※このブログはフィクションです。
神は見返りを求める(ネタバレ)
2022/日本 上映時間105分
監督・脚本:吉田恵輔
企画:石田雄治
プロデューサー:柴原祐一、花田聖
撮影:志田貴之
照明:疋田淳
録音:鈴木健太郎
美術:中川理仁
装飾:畠山和久
編集:田巻源太
衣装:松本紗矢子
ヘアメイク:杉山裕美子
VFXスーパーバイザー:白石哲也
音響効果:渋谷圭介
音楽:佐藤望
主題歌・挿入歌:空白ごっこ
音楽プロデューサー:杉田寿宏
助監督:松倉大夏
スクリプター:増子さおり
キャスティング:川口真五
制作担当:森田勝政
ラインプロデューサー:島根淳
出演:ムロツヨシ、岸井ゆきの、若葉竜也、吉村界人、淡梨、柳俊太郎、田村健太郎、中山求一郎、廣瀬祐樹、下川恭平、前原滉
声の出演:高橋一生、津田健次郎、山寺宏一
パンフレット:★★☆(800円/コラムは2本入ってるけど、もう少し舞台裏などがわかる読み物が欲しかったです)
(あらすじ)
合コンで出会った、イベント会社に勤める田母神と、ユーチューバーのゆりちゃん。再生回数に頭を悩ませるゆりちゃんを不憫に思った田母神は、見返りを求めずに彼女のYouTubeチャンネルを手伝うようになる。それほど人気は出ないながらも、力を合わせて前向きにがんばっていく中で、2人は良きパートナーとなっていく。しかし、あることをきっかけにやさしかった田母神が見返りを求める男に豹変。さらにはゆりちゃんまでもが容姿や振る舞いが別人のようになり、恩を仇で返す女に豹変する。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
80点
私の感想はこんな感じ↓
<備考>
・6月27日(月)、前売り券を持っていたにもかかわらず、auマンデイを利用して1100円でチケットを購入しちゃいました…。
・TOHOシネマズ新宿の6番スクリーン、観客は8割ぐらい入ってたような。
・田母神というネーミングは良いけど、着ぐるみの名前がジェイコブ(ヤコブ)なのはやりすぎなような。
・過去作の「机のなかみ」や「さんかく」に似た雰囲気ながらも、本作が決定的に違うのは「男だけが悪者ではない」ところのような。
・とはいえ、田母神は確実に「ひと回り以上は年上の社会人」なのだから、お金の話はちゃんとしておくべきだったと思う。後輩に大金を貸していた設定は、彼の金銭面での(悪い)鷹揚さも示していたんでしょうな。
・「いい人」って言われる人って、単に「(都合の)いい人」だったりするということを思い出しました。
・ちょっと違うけど、なんとなく鈴木智彦さんが小林勇貴監督を告発した件を連想したりもしましたよ。
・優里ちゃんがダンサーの女性と話す「うわっ、くさーい 川`∀´) クッセー」が本当にキツかった…。僕が田母神だったら、あの時点で心が壊れてそう。というか、キル・ストラグル(殺し合い)だッ!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォッ
・田母神が作ったパーカー、所見時は確かにダサく見えたのに、後半に出てきた時は可愛く見えたのが不思議。
・終盤の優里ちゃん、天罰にしても全身大火傷は可哀想だと思いました…。まぁ、田母神も相当悲惨な目に遭ってますけど(汗)、若い人が愚かで無神経なのはある程度は仕方ないと思うのです。でも、もし自分が田母神のような仕打ちを受けたら、キル・ストラグル(殺し合い)だッ!ヽ(`Д´)ノ 2カイメ
・それにしても今の時代にオリジナル脚本の企画を通す吉田監督はスゴいですな。
・ちなみに「映画『神は見返りを求める』公式チャンネル。」がジェイコブの動画を色々と投下しております。「ユリちゃんねる」じゃないのね。
・本日18時30分からTBSラジオ「アフター6ジャンクション」にて宇多丸師匠の時評が放送されるので、チェックしてみて!
