東京都美術館で開催中の
「ハマスホイとデンマーク絵画」展
Vilhelm Hammershøi and Danish Painting of the 19th Century
に行った。(会期:~3月26日(木)
デンマーク絵画というジャンルは、
北欧の旅で、デンマークに行った時、
ホテルから近いニュー カールスベア美術館 NyCarlsberg Glyptotekで観たことがあった。
なんだか、落ち着いた良い雰囲気の絵画と記憶している。
その時の様子は下記へどうぞ!
https://ameblo.jp/kanon7811/entry-12409245686.html
今回の展覧会の作品数は全部で約88点。うちハマスホイは40点ほどだった。
【展示構成】
第1章 日常礼賛−デンマーク絵画の黄金期
デンマークの画家たちは、
風景画においては、首都コペンハーゲン郊外にスケッチ旅行に出かけるなど、
自然の直接的な観察を通じて身近な自然に美的価値を見出した。
一方、肖像画においては、モデルの社会的地位を象徴する形式ばった表現から、
飾り気のない親密な描写へと移行していく。
素朴で穏やかな「市民芸術」とその価値観は、
近代デンマーク文化の基層となり、後の世代の画家たちに受け継がれた。
《海岸通りと入り江の風景、静かな夏の午後》1837年 デンマーク国立美術館蔵
SMK, The National Gallery of Denmark SMK Photo/Jakob Skou-Hansen
《果物籠を持つ少女》1827年頃 デンマーク国立美術館蔵
SMK, The National Gallery of Denmark SMK Photo/Jakob Skou-Hansen
第2章 スケーイン派と北欧の光
1840年代、デンマークではナショナリズムが高まり、
美術においても王立美術アカデミーを中心に
デンマーク固有の人々の暮らしを描くことが推奨された。
そうした中、1870年代初頭、半島北端の漁師町スケ―インの
地を訪れた画家たちが描く、スケ―インの評判は高まり、
国境を越えてこの小さな漁師町に集う芸術家たちは
スケ―イン派と呼ばれるようになった。
ピーザ・スィヴェリーン・クロイア《スケーイン南海岸の夏の夕べ、アナ・アンガとマリーイ・クロイア》
1893年 ヒアシュプロング・コレクション蔵 © The Hirschsprung Collection
第3章 19世紀末のデンマーク絵画−国際化と室内画の隆盛
1891年に設立された「独立展」は、
若手の画家たちに自由な作品発表の場を提供することによって、デンマーク画壇を活況に導いた。
1893年にはファン・ゴッホとゴーガンの作品を展示するなど、外国の新しい芸術を紹介する場として、デンマーク美術の国際化に重要な役割を果たします。
また、1880年代以降のコペンハーゲンでは、
画家の自宅の室内を主題とする絵画が人気を博した。
温かみのある家庭的な場面が数多く描かれ、
そうした「幸福な家庭生活」のイメージを通じて、「親密さ」がデンマーク絵画の特徴のひとつとなった。
1891年 ヒアシュプロング・コレクション蔵 © The Hirschsprung Collection
1898-1902年 リーベ美術館蔵 Ribe Kunstmuseum, Denmark Photo: ©Ribe Kunstmuse
デンマーク人が大切にしている価値観 “ヒュゲ(hygge :くつろいだ、心地よい雰囲気)” が溢れていた。
第4章 ヴィルヘルム・ハマスホイ−首都の静寂のなかで
ここからは、ハマスホイの絵画40点が集結されていた。
ヴィルヘルム・ハマスホイとは、
19世紀末のデンマークで活躍した画家。
幼い頃から美術教育を受け、1885年に妹アナの肖像画でデビュー。
初期は肖像画と風景画を中心に手がけていたが、
1890年代以降は室内画を多く描くようになり、
1898年に移り住んだストランゲーゼ30番地のアパートを描いた一連の作品で、
デンマーク国内外から高い評価を受けた。
ユーテボリ美術館蔵
Gothenburg Museum of Art, Sweden © Photo: Hossein Sehatlou
ヴィルヘルム・ハマスホイ「農家の家屋」1900年 デーヴィス・コレクション The David Collection,Copenhagen
「背を向けた若い女性がいる室内」
1903~04年 ラナス美術館(c)
この絵画に描かれた陶器(パンチボール)も展示されていた。ロイヤルコペンハーゲン
誰でも受け入れられやすく、わかりやすい展示で、とても素晴らしかった。
会期:2020年1月21日(火)~3月26日(木)
開室時間:9:30~17:30(金曜、2月19日(水)、3月18日(水)は20:00まで、入室は閉室の30分前まで)
休室日:月、2月25日(火)※2月24日(月・休)、3月23日(月)は開室
場所:東京都美術館
問い合わせ先:03-5777-8600(ハローダイヤル)
入場料:一般1,600円、大学生・専門学生1,300円、高校生800円、65歳以上1,000円、中学生以下は無料、3月20日(金・祝)~26日(木)は18歳以下(2001年4月2日以降生まれ)無料 ※要証明
https://www.tobikan.jp/exhibition/2019_hammershoi.html
※2020年4月7日(火)~6月7日(日)山口県立美術館に巡回
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