三角絞めでつかまえて
映画の感想については基本的にネタバレ全開で書いていますので要注意です。あと、映画の見方が少し偏っているので、点数もそんなに気にしないでくださいね。ツイッターのアカウントは@kamiyamaz (カミヤマΔ)なので、適当にチェックしていただければ幸いです。
※このブログはフィクションです。
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天国でまた会おう(ネタバレ)

天国でまた会おう



原題:Au revoir la-haut
2017/フランス 上映時間117分
監督・脚本:アルベール・デュポンテル
製作:カトリーヌ・ボゾルガン
原作・脚本:ピエール・ルメートル
撮影:バンサン・マチアス
美術:ピエール・クフェレアン
衣装:ミミ・レンピツカ
編集:クリストフ・ピネル
音楽:クリストフ・ジュリアン
出演:ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート、アルベール・デュポンテル、ローラン・ラフィット、ニエル・アレストリュプ、エミリー・ドゥケンヌ、メラニー・ティエリー、エロイーズ・バルステール、フィリップ・ウシャン、アンドレ・マルコン、ミシェル・ビュイエルモーズ、カイヤン・コジャンディ、ジル・ガストン=ドレフュス
パンフレット:★★★(800円/監督と原作翻訳者の平岡敦さんの対談がイイ! 仮面図鑑があったら良かったけど、無理なんでしょうな)
(あらすじ)
第1次世界大戦の終結目前。仏軍のプラデル中尉(ローラン・ラフィット)からの不条理な攻撃命令に従ったエドゥアール(ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート)は、小心者の簿記係・アルベール(アルベール・デュポンテル)の命を助け、顔に重傷を負ってしまう。良家の御曹司で才能あるアーティストであるエドゥアールは家族にも会いたくないと戦死を偽装。そんな彼をアルベールは手伝うことに。戦後、パリに戻った2人は貧しい共同生活をスタートさせる。そんな折、かつて彼らの上官だったプラデルが財を築いていたことを知った2人はある壮大な詐欺計画を企てる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


もうすっかり配信がスタートしている上にソフトも販売中だったりする作品の感想を今さらながらアッサリ気味に投下しておきますよ。何かの折に予告編を観たらなかなか面白そうだったし、僕もたまに覆面を被ったりするだけに仮面をかぶるキャラには親近感を覚えがちだし、特典も気になったので、前売り券を購入しまして。3月21日(木)、「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」を観てから、TOHOシネマズシャンテで鑑賞いたしました。「まぁ、良い映画じゃないかな (・∀・)」と思ったり。


前売り特典は「オリジナルチケットホルダー」でしたよ。


スクリーン3、20人ぐらいは入ってた記憶。



まず、ストーリーを驚くほど雑に書いておくと、映画は1920年のモロッコからスタート。憲兵隊に捕まったアルベールが語り出すと、場面は過去に移りましてね。第一次世界大戦の終結目前、クズ野郎プラデル中尉のせいで生き埋めになったアルベールを助けたことで、画家志望の戦友エドゥアールは顔に重傷を負いまして。良家の御曹司ながらも父マルセルとの折り合いが悪かったエドゥアールは戦争が終わっても帰ることを拒否したので、恩義を感じているアルベールは彼を戦死したことにすると、モルヒネを与えて面倒をみるエブリデイですよ。

で、そんなある日、オリジナルの仮面を装着することでアーティストとしての才能を開花させたエドゥアールが「追悼記念碑を利用した詐欺計画」を思いついて…ってな調子。あーだこーだあって、最終的には、プラデルは悪行がバレた挙げ句に生き埋めになって死亡し、エドゥアールは父親と和解するも飛び降り自殺をしましてね。アルベールは“エドゥアールと心を通わせた少女”ルイーズと恋人ポリーヌの3人で逃走を図って憲兵隊に捕まるも、実は「ずっと話を聞いていた隊長の息子はプラデルに殺されていた!」ということで、無事解放!(o^-')b ヤッタネ! 3人は仲良く国境を目指すのでしたーー。