最後に本作の挿入歌「かみさま」を貼っておきますね↓ 泣けるわー (ノДT) イイウタダナー
空白ごっこによる挿入歌&主題歌。買っちゃった♪(*ノ▽ノ) キャッ
一番好きな吉田恵輔監督作。感想はアップしてないんですが(汗)、昨年のベスト2位だったり。
一番好きな吉田恵輔監督作(2つ目)。僕の感想はこんな感じ。
一番好きな吉田恵輔監督作(3つ目)。感想は書けてないんですけどね… (´∀`;) スミマセン
一番好きな吉田恵輔監督作(4つ目)。僕の感想はこんな感じ。
ある意味、この系統の作品ですよね。僕の感想はこんな感じ。
先週の備忘録(2022/6/21~6/27)
毎週火曜日は備忘録を更新する日ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いておきますね↓
6月21日(火)、職場で仕事→日比谷で映画を1本鑑賞
6月22日(水)、職場で仕事→川崎で映画を1本鑑賞
6月23日(木)、職場で仕事→新宿で映画を1本鑑賞
6月24日(金)、読み聞かせボランティア→職場で仕事→練馬の「か和もっち」で飲むッ!
6月25日(土)、車のオイル交換へ→川越で映画を2本鑑賞
6月26日(日)、娘と献血へ→ラーメンを食べる→帰宅後は一緒にゲームで遊ぶ
6月27日(月)、職場で仕事→新宿で映画を1本鑑賞
※先週は、新作映画を5本、旧作を1本鑑賞しました。
※先週の「アトロク」は、「迷路特集」と「嘘喰い特集」が良かったです。
先週の出来事で特筆しておきたいのは金曜日、読み聞かせボランティアを再開したこと。コロナ禍によって2020年からずーっと中止になっていたんですけど、先月からまた活動が始まっていて、今月から僕もまた参加することにしたのです。選んだ絵本は、コロナ前の読み聞かせで好評だった「バック・トゥ・ザ・フューチャー: タイムマシンで 過去へ 未来へ 」。そりゃあ久しぶりの読み聞かせはとても緊張しましたが(汗)、とはいえ、子どもたち(小学5年生)ったら意外と熱心に聞いてくれたから、本当に助かった…。もしこのブログを読んでいる方で「読み聞かせに良い本はないかしら? (・ε・し ウーン」と困っている方がいたら、ぜひ「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を子どもに読んでみてほしいところでございます (o^-')b オススメ
コロナ禍直前のツイートを貼っておきますね。今回も子どもたちにウケて良かった…。
バック・トゥ・ザ・フューチャーの絵本、今までの読み聞かせで、子どもたちの食い付きが一番かも。ロバート・ゼメキス、さすがだぜ! pic.twitter.com/mcZZc2vEtV
— カミヤマΔ (@kamiyamaz) February 27, 2020
金曜日は、久しぶりに練馬の「か和もっち」で飲めたのも良かった。お隣の家の方から頂いた日本酒2本を持っていったんですが、店長さんをはじめ常連客の方々が喜んでくれて、それだけでホッコリしちゃうというか (〃∇〃) ウフフ 映画仲間のえすたかさんや白玉さん、はちごろうさんと会えたのもうれしくて、えすたかさんとはつい深夜2時ぐらいまで飲んじゃった次第。その他、先週観た新作映画は、「ニューオーダー」、「20歳のソウル」、「ゴースト・フリート 知られざるシーフード産業の闇」、「N号棟」、「神は見返りを求める」の5本。ごめんなさい、「N号棟」はまったく合わなかったんですが、それ以外の作品はどれも色々な意味で面白かったですねぇ…(しみじみ)。なお、火曜日は「庵野秀明セレクション『ウルトラマン』特別上映」を観て、なんとなく「シン・ウルトラマン」をもう一度観たくなったりもしましたよ (°∀°)b ヨカッタ!
