Moonchazarは音楽を主体としたグループです。台湾では音楽のみでしたが、フランスでのパフォーマンスは、ポエムと音楽を軸に、道化師・カンフー・ポイダンス・ライブペインティングをミックスした総合芸術ショーを行っています。
脱サラ前は給料を貰っているので、頼まれた事は全部やらないといけないと思い、当日に全部こなしていました。するとさらに沢山の仕事が来ます。睡眠時間は短くなり体調を崩すまで頑張って、結局は会社を辞めるというのを繰り返していました。結局、建築家になるという夢は叶いませんでした。(現在の睡眠時間は10時間 ʕ•ᴥ•ʔ Happy!!)
脱サラというとなんとなくカッコ良いですが、そもそもサラリーマンに向いていなかったのです。海外で出会ったある日本人画家は、通勤電車に乗ってサラリーマンは無理だと1日で悟って直ぐに退社したそうです。私は10年続けてかなり苦しみました。
今は自分が本当に何を望んでいるか、それを実現するにはどうすればいいのか分かります。フリーランスなったので、すべて自分で決定できますし、あとは行動に移すだけ。心の声に従うのみです。
旅と人生の羅針盤
旅を続けていると多くの人に出会います。稀にアドバイスを頂く事がありますが、その中で自分の心に響いたものは忠実に実行するようにしています。今のところですが、全てアドバイス通りに上手く行ったり、それがきっかけで良い出会いに恵まれたりしているので驚いています。
フランス人のアーティストと共に旅が出来ているのもアドバイスがきっかけです。マレーシア人の画家から「今後あなたは良い人に出会うから、その人について行きなさい。」という言葉を貰った1カ月後に彼等と出会いました。その他、実行していないものに「麻の衣装を着なさい」というのがあるので、密かに楽しみにしています。
それとは逆に、柏駅前で出会った70歳の素敵なおばさまからは「他人の意見を聞いて決断してはいけません。全て自分の責任と判断で決断しなさい。」と教えて頂きました。日本人の先輩が言う事はズシッと響きます。当たり前な事かもしれませんが、常に海外旅行という不安定な生活をしている私にとって良いアドバイスでした。その後も親交が続いており、一緒に食事やクラシックコンサートに行くこともあります。感謝です。
村の中心にある広場(ダイニングスペース)
現在住んでいる所はアーティストが共同生活する村みたいなところです。食料の殆んどはフリーフードなので生活費として必要なのは交通費や雑費くらいです。近所のマーケットの裏口に行って「食べ物を下さい」と言うと、傷んだ野菜やカビた果物をくれます。皆んな優しい。食べれる所だけ残して料理します。米やパスタ、牛乳等は購入しています。
※長年の付き合いがあるお店です。因みに私はお腹をたまに壊しています(笑)
アーティストの中には蜂蜜やビール、パン等を作っている人もいます。物々交換したり、購入したりもします。ビールの作り方はインターネットで調べて研究したそうです…ちなみに美味いです(笑)
たまにワイン製造等の日雇い労働をする人もいます。芸術のみで生きて行くのは難しいです。アートのみで生計を立てているのは、バンドメンバーのザズーとマヌーシャだけみたいです。
制作に専念したい人やアート活動が難しくなった芸術家の一時的な避難場所として2人がオープンした村です。フランスにはこういった村がいくつかあるようです。
一生の中で自分に合ったライフスタイルを見つけるのは難しいと思います。此処を訪れる人達は、目がキラキラしている人や、晴れやかな表情をしている人が多いです。きっと友人に恵まれて、自由で幸せな日々を送っているんだと思います。
セルフビルドの住宅で暮らしています(以前アーティストが集まり過ぎて大問題になったので場所は明かせません)
先日メンバーから面白い話を聞きました。私を含めた3人の全財産を足して、日本円でおおよそ20万円という事実が発覚したのです(笑)36歳と40歳と50歳。結婚している彼らは子供もいます。
流石に次のパフォーマンスが終わったら、ザズーは出稼ぎに行くそうです(笑)普段のパフォーマンス以外では、教会に絵画やステンドグラスを設置したり、小規模建造物のアーチや彫刻の制作などで収入を得ています。私もパリ市内へ行って路上ライブをしないといけません。
再びパリに戻って路上ライブ開始路上ライブを終えたらまたこの村に戻ります
私は日本に帰国する頃には、また銀行の残高がほぼゼロに戻ります。いつまで続くかは分かりませんが、しばらく金銭的に苦しい時期が続きそうです。もちろん好きな事だけをやっているので、心身共に苦しいわけではありません。口座と財布が寒いだけです(笑)
午後に演奏を楽しむミュージシャン、ファブー