なんとなく詐欺計画を発表する公式動画を貼っておきますね↓




僕的に好きだったところを書くと、序盤の戦場シーンは迫力がありました(アルベールが土中の馬から空気をもらって生きようとするシーンも斬新)。あと、「BPM ビート・パー・ミニット」で鮮烈な印象を残したナウエル・ペレーズ・ビスカヤートが演じるエドゥアールは魅力的でしたねぇ…(しみじみ)。彼が被る様々な仮面はセシル・クレッチマーという方が作ったそうですが、ナウエル・ペレーズ・ビスカヤートの優雅な体の動きと仮面の奇妙さが見事にマッチしてましてね。その幻想的な雰囲気は「プラデルの死に様が序盤のアルベールと対になっている(馬も含めて)」とか「ラストに捕まった憲兵隊隊長がプラデルに恨みを持っていた」といった寓話感が漂う物語をより魅力的にしていたような、特にそうでもなかったような… (・ε・) ドッチダヨ その他、彼の相棒となるアルベール役のアルベール・デュポンテル監督はそもそも名優だそうで(パンフを読んでみれば、出演作を何本か観てた)、2人のタッグはとても良かったし、全体的に悪くはない映画だとは思うのです(奥歯に物が挟まったような文章)。


僕の気持ちを代弁する姫川勉を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。



ただ、正直なところ、「因縁の相手プラデルがエドゥアールの姉と結婚してた」といった“世界の狭さ”はあまり好みではないし、良心の呵責とか親に迷惑を掛けたくないとかあるんでしょうけど「エドゥアールも自殺することはないじゃん (゚⊿゚) ダメナノ?」と思ったし、何よりも僕的に「仮面を被ったキャラは戦闘力 or 陰謀力が高い方が好み」なので(もし肉体的に強くなくても「フッ、罠にかかったな ( ̄ー ̄) ニヤッ」といった風に戦ってほしかった)、なんとなく70点という乱暴な採点基準。何はともあれ、この手のセラヴィ感溢れるフランス映画(雑な偏見)が好きな人はチェックしてみてくださいな。


近々、僕もこの覆面を被ってラジオに出演するのです…という唐突なKO-KU-CHI!m9・∀・) ビシッ



おしまい。




すでに配信がスタートしていて、ソフトも販売中なのでした (´∀`) アラアラ



デジタル盤のサントラ。輸入CD盤もあります。



日本でもファンが多い作家ピエール・ルメートルによる原作小説。映画とはオチが違うそうな。



そう言えば観ていたアルベール・デュポンテル監督の主演作。僕の感想はこんな感じ



ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート主演作。僕の感想はこんな感じ



アルベール・デュポンテル監督のデビュー作。ビデオしか出てないみたいですな。







「9月19日(木)放送の『アフター6ジャンクション』に出演します」というご報告

9月19日(木)、愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の20時台の特集コーナー「ビヨンド・ザ・カルチャー」に、ライターの多田遠志さんと一緒に出演することになりました。やる企画は「アトロク<ポップカルチャー基礎教養講座>今、あらためてテーブルトークRPGについて学ぼう特集」でございます。

 

 

なんとなく本部以蔵の画像を貼っておきますね(「刃牙道」より)。

 

 

番組構成作家の古川耕さん(a.k.a.ギルティ古川)からオファーがあったのは、8月1日のこと。これまでは「はい、喜んで!ヘ(゚∀゚*)ノ」とギャバンの蒸着並の速さで出演を快諾してきた僕ですが、今回、返答まで小一時間迷ってしまったのは「己の過去に向き合う作業になるから」でしてね…(遠い目)。僕がやっていたのは今から約28年前、中学〜高校の5年半ぐらいのわずかな期間なんですけど、当時はテーブルトークRPGにどっぷりハマッてた。ゲームマスターとして毎週シナリオを書いてたし(最盛期は3つのグループを掛け持ちしてた)、お小遣いのほとんどはこれに費やしていたんだよなぁ。なんかね、その頃の自分を思い出してみれば、懐かしさとともに舌を噛み切って死にたくなるのです(自分が当時作ったオリジナル魔法とかオリジナル装備とかオリジナル神話とか思い出して悶絶する感じ ※例「エターナルフォースブリザード」)。

 

 

先月、実家に突然帰ったのは、この特集のためだったというね。

 

 