金曜日の「か和もっち」のgif。お酒もツマミも美味しかったです。
先週観た映画のgif。観終わった後、どんよりした気分になる作品が多めだった印象。
一応、今週の予定をサラリと書いておきますと。土曜日は妻から赦しをもらって横浜で映画を5本観る手筈になっていて。翌日曜日は、当然ながら娘と遊びまくることになっております。そしてnoteを2本、映画の感想を1本、さらに「7月の観たい映画」記事を頑張ってアップします、絶対にッ!m9`Д´) ビシッ
今月の推薦曲は、YOUNG HASTLEさんの「ワールド(feat. 般若)」になります↓
以上、先週の備忘録でした。ではでは〜。
2022年6月公開で観たいと思っている映画の覚え書き
もうすっかり第3週が過ぎてしまったこの時期にアップして何の意味があるのかと思わなくもないのですが、しかし。一応、毎月の恒例として、今年の6月公開で観たいと勝手に思っている映画を貼っておきますね↓
※①などの番号付きは「絶対に観る」、○は「一応観たい」、△は「興味ある~」って感じです。
6/3〜4
ニューオーダー △
きさらぎ駅 △
冬薔薇 △
6/10〜11
FLEE フリー ③
わたし達はおとな ④
はい、泳げません ⑨
ウェイ・ダウン △
6/17〜18
三姉妹 ⑪
PLAN 75 ⑰
ナワリヌイ ○
百年と希望 △
京都カマロ探偵 △
鬼が笑う △
マカリス △
6/24〜25
ザ・ロストシティ ⑲
漆黒天 終の語り ㉓
アトランティス ○
リフレクション ○
あなたの顔の前に △
この記事をアップしたのが6月23日(木)と超遅れてしまった結果、「絶対に観る」と番号を付けていた「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」と「FLEE フリー」、「劇場版 からかい上手の高木さん」、「炎の少女チャーリー」はすでに鑑賞済み。今週の「ムービーウォッチメン」の課題映画になったので、「興味ある」程度だった「ニューオーダー」も観ちゃったというね (´∀`;) エヘヘ ササッと簡単な感想を書くと、そりゃあ文句がある作品もありましたけど、基本的には全部観て良かった…という、たいして参考にならない文章。
「FLEE フリー」の本編映像+予告編↓ ジャン=クロード・ヴァン・ダムが出てきたのは超うれしかったです (〃∇〃) ウフフ
そんな状況下、まだ観てない中で一番観たいと思っているのは「ザ・ロストシティ」ですよ。サンドラ・ブロック主演のコメディはたいてい良い出来だし、予告編が良い意味でバカっぽくて好きだったので、前売り券を購入。それなりに楽しみにしているのです。あと、「義足のボクサー GENSAN PUNCH」も、ボクシング映画は大体面白いので前売り券を買ってみたものの、6月10日公開作にもかかわらず、もう公開が終了した劇場があったり、上映が1日1回になっていたりと、観るためのハードルがかなり上がってましてね…。前売り券を絶対無駄にしないためにも、なるべく早く鑑賞したいと思っております (・ω・;) シンパイ
6月の前売り券は、19枚(18作品)購入しております。
なお、つい買ってしまった巨大ムビチケは7月に届く予定だったり…。
「ザ・ロストシティ」の予告編↓ 絶対面白いと思うんですけど、どうなんですかね。
あと、今年の6月は邦画の注目作が多い印象。そりゃあ是枝裕和監督の最新作であり、ソン・ガンホやらカン・ドンウォンやら韓国の一流俳優が参加した「ベイビー・ブローカー」はもちろん観ておきたいところ。「神は見返りを求める」については、予告編を観る限り、エゴ丸出しの人間バトルが繰り広げられるっぽいじゃないですか。ううむ、正直、観たくない気持ちが強いんですけど、とはいえ、大好きな𠮷田恵輔監督作なので、やっぱり観ざるを得ないでしょうな… (´Д`;) イヤン その他、かーなーり気になっているのが、仮面ライダーゼロノスで知られる中村優一さん主演作「きみの正義 ぼくの正義」でして。「悪の組織で働くお父さん」が主人公という設定がユニークだし、近頃はこの手の低予算アクション映画の良作が多い印象があるので、イオンシネマむさし村山まで期待値低めで足を運ぼうと思っております(サラリと失礼な文章)。
