが応じない。

兼通は道長にお前は邸におれ、汚

れ役の俺が都を見回ってくるとい

い、出かけた。が、ほっておけな

い道長は兼通と悲田院で出合う。

 

 

悲田院の兼通と道長

 

道長とまひろ

道長、悲田院で意識朦朧とした

まひろを父・為時の邸につれて

ゆき、一晩中介護していた。

 

 

道長とまひろ

倫子と道長

明け方に戻ってきた道長。

これを待っていた倫子はつぶやく。

殿の心は、私に無い。明子さまでも

ない、もうひとりの人にある。

と、女の感はするどい。

 

 

道長の正妻・源倫子

 

光る君へ⑰(うつろい)につづく。

藤原為時(一家)

父・藤原為時    :岸谷五朗

母・藤原ちゃは   :国仲涼子

まひろ(のち紫式部):吉高由里子

弟・藤原惟規    :高杉真宙

藤原宣孝      :佐々木庫之助

(のち紫式部の夫)

 

摂政・藤原兼家(一族)

藤原兼家   :段田安則

妻・時姫   :三石琴乃

 

一男・藤原道隆:井浦新

道隆妻・高階貴子:板谷由夏

娘・定子(のち一条天皇の中宮)

長男・伊周:三浦翔平

次男・家隆:竜星涼

 

二男・藤原道兼:玉置玲央

妻・兼家の妹藤原繁子:山田ミヌヲ

 

五男藤原道長:柄本佑

道長の妻

源倫子:黒木華

長女・藤原彰子:見上愛(一条天皇妃)

道長の妾

藤原明子:瀧内公美

 

三女・藤原詮子(円融天皇・女御)

一条天皇(諱:懐仁・やすひと7歳

即位)の母(:吉田羊)

 

超子:冷泉天皇妃(三男一女産む)、

三条天皇の母、982年没

 

兼家妾・藤原寧子(財前直美)

(「蜻蛉日記」作者)

藤原道綱:上地雄輔

(道長異母兄)

 

左大臣源雅信(一族)

源(藤原)雅信   :増岡徹

妻・藤原穆子    :石野真子

源倫子       :黒木華(のち道長の妻)

(道長との娘・彰子→一条天皇妃)

赤染衛門:風稀かなめ(倫子に仕える女房)

 

天皇家

円融天皇

円融天皇    :坂東巳之助

女御・藤原詮子 :吉田羊

嫡男・懐仁親王(のち一条天皇7歳で即位)

一条天皇・妃(彰子・道長の娘)

 

花山天皇

花山天皇    :本郷奏多

藤原忯子    :井上咲楽

叔父・藤原義懐 :高橋光臣

乳母子藤原惟成 :吉田亮

 

太政大臣・藤原頼忠(一族)

太政大臣・藤原頼忠 :橋爪淳

息子・藤原公任 :町田啓太

娘・藤原遵子  :中村静香

 

公家・側近

藤原実資 :秋山竜次 日記「小右記」

藤原斎信 :金田哲

藤原公任 :町田啓太

藤原行成 :渡辺大知

安倍晴明 :ユースケ・サンタマリア

 

清原元輔 :大森博史

ききょう :ファーストサマーウイカ

(清少納言:一条天皇妻・定子に仕える) 

盗賊 ・散楽師 :毎熊克哉

作:大石 静

 

紫式部と道長(年譜)

永祚2(990)年

1月一条天皇元服。定子入内する。

(2月定子、女御となる。)

5月兼家、関白となり、道隆、

摂政となる。

6月清原元輔、任国肥後で死去。

7月兼家死去。

10月定子、中宮となる。

権中納言道長、中宮大夫を兼ねる。

正暦2(991)年

1月伊周、参議となる。

2月円融法皇崩御。

7月伊周従三位に、高階成忠従二位

に序せられる

 

正暦4(993)年

4月摂政道隆関白となる。

11月清少納言(27歳)宮に初出仕

正暦5(993)年

5月関白道兼、死去。

道長に内乱の宣旨。

7月この頃から伊周と道長の論争。

隆家従者と道長従者の闘争相つぐ。

長徳2(996)年

伊周・隆家、従者に花山法皇を射

させる。同藤原為時が越前守に任

ぜられ、紫式部ともに下向する。

4月伊周を太宰権現に、隆家を出雲

守に左遷。

5月中宮定子、二条邸において出家。

同、伊周を播磨に、隆家を但馬にと

どめる。

10月高階貴子重病により伊周入京。

露見し筑波に追われる。同月貴子死

去。

12月中宮定子、脩子内親王を出産。

長徳4(998)年

7月詮子、天皇、病のため大赦。

紫式部(25歳)、父の任国より帰

京し、宣孝と結婚。

長保3(1001)年

4月紫式部(28歳)、宣孝と死別。

『源氏物語』の執筆始まる。

 

 

Enjoy男と女の物語

2024.4.15

光る君へ⑮「おごれる者」男と女の物語(656)

2024.4.16

映画「ゴジラ-1.0」(抗う)男と女の物語(657)

2024.4.17

Enjoy「初夏の華(陽ざし)」男と女の物語(658)

2024.4.18

Enjoy牡丹「花競い」男と女の物語(659)

2024.4.19

Enjoyゴルフ(クロガネモチ)男と女の物語(660)

2024.4.20

Enjoy街有記(飛田新地「天龍大神」)男と女の物語(661)

2024.4.21

Enjoy街有記(あべの)男と女の物語(662)

2024.4.21

Enjoy歌麿「枕絵(あながう)」男と女の物語(663)