まぁ、本企画のメインは多田遠志さんでしてね。「アトロク」に出演されるようになる前から、「映画秘宝」の記事を読んだり、ロフトのイベントを観たりして、僕がずっと憧れていた方ですよ(微笑)。テーブルトークRPGの歴史やら現状やらについて話していただけるだけでなく、実演用のシナリオも書いてくれることになっているので(本来なら5〜10時間ぐらいかかるものなので、かなり大変!)、僕がやるのは「当時の体験を話す&プレイする」ぐらいなのですが、しかし。過去の番組出演では「出番前に少し話す」ぐらいの打ち合わせがほとんどだったのに、今回は事前に2度もTBSに足を運んでいるということからも、どれだけハードルが高く危険な特集かわかっていただけるかと思います。

 

 

多田さんのツイートを貼っておきますね。

 

 

そう言えば7月、たわわちゃんが進めている「アトロクZINE」の企画で「異能の在野武将」として知られる金田淳子先生と対談をさせていただいたのですが、その時もテーブルトークRPGの話になったので、なんとなく「シンクロニシティ ( ゚д゚)」と思った…なんてことは置いとくとして。今度の出演については今までで最もリスキーであり、ハッキリ言って、クシャナ姫がいたら「リスナーとなる者はさらにおぞましい放送を聴くことになるだろう!川`∀´)」と言いそうなレベルというか。諫山創先生のブログタイトルのように「現在進行中の黒歴史」になるかもしれない。そして、そのまま死んじゃうのかもしれない。もし放送事故にならずに無事放送が終了したとしても、ホッとした直後、一気に老衰して死ぬかもしれないーー。ということでね、当ブログを読んでくれているような奇特な方は、ぜひradikoTBSラジオクラウドなどで聴いていただけるとありがたいです。

 

 

財宝を見つけた14日後に老衰で死んだジャック・リー・ビオンデ氏を貼っておきますね(「バキ」より)。

 


おしまい ((((°д°;)))) ガチガチガチ

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴーストランドの惨劇(ネタバレ)

ゴーストランドの惨劇



原題:Incident in a Ghostland
2018/フランス、カナダ 上映時間91分
監督・脚本:パスカル・ロジェ
製作:クレマン・ミゼレ、ジーン=チャールズ・レビ、マチュー・ワルテル、ニコラ・マニュエル、スコット・ケネディ、サミ・テスフェジ、ブレンドン・サワツキー
製作総指揮:ステファヌ・セレリエ、グレゴワール・メラン、フレデリック・フィオール
撮影:ダニー・ノワック
編集:デブ・シン
音楽:トッド・ブライアントン
出演:クリスタル・リード、アナスタシア・フィリップス、エミリア・ジョーンズ、テイラー・ヒックソン、ロブ・アーチャー、ミレーヌ・ファルメール
パンフレット:★★★(700円/なんとなくシアターN渋谷を思い出す作り。監督インタビューと小林真里さんのコラムが良かった!)
(あらすじ)
人里離れた叔母の家を相続し、そこへ移り住むことになったシングルマザーのポリーンと双子の娘。奔放で現代的な姉ベラとラブクラフトを崇拝する内向的な妹ベスは、双子でありながら正反対の性格だった。新居へ越してきた日の夜、2人の暴漢が家に押し入ってくる。母は娘たちを守るため必死に反撃し、姉妹の目の前で暴漢たちをメッタ刺しにしてしまう。事件から16年後、ベスは小説家として成功したが、ベラは精神を病んで現在もあの家で母と暮らしていた。久々に実家に帰って来たベスに対し、地下室に閉じこもるベラは衝撃の言葉をつぶやく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




90点


※本作は、ネタバレを知らないで観た方が絶対面白いので、「少女が男にハードな暴力を振るわれる描写」が大丈夫な人は、ぜひ劇場で観てから読んで!

