音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!(ネタバレ)

音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!



2018/日本 上映時間107分
監督・脚本:三木聡
エグゼクティブプロデューサー:豊島雅郎、青木竹彦、柳村努
プロデューサー:山野晃、若林雄介
撮影:相馬大輔
照明:佐藤浩太
録音:久連石由文
美術:磯見俊裕、露木恵美子
装飾:布部雅人
ヘアメイク:橋本申二
スタイリスト:西留由起子
特殊造形:西村喜廣
鉄道具:大澤克俊
音響効果:松浦大樹
VFXスーパーバイザー:大萩真司
編集:高良真秀
音楽:上野耕路
主題歌(作曲):HYDE
主題歌(作詞):いしわたり淳治
主題歌(作詞・作曲):あいみょん
音楽プロデューサー:安井輝、西條善嗣
助監督:塩崎遵
ラインプロデューサー:齋藤悠二
ポストプロダクションプロデューサー:篠田学
制作担当:大熊敏之
出演:阿部サダヲ、吉岡里帆、千葉雄大、麻生久美子、小峠英二、片山友希、中村優子、池津祥子、森下能幸、岩松了、ふせえり、田中哲司、松尾スズキ、PABLO、KenKen、SATOKO、富澤タク、KATARU、NABO、清水麻八子、マーガレット廣井、Katzuya Shimizu、Kenzoooooo
パンフレット:★★★★☆(720円/CDジャケットを模した音楽解説のブック・イン・ブックが素晴らしい!)
(あらすじ)
4オクターブの音域と驚異的な声量を持つロック歌手シンは金も女も名声も手に入れスター街道を突き進んでいるかに見えたが、実は彼の歌声は「声帯ドービング」という掟破りの方法で作られたものだった。シンの喉は長年にわたる声帯ドーピングの副作用で限界に近づいており、声が出なくなる恐怖に常に悩まされていた。そんな折、シンは歌声が小さすぎるストリートミュージシャンのふうかと出会い、その姿にかつての自分の姿を重ねるようになっていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




15点


※今回の記事は、この映画が好きな人は確実に不快になるので、読まない方が良いです。

本作は基本的に観る予定ではなかったんですが、愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」10月19日の放送にて、課題映画にはならなかったものの、「リスナーカプセル」に選ばれましてね。今年はリスナーカプセルに選ばれた作品も観に行っているということで、「付き合いだしな (゚⊿゚)」と、11月中旬の都内上映最終日、ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場で鑑賞してきました。「こうまで退屈だなんて… ('A`)」と思ったり。


10番スクリーン、僕以外は若いカップルだけ=観客は3人でした。



観た人が「あれ、そんな話だったっけ?(・ε・)」と疑問を抱くほど雑かつ乱暴にあらすじを書くと、声帯ドーピングでノドがボロボロになった世界的カリスマロックミュージシャンのシンと、声の小さいストリートミュージシャンのふうかが出会って、いろいろあって仲良くなりまして。シンは予定されていたライブを投げ出して、ふうかと韓国の釜山に行ってノドの手術をしようとするも、隠れ家の花火工場(?)まで追っ手が来たので、花火で撃退したら、シンは逮捕→服役することになりまして。で、時が経ち、売れっ子ミュージシャンになったふうかが対馬でコンサートを開いて歌ってみれば、刑務所のシンに歌声が届いて…ってな感じで終わってましたよ、たぶん(うろ覚え)。


シン&ふうかによる主題歌「体の芯からまだ燃えているんだ」を貼っておきますね↓




リスナーカプセルに推薦した方は「今年ワーストだ!」「『カンフー君』級だ!」なんてメールに書いたそうですが(微笑)、正直、僕にはそこまでつまらなそうな映画には見えなくて。三木聡監督の映画は一本も観たことがなかったけど、ドラマの「時効警察」は楽しんで観ていた僕ですよ、優しい心で観ればそれなりに満足するだろうと思っていたんですが、甘かった!Σ(゚д゚;) いや、なんて言うんですかね、申し訳ないけど、あらゆる要素が合わなかったというか。例えば、冒頭、「バンドが路上ライブをする→ふうかの声が小さくて聴衆に笑われる→バンドメンバーにダメ出しされる」という展開があるんですが、「それ、路上ライブする前にクリアすることじゃね?」とか。イヤな文章を書くと、声を出すのは恥ずかしいのに、人前には出られるんだという不思議。同じ「路上ライブ」繋がりでは、今年8月に「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」という素晴らしい作品を観ていただけに、その時点で「設定のためだけの展開」に見えちゃって、引いちゃったんですよね…。


鑑賞中の僕の気持ちを代弁する北辰会館の志門剛俊を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。
三角絞めでつかまえて-甘かった!


まぁ、そこら辺は『三木ワールド』なんだから (´∀`=) キニスンナヨ」ってことなんでしょうかね。奇抜な登場人物たちの突飛な行動、ユニークな会話劇とたまに挟まれる知った風なメッセージ(「やらない理由、探してんじゃねぇよ」とか)、そして意図的だか何だかわからないやたらと動くカメラワーク…。これらにハマる人はグッとくるんでしょうけど、僕には1ミリも刺さらなくて。例えば、声帯ドーピング、「阿部サダヲさんの歌は確かに上手いけどさ、そこまでの声じゃなくね?」とか、そもそもの「用意された登場人物や舞台設定」に全然乗れなくて、そのまま映画が終わっちゃった印象。クライマックスの「パトカーに乗りながらのキスシーン」とかさ、感動的なムードで撮ってたけど、「隣の刑事がすぐ気付くだろ」とか思ってイライラしちゃったし…。僕なりに能動的に楽しもうと頑張ったんですけど、すみません、全体的に何だか無理でした (´・ω・`) ウーン


ということで、鑑賞中の僕はこの範馬刃牙のようだった次第(「刃牙道」より)。
こうまで退屈だなんて


一応、褒めるところを書いておくと、劇中で使われていた楽曲は結構良かったので、僕の評価はボンヤリと15点。驚くほどまったく合わなかったので、三木聡監督の作品は二度と観ないと思いますが、所詮は「エクスペンダブルズ2」に100点を付けるようなブログなのでね、「三木ワールド」が好きな方は気にしないでくださいな。




本作のオリジナルコンピレーションアルバムのデジタル盤。DVD付きのCD盤などもあります。



三木聡監督自身による小説版もありました。



唯一観たことがある三木聡監督関連作品。結構楽しんで観てたんだけどなぁ。