「きみの正義 ぼくの正義」の予告編↓ 面白いのかな…どうなのかな…。
最後に、今でもやっている「なるべく観に行きたい名画座上映作品」を挙げておくと、Cinema Chupkiで6/16(木)~6/30(木)の「ちょっと思い出しただけ」、キネカ大森で6/24(金)~6/30(木)の「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」&「ボブという名の猫2 幸せのギフト」、飯田橋ギンレイホールで6/18(土)~6/24(金)の「ドリームプラン」&「クライ・マッチョ」 、6/25(土)~7/08(金)の「スイング・ステート」&「ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男」、早稲田松竹で6/18(土)~6/24(金)の「エレファント・マン 4K修復版」&「ナイトメア・アリー」、目黒シネマで6/18(土)~6/24(金)の「ひらいて」&「彼女が好きなものは」、6/25(土)、6/29(水)~7/01(金)の「くじらびと」&「私は白鳥」、新文芸坐で6/22(水)~6/25(土)の「アンビュランス」&「THE BATMAN ザ・バットマン」といった感じですが、まぁ、ほぼ行けないでしょうな… (´・ω・`) ザンネン 以上、2022年6月公開で観たいと思っている映画の覚え書きでした。ではでは〜。
先週の備忘録(2022/6/14~6/20)
毎週火曜日は備忘録を更新する日ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いておきますね↓
6月15日(水)、職場で仕事→映画を1本鑑賞
6月16日(木)、職場で仕事→映画を1本鑑賞
6月17日(金)、職場で仕事→妻子とホテルにお泊まりッ!
6月18日(土)、映画を3本鑑賞
6月19日(日)、映画を1本鑑賞→娘とゲームで遊ぶ→「父の日」のプレゼントをもらう… (ノω・、) グスン
6月20日(月)、職場で仕事→映画を1本鑑賞
※先週は、新作映画を8本鑑賞しました。
※先週の「アトロク」は、「ナンシー関」と「ガンヘッド」、「お色気大賞MIX」が面白かったです。
ここ数年、僕の妻は「安いプランを駆使して家族でホテルに泊まる(ビジネスホテル含む)」ということにハマっていて、2〜3ヵ月に1回はみんなでどこかに宿泊しに行ってましてね。先々週、妻が急遽思い立ってまたホテルを予約した…ということで。先週の金曜日は、LINEを送り間違えたりしつつ仕事をいそいそと終わらせてから、妻子と潮見にある「東京イーストサイド ホテル櫂会」に泊まってきました。20時からのチェックインで夕食抜きながらも朝食が付いているのに3人で10800円というのは超オトクであり、「こんな安くて素敵なプランを見つけるなんて、スゴい!(*゚∀゚)=3 ムッハー!」と褒めまくってみれば、「そうでしょう、そうでしょう!川`∀´) オホホホホ」と妻ったら超満足げですよ(微笑)。特別に「23時まで僕と一緒に甘いものを食べながらゲームをすること」が許された娘のマナ子(仮名/10歳)もまた「今夜は最高!ヘ(゚∀゚*し」と、タモリさん司会のバラエティ番組みたいなことを言い出すほど上機嫌であり、とても良いお泊まりだったというね。
金曜の夕食は、娘のリクエストにより日高屋だったり。
ホテル&朝食のgif。二段ベッドを占拠した娘が「ここはアタシの国!川`Д´)ノ」と独立国家を立ち上げてました。