パスカル・ロジェ監督と言えば、「マーターズ」は「それなりに好き」程度であり、「トールマン」は「かなり良かった」派なんですが、とは言え、「新作は絶対観たい!ヽ(`Д´)ノ」と思うほどのファンではなくて(苦笑)。本作も特に観るつもりはなかったんですが、しかし。「やっぱりパスカル・ロジェ監督作だもんなぁ…」と、いつしかすっかり「気になるアイツ」な心境になってしまったのだから、人の心って不思議ネ (´∀`=) フシギ そんなワケで、8月21日(水)、仕事帰りに映画ファンサービスデーを利用して新宿武蔵野館で鑑賞いたしました。「超キツいけど、超好み!ヽ(´Д`;)ノ アァン」と思ったり。


劇場には凝った展示があったり、Tシャツが販売されてました。そしてスクリーン3は満席!



まだ3月に観た映画の感想もロクにアップできていないのに、なぜ8月21日に鑑賞した作品の感想を更新しているのかと言うと、マジでオススメだからーー。同監督の「マーターズ」ほどではないにせよ、凌辱描写がヘビーなので、「そういうのが大丈夫な方限定」ではあるものの、僕的に最近観たホラーの中ではかなり上位クラスで好きだったので、この手のジャンル映画に興味がある方はぜひネタバレを読まずに劇場へ足を運んでほしいのです。で、とりあえず主人公のベス目線であらすじを雑に書いておくと、こんな感じでした↓


アタシとママと意地悪なお姉ちゃんのヴェラの3人で大きい家に引っ越してみたら、“マリリン・マンソンもどきの変な男”と“頭の弱そうな大男”が押し入ってきたの。ママが死闘の末に撃退してくれたものの、ヴェラは心に傷を負ってしまってね…。で、成長したアタシは敬愛するラヴクラフト先生みたいなホラー作家として成功して。幼い頃の体験を元に書いた新作「ゴーストランドの惨劇」を出版してみたら、大評判だったわ(微笑)。ところが、ヴェラから変な電話が掛かってきたので、夫と子どもを残して実家に帰ってみれば、ママは相変わらず優しいものの、ヴェラはトラウマのせいで前よりもおかしくなっていて…どころか、見えない"何か”に襲われていて、というか、アタシもいきなり暴力を振るわれて、一体どういうことなのかと思いきや、それ全部、夢だったの!(°д°;し


ということで聴いてください、宮崎吐夢さん「私事」(ラジオパーソナリティ風に)。




気を取り直してみれば、ママはマリリン・マンソンもどきに殺されていて、アタシとヴェラは囚われの身。アタシってば、あまりに絶望的な状況だから現実逃避してたみたい(照)。ただ、このままじゃ殺されちゃうから、ヴェラと一緒に頑張って脱出して、やっとお巡りさんに助けてもらえた…と思ったら、結局、また捕まっちゃったから、あらためて現実逃避ですよ。ラブクラフト先生に褒めてもらえるし、ママも生きてるから、このまま夢の中で暮らそう…と思ったけど、やっぱりお姉ちゃんは見捨てられないから現実に戻って奴らに反撃してみれば、あーだこーだあって、警察が射殺してくれて、めでたしめでたし。病院に搬送される時、家の方を見たらママの霊が微笑んでいたのでね、アタシ、頑張って作家になるYO!ヽ川TДT)ノカアサーン!


ということで、「不良少女とよばれて」のワンシーンを貼っておきますね↓




もうね、僕は「普段は意地悪だった兄弟姉妹が、ピンチの時に『逃げて!』と自分の身を省みずに相手を思いやるシーン」が何よりも好物であり、本作の姉妹はモロにそんな感じでしてね…(しみじみ)。つーか、僕がホラー映画を観るのは「逆境で心の強さを発揮する人間が観たいから」なんだなぁと、あらためて自覚いたしました。さらに、ストーリーは捻りがあって面白いし(とは言え、「実は夢」なのは予想できた)、しっかり不快かつ暴力的なシーンが用意されてるし(直接的な描写がキツいだけでなく、変形した顔が痛々しい!)、「悪魔のいけにえ」「シャイニング」「マーダー・ライド・ショー」といった有名ホラーを思わせるシチュエーションやビジュアルがあったりするし、悪党2人は良い感じに憎たらしいし(特に大男役のロブ・アーチャーは好みのタイプ)、ラブクラフトが出てきたシーンはホッコリしたし、死んだ母親が見守っている的な余韻も最高だったし、本当にストライクな作品だったのです (´Д`;) ハァハァ


「普段は仲が悪いけど、ピンチになるとお互いを思いやる姉妹」を観た僕は…。


すっかり範馬勇次郎気分でしてね(「範馬刃牙」より)。


さらに「頭の弱そうな大男」役のロブ・アーチャーのピンタレストをチェックしたら、なにこのイイ男!(°д°;) ヒィッ!


思わずジャック範馬気分になった…って、どうでもいいですかね(「グラップラー刃牙」より)。



ただ、何度も書くように、女性&少女への虐待描写がキツくて(ビンタとかだけでなく「股間の臭いを嗅ぐ」とか最悪すぎる)。正直、あまりにムカついて席を立ちたくなったほど…と書けば、そのハードさがわかっていただけると思います。パスカル・ロジェ監督、相変わらず「ギリギリの剛速球」を投げてくるなぁと。僕的にはもう1回観に行きたいぐらい大好きなんだけど、虐待描写を観たくない気持ちもスゲー強くて、結局、二度と観ない予感がするのでした (ノ∀`) オシマイ




パスカル・ロジェ監督の前作。僕の感想はこんな感じ



劇場で売られていたコアチョコのTシャツ。相変わらず良いデザインだぜ…。



パンフで監督が引き合いに出されていたトビー・フーバー監督作。未見なんですよね… (´∀`;) エヘヘ



パンフで小林真里さんが引き合いに出されていたジョン・カーペンター監督作。大好きです。



「映画秘宝」のレビューで田野辺尚人さんが引き合いに出されていた映画。観ようかなぁ。



なんとなく思い出したM・ナイト・シャマラン監督作。僕の感想はこんな感じ







天然★生活(ネタバレ)

天然★生活



2018/日本 上映時間96分
監督・脚本・製作:永山正史
脚本:鈴木由理子
製作:弥富圭一郎
撮影:神野誉晃
照明:中西克之
録音:山田晋
美術:福澤勝広
装飾・小道具:庄島毅、高橋光
衣装:齊藤あかね
メイク:馬場泰樹
特殊造形:百武朋
VFX:佐治英理人
音楽:Eriya Ishikawa
助監督:山下和徳
DIT:森脇由二
制作:板野達哉
デザイン:高橋ヨシキ、千葉健太郎
出演:川瀬陽太、津田寛治、谷川昭一朗、鶴忠博、三枝奈都紀、秋枝一愛、岡田亜矢、関口篤、はやしだみき、百元夏繪、才藤了介、諏訪瑞樹、木村知貴、満利江、湯舟すぴか、長尾卓磨
パンフレット:なし
(あらすじ)
のどかな田舎町で暮らす50歳の独身男性タカシ。夢も仕事も家もない彼は、認知症の叔父の介護を条件に本家に居候させてもらっていた。ある日、叔父が他界し、その息子ミツアキが故郷に帰ってくる。幼なじみのショウも交え再会を果たした3人の旧友たちは、叔父の釣り堀を営みながら楽しく暮らすように。しかし、田舎でのナチュラルライフに憧れる一家が東京から引っ越してきたことをきっかけに、彼らの平穏な日常は徐々に崩れ始めていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


ハッキリ言って、まったく興味がなかったんですけれども。今年の2月28日、新宿のケイズシネマ「おっさんのケーフェイ」を観に行ったら、「川瀬陽太まつり!」というスタンプラリーが開催されてましてね。「映画がスゲー良かった&上映後のトークショーの川瀬陽太さんもナイスガイだった」ということで、劇場で前売り券を購入。4月17日の最終上映週、仕事帰りにケイズシネマで鑑賞してきました。「面白かったけど納得できーん!ヽ(`Д´)ノ」と思ったり。


当日のgif。川瀬さんのブロマイドをもらっちゃいました♪ (〃∇〃) ウフフ



「近所(もしくは隣り)に引っ越してきた人(もしくは家族)に迷惑をかけられる映画」ってのは大量にあって(「引っ越したら、お隣さんが…」的なパターンもあるし)。そのトラブルの相手もまた殺し屋だったり、吸血鬼だったり、北朝鮮のスパイだったりと、いろいろあるワケですが、本作の場合は扶桑社の雑誌を連想させるタイトル通り、「ナチュラルなスローライフに憧れる家族」が”主人公の平和な日常”をハードに侵食してくるから面白い。まず、映画の前半は、地方都市を舞台に、タカシ(川瀬陽太)と従兄ミツアキ(谷川昭一朗)と幼なじみショウ(鶴忠博)の3人が慎ましいながらも楽しく暮らす様子を丁寧かつ愉快に描いていて、オッサンたちのアイドル映画的なムードすら漂っているんですが、しかし。


この3人のアイドル性が半端ではないのです… (´Д`;) ハァハァ



津田寛治さん率いる「意識の高いスローライフ家族」が、古民家でカフェを開くべく、居候しているタカシを追いだそうと画策してくるあたりは、サスペンス系ホラーっぽいテイストになってくるから、これまた面白い。「外来種だ!」と、タカシが飼っている亀が殺されるシーン(劇場で展示されてた作り物)でムカつくのはもちろんのこと、タカシが優しくしてあげた娘(秋枝一愛)が「性的暴行を受けた」とウソの告発をして、タカシが住む場所どころか友情まで失うくだりは、あまりの怒りに脳がコトコトと煮込まれてしまって、九九が言えなくなったほどですよ。そして、東京でホームレス暮らしを始めたタカシが大事なボンゴを破壊された時は、「こんなドン底まで落ちて、どうなるの!? Σ(゚д゚;)」と思ったんですけれども。タカシったら、ここから金色に輝き始めて超能力を発動するのだから、なにこの話 (´∀`=) ンモウ!


登場時から不穏なムードが漂うスローライフ家族。三枝奈都紀さん演じる母親も最悪でした(褒めてます)。


こいつらがタカシが住む古民家を狙って牙を剥きましてね。


心を許して、家に娘をあげてしまったタカシ。これが致命傷になるのでした… (ノω・、) クヤシイ



瞬間移動能力を身に付けたのか、スローライフ家族の元に行くと、ボンゴの音響攻撃で父親の頭部を破壊。光と音を自在に操る超人と化して終わるワケですが…。見知らぬカップルに灯りを点けてあげるシーンが「シャザム!」っぽくて、最終的にはヒーロー映画に着地したという印象。主演の川瀬陽太さんがオッサンなのにとにかくキュートだし、いわゆる"意識高い系”の「他者への不寛容さ」をコミカルかつ不気味に描いているのも好きだったし、川瀬陽太さんがボンゴで奏でる昭和歌謡の数々も良かったし、観ていてコロコロと映画のジャンルが変わっていくのもユニークだったし、「頭部が爆裂した父親の死体が鳥に食われている→お望み通りに自然に還った」的なラストも皮肉が利いているし、褒めるところだらけだったというね。


終盤、父親に報復するシーンは最高のひと言。津田寛治さんの怯える演技もイイ!


僕ったらすっかり内海旬三警視総監気分だったのでした(「刃牙道」より)。


ラスト、タカシはこれに近い能力を身につけてましたよ、確か(「シャザム!」より)。



だがしかし。どうしても飲み込めなかったのが、タカシの冤罪が晴れなかった…のはまだ仕方ないとしても、スローライフ家族の母親と娘が死なずに終わったこと。父親は亀を殺した罪が大きいんだろうし、「娘は未成年→すべて親の責任」ということでスルーしたのかもしれませんが、とは言え、もう「やって良いことと悪いこと」の区別はつく年齢なんだし、母子ともにキッチリ制裁されてほしかったです。ということで、全体的には大好きながらもこの部分だけがスゲー納得できなかったので70点という着地ですが、面白い作品なのは間違いないので、この手の映画が好きな人は機会があったら観てみてくださいな。




川瀬陽太さん主演×谷口恒平監督作。僕の感想はこんな感じ



隣りにブルース・ウィリスが引っ越してきた映画。それなりに愉快だった記憶。



隣りにヴァンパイアが引っ越してきた映画。僕の感想はこんな感じ



隣りに北朝鮮のスパイが引っ越してきた映画。僕の感想はこんな感じ



街に殺人犯たちが引っ越してきた映画。僕の感想はこんな感じ



引っ越したら隣りに狂人が住んでいた映画。僕の感想はこんな感じ








半世界(ネタバレ)

半世界



2018/日本 上映時間119分
監督・脚本:阪本順治
製作総指揮:木下直哉
エグゼクティブプロデューサー:武部由実子
プロデューサー:椎井友紀子
撮影:儀間眞悟
照明:宗賢次郎
録音:藤本賢一
美術:原田満生
衣装:岩崎文男
ヘアメイク:宮崎智子
装飾:石上淳一
編集:普嶋信一
音楽:安川午朗
音楽プロデューサー:津島玄一
スクリプター:今村治子
擬斗:二家本辰己
助監督:小野寺昭洋
製作担当:松田憲一良
出演:稲垣吾郎、長谷川博己、池脇千鶴、渋川清彦、竹内都子、杉田雷麟、菅原あき、牧口元美、信太昌之、堀部圭亮、小野武彦、石橋蓮司、岡本智礼、原田麻由、牧口元美、マレロ江口剣士朗、大浦彰希、大橋逸生、中津川巧、芳野史朗、上ノ茗真二、西沢智治、保科光志、井谷三枝子
パンフレット:★★★(720円/川本三郎さんのコラムが良かった! プロダクションノートの地図も好き)
(あらすじ)
山中の炭焼き窯で備長炭の職人として生計を立てている紘の前に元自衛官の瑛介が現れた。突然故郷に帰ってきた瑛介から紘は「こんなこと、ひとりでやってきたのか」と驚かれるが、紘自身は深い考えもなく単に父親の仕事を継ぎ、ただやり過ごしてきたに過ぎなかった。同級生の光彦には妻・初乃に任せきりの息子への無関心を指摘され、仕事のみならず、反抗期である息子の明にすら無関心だった自分に気づかされる。やがて、瑛介が抱える過去を知った紘は、仕事、そして家族と真剣に向き合う決意をする。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


一応、「2019年2月の観たい映画の覚え書き」では「△」を付けた僕ですが(苦笑)、基本的にはアクション映画を好むタイプなのでね、スゲー地味なムードの本作を観る気はゼロだったんですけれども。今年の3月6日(水)、愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」「映画の中の特訓シーン特集」に出演した後、Twitterを相互フォローしている方から「『半世界』で特訓シーンが描かれている」という情報を教えてもらいまして。ううむ、なんとなく気になってしまったので、4月8日(月)、アップリンク吉祥寺で鑑賞いたしました(その後、「オアシス」をハシゴ)。「本当に半分なんですか? (゚⊿゚)」と思ったり。


スクリーン1、1/3ぐらい埋まってたような。



最初にあらすじを超雑に書いておくと、もうすぐ40歳になる髙村紘(稲垣吾郎)は、とある地方都市で備長炭職人として生計を立てていたんですが、ある日、中学時代の親友で自衛隊員の沖山瑛介(長谷川博己)が帰ってきましてね。同じく同級生だった光彦(渋川清彦)と3人で飲んでみたり、炭焼きの仕事を瑛介に手伝ってもらったり、瑛介がいじめられている紘の息子・明(杉田雷麟)に自衛隊仕込みの護身術を伝授したり、光彦が経営する中古車販売店で暴れる客を瑛介がキレて制裁したりする中、炭焼き中に紘が死亡! 「無茶しやがって… (ノω・、(ノω・、)」といったムードで瑛介と光彦が中学時代に埋めたタイムカプセルを掘り起こしたりすると、明が備長炭職人兼ボクサーを目指すっぽい感じで、映画は終わった気がするんだ…(うろ覚え)。


なんとなく花山薫を張っておきますね(「範馬刃牙」より)。



まず、先に面白かったところを書くと、本作を勧めてくれた方が予想した通り、瑛介が明に自衛隊仕込みの護身術を伝授するシーンがストライクでした。ハッキリ言って、部下がいる立場の自衛隊員であんな乱暴な教え方は今どきやらないと思いますが(汗)、とは言え、その雑味も好みだったというか。中古車販売店でチンピラ相手に戦闘力を発揮する場面も含めて(なんと擬斗は二家本辰己さん!)、本作の長谷川博己さん演じた自衛隊員は大好きでしたよ。それと、なかなかハードな炭焼きの工程を紘役の稲垣吾郎さんが実際にこなしていたのはスゲー感心したし(あれはかなり大変だったと思う)、「備長炭ってこういう風に作られるのか」というトリビアを知れる楽しさもあって、とても良かったです。あと、観客的には「オープニングがタイムカプセルを掘り出すシーンから始まる→紘が死ぬことは折り込み済み」だったワケですけど、結構アッサリな死に際はリアルに感じたし、最後に明がボクサーを目指す展開については「阪本順治監督は本当にボクシングが好きなんだな (´∀`) アラアラ」と好感が持てましたよ。

ただ、微妙に感じたところを書くと、脚本が中途半端だった印象。僕が鈍いのかもしれませんが、「世界は市井の人々の小さな営みでできている」とか「諦めるには早すぎて、焦るには遅すぎるアラフォーの男たち」とか「男たちの友情物語」とか「自衛隊員のPTSD」とか「親子や夫婦関係」とか「地方都市で働くことの困難さ」とか、さまざまな要素を盛り込んだのは良いんだけど、どれも描き切れていなかったんじゃないかと。特に違和感を覚えたのは、池脇千鶴さんが演じた奥さん・初乃で、夫に理解がある&優しく見守るわ、同窓会に行くのを止めて営業するわと、あまりに「男が考えた聖女」っぽいというか、「ステレオタイプな“包容力のある妻”」に見えちゃって、少し苦手でした(いや、夫思いの良いキャラなんですけどね…)。

そして、一番気になったのが題名ですよ。パンフによると「半世界」というのは「日中戦争の時に従軍カメラマンをしていた小石清さんの写真展のタイトル」からとったそうで。「瑛介が知ったグローバルな世界」と「紘たちが生きている地方の小さな世界」を対比させつつ、「結局、お互い“半分の世界”にいる」という意味があるだけでなく、「もうすぐ40歳=人生80年だとすると半分生きた」ということでもあるそうですが…。確かに2018年の平均寿命は女性が87.32歳、男性が81.25歳ですけど、それって1940年代生まれの人たちの話じゃないですかぁ〜(突然、馴れ馴れしく)。正直なところ、本作の主人公たちのような1970年代生まれの場合、栄養価は高いわ、環境も改善されているわ、医学も発達しているわ、プロテインも安く手に入るわと、紛れもなく健康度は上がっているのだから、今の時代、我々(40代)が管理する肉体なら140年は生きられるのではないでしょうか。となると、40歳なんてまだ1/3も生きてないことになるワケで。「本当に半分なんですか? (゚⊿゚)」と思った…って、心底どうでも良い文章を書きましたな… (ノω・、) スミマセン


ごめんなさい、この画像が貼りたかっただけでした(「寄生獣」より)。



つーか、阪本監督がパンフのインタビューで「主人公の息子が、仲間の痰を飲まされるとか、あれ僕の経験です(笑)。でも今で言うような『いじめ』とは思わなかったですよね。というのも、あの頃の不良って、ある部分では妙に分別があったんです」なんて語っていたんですが、僕からすれば「痰を飲ませる行為」はどの角度から見ても「いじめ」以外の何物でもないし、その行為に分別があるようには思えないから、監督とはそういう“根本的な部分”が違うから乗れなかったのかなぁと思ったり。な〜んて文句を書いちゃいましたが、パンフで川本三郎さんが触れていたように(サラリと便乗した文章)、確かに少し「ディア・ハンター」っぽい雰囲気(“山”とか“変わってしまった旧友”とか)があって良かったし、自衛隊&炭焼き要素は好きだったし、トータル的には観て良かったです (・∀・) ヨカッタ! まぁ、東京国際映画祭では観客賞を受賞していたりと、結構評価が高いのでね、気になる人はチェックしてみてくださいな。




本作のノベライズでございます。



10月2日にはソフトが発売されるのです。



阪本順治監督の前作。興味がないワケではないんですが…。



阪本順治監督の代表作…って、ついこれを貼っちゃいがちなアタシ。



パンフによると、幼なじみとの再会要素はこの映画のオマージュなんだとか。



パンフで川本三郎さんが引き合いに出されていて納得した映画。名作ですな。






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