その他、先週は「観なくてはならない映画」や「前売り券を購入済みの作品」などを結構頑張って観ましたよ。一応、挙げておくと、「FLEE フリー」、「オードリー・ヘプバーン」、「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー」、「劇場版 からかい上手の高木さん」、「炎の少女チャーリー」、「瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと」、「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」、「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」と、合計8本。睡眠時間を削る羽目にはなりましたが(汗)、久しぶりに映画の感想をアップできたのはスゲーうれしかったです。あと日曜日、妻子から「父の日」のプレゼントをもらえたのはとてもうれしかったですねぇ…(涙目)。ううむ、正直、仕事のことを考えるとダウナー気味になったり、過食気味になったりしがちだけれども、とはいえ家族のために、アタシ、もっと頑張ってみるッ!ヽ(TДT)ノ ウォォォォッ
先週観た映画。「瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと」が予想外に面白かったですよ。
昨年の「父の日」もポロシャツをくれたんですよね…。ありがたいことです。
最後に今週の予定を書いておきますと。とりあえず都内上映が終わりそうな「前売り券を購入済みの映画」やムービーウォッチメンの課題作品は観に行きたいところ。で、金曜日は久しぶりに練馬の「か和もっち」に飲みに行こうと思ってて、日曜日は娘とお人形さん遊びをする約束をしております。そして仕事の流れをようやくつかめてきたので、今週こそもっとブログやnoteを書こうと思いつつも、5月に負傷した手首が治りつつある→筋トレを再開できそうなので、どうやって時間配分しようかしらん (`Д´;) ウーン
今月の推薦曲は、YOUNG HASTLEさんの「ワールド(feat. 般若)」になります↓
以上、先週の備忘録でした。ではでは〜。
FLEE フリー(ネタバレ)
原題:Flee
2021/デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フランス 上映時間89分
監督:ヨナス・ポヘール・ラスムセン
製作:モニカ・ヘルストローム、シャルロット・ドゥ・ラ・グルネリ、シーネ・ビュレ・ソーレンセン
製作総指揮:リズ・アーメッド、ニコライ・コスター=ワルドー、ダニー・ガバイ、ナタリー・ファーリー、ジャナット・ガルギ、ヘイリー・パパス、トマス・ガメルトフト
脚本:ヨナス・ポヘール・ラスムセン、アミン・ナワビ(仮名)
アニメーション監督:ケネス・ラデケア
アートディレクター:ジェス・ニコルズ
編集:ヤヌス・ビレスコフ・ヤンセン
音楽:ウノ・ヘルマーソン
声の出演:アミン・ナワビ(仮名)、ヨナス・ポヘール・ラスムセン
パンフレット:★★★★(800円/シンプルなデザインが素敵だし、監督インタビュー&対談&コラム3本など、読み物も充実)
(あらすじ)
父が当局に連行されたまま戻ることがなかったアミンは、残された家族とともに生まれ育ったアフガニスタンから脱出した。やがて家族とも離れ離れとなったアミンは、数年後たった1人でデンマークへと亡命する。30代半ばとなり、研究者として成功を収め、恋人の男性と結婚を果たそうとしていたアミンだったが、彼には恋人にも話していない20年以上も心に抱え続けていた秘密があった。親友である映画監督の前で、アミンは自身の過酷な半生を静かに語り始める。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
85点
近年、「FUNAN フナン」や「トゥルーノース」、「ジュゼップ 戦場の画家」、「ブレッドウィナー」(NETFLIXでは「生きのびるために」)など、「ハードな実話」を映像化した優れた海外のアニメ作品がコンスタンスに日本公開されている印象があって(「戦場でワルツを」あたりがハシリなんですかね? パンフによると、本作のアートディレクター、ジェス・ニコルズは19歳の時に観て影響を受けたそうですがー)。そういった作品は嫌いじゃないし、本作も前評判が高い上に特典が付いていたので、思わず前売り券を2枚購入。「いつ観に行こうかな~ (´∀`) ウフフ」とそれなりに楽しみにしていたら、愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の今週の課題映画になったので、6月14日(火)の仕事帰り、「天下一品」で食事をしてから、グランドシネマサンシャイン池袋にて鑑賞いたしました。「これが友情パワーか… ( ;∀;) パァァァァァ」と思ったり。
前売り特典は「特製ステッカー」(1500円)と「チャリティ付特製大きめエコバッグ」(2000円)でしたよ。
10番スクリーンの観客は10人程度。ポテトとチキンを食べながら観たのです。
映画を観た人が「ソンナ話ジャナイ!(゚⊿゚) チガウ!」とカタカナで抗議してきそうなほどに、内容を雑に書いておきますと。16歳の頃にアフガニスタンからデンマークに1人で亡命してきたアミン(仮名/現在は中年男性)が、親友の映画監督ヨナス(同級生)に「本当はこんな苦労をしました… (´・ω・`) ションボリ」と、長年かけて打ち明けた“身の上話”をアニメ化した感じでしてね。かつてアミンは「家族はみんな死んだのさ」と語っていたものの、それは難民申請をするための作り話であり(家族が生きているとダメっぽい)、アフガニスタンからロシアに逃げて差別的な仕打ちを受けたり(警官が驚くほどクソ)、家族で密入国しようとして失敗したり(豪華客船に見捨てられるくだりがヘビー)、ゲイとして孤独感を募らせたりと、それはそれでハードな人生を送っていたことを告白。ただ、それによって心の重荷を降ろせたのか、迷っていた恋人キャスパーとの同棲を決意→結婚して「故郷」を見つけたのでしたーー ( ´ω`)(´∀`) シアワセ
左がヨナス監督で、右がアミン。こんな感じで話しながら、若い頃を回想してました。
映画冒頭、a-haの「Take on Me」が流れた時、ちょうど先週に「a-ha THE MOVIE」を観たばかりだったので「シンクロニシティ ( ゚д゚)」感があってなんとなくうれしかったし、「現実をアニメにしました (・∀・)」的な意味合いが込められているのかなとも思ったけれども。何よりも、回想が1984年のアフガニスタンから始まって、子どもの頃に「Take on Me」を聴いてる→同じような文化を摂取してきた近い世代の人の話なんだなと(僕は1972年生まれなんですが、アミンは5〜7歳年下っぽい)。しかも、主人公アミンは少年時代、自室にさまざまなアクション映画のポスターを貼っているんですが、その中でも僕が大好きなジャン=クロード・ヴァン・ダムに恋をしていたから親近感がバイバイン。劇中で監督がアミンに語ったように「僕も(違う意味で)好きだYO!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン!」と思ったし、劇中でアニメ化された「ブラッドスポーツ」が流れたのはマジで感激しましたねぇ…(しみじみ)。ヴァン・ダムファンはこのくだりだけでも観る価値があるような気がしないでもないです(ちょっと自信のない文章)。
超有名なa-haの「Take on Me」を貼っておきますね↓ 現在も第一線で活躍しているそうな。
アニメ化されたヴァン・ダム&「ブラッドスポーツ」を大画面が観られたのは眼福でした… ( ;∀;) イイヴァン・ダムダナー
だがしかし。主人公のアミンがアフガニスタン難民として歩んできた道程は、平和な日本でのほほんと鼻をほじりながら暮らしてきた僕の人生と比べるとあまりに過酷というか、ちょっと申し訳なさすら感じるほど (´Д`;) スミマセン トラウマになった出来事の思い出は抽象的に描かれたりするんですけど、ところどころに実際の記録映像を挟むことで「このアニメで描かれていることは現実ですヨ (o^-')b ワスレナイデ!」と観客に思い出させる演出がまた効果的かつヘビーでしてね…。ううむ、ちょっと「トップガン マーヴェリック」を楽しんでいた心に冷や水をかけられたし(つーか、いくら「青春ファンタジー」だとしても、アメリカの軍事作戦をストレートに「正義」として描かれちゃうと、若干の気まずさを感じなくはないです…)、あらためて「そうだ難民しよう!」なんて表現をした奴は恐ろしいほど想像力皆無の浅薄な人間だなと心底思ったりもしましたよ。
辛すぎる思い出部分はおぼろげな記憶のように抽象化されつつも、現実のハードな記録映像が入ったりするというね。
さらに本作が素晴らしいのは、難民の苦労話というだけでなく、1人の青年の青春と成長、開放も描いていて。監督(=親友)との対話を通じて、ようやくずっと居てもいい場所=故郷を見つける物語なんですよね(って、劇中でもパンフでも語られてますがー)。アミンはゲイという面でも孤独感&身の危険を常に感じて生きてきたワケですが(ロシアやイスラム圏はLGBTQに不寛容な国が多く、生死に関わる)、密入国中に知り合った年上の青年にほのかな恋心を抱いたエピソードはとても美しかったし、家族がゲイであることをスムースに受け入れてくれた上に、兄がゲイクラブに連れてってくれるくだりは本当にホッとしました。先日観たドキュメンタリー「私だけ聴こえる」(超良い映画なので観てッ!)の「コーダの子どもたちが年に一度のサマーキャンプで自分と同じ境遇の友だちと知り合って活き活きしてたシーン」を思い出したというか。僕なんて全然マイノリティ的な苦労はしてませんが、「孤独を感じている人」にとって「同じ属性の仲間」は救いになるんだよな…なんて当たり前のことを思ったり。それとラスト、それまでハードなシーンで使われていた実写演出が「アミンと恋人が暮らす家のラズベリーが群生する庭」で使われたのは、やっと現実が幸せになったってことなんだろうなと思って、ちょっと泣いちゃいましたね… (ノω・、) グスン
ロシア脱出時に知り合った年上の青年との思い出、とても素敵なエピソードでしたな。
な〜んてダラダラと褒めまくってますけど、とはいえ、最も感動したのは本作の制作過程。16歳の時に知り合った親友のヨナスがのちに映画監督になって、映画を作ることでアミンの心を癒してくれたワケで。ハッキリ言って、こんなの他人から聞いたら「なにその作り話(笑)」的に思っちゃいそうなレベルの超良い話というか、「そんな美しい友情ストーリーが実在するのか!Σ(°д°;) ゲェーッ!」と。もうね、観賞後にパンフを読んでみれば、アミンとヨナスのさらに深イイ「絆-KIZUNA-」を知って感動が10倍界王拳であり、普段は「オレは冷血・冷酷・冷徹な男なのさ!(`∀´) フハハハハハ」と悪魔超人を気取っている僕も(※いつ?要出典)、すっかり「これが友情パワーか… ( ;∀;) パァァァァァ」と心が洗われた次第。
鑑賞後の僕の気持ちを代弁するサンシャインを貼っておきますね(「キン肉マン」第20巻より)。
その他、思ったことを書いておくと、「『ブラッドスポーツ』は海外ではカルト映画として愛されているので、もっと日本でもBlu-rayを販売したり、配信したりするべき」とか「『アニルの2枚目は予備』といったスターのトレーディングカード(?)を巡る姉たちのやりとりが愉快」とか「グランドシネマサンシャイン池袋に飾られている映画のポスター、ヴァン・ダム主演作がないのは血涙を流して諦めるけど、ジャッキー・チェンの作品が1枚もないのはダメだと思う(2022年6月14日現在)」とかとかとか。最近観た難民映画では「ミッドナイト・トラベラー」が超ハードでオススメですが、本作は感動的な上に比較的観やすい作りなので、興味がある人はぜひ観てみてくださいな (´∀`) オシマイ
結構引き合いに出されているっぽい映画。僕の感想はこんな感じ。
北朝鮮の収容所が舞台の実録系アニメ。エンタメ性のバランスが良くてオススメ。私は豚でございますッ!
クメール・ルージュ政権下のカンボジアを描いた作品。良い映画だけど、地獄度は超高め。
難民になってフランスの強制収容所に入った実在の画家を扱ったアニメ。ラストが好き。
チェチェンで弾圧されているゲイの人々と、彼らを救おうとする人たちを映したドキュメンタリー。キツいです。
劇中で主人公たちが観ていたヴァン・ダム主演作。僕の感想はこんな感じ。Blu-ray、出せ!ヽ(`Д´)ノ
「ブラッドスポーツ」が重要な役割を果たす映画。僕の感想はここの